JPS6247460A

JPS6247460A - 溶融亜鉛めつき設備用部品材料

Info

Publication number: JPS6247460A
Application number: JP18659785A
Authority: JP
Inventors: Yoshiyuki Sawada; 澤田　義行
Original assignee: Daido Steel Co Ltd
Current assignee: Daido Steel Co Ltd
Priority date: 1985-08-27
Filing date: 1985-08-27
Publication date: 1987-03-02

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［発明の目的］（産業上の利用分野〕この発明は、溶融亜鉛めっき設備用部品、例えば、ジン
クロール、サポートロール、スナウト。

バンカーなどの素材として利用される溶融亜鉛めっさ設
備用部品材料に関するものである。

（従来の技術）従来、溶融亜鉛めっき設備用部品、例えば１−記したジ
ンクロール、サポートロール、スナウト。

ハンガーなどの素材としては、Ｃ：０．１２ｍＴｈｔ％
以下、Ｓｉ：２．０重量％以下、Ｍ　ｎ　：　２　、０
重量％以下、Ｃｒ：　１０．０重量％以下、残部Ｆｅお
よび特殊添加元素からなるものが使用され、この素材を
遠心鋳造、砂型鋳造あるいは鍛造して上記に例示した部
品に仕上げていた。

（発明が解決しようとする問題点）このような溶融亜鉛めっき設備用部品材料に対しては、
■耐溶融亜鉛腐食性に優れていること、■部品の腐食に
よるドロスの発生量が少ないこと、■機械的性質に優れ
ていること、■鋳造性や鍛造性ならびに溶接性に優れて
いること、■低価格であること、などが要求される。

ところで、従来の溶融亜鉛めっきにおいては、通常の場
合に、Ｚｎ−０，２重量％Ａ文からなる溶融亜鉛浴が使
用されていたが、近年になって、亜鉛めっき層の高級化
、すなわち耐食性のより一層の向上のために、溶融亜鉛
浴中のＡ！；Ｌ添加量を多くする（例えば、溶融亜鉛浴
中に５〜５５重量％ＡＪＩおよびその他の元素を添加す
る）傾向がみられるようになってきた。

このようなＡ交添加量を多くしまた溶融亜鉛浴を使用し
た場合には、溶融亜鉛めっき設備用部品に対する腐食環
境がより散しくなり、上記の鋼種では腐食減量が多く耐
久性に劣るという問題点があった。

この発明は、上述した従来の問題点に着目してなされた
もので、溶融亜鉛浴中へのＡ文添加量が多くなったとき
でも、腐食減量が少なく耐久性に憧れている溶融亜鉛め
っき設備用部品を得ることができる材料を提供すること
を目的としている。

「発明の構成」（問題点を解決するための手段）この発明による溶融亜鉛めっき設備用部品材料は、重量
％で、Ｃ：０．０８％以下、Ｓｉ：２％以下、Ｍ　ｎ　
＋　２％以下、Ｃｒ：１６〜２５％、Ｎｉ：８〜２０％
、Ｍ　ｏ　：　１　、５〜５％、Ｎ：０．０６〜０．２
％、および必要に応じてＣｕ：０．５〜４％、Ｗ：　０
．３〜３％、Ｖ：０．３〜３％、Ｎｂ＋Ｔａ　：　０．
３〜３％、Ｚｒ：０．０１〜０．５％、Ｔｉ：０．３〜
３％、Ｂ：０．００１〜０．０１５％のうちの１種また
は２種以上、残部Ｆｅおよび不純物よりなることを特徴
としており、より望ましくはデルタ・フェライト量が５
％以下であるようにしたことを特徴としている。

次に、この発明による溶融亜鉛めっき設備用部品材料の
成分範囲（重量％〕の限定理由について説明する。

Ｃ（炭素）：Ｃは炭化物を形成して部品の強度を高めると共に、オー
ステナイト相を安定なものとして耐食性を向りさゼるの
に有効な元素であり、より望ましくは０，０１％以上添
加する。しかし、多量に含有すると粒界に炭化物が析出
し、耐食性を劣化させる・ので０．０８％以下とする必
要がある。

Ｓｉ（けい素）：Ｓｉは溶Ｍ’　Ｍ錬時の脱酸剤として作用すると共に耐
酸化性を向上させるのに有効な元素であるので、このよ
うな意味からはより望ましくは０．１％以上添加するの
がよい。しかし、多量に含有すると靭延性が低下すると
共にフェライ）・の生成傾向を増加して耐食性を劣化さ
せるので２％以下とする必要がある。

Ｍｎ（マンガン）：Ｍｎは溶解精錬時の脱酸および脱硫剤として作用すると
共にオーステナイトの形成に寄手する元素であるので、
このような意味からはより望ましくは０．１％以上添加
するのがよい。しかし、多量に含有すると耐食性が低下
するので２％以下とする必要がある。

Ｃｒ（クロ１、）：Ｃｒは部品の表面に保護被膜を形成し、優れた耐食性を
付与するのに有効な元素であり、このような効果を得る
ために１６％以上添加する。しかし、多量に含有すると
フェライトの生成傾向が増加すると共にオーステナイト
相が不安定となり、かえってσ相等の１１１化相を析出
して靭延性を劣化させるので２５％以下とする必要があ
る。

Ｎｉにッケル）：Ｎｉはオーステナイトを安定化し、耐食性を向上させる
のに有効な元素であるので、このような効果を得るため
に８％以上含有させた。しかし、多量に添加しても効果
の向上は価格の上Ａにみあうほど得られないので２０％
以下とした。

Ｍｏ（モリブデン）：ＭＯは不動態を著しく安定化させると共に孔食電位を責
にして耐食性を著しく向上させるのに有効な元素であり
、このような効果を得るために１．５％以上含有させた
。しかし、多すぎるとσ相等の脆化相を析出させて靭延
性を劣化させると共に、フェライト生成量を多くして耐
食性を低下させるので５％以下とした。

Ｎ（窒素）：Ｎは部品の強度を向上させると共に、オーステナイト形
成元素であり、デルタフェライト量の増大を抑制して耐
食性の向上に寄与する元素であるので、このような効果
を得るために０．０６％以上含有させた。しかし、多量
に添加すると鋼の溶製ｌＩνにおける製造性を害するの
で０．２％以下とした。

Ｃｕ（銅）、Ｗ（タングステン）、■（バナジウム）、
Ｎｂにオブ）、Ｔａ（タンタル）　　、Ｚｒ（ジルコニ
ウム）、Ｔｉ（チタン）、Ｂ（ポロン）：Ｃｕ、Ｗ、Ｖ、Ｎｂ、Ｔａ、Ｚｒ、Ｔｉ、Ｂはいずれも
部品の強度を向上させるのに有効な元素である。これら
のうち、Ｃｕはオーステナイト中に固溶して強度を高め
るのに有効な元素であるので、このような効果を得るた
めには０５％以上添加するのもよい。しかし、多すぎる
と加工性および靭性を害するので、添加するとしても４
％以下と、するのがよい。また、Ｗ　、　Ｖ　、　Ｎ　
ｂ　、　Ｔ　ａ　。

Ｚｒ、Ｔｉはいずれも炭窒化物を形成して強度および耐
摩耗性を向上させるのに有効な元素であるので、このよ
うな効果を得るために、Ｗは０．３％以上、■は０．３
％以北、Ｎｂ＋Ｔａ（いずれか１種または２種）は０．
３％以上、Ｚｒは０．０１％以上、Ｔｉは０．３％以−
Ｌ添加するのもよい。しかし、多すぎると耐食性を低下
させるので、Ｗは３％以下、■は３％以下、Ｎｂ＋Ｔａ
は３％以下、Ｚｒは０．５％以下、Ｔｉは３％以下とす
る必要がある。さらに、Ｂは強度および靭性を改善し、
とくに高温クリープ強度を高めるのに有効な元素であっ
て、このような効果を得るために０．００１％以上添加
するのもよい。しかし、多量に添加すると加工性を害す
るので、添加するとしても０．０１５％以下とする必要
がある。

この発明による溶融亜鉛めっき設備用部品材料は−１−
記の成分からなるものであるが、デルタフェライトの生
成によって、デルタフェライトの部分で優先腐食を発生
し、耐食性が低下する傾向にあるので、このような１１
１１１食性の低下を防止するために、素材中のデルタフ
ェライト量を５％以下、さらには３％以下とすることが
より望ましい。

（実施例）第１表に示す成分の鋼を小型高周波誘導炉により溶製し
たのち鋳造してＪＩＳ　　Ａ号舟型試験片を製作した。

次いで、発明例陥、１〜５の試験片に対しては熱処理と
して固溶化処理を施した。また、比較例　′陽、６およ
びＮｏ、　８の試験片に対しては熱処理として焼ならし
、焼もどしを施し、陽、７の試験片に対しては熱処理と
して球状化焼鈍を施した。

次いで、各供試材を第２表に示す条件の腐食試験に供し
て、試験片の肉厚変動および腐食′ｇ量を調べた。この
結果を第１表および第１図、第２図に示す。

第　　　　　２　　　　　表第１表および第１図、第２図に示すように、発明例陥、
１〜５ではいずれも比較例崩、６〜８よりも腐食減量が
少なく、試験後の供試材の肉厚（試験前は５ｍｍ）が大
きいものとなっており、とくにより高温である５００°
Ｃにおいて発明例１〜５は比較例６〜８に比べて肉厚変
動がかなり小さいことが明らかである。

また、発明例陥、１〜５の中でも、デルタフェライト量
を少なくしたＮＯ１２の方が腐食減量を小さくできるこ
とが明らかである。なお、陥、７゜８は陥、６に比べて
耐食性はかなり良好であるといえるが、鋳造性および溶
接性が良くないので、とくに溶融亜鉛めっき設備用部品
を鋳造によって製作する場合の素材としては好ましくな
いものである。

（実施例２）この実施例２では、溶融亜鉛浴中へのＡ立添加量が５重
量％である場合のほかは、前記実施例１と同じ条件で各
供試材の腐食減量を調べた。この結果を第３表に示す。

第３表第３表に示すように、発明例の材料は比較例の材料より
も腐食減量が少ないことが明らかである。

［発明の効果］以上説明してきたように、この発明による溶融亜鉛めっ
き設備用部品材料は、重量％で、Ｃ：０．０８％以下、
Ｓｉ：２％以下、Ｍ　ｎ　：　２％以下、Ｃｒ：１６〜
２５％、Ｎｉ：８〜２０％、Ｍ　ｏ　：　ｌ　、　５〜
５％、Ｎ：０．０６〜０．２％、および必要に応じてＣ
ｕ：０．５〜４％、Ｗ：０．３〜３％、Ｖ：０．３〜３
％。

Ｎ　ｂ＋Ｔａ　：　０　、３〜３％、Ｚｒ：０．０１〜
０．５％、Ｔｉ：０．３〜３％、Ｂ：Ｏ，ＯＯ１〜０．
０１５％のうちの１種または２種以上、残部Ｆｅおよび
不純物よりなるものであるから、耐溶融亜鉛めっき浴腐
食性に著しく優れたものであり、亜鉛めっき層の耐食性
をより一層向上させるために溶融亜鉛めっき浴としてＡ
文添加量の多いものを使用したときでも、この発明によ
る材料を用いた溶融亜鉛めっき設備部品、例えばジンク
ロール、サポートロール、スナウト、ハンガーなどの耐
食性を良好なものとすることが可能であり、これらの部
品の溶融亜鉛めっき浴中での腐食減量および肉厚変動を
小さなものにして長期の使用に酎えるものとすることが
できるという著大なる効果がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はこの発明の実施例において調べた
各供試材の各々肉厚変ｆＩＪｆｊｈｌおよび腐食減量を
示すグラフである。特許出願人　　大同特殊鋼株式会社代理人弁理士　小　　塩　　　　豊腐ｉミ：ラノｉ＼乙１１（３七ヨ鰭４８Ａトｓ）８氏１
験イ支の肉厚（？、Ｌｍ）手糸売ネ市正１−リ（方式）昭和６０年１２月０３１

Claims

【特許請求の範囲】

（１）重量％で、Ｃ：０．０８％以下、Ｓｉ：２％以下
、Ｍｎ：２％以下、Ｃｒ：１６〜２５％、Ｎｉ：８〜２
０％、Ｍｏ：１．５〜５％、Ｎ：０．０６〜０．２％、
残部Ｆｅおよび不純物よりなることを特徴とする溶融亜
鉛めっき設備用部品材料。
（２）デルタ・フェライト量が５％以下である特許請求
の範囲第（１）項記載の溶融亜鉛めっき設備用部品材料
。
（３）重量％で、Ｃ：０．０８％以下、Ｓｉ：２％以下
、Ｍｎ：２％以下、Ｃｒ：１６〜２５％、Ｎｉ：８〜２
０％、Ｍｏ：１．５〜５％、Ｎ：０．０６〜０．２％、
およびＣｕ：０．５〜４％、Ｗ：０．３〜３％、Ｖ：０
．３〜３％、Ｎｂ＋Ｔａ：０．３〜３％、Ｚｒ：０．０
１〜０．５％、Ｔｉ：０．３〜３％、Ｂ：０．００１〜
０．０１５％のうちの１種または２種以上、残部Ｆｅお
よび不純物よりなることを特徴とする溶融亜鉛めっき設
備用部品材料。
（４）デルタ・フェライト量が５％以下である特許請求
の範囲第（３）項記載の溶融亜鉛めっき設備用部品材料
。