JPS6246532Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、ワークをスライドキヤリー方式で搬
送するトランスフア装置に関するものである。

〈従来の技術〉 一般にトランスフアマシンにおいては、ある加
工ステーシヨンにおけるワークの加工時間が、他
の加工ステーシヨンにおけるワークの加工時間に
対して２倍かかるような場合には、ワークを１個
づつ加工する１個取り用加工ステーシヨンとワー
クを２個づつ加工する２個取り用加工ステーシヨ
ンとを設け、１個取り用加工ステーシヨンでワー
クの加工が完了した場合に、１個取り用加工ステ
ーシヨンのワクのみを搬送し、続いて２個取り用
加工ステーシヨンのワークの加工が完了した場合
に、両加工ステーシヨンのワークを搬送するよう
になつている。

従来かかる１個取り用加工ステーシヨン及び２
個取り用加工ステーシヨンのワークを共通の駆動
装置によつて搬送する場合には、リフトアンドキ
ヤリー方式を採用し、そのトランスフアバーを１
個取り用と２個取り用とで分断させ、これら分断
された２つのトランスフアバーをそれぞれ独立的
に昇降させる２つのリフト用駆動装置を備えてい
る。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら、上記した構造のトランスフア装
置においては、２つのトランスフアバーを共通の
搬送用駆動装置によつて駆動できる利点がある
が、２つのリフト用駆動装置を必要とし、トラン
スフア装置の構造が複雑かつコスト高になる問題
がある。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は上記した従来の問題点を解決するため
になされたもので、ワーク２個取り用の加工ステ
ーシヨンとワーク１個取り用の加工ステーシヨン
にワークをスライドキヤリー方式で同時に搬送で
きるようにしたものでワーク搬送爪を設けたトラ
ンスフアバーと、このトランスフアバーを進退さ
せる搬送用駆動装置と、前記トランスフアバーを
回動させる爪起倒用駆動装置と、前記２個取り用
加工ステーシヨンと１個取り用加工ステーシヨン
の間に配設され、ワークをリフトするとともに２
個取り用ワークのピツチだけワークをシフトさせ
るシフト装置とを備え、前記２個取り用加工ステ
ーシヨンにこの加工ステーシヨンに搬送されたワ
ークを前記搬送爪に干渉しない位置で加工すべく
ワークをリフトするリフト装置を設けたものであ
る。

〈実施例〉 以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図において、１０は搬入ステーシヨン、１
１は２個取り用の第１の加工ステーシヨン、１２
はアイドラステーシヨン、１３は１個取り用の第
２の加工ステーシヨン、１４は搬出ステーシヨン
をそれぞれ示している。これら各ステーシヨン１
０〜１４は一定のピツチ間隔Ｌ１を存して直線上
に配列され、この内搬入ステーシヨン１０、第１
の加工ステーシヨン１１およびアイドラステーシ
ヨン１２には接近したピツチＬ２を存して２つの
ワークＷが同時に搬入されるようになつている。
前記２個取り用の第１の加工ステーシヨン１１に
は、搬入された２つのワークＷを後述する搬送爪
に干渉しない位置までリフトして位置決めするリ
フト装置３０が配設されている。かかるリフト装
置３０としては、例えば特公昭51−27030号公報
に記載の如き構成を採り得る。さらに２個取り用
の第１の加工ステーシヨン１１には、リフト位置
で２つのワークＷを同時に加工する加工ユニツト
１５が配設され、また前記１個取り用の第２の加
工ステーシヨン１３には、搬入された１つのワー
クＷを加工する加工ユニツト１６が配設されてい
る。しかして第１の加工ステーシヨン１１におけ
るワークの加工時間は第２の加工ステーシヨン１
３におけるワークの加工時間の２倍となつてい
る。

１７はワークＷを滑動可能に案内するガイドレ
ールで、前記各ステーシヨン１０〜１４に渡つて
直線状に設置されている。１８はガイドレール１
７と平行に設けられたトランスフアバーを示し、
このトランスフアバー１８の一端には搬送用駆動
シリンダ１９が連結され、この駆動シリンダ１９
によつてトランスフアバー１８は前記所定間隔Ｌ
１だけ進退されるようになつている。２１は前記
トランスフアバー１８上に設けられた搬送爪、２
２はトランスフアバー１８を回動して搬送爪２１
を起倒させる爪起倒用の駆動シリンダである。

前記アイドラステーシヨン１２には、第２図に
示すようにワークＷをリフトして所定ピツチＬ２
だけシフトさせるシフト装置２３が設けられてい
る。かかるシフト装置２３は、ワークの搬送方向
にピツチＬ２だけシフト可能なシフト台２５と、
このシフト台２５に昇降可能に装架されたワーク
支持体２６からなつている。

次に上記構成における搬送動作を第３図に基づ
いて説明する。第３図のＡは２個取り用の第１の
加工ステーシヨン１１におけるワークＷの加工が
完了し、トランスフアバー１８の前進によつてワ
ークＷが一斉に搬送された状態を示してあり、こ
の状態で第１の加工ステーシヨン１１に搬送され
た２つのワークＷは加工のためにリフト装置３０
により所定量リフトされて位置決めクランプさ
れ、加工ユニツト１５により加工が開始される。

また同時に第２の加工ステーシヨン１３に搬送
された１つのワークＷは所定位置に位置決めクラ
ンプされ、加工ユニツト１６により加工が開始さ
れる。かかる加工の間に爪起倒用の駆動シリンダ
２２によりトランスフアバー１８が回動されて搬
送爪２１がワークより逃がされ、その状態でトラ
ンスフアバー１８が後退される。またアイドラス
テーシヨン１２においてはシフト装置２３により
一方のワークＷが第３図Ｂに示すようにリフトさ
れる。

前記第２の加工ステーシヨン１３における加工
時間は前述したように第１の加工ステーシヨン１
１における加工時間の半分であるため、第１の加
工ステーシヨン１１におけるワークＷの加工中に
第２の加工ステーシヨン１３におけるワークＷの
加工が完了する。しかして第２の加工ステーシヨ
ン１３におけるワークＷの加工が完了すると、ト
ランスフアバー１８が回転されて搬送爪２１が起
こされ、その状態でトランスフアバー１８が一定
量前進される。これにより第３図Ｃに示すように
リフト状態で加工されている第１の加工ステーシ
ヨン１１における２つのワークＷとアイドラステ
ーシヨン１２においてリフトされている１つのワ
ークＷを除いて、アイドラステーシヨン１２のワ
ークＷが第２の加工ステーシヨン１３に搬送され
ると同時に、第２の加工ステーシヨン１３で加工
されたワークＷが搬出ステーシヨン１４に搬送さ
れる。しかして第２の加工ステーシヨン１３にお
いては搬入されたワークＷの加工が開始され、ま
たトランスフアバー１８の回動により搬送爪２１
が逃がされ、トランスフアバー１８が再び後退さ
れる。この加工の間に第３図Ｄに示すようにアイ
ドラステーシヨン１２においてリフトされたワー
クＷがシフト装置２３のシフト動作によりピツチ
Ｌ２だけシフトされ、かつ下降されてガイドレー
ル１７上に載せられる。また搬入ステーシヨン１
０においては加工すべき２つのワークＷが所定位
置にセツトされる。このようにして第１の加工ス
テーシヨン１１における２つのワークＷの加工が
完了（第２の加工ステーシヨン１３におけるワー
クＷの加工も完了）すると、第１の加工ステーシ
ヨン１１において加工済みの２つのワークがリフ
ト装置３０によりガイドレール１７上に下降さ
れ、その状態でトランスフアバー１８の前進によ
りワークＷが一斉に搬送される。

〈考案の効果〉 以上述べたように本考案は、２個取り用の加工
ステーシヨンにおいてワークをリフトして加工す
るようにするとともに、２個取り用加工ステーシ
ヨンと１個取り用加工ステーシヨンとの間にワー
クをリフトして所定ピツチシフトさせるシフト装
置を設けた構成であるので、２個取り用ワークと
１個取り用ワークをスライドキヤリー方式の単一
の駆動装置によつて搬送できるようになり、これ
によつてトランスフア装置の構成を簡単にできる
とともにコスト低減が可能となる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
トランスフア装置の概要を示す平面図、第２図は
シフト装置を示す図、第３図は本考案の動作を説
明するための図である。 １１……２個取り用加工ステーシヨン、１３…
…１個取り用加工ステーシヨン、１８……トラン
スフアバー、１９……搬送用駆動シリンダ、２１
……搬送爪、２２……爪起倒用駆動シリンダ、２
３……シフト装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ワーク２個取り用の加工ステーシヨンとワーク
   １個取り用の加工ステーシヨンにワークをスライ
   ドキヤリー方式で同時に搬送するようにしたトラ
   ンスフア装置において、ワーク搬送爪を設けたト
   ランスフアバーと、このトランスフアバーを進退
   させる搬送用駆動装置と、前記トランスフアバー
   を回動させる爪起倒用駆動装置と、前記２個取り
   用加工ステーシヨンと１個取り用加工ステーシヨ
   ンの間に配設され、ワークをリフトするとともに
   ２個取り用ワークのピツチだけワークをシフトさ
   せるシフト装置とを備え、前記２個取り用加工ス
   テーシヨンにこの加工ステーシヨンに搬送された
   ワークを前記搬送爪に干渉しない位置で加工すべ
   くワークをリフトするリフト装置を設けてなるト
   ランスフア装置。