JPS6245400Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案はガス開閉器においてガス圧が低下し
た際に開閉器の開閉操作をロツクするロツク装置
関するものである。

従来技術 従来、密閉構造の開閉器ケースに対しベローズ
を同ケース内のガス圧の変動に伴つて伸縮し得る
ように取着するとともに、開閉器ケースの外側に
取着したロツク装置ケース内にベローズの作動棒
を露出させ、ロツク装置ケース内には同作動棒の
移動に連動し、開閉器の開閉操作機構をロツクす
るロツク棒を作動して同ガス開閉器の開閉操作機
構を作動不能にしたものが提案されている。

この種の構造においては開閉器ケース内が所定
のガス圧より低下した際に確実にロツク棒を作動
させるためにロツク棒とベローズの作動棒との係
合量を調整する必要がある。ところが、従来にお
いては実公昭57−21239号に示されるように部品
点数も多く構造が大変複雑であり、その調整箇所
も多く、組立、調整作業は大変面倒なものであつ
た。

考案の目的 この考案の目的は前記問題点に着目して成され
たものであつて、ロツク機構部の構成を簡単なも
のとするとともにロツク棒とベローズとの作動棒
との係合量の調整を簡単に行うことができ、それ
によつて開閉器ケース内が所定のガス圧より低下
した際には確実にロツク棒を作動させることがで
きる開閉操作ロツク装置を提供することにある。

考案の構成 この考案の開閉操作ロツク装置は密閉構造の開
閉器ケースに対し同ケース内のガス圧変動に伴つ
て伸縮するベローズを取着し、同ベローズの作動
棒に対し常には係止部材を介して係合し、ケース
内のガス圧低下時に作動棒の反係合方向の作動に
より係合が解除され、バネにより作動して開閉器
の操作機構をロツクするロツク棒を設けた開閉操
作ロツク装置において、前記係止部材をロツク棒
に対し偏心状に取着し、かつ回動方向への調節可
能に取着したものである。

実施例 以下、この考案を具体化した一実施例を第１図
〜第５図に従つて説明すると、第２図に示す１は
密閉構造の開閉器ケースであつて、その内部には
SF6等の消弧性ガスを一定圧力に封入している。
２は同開閉器ケース１に対し気密保持可能に取着
したベローズであつて、開閉器ケース１内のガス
圧の変動に伴つて伸縮し得るようになつている。
４は開閉器ケース１の外側に取着したロツク装置
ケース３内において開閉器ケース１に固定した断
面チヤンネル形状の支承部材であつて、ベローズ
２に対応する取付平面に形成した透孔４ａを介し
て前記ベローズ２の作動棒２ａがロツク装置ケー
ス３内に路出している。

５，６は支承部材４の互いに対応する側部にそ
れぞれ透設された四角状の挿通孔と円状の挿通孔
である。７は同挿通孔５，６に対し両端が摺動可
能に挿通されたロツク棒であつて、先端部は第５
図に示すように前記四角状の挿通孔５に対し回動
不能に四角棒状に形成されるとともに中央部及び
基端部は丸棒状に形成され、先端部と中央部との
間には係止段部８が形成されている。

９は前記ロツク棒７に取着された係止部材であ
つて、円錐台状に形成されている。そして、係止
部材９の両端面には偏心した位置に貫通孔１０が
透設されており、同貫通孔１０に前記ロツク棒７
の中央部が挿通されている。さらに係止部材９の
大径側端面を係止段部８に当接して位置決めさ
れ、外周から螺入した複数の埋込みビス１１（第
１図及び第２図には１個のみ図示）によりロツク
棒７に対し回動方向への調節可能に取付けされて
いる。前記係止部材９と作動棒２ａの係合関係は
開閉器ケース１内のガス圧が所定値より低下した
時に、その係合関係が解除されるように前記係止
部材９の偏心を利用して作動棒２ａとの係合量が
決められビス１１にてその位置にセツトされる。

１２は前記支承部材４の一方の側部と係止部材
９の基端面間においてロツク棒７に巻装されたコ
イルスプリングであつて、ロツク棒７をロツク方
向（第２図矢印方向）に付勢するようになつてい
る。

１３は前記ロツク棒７の基端側に対応してロツ
ク装置ケース３の側面に貫通固着された軸受、１
４は同軸受１３に回動可能に支承された回動軸で
あつて、内端には常には支承部材４の側部から突
出したロツク棒７の基端周面に係合可能な係合レ
バー１５が固着されており、ロツク棒７がロツク
方向に動作した際に係合が解除するように同係合
レバー１５が配置されている。１６は同軸受１３
の外周に巻装された巻バネであつて、前記係合レ
バー１５をロツク棒７に対する係合方向に付勢す
るようになつている。

１７はロツク装置ケース３の外端から突出した
回動軸１４の外端に対し固着された表示部材であ
つて、常には回動軸１４の下方にその先端が位置
しており、ロツク装置ケース３の外面に固着され
たチヤンネル状の覆部材１８にて覆われている。
そして、係合レバー１５のロツク棒７との係合が
解除された際に巻バネ１６の付勢力により回動軸
１４が回動されてその先端に設けた表示片１７ａ
が90度回動することにより前記覆部材１８から突
出してガス圧低下を表示するようになつている。

１９はロツク棒７の先端に対応して、ロツク装
置ケース３内に設けられた開閉軸であつて、連動
レバー２０が固着されるとともに同連動レバー２
０に連係される外部操作可能な手動開閉操作機構
（図示しない）を介して開閉器を開閉操作可能に
なつている。同連動レバー２０の回動軌跡上には
ロツク時に前記ロツク棒７の先端が突出し、同連
動レバー２０と係合して作動不能になる。

２１は前記支承部材４の下方に設けられたマイ
クロスイツチであつて、そのスイツチ片２１ａは
係止部材９のロツク方向側に延出されており、ロ
ツク動作時のロツク棒７の係止部材９に係合押圧
されることによりマイクロスイツチ２１がオフし
て開閉器の自動開閉機構を作動不能にロツクする
ようになつている。

次に、前記開閉器ケース１内のガス圧が低下し
た時、圧力の低下を探知してガス開閉器の開閉操
作機構を操作不能にするロツク作用並びにその表
示作用を説明する。

第１図は開閉器ケース１内のガス圧が正常で連
動レバー２０が作動し得るとともにマイクロスイ
ツチ２１がオン状態となつて自動開閉機構が作動
し得るロツク解除状態を示す。この状態において
はロツク棒７の係止部材９がコイルスプリング１
２を蓄勢状態にしながらベローズ２の作動棒２ａ
に係止され、又、ロツク棒７の基端が回動軸１４
の係合レバー１５に係合された状態すなわち表示
部材１７の表示片１７ａが覆部材１８内に没入し
て正常状態を示している。

この正常状態において開閉器ケース１内のガス
圧が所定値より低下すると、ベローズ２が大気圧
と内圧との差により伸長してその作動棒２ａが反
係合方向すなわち開閉器ケース１側（第２図上
方）へ後退する。そして、作動棒２ａと係止部材
９との係合が解除されて、ロツク棒７がコイルス
プリング１２の付勢により係止部材９が支承部材
４の側部に当接するまでロツク方向へ突出する。
このことにより連動レバー２０の回転軌跡上にロ
ツク棒７が突出することにより連動レバー２０は
作動不能になり、又、係止部材９がマイクロスイ
ツチ２１のスイツチ片２１ａに係合押圧してオフ
にするため自動開閉装置もロツクされる。又、ロ
ツク棒７のロツク方向への作動により係合レバー
１５がロツク棒７の基端から係合が解除される。
その結果、巻バネ１６の付勢により回動軸１９を
介して表示部材１７の表示片１７ａが90度回動さ
れ、覆部材１８より突出してガス圧低下を表示す
る。

この考案においては作動棒２ａと係止部材９と
の係合量が同係止部材９の回動にて、その偏心配
置により調整可能にしているため種々の所定ガス
圧の設定に対しても対応可能である。さらに、ベ
ローズ２の作動棒２ａの取付誤差やロツク棒７の
支承部材４への取付誤差に対しても係止部材９を
回動方向への調節可能としているため容易に対応
することも可能である。

考案の効果 以上詳述したように、この考案はベローズの作
動棒に対して係合される係止部材を偏心状にロツ
ク棒に取着した簡単な構造にて、係合量（動作設
定）を係止部材の回動をもつて適宜調整可能とな
り、又、開閉器内のガス圧が所定値より低下した
際、確実にロツク棒を動作させることができる優
れた考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を具体化した一実施例のガス
開閉器の開閉操作ロツク装置の要部断面図、第２
図は同じく要部平断面図、第３図は同じく要部切
欠側断面図、第４図はロツク棒の斜視図、第５図
はロツク棒と支承部材との係合関係を示す説明図
である。 １……開閉器ケース、２……ベローズ、２ａ…
…作動棒、３……ロツク装置ケース、４……支承
部材、７……ロツク棒、９……係止部材、１２…
…コイルスプリング、１７……表示部材、１７ａ
……表示片、２０……連動レバー、２１……マイ
クロスイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 密閉構造の開閉器ケースに対し同ケース内のガ
   ス圧変動に伴つて伸縮するベローズを取着し、同
   ベローズの作動棒に対し常には係止部材を介して
   係合し、ケース内のガス圧低下時に作動棒の反係
   合方向への作動により係合が解除され、バネによ
   り作動して開閉器の開閉操作機構をロツクするロ
   ツク棒を設けた開閉操作ロツク装置において、前
   記係止部材をロツク棒に対し偏心状に取着し、か
   つ回動方向への調節可能に取着したことを特徴と
   するガス開閉器におけるガス圧低下時の開閉操作
   ロツク装置。