JPS6244225Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガスの元栓又はガス器具に存するホー
スコツクへ、ワンタツチで雄継手部材又は雌継手
部材を取付けるコツク取付用管継手に関するもの
である。

従来、各部屋内に配設されているガス元栓のホ
ースコツク、又はガスストーブ等のガス器具に設
けたホースコツクに、ガスホースの一端を連結す
るには、該ガスホースが強度を有していて極めて
硬いため挿入に多大の力を必要とし、その上、脱
落防止のため、いちいちホースバンドを取付けな
ければならず、手数を要する欠点があつた。

本考案はかかる従来の欠点に鑑み、ガス元栓又
はガス器具のホースコツクに、雄継手部材又は雌
継手部材の後部側に着脱自在に取付けることによ
り、ガスストーブ等に取付けたガスホースの先端
に、雌継手部材又は雄継手部材を着脱自在に連結
出来るようにするもので、雌継手部材または雄継
手部材の基部に、ガス元栓又はガス器具のホース
コツクに挿通する挿入管を連設し、該挿入管の内
部には、前記ホースコツクの外周に密着する気密
シール環と、上記ホースコツクの外周窪みに係脱
自在に係止する環状弾性爪を収容し更に、該挿入
管には、環状弾性爪の求心側縁部を同爪の厚み方
向に押圧撓曲する押圧リングを進退動可能に嵌合
させることを特徴とするものである。そのため、
押圧リングを押圧すれば環状弾性爪の求心側縁部
は押し拡げられてホースコツクを容易に取り出す
ことができ、又、押圧リングから手を離せば環状
弾性爪は復元してホースコツクの外周窪みと係合
し、ホースコツクから雄継手部材又は雌継手部材
を取り出すことが出来なくなり、之等の動作は押
圧リングをワンタツチで操作することにより簡単
に行うことが出来る。

次に、本考案の実施例について説明する。

先ず、雌継手部材Ａについて説明すると、１は
先端に、例えば図示しないロツクボール式の結合
装置を有したガス用の雌継手部材の基部側に連設
した挿入管で、先側中心に軸心線方向に設けた透
孔２に連続して段部３を介してやや大径の収容室
４を該挿入管内部に形成する。この収容室４内に
ゴム等の柔軟材からなる気密シール環５を収容す
る。この気密シール環の一端、即ち、挿入管の後
部側には、凹部６を必要に応じて設ける。この収
容室４に続いて、係止段部７を介してやや大径の
係止凹部８を前記挿入管１の後端まで形成し、こ
の係止段部７よりの部分に係止凹溝９を設ける。

１０は係止凹部８内に収容出来る外径をした金
属製の環状弾性爪で、中央に後記するガス元栓又
はガス器具３０の先端に設けたホースコツク３１
の外周に、一定間隔ごとに設けた複数のダンゴ状
の小径部３２ａ及びこのホースコツクの基部に設
けた環状凹部３２ｂ等からなる外周窪み３２とほ
ぼ同径の孔１１を設け、この孔１１から半径方向
に複数の割目１２，１２を設けて、該爪の厚み方
向に押圧撓曲出来るようにしてある。この場合、
該爪の厚み方向への押圧撓曲させるための構成
は、半径方向の割目に限らず、求心側縁部の板厚
の厚みを薄くして可撓性をもたせ、かつ、複数の
スリツトを半径方向に設けたりしてもよいことは
もちろんである。この環状弾性爪１０を係止凹部
８内に収容し、この爪の前面を係止段部７に係止
させた後、該爪１０の後面を押圧固定する固定リ
ング１５を雌継手部材の本体１の後端に固着して
ある。即ち、固定リング１５は樹脂製で若干の弾
力性を有しており、かつ、係止凹部８内に挿入す
る挿入部１６の先端外側に突設した係止鍔１７を
前記係止凹溝９に係合させることにより、該固定
リング１５を本体１の後端に固着できる。

２０は固定リング１５の後部内側に設けた大孔
１８内に前後動可能に挿入させた押圧リングで、
後端外周には本体１と同径の操作鍔２１を有し、
この操作鍔２１の中心部に、ガス元栓３０のホー
スコツク３１を挿入出来る内径をしてやや長尺の
筒部２２を一体に設け、この筒部２２の先端に
は、テーパー状の押圧部２３を形成する。即ち、
押圧部２３の後端は、前記固定リング１５の大孔
１８内に一旦圧入して挿入させた後は脱出出来な
いよう大孔１８と係止出来るようにやや大径に形
成すると共に、先端部は突出させて、この押圧リ
ング２０を本体１の内部に外方から押込むことに
より、環状弾性爪１０の各爪片１３を該本体１の
前方に可撓させて、孔１１を拡大させるものであ
る。

本考案の第２実施例を第５図について説明する
と、先端に設けた弁口４０を開閉する弁機構４１
を有した雄継手部材Ｂの基部側に挿入管４２を連
設し、この挿入管４２内に設けた収容室４３に気
密シール環４４を嵌合し、更に、この気密シール
環の後端に位置させて第４図に示す環状弾性爪１
０を装着し、この弾性爪を固定リング４５で固着
すると共に、この弾性爪１０の中心に存する孔１
１を開閉操作する押圧リング４６を前後動可能に
装着してある。

次に、作用につき説明すると、ガス元栓３０の
ホースコツク３１に、雌継手部材Ａの挿入管１の
後部を取付けるには、先ず、押圧リング２０の係
止鍔２１を第２図矢印方向に押圧して移動し、こ
の押圧リング２０の先端に設けた押圧部２３によ
つて環状弾性爪１０の各爪片１１，１１をそれぞ
れ前方に可撓させて孔１１を一時拡大し、この状
態で押圧リングの筒部１６内にホースコツクの挿
入部３１を挿入すれば、スムースに本体１内に進
入し、該挿入部３１の先端が透孔２の一端に設け
たテーパー状の掛合部２′に掛止した後、押圧リ
ング２１から手を離せば該爪１０の弾発力により
該押圧リング２１は後退し、該爪の各爪片１３，
１３，１３は、ホースコツクの外周窪み３２、特
に環状凹部３２ｂに掛止する（第１図）。そのた
め、雌継手部材の挿入管１はホースコツク３０か
ら外れなくなる。

次に、該挿入管１をホースコツク３０から取外
す場合には、押圧リング２０を第３図矢印方向に
押圧移動させれば、押圧部２３によつて各爪片１
３，１３は第３図一点鎖線で示す如く可撓し、孔
１１は押拡げられて、本体１をホースコツク３１
から簡単に取外すことが出来る。

尚、本実施例は雌継手部材について説明してあ
るが、第５図に示す如く、雄継手部材Ｂの挿入管
４２の後部に装着することも、もちろん可能であ
る。

以上の如く、本考案は本体の後部に前後動可能
に取付けた押圧リングを操作することにより、ホ
ースコツクの外周窪みに係止する環状弾性爪の各
爪片を厚み方向に前後動させることによつて中心
部に設けた孔の直径を拡大、縮少させ、それによ
つてホースコツクと雌継手部材又は雄継手部材の
挿入管との着脱を極めて容易に行うことが出来る
し、また、このホースコツクの外周には気密シー
ル環が密着するため十分なるシール性も有してお
り、更に、この押圧リングは挿入管の基部側に位
置しているので、ガス元栓又はガス器具に存する
ホースコツクに連結した一方の継手部材と、ガス
ホースの一端に連結し、かつ該継手部材と着脱す
る他方の継手部材との連結及び分離操作の際に、
押圧リングを誤操作することがないので、両者が
不意に外れることがなく極めて安全である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示したもので、第１図
はホースコツクに連結した状態の一部欠截正面
図、第２図は同ホースコツクから取外す状態の一
部欠截正面図、第３図は要部拡大断面図、第４図
は環状弾性爪の斜視図、第５図は第２実施例を示
したもので、雄継手部材の一部欠截正面図であ
る。 １，４２は挿入管、５は気密シール環、１０は
環状弾性爪、１１は孔、２０，４６は押圧リン
グ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弁機構を内蔵させた雄継手部材と、同機構を持
   たない雌継手部材とからなり、両部材を結合した
   とき上記弁体が開いて当該両部材の流路が相互に
   連通する管継手に於いて、雌継手部材または雄継
   手部材の基部に、ガス元栓又はガス器具のホース
   コツクに挿通する挿入管を連設し、該挿入管の内
   部には、前記ホースコツクの外周に密着する気密
   シール環と、上記ホースコツクの外周窪みに係脱
   自在に係止する環状弾性爪を収容し、更に、該挿
   入管には、環状弾性爪の求心側縁部を同爪の厚み
   方向に押圧撓曲する押圧リングを進退動可能に嵌
   合させたコツク取付用管継手。