JPS6242727Y2

JPS6242727Y2 -

Info

Publication number: JPS6242727Y2
Application number: JP12275083U
Authority: JP
Priority date: 1983-08-05
Filing date: 1983-08-05
Publication date: 1987-11-02
Also published as: JPS6031309U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、沈降汚泥の除去装置に関するもので
あり、その目的とするところは、家畜排水の沈降
汚泥の除去に特に適切な装置を提供せんとするも
のである。

沈澱槽は、各種排水処理において常設的に設け
られているが、沈澱槽に沈降する汚泥の除去にあ
たつて、従来採られている方法は、いずれも一旦
沈降し静置状態においた汚泥を、ポンプによつて
吸い上げる等して、再び汚泥に撹乱を与えること
が多かつた。

そのため、ポンプによつて吸い上げた汚泥をそ
の後網目にかけ、汚泥水中の固形分のみを網目上
に残す作業をなそうとしても、微細な汚泥の殆ん
どは、水分と共に網目を通過し、汚泥除去の効率
は極めて不良なものとなつていた。勿論、網目を
小さくし汚泥除去の効率を向上させることは考え
られるが、かかる方策を採用するときは、網目が
短時間で目詰りを起し、前記の場合とは異なる意
味で汚泥除去の効率は不良となる。

本考案者は、家畜排水の処理にたずさわるう
ち、次の様な点に着目するに至つた。

○イ家畜排水は沈降汚泥の量が多く、従つて沈降
汚泥の除去は、これを連続的になすことが望ま
しいこと。

○ロ家畜排水の沈降汚泥は、大小様々な汚泥から
なり、従つてその除去に際しても前記汚泥の特
質を利用することが望ましいこと。

本考案者は、上記の着目をもとに、更に種々工
夫の結果、極めて沈降汚泥の除去効率がよく、し
かも沈降汚泥を、含有水分が極めて低い状態で除
去することができる本考案の装置に到達したもの
である。

即ち、本考案は、沈澱槽１上に横架したホツパ
ー２と；ホツパー２底部から沈澱槽１外へ至る汚
泥移送用のコンベアー３と；ホツパー２両側部に
位置する軸受を介して互いに相対向しながら同軸
回転するアーム４、４と；アーム４、４の先端部
間に設けたバケツト５であつて、アーム４、４の
回転方向の反対面側を網目の底部６とするバケツ
ト５と；アーム４、４を減速手段を介して回転駆
動せしめるモーター７とからなることを特徴とす
る、沈降汚泥の除去装置を提供するものである。

図示例の装置は、相対向しながら同軸回転する
一対のアーム４、４を２個設けたものであり、こ
れら二対のアームは、モーター７中に内蔵したギ
アー、減速機８、チエーン９、減速機１０、チエ
ーン１１等の減速手段を介し、１〜２時間で１回
転という超遅速で回転するように構成されてい
る。

いいかえれば、本考案の装置は、アーム４、４
を超遅速で回転させ、バケツト５による汚泥のす
くい取り作業を、実質的に汚水を撹乱しない状態
でなすものである。

図示する設計例は、沈澱槽１の側壁間の巾に合
わせて、これよりやや狭くバケツト５の巾を決定
するとともに、バケツト５の外縁が沈澱槽１の底
近くに迄至るようにアーム４、４の長さを決定し
たものであるが、望ましくはこれ以外に、次の様
な設計を採り入れるとよい。

即ち、バケツト５が回転移動する部分に相応す
る、沈澱槽１の底部を、バケツト５の外縁の移動
軌跡に沿う如く半円筒状の凹みとなし、沈澱槽１
の他の底部も、前記凹みに向つて斜めに形成する
という設計である。

本考案に係る装置は、以上の如く構成されてい
る為、沈降汚泥の撹乱することなくバケツト５で
すくいとることが可能である。パケツト５ですく
いとられた沈降汚泥は、バケツト５が水面から離
れて上方に移動する過程で水切りと自然乾燥を受
け、上方に至つた時点でホツパー２内へ落下し、
その後ホツパー２の底部に設けられたコンベアー
で沈澱槽１の外方へ運ばれて除去される。

図示例の装置は、コンベアー３をスクリユーコ
ンベアー３で形成すると共に、このスクリユーコ
ンベアー３の回転を、アーム４、４の駆動源であ
るモーター７で同時になすようにしたものであ
る。

即ち、スクリユーコンベア３の回転は、減速機
８で減速させた時点で、減速回転軸によりなし、
アーム４、４の回転は、その後更に減速させた時
点で、スプロケツトを兼ね備えたアーム支持リン
グ１２によりなす。

以上の説明から明らかな如く、本考案に係る装
置は、沈降汚泥を撹乱することなく、また上層上
澄液の移動を防害することなく、沈降汚泥を除去
しうるものであるが、家畜廃水等における沈降汚
泥は比較的粗大な固形分や繊維質を適度に含んで
いるため、バケツト５における底部の網目は、比
較的粗目の、例えば８mm角といつた大きな網目で
も、充分に沈降汚泥の効率のよい除去をなしう
る。これは、比較的大きな汚泥は速やかに沈降
し、下層側に位値しているからでもある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る装置の側面図、第２図
は、同平面図である。図中、１……沈澱槽、２……ホツパー、３……
コンベアー、４……アーム、５……バケツト、６
……バケツトの底部、７……モーター、８……減
速機、９……チエーン、１０……減速機、１１…
…チエーン、１２……アーム支持リング。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

沈澱槽上に横架したホツパーと；ホツパー底部
から沈澱槽外へ至る汚泥移送用のコンベアーと；
ホツパー両側部に位置する軸受を介して互いに相
対向しながら同軸回転するアームと；アームの先
端部間に設けたバケツトであつて、アームの回転
方向の反対面側を網目の底部とする、バケツト
と；アームを減速手段を介して回転駆動せしめる
モーターとからなることを特徴とする、沈降汚泥
の除去装置。