JPS6241974A - 波力発電装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 技監分夏 １一 本発明は波力発電装置に関するものであって、より詳細
には、浅海においても充分に波力を利用することの可能
なブイ形式の波力発電装置に関するものである。

従来技術 現在、波力発電装置は航路標識ブイの灯光用電源として
実用化されている。これは、通常、中央部に水面に対し
て垂直下方に延在する中央パイプを備え、波力に追従し
て上下動するブイ本体に対する中央パイプ内の水面の相
対運動を利用して空気の流動作用を起しこれを電力に変
換する構成となっている。この場合、大きな発電出力を
得る為には、上述した相対運動が大きいことが必要であ
る。ところで、波運動における水中各部分の運動は沖波
の条件において円運動に近いが、その振幅は水深が深く
なるに従って急速に減少する。従って、中央パイプの長
さを長くする程本体と内部水面間の相対運動が大きくな
り、大きい発電出力を得ることができる。然るに、中央
パイプの長さを余り長くすると、浅海に設置することが
不可能になるとか、又、長尺状の構成になる為に取り扱
いや保守点検が不便になる等の問題が発生する。

且−斡 本発明は、以」二の点に鑑みなされたものであって、浅
海においても安定して所望の出力を得ることができ取り
扱いにも便利な波力発電装置を提供することを目的とす
る。

幇−戊 本発明は、上記の目的を達成させるため、水面に浮遊さ
せその波力を電力に変換する波力発電装置において、水
面に浮遊可能な本体と、前記本体内に形成された空気室
と、前記空気室と大気との間を流動する空気流によって
駆動される発電手段と、前記本体内に形成されており浮
遊状態において前記空気室と水中を連通可能な流路と、
前記流路の水中側の開口に対向させて設けられており該
開口より大きい面積を備えた整流板とを有することを特
徴としたものである。

以下、本発明の１実施例に基づき具体的に説明する。第
１図は本発明の１実施例としての波力発電装置 電ブイ■を示した模式図である。ブイＩは水面に浮遊可
能な本体１を有している。本例の本体］−は、円筒状の
浮体１ａと略円錐状の尾筒１ｂを中心軸方向に接合して
成り、尾筒１ｂ側を水没させて水面に対して垂直方向に
立った態様で浮遊している。

尚、本例の浮体１　ａは、厚さ２．３■の鉄板を用い直
径Ｄ１が約１．２ｍで長さＬｌが約０．９ｍ、尾筒１ｂ
は厚さが３．２ｎｎの鉄板を用い長さＬ２が約０．６ｍ
の大きさとなる様に形成されている。そして、その中心
軸に沿って、本体１を貫通する中央パイプ１ｃが設けら
れている。本例の中央パイプ１ｃは、直径Ｄ２が約０．
５８ｍで長さが約１゜５ｍの大きさに形成されている。

又、中空状の浮体１ａの内部にはバッテリ２が配設され
ており、後述する発電機により発電された電力を蓄える
。

尚、１ｄはバッテリ２を保守点検時等に出し入れする点
検口である。

中央パイプＩＣの水面に浮上する上端開口］ｅぜ の近傍には、上下に変動する水面Ｗ２と共に空気室Ａが
区画形成されている。空気室Ａの上方には一４＝ 弁３ａを備えた弁室３が形成され、この弁室３の上には
円錐状の灯室４が設けられており、灯室４と空気室Ａは
弁室３により連通されている。灯室４の弁室３と連通す
る開口４ａの近傍には、空気タービン５とこれによって
駆動される発電機６が配設されている。又、灯室４の先
端部には航路標識となる灯器７が配設され、開口４ａの
外縁部には、タービン５の駆動に供された空気を大気中
に排出する排出口４ｂが設けられている。従って、空気
室Ａの水面Ｗ２の上昇により空気室Ａの空気が押し出さ
れる場合は、弁３ａが閉じて開口４ａから灯室４へ空気
が流動し、この際に空気タービンが回転されて発電機を
駆動し発電が実施される。

発電された電力は、一旦バツテリ２に蓄えられ、バッテ
リ２から必要な電力が灯器７に供給されて灯光が発せら
れる。逆に、水面Ｗ２が下降した場合は、空気室Ａ内に
外気が吸入されるが、この場合は弁３ａが開いてここか
ら外気が短絡的に空気室Ａに吸入され、空気タービン５
を逆回転させる不都合が回避され、効率良く波力発電が
実施される。

而して、中央パイプＩＣの水没側の開口１−ｆから適長
離隔した位置に、波の円運動が直接中央パイプ１ｃ内に
及ぶのを防止すると共に中央パイプ１ｃ内の水の出入り
を円滑化する整流板８が配設されている。整流板８は開
口１ｆよりも広い面積を備え、開口１ｆに対向するよう
に支持されている。本例の整流板８は周縁部が本体１側
に向けて斜めに折曲された皿形状を成しており、本体尾
筒１ｂの下部に適数個の接続板９を介して支持されてい
る。この場合、第２図に示す如く、整流板８の傾斜した
側壁８ａと尾筒１ｂの下部側面間の全周にわたって、例
えば本例の如く６個の接続板９が半径方向に沿って略均
等に介設されている。従って、接続板９により中央パイ
プＩＣ内への円滑な水の出入りが妨害されること無く、
長期にわたって確実に整流板８が保持される。整流板８
の底部８ｂの裏面には、ブイＩを安定した姿勢で浮遊さ
せる為の錘］−〇が固着されている。尚、ブイ■を所定
位置に係留すべく、尾筒１ｂの上部側面の６一 適所にチェーン］−１の一端が取付金具１２を介して接
続され、その他端は図示されていないアンカに接続され
ている。

以−にの如く、ブイＩの底部に整流板８を設けることに
より、短い中央パイプ１ｃによっても中央パイプ１ｃ内
の水柱のブイ■に対する大きい相対運動を得ることがで
き、浅海においても安定した発電性能を発揮することが
できる。その理由は、次の通りである。

先ず、波力発電装置の原理について説明する・第３図は
従来の波力発電ブイＩ′を示している。

第３図において、波力発電ブイ■″が水面Ｗ１に浮んで
いる状態で水面Ｗ１が１／２Ｈｓｊｎωｔで振動する場
合を考える。この場合、ブイビは若干の遅れをもって上
下に運動するが、ブイＩ′の」−下運動も１／２ＩＩｓ
ｊｎωｔで近似することができる。このようなブイビの
」１下運動により中央パイプｌ’ｃ内の水柱はブイＩ′
に対して一］／２１１ｓｊｎωｔの相対運動をする傾向
があり、実際には、中央パイプ］−′Ｃの開口１１ｆに
おける波振幅Ｈ′の大きさによって一１／２（Ｈ−Ｈ’
）ｓｉｎωｔの相対運動を発生することになる。従って
、Ｈ′がゼロの値に近い深海に開口１’ｆが位置する場
合は、相対運動は略１／２Ｈｓｊｎωｔになるが、開口
１’ｆが水面Ｗ１近傍に位置する浅海においては、Ｈ″
とＨは略等しくなり、その為に、中央パイプ１．′Ｃ内
の水柱のブイＴ’に対する相対運動は実質」二消失し、
空気流動は発生しないこととなる。

ここで、上記相対運動における周期について考察する。

中央パイプｌ’ｃ内の水柱の振動周期Ｔｗは、中央パイ
プｌ’ｃの長さをＱ、重力加速度をヒとすると、 で表される。ブイ１′による実際上の波力発電はこの水
柱の周期Ｔｗとブイ■′の上下振動周期Ｔａとの間の周
期を有する波によって行われる。ところで、実用的な波
力発電を行う為には、天候等で変化する波の広い周期範
囲にわたって発電が可能−７＝ であることが必要である。従って、水柱の振動周期Ｔｗ
は可及的に大きいことが好ましいが、前述した如く、浅
海用のブイＴ’にこ対しては中央パイプｌ’ｃの長さＱ
を長くすることができない。

其処で、本発明においては、整流板８を中央パイプ１ｃ
の水没側開口１ｆに設けである。これにより、ブイ■が
浅海に設置された場合に、浅い開口〕ｆ位置の波運動が
直接開口１ｆに波及することが防止され、開口１ｆの波
振幅Ｈ′が深海に位置させた場合と同様に小さくなる。

従って、中央パイプ１ｃ内の水柱の相対運動が略−１／
２Ｈｓｊ、ｎωｔに等しくなり、高い空気出力を得るこ
とができる。又、水柱の振動周期Ｔｗに関しても、整流
板８を設けることが中央パイプ１ｃを延長するのと同等
の効果を奏し、周期ＴＶが大きくなり安定的に所望の空
気出力を得ることができる。本例の如く中央パイプ１ｃ
の長さＱが１．５ｍ程度の場合は、振動周期Ｔｗは約１
−１６秒であるが、整流板８を取り付けることにより、
周期Ｔｗがその約１．４倍の２．２５秒に延びることが
本願発明者により確認されている。以」二の様な理由か
ら、本発明の１実施例としての波力発電ブイＩは、浅海
に設置された場合も所望の発電出力を安定して発揮する
ことができる。

次に、本発明の他の実施例について第４図に基づき説明
する。尚、上記実施例と同一の構成要素については同一
符号を付し、その説明を省略する。

第４図に示される波力発電ブイ■は、本体２１を球形に
形成し、内部を上部浮体２１ａと下部尾筒２１ｂに区画
しである。そして、本体２１の材料としては、成形が容
易で耐候性及び強度の面で優れている例えばＦＲＰ等の
強化プラスチックを使用しており、これにより小型軽量
化が促進されると共に耐久性に富む波力発電ブイ■を安
価に製造することができる。この場合、本体の小型計量
化を図ることにより安定性が失われ波による」１下の振
動以外の揺動が増加する点が懸念されるが、本体２１を
球形に形成することにより波の揺動作用を回避して浮遊
姿勢の安定性が確保され、所期の上下振動を得ることが
できる。又、本体２１が球形であるから陸」−保管時に
転倒しやすいが、整流板８がその転倒防止に役立つ。そ
の他の構成は、−１−記実施例と同一であり、同様な効
果が得られる。

尚、上記実施例等においては、発電手段として弁動作に
より選択的に一方向の空気流を導いてタービンを回転さ
せ発電する方式を採用しているが、これに限定されず他
の種々の方式の発電手段を採用することができる。例え
ば、適数個の弁動作により一方向に流動制御された空気
流によって駆動回転される衝動型タービンの他、双方向
の空気流を受けて一方向に駆動回転される無弁式のウェ
ルズタービンやサーボニアスタービン等も使用可能であ
る。又、その様に発電性能の」二げることにより、バッ
テリ２を省略することも可能である。

勤−米 以」−１詳述した如く、本発明によれば、装置本体の空
気室と水中を連通ずる流路の水中側開口に整流板を設け
ることにより、短い流路長さで本体と流路中の水柱間に
おいて大きい相対運動を発生させることができる。従っ
て、本発明を波力発電ブイに適用することにより浅海に
設置しても所望の発電出力を安定して得ることが可能な
波力発電ブイを得ることができる。又、本体を強化プラ
スチック等を使用して球形に形成することにより、耐久
性に優れると共に小型且つ軽量である浅海に好適な波力
発電ブイを安価に製造することができる。尚、本発明は
上記の特定の実施例に限定されるものではなく、本発明
の技術的範囲内において種々の変形が可能であることば
勿論である。例えば、中央流路はパイプに限らずダク１
へ形式でもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は夫々本発明の１実施例としての波力
発電ブイを示した模式的断面図とその要部を示した平断
面図、第３図は従来の波力発電ブイを示した模式的断面
図、第４図は本発明の他の実施例を示した模式的断面図
である。 （符号の説明） 〔 １：　本体 １　ｃ、ｌ’ｃ　：　　中央パイプ ５：　空気タービン ６：　発電機 ８：　整流板 Ａ：　空気室

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、水面に浮遊させその波力を電力に変換する波力発電
   装置において、水面に浮遊可能な本体と、前記本体内に
   形成された空気室と、前記空気室と大気との間を流動す
   る空気流によって駆動される発電手段と、前記本体内に
   形成されており浮遊状態において前記空気室と水中を連
   通可能な流路と、前記流路の水中側の開口に対向させて
   設けられており該開口より大きい面積を備えた整流板と
   を有することを特徴とする波力発電装置。 ２、上記第１項において、前記整流板は外周部が水面側
   の上方向に向けて斜めに折曲された皿形状を成している
   ことを特徴とする波力発電装置。 ３、上記第１項において、前記本体は球状を成している
   ことを特徴とする波力発電装置。