JPS6241867B2 - - Google Patents

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JPS6241867B2
JPS6241867B2 JP13408482A JP13408482A JPS6241867B2 JP S6241867 B2 JPS6241867 B2 JP S6241867B2 JP 13408482 A JP13408482 A JP 13408482A JP 13408482 A JP13408482 A JP 13408482A JP S6241867 B2 JPS6241867 B2 JP S6241867B2
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JP
Japan
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inorganic
insulating sheet
heat insulating
parts
sheet according
Prior art date
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JP13408482A
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English (en)
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JPS5926987A (ja
Inventor
Takuro Morimoto
Kihachiro Nishiuchi
Misao Izumi
Noryoshi Ejima
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Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP13408482A priority Critical patent/JPS5926987A/ja
Publication of JPS5926987A publication Critical patent/JPS5926987A/ja
Publication of JPS6241867B2 publication Critical patent/JPS6241867B2/ja
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  • Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は耐火断熱シートに関する。さらに詳し
くは、無機質芯材がシリコン樹脂とポリオルガノ
ホスフオニトリル化合物および無機質充てん剤の
均質分散物を主体とする被覆層で被われている耐
火断熱シートに関する。 従来から製鉄工場などで製鉄、製鋼工程中に飛
散する灼熱した高温の鉄粉などから人体を保護し
たり、または熔接もしくは熔断作業中に飛散する
スラグから人体や周辺の可燃物および機材などを
保護する目的で、石綿繊維、アルミニウム箔また
は難燃性プラスチツクスを主体とするシートなど
が使用されている。しかし、現用のこれらのシー
ト類はいずれもそれぞれの欠点を有しているの
で、実用上満足なものとはいいがたい。すなわ
ち、石綿繊維を主体とするものは機械的強度およ
び耐火性などの点で耐久性に欠ける。またアルミ
ニウム箔を主体とするものは輻射熱に対する遮断
性こそ良好であるが、機械的強度に乏しいため、
熔接または熔断時にスラグが衝突したとき簡単に
貫通を許し、保護効果が小さい。さらに難燃性の
プラスチツクスを主体とするものは灼熱した鉄粉
やスラグに対して実質的に効果がないのみなら
ず、熱分解による有毒ガスを生じる惧れさえあ
る。 以上の慣用のもの以外に、たとえばガラス繊維
布の表面に石綿繊維またはロツクウール繊維、セ
ラミツクス、シリカガラス粒子などからなる被覆
層を設けた複合シートも提案されているが、これ
らのものの被覆層は遮熱性が低く、しかも高温の
鉄粉やスラグが衝突するとたやすく貫通してしま
うので実用性に欠ける。 また、ガラス繊維布の表面に鱗片状の耐熱性無
機物質と無機顔料とを分散させたシリコンワニス
層を設けた耐火シートが提案されているが、この
ものは鱗片状耐熱性無機物質の耐火性を活用した
もので、耐火性は向上するが断熱性が充分でな
い。しかも、シリコンワニスとしてオルガノクロ
ロシラン類を加水分解してえられる三次元網状構
造のポリシロキサンを用いているため剛直になり
やすく、耐火シートとして使用するときにはシー
トの風合、作業性などを考慮し、三次元網状構造
の自消性ゴム状シリコンワニスを用いることを推
奨してはいるが、これらのものでは逆に弾性が強
すぎるなどの欠点があり、耐火シートの風合調整
が困難である。 以上、概観したごとく、従来の耐火シート材に
はそれぞれ一長一短があつて満足すべきものでな
く、その改良が要望されている。また、近年にな
つて従来からもつとも広く使われてきた石綿繊維
を主体とするシートに対し、発癌性に対する懸念
から、欧米各国を中心に禁止の動きがあることは
注目すべき事実である。 本発明者らは以上の事実を踏まえ、よりすぐれ
た耐火断熱材料の創造に努め、すでに耐火断熱性
にすぐれ、発癌性などの問題のないチタン酸アル
カリとシリコン樹脂とからなる耐火断熱被覆組成
物、シート、フイルムに関する提案をおこなつて
きたが、この技術の産業利用性をさらに高めるべ
く鋭意研究を重ね、本発明を完成するにいたつ
た。 本発明の目的は、耐火性および断熱性にすぐ
れ、とくに輻射熱に対する反射効果の高いシート
材料を提供することにある。さらにまた、高温の
スラグなどが接触または衝突したばあいでも、分
解、燃焼、溶融、穿孔などが生じないシート材料
を提供することにある。なお、本発明の耐火断熱
シートは耐火電線用被覆材としても使用すること
ができる。 本発明は、無機質芯材が、シリコン樹脂100重
量部、ポリオルガノホスフオニトリル化合物1〜
20重量部および無機質充てん剤40〜300重量部を
主体として含む均質分散物からなる厚さ0.008〜
3.5mmの被覆層で被われていることを特徴とする
耐火断熱シートに関する。 本発明におけるシリコン樹脂(以下、(A)成分と
いう)の代表例は、水素原子、ビニル基、アリル
基、ヒドロキシル基、炭素数1〜4個のアルコキ
シ基、アミノ基、メルカプト基などの置換基が少
なくとも1個含まれているポリオルガノシロキサ
ンまたはこれらの共重合体(以下、(イ)成分とい
う)を架橋剤(以下、(ロ)成分という)と硬化触媒
(以下、(ハ)成分という)とを用いて硬化してえら
れるものであり、オルガノシロキサン重合体とし
てはシラノール性水酸基末端封鎖型ジオルガノシ
ロキサン樹脂が好ましい。 前記(イ)成分は、無機質芯材(無機質綿帛)の表
面に塗布するときの塗工性が良好であり、硬化時
または硬化後にすぐれた被膜形成性、耐屈性、機
械的強度、風合などの被覆材としての適合性を与
えるために、25℃における粘度が100〜200000cst
の範囲であることが好ましい。粘度が100cst未満
では硬化後の耐屈性が不充分になりやすく、伸度
をあまり必要としない耐火断熱シートであつても
風合の低下、屈曲性の低下が生じやすく、逆に
200000cstをこえるとそのままでは均質な組成物
がえ難くなりやすく、たとえ補助的に稀釈溶媒を
用いるとしても、塗工に適した粘度にするには多
量の溶媒を必要とし、無機質布帛の表面に所望の
厚さの被覆層を形成することが困難になりやす
く、塗工作業性がわるくなりやすい。したがつ
て、好ましい粘度の範囲は硬化前および硬化後の
性質を調和させるという点から、100〜150000cst
の範囲である。とくに好ましくは500〜50000cst
のものをシリコン樹脂組成物の全量に対して少な
くとも50重量%配合せしめ、シリコン樹脂組成物
の全体としての粘度を1000〜100000cstの範囲に
調整するとき、シリコン樹脂組成物と各種無機化
合物などとの混和性が良好となり、耐火断熱性シ
ートを製造する際の塗工作業性、耐火断熱性シー
トの耐屈性および風合もすぐれたものとなる。 (イ)成分の分子中のケイ素原子に直接結合する有
機基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ヘキシル基などのアルキル基、ビ
ニル基、アリル基などのアラルキル基または3・
3・3−トリフルオロプロピル基、クロロメチル
基、β−シアノエチル基、フエニル基などの1価
の置換炭化水素基などがあげられる。これらのう
ちでは合成の容易さなどの点からメチル基、ビニ
ル基またはフエニル基などの1価の炭化水素基が
一般的に有利であり、その他の有機基は耐火断熱
シートに耐油性、耐薬品性などの特殊な性質を与
えるときまたは塗装法が特殊であるばあいなどに
推奨されうる。前記有機基のなかでもメチル基は
原料中間体がもつとも容易にえられ、シロキサン
の重合度の割にもつとも低い粘度を与え、被覆組
成物の塗工作業性、耐火シートとして用いたとき
の風合、機械的強度の調整などをしやすくするの
で、全有機基の85%以上がメチル基であることが
好ましく、実質的にすべての有機基がメチル基で
あることがとくに好ましい。ただし、常時200℃
付近の比較的高温雰囲気下で使用されるばあいな
どのように耐熱性を必要とするときは、有機基の
一部にフエニル基を用いることが推奨される。 架橋剤である(ロ)成分は(イ)成分のシラノール性水
酸基と反応して(イ)成分を硬化せしめるものであ
り、酢酸または長鎖カルボン酸放出型;有機アミ
ン、アミド、有機ヒドロキシルアミン放出型;オ
キシム、アルコール、アセトン放出型など現在使
用されている架橋剤のいずれも使用しうる。 アルコール放出型架橋剤は、安価、低毒性、被
着体への悪影響(腐蝕など)の低減という特徴を
有するが、無機質芯材への付着性が不充分である
ため従来から実用化が困難であるとされてきてい
る。しかしながら、本発明にあつてはホスフオニ
トリル化合物の併用による無機質芯材への接着性
の向上により(ロ)成分として充分利用でき、これら
は一般式: R −Si−(OR24-x (式中、R1、R2は置換または非置換のアルキル
基、xは0〜2である)で示されるものであり、
テトラメチルシリケート、テトラエチルシリケー
ト、テトラプロピルシリケート、テトラブチルシ
リケートなどのアルキルシリケート類またはこれ
らの縮合物、メチルトリメトキシシラン、エチル
トリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエト
キシシラン、ジメチルジブトキシシラン、メチル
トリフエノキシシランなどのアルキルアルコキシ
シランまたはフエノキシアルキルシランなどがあ
げられ、実質的にアルコキシ基、フエノキシ基な
どが珪素原子に2個以上、好ましくは2.5個以上
結合したものなどが経済性、労働安全性および機
械的物性などの点から好ましい。ただしアルコキ
シ基に比較してフエノキシ基は(イ)成分との反応性
が劣るので、被覆組成物の塗工工程上の貯蔵安定
性、可使時間の調整には有利であるが、反応完結
に長時間あるいは高温長時間の加熱を必要とする
点および市場供給性の観点から、テトラエチルオ
ルソシリケートやその縮合物またはメチルアルコ
キシシラン類の利用が推奨される。 (ロ)成分として使用しうる他の架橋剤としては一
般式: (式中、R1およびxは前記と同じ、R3はアルキル
基を表わす)で示される酢酸または長鎖カルボン
酸放出型架橋剤、すなわちメチルトリアセチルオ
キシシラン、ジメチルジアセチルオキシシラン、
メチルトリプロピルカルボニルオキシシラン、メ
チルアセチルオキシジプロピルカルボニルオキシ
シラン、メチルトリブチルカルボニルオキシシラ
ン、ジメチルジブチルカルボニルオキシシランな
どの単独または2種以上の混合物、または一般
式: R −Si−(ON=C−R 4-x (式中、R1、R3およびxは前記と同じ、2個のR3
は同じである必要はない)で示されるオキシム放
出型架橋剤、すなわちメチル(トリメチルカルボ
キシイミノオキシ)シラン、ジメチル(ジメチル
カルボキシイミノオキシ)シラン、メチルトリ
(メチルエチルカルボキシイミノオキシ)シラ
ン、ジメチルジ(メチルエチルカルボキシイミノ
オキシ)シランなどの単独または2種以上の混合
物、および一般式: R −Si−(R 4-x (式中、R1、R3およびxは前記と同じ、2個のR3
は同じである必要はない)で示されるアミン放出
型架橋剤、すなわちメチルトリ(ジメチルアミ
ノ)シラン、ジメチルジ(ジメチルアミノ)シラ
ン、メチルトリ(メチルエチルアミノ)シラン、
ジメチルジ(メチルエチルアミノ)シラン、メチ
ルトリ(ジエチルアミノ)シラン、ジメチルジ
(ジメチルアミノ)シランなどの単独または2種
以上の混合物などがあげられる。 ただし、これら酢酸および長鎖カルボン酸放出
型や有機アミン、アミド、有機ヒドロキシルアミ
ン放出型のものには、臭気、架橋工程における塗
工機などの腐蝕、労働環境の汚染などの問題があ
り、またオキシム、アセトン放出型のものには架
橋剤の合成が難しいなどの問題がある。 硬化触媒である(ハ)成分は(イ)成分と(ロ)成分の反応
に用いられる触媒であり、オクタン酸鉄、オクタ
ン酸亜鉛、オクタン酸スズ、オクタン酸コバル
ト、オクタン酸マンガン、オクタン酸鉛、ナフテ
ン酸鉄、ナフテン酸チタン、ナフテン酸亜鉛、ナ
フテン酸スズ、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸
鉛、カプリル酸スズ、オレイン酸スズ、ステアリ
ン酸亜鉛などの金属カルボン酸塩;ジブチルスズ
ジアセテート、ジブチルスズジオクテート、ジブ
チルスズジアセテート、ジブチルスズジオレー
ト、ジフエニルスズジアセテート、酸化ジブチル
スズ、ジブチルスズジメトキシドなどの有機スズ
化合物;テトラプロピルチタネート、テトラブチ
ルチタネート、テトラオクチルチタネートなどの
有機チタン酸エステル;ジイソプロポキシビス
(アセチルアセトナト)チタン、ジイソプロピル
ビス(エチルアセトアセタト)チタン、1・3−
プロピレンジオキシビス(アセチルアセトナト)
チタン、1・3−プロピレンジオキシビス(エチ
ルアセトアセタト)チタンなどのチタンキレート
化合物;N・N−ジメチルアニリン、ジメチルオ
クタデシルアミン、γ−(テトラメチルグアニジ
ノ)プロピルトリメトキシシランなどの第3級ア
ミンが例示される。 本発明に用いるポリオルガノホスフオニトリル
化合物(以下、(B)成分という)は、シリコン樹脂
の改質剤として作用するものであり、一般式:
【式】または
【式】 (式中、XおよびYは同じかまたは異なり、水素
原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オク
チル基、ノニル基、デシルなどのアルキル基、ビ
ニル基、アリル基などのアルケニル基、フエニル
基などのアリール基、β−フエニル基などのアラ
ルキル基、アミノ基、メチルアミノ基、エチルア
ミノ基などのモノまたはジアルキルアミノ基を表
わし、nは3〜20の数を表わす)で示される融点
30℃以下の化合物である。 ただし、本発明の(B)成分は室温で液状またはワ
ツクス状のものが好ましく、したがつてX、Yで
示される置換基として好ましいものはおのずから
制限され、脂肪族の置換または非置換の1価の炭
化水素基が全置換基の30%以上、好適には50%以
上含まれるものがよく、またリン原子に直結する
置換基としては合成が容易であるという観点から
アルコキシ基が好ましい。したがつて、Xおよび
Yがメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オク
チル基、ノニル基、デシル基などのアルキル基で
ある一般式: (式中、X、Yおよびnは前記と同じ)で表わさ
れる化合物であるのが好ましいが、メチル基、エ
チル基が多すぎると水溶性となり、とくに水に対
する親和性を必要とするとき以外は本発明におけ
る被覆層の耐水性を低下させる点で問題があり、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基などの炭素数
が3個以上、15個以下のアルキル基が好ましく、
このようなアルコキシ基が全置換基の30%以上、
好ましくは約60%含む室温で液状の化合物が耐火
断熱シートの耐寒性、柔軟性、耐屈性、風合の向
上、布帛と被覆層の層間剥離の防止の点から有利
である。 一般式中のnはとくに限定されないが、合成の
容易さから、(B)成分はnが3〜8の環状化合物ま
たはその縮合物、さらにはnが6〜20の線状化合
物であるのが好ましい。 本発明に用いる無機質充てん剤(以下、(C)成分
という)の代表例としては、一般式: M2O・aTiO2・bH2O (式中、MはLi、Na、Kなどのアルカリ金属を表
わし、aは8以下の正の実数、bは0〜4であ
る)で表わされる公知の化合物、具体的には
Li4TiO4(a=0.5、b=0)、Li2TiO3(a=1、
b=0)で表わされる食塩型構造のチタン酸アル
カリ、Na2Ti7O15(a=7、b=0)、K2Ti6O13
(a=6、b=0)およびK2Ti8O17(a=8、b
=0)で表わされるトンネル構造のチタン酸アル
カリなどがあげられる。 これらのうち、一般式: K2O・6TiO2・bH2O (式中、bは前記と同じ)で表わされる6チタン
酸カリウムまたはその水和物が最終目的物の耐火
断熱性を向上させるという点から好ましい。6チ
タン酸カリウムに限らずチタン酸アルカリは一般
に粉末状または繊維状の微細結晶体であるが、こ
のうち繊維長5μm以上、アスペクト比20以上、
とくに100以上のものが本発明における被覆層の
強度の向上に好ましい結果をもたらす。また、と
くに繊維状チタン酸カリウムは比熱が高いうえに
断熱性能にすぐれ、本発明の耐火断熱シートの耐
火断熱性能を具現するのにとくに好ましい。 チタン酸アルカリ以外の(C)成分としては通常の
耐熱性無機物質が例示される。これらの具体例と
しては、金雲母、白雲母、絹雲母などの雲母類、
モンモリナイト類、グラフアイト、鱗片状ステン
レス含フツ素合成雲母その他をあげることができ
る。ただし、耐火断熱シートの耐火断熱性、機械
的強度の点では前記のチタン酸アルカリ類がすぐ
れている。 また、耐火断熱シートの性質および使用目的に
応じてつぎの高屈折率無機化合物や吸熱性無機化
合物も(C)成分として使用しうる。 屈折率1.5以上の高屈折率無機化合物は輻射熱
に対する遮断性にすぐれており適宜使用でき、具
体例としては、たとえばドロマイド(苦灰石、比
重2.8〜2.9、屈折率1.50〜1.68)、マグネサイト
(菱苦土石、比重3.0〜3.1、屈折率1.51〜1.72)、
アラゴナイト(菱苦土石、比重2.9〜3.0、屈折率
1.53〜1.68)、アバタイト(リン灰石、比重3.1〜
3.2、屈折率1.63〜1.64)、スピネル(尖晶石、比
重3.5〜3.6、屈折率1.72〜1.73)、コランダム(尖
晶石、比重3.9〜4.0、屈折率1.76〜1.77)、ジルコ
ン(尖晶石、比重3.9〜4.1、屈折率1.79〜1.81)、
炭化ケイ素(尖晶石、比重3.5〜3.2、屈折率2.65
〜2.67)などの天然または合成鉱物の粉末;フリ
ツトまたは高屈折ガラスもしくは燐鉱石と蛇紋石
との固溶体としてえられる熔成燐肥;その他類似
の固溶体の破砕粉末もしくは粒状物、繊維状物質
または発泡体などがあげられる。 吸熱性無機化合物は熔接、熔断時のスラグと直
接接触したばあい、当該接触面において加熱さ
れ、本発明の耐火断熱シートの崩壊や貫通を抑え
るために主として使用され、具体例としては焼石
膏、ミヨウバン、炭酸カルシウム、水酸化アルミ
ニウム、ハイドロタルサイト系ケイ酸アルミニウ
ムなどの結晶性放出型、炭酸ガス放出型、分解吸
熱型、相転換型などの吸熱性無機化合物があげら
れる。 これら高屈折率無機化合物および(または)吸
熱性無機化合物の一部または全部を一般に常用さ
れている無機質顔料、無機質の増量用充てん剤、
難燃性を付与する無機質粉末で代用することも可
能である。 このほか本発明ではさらに各成分を均質に分散
させるための有機溶剤、分散剤、さらには脱泡
剤、色や機械強度を調整するための着色剤や樹脂
粉末、難燃剤、その他各種充てん剤を配合しう
る。表面熱反射効果および貫通抑制効果の向上の
ための金属粉末、たとえば銅粉、ニツケル粉、黄
銅粉、アルミニウム粉なども混入させうるが、こ
れらを混入させる際には貯蔵安定性の観点から無
機質布帛への塗工直前に混入するのが好ましく、
またこれら金属粉末を用いたとき、または無機質
布帛が金属箔のときは(ロ)成分としてアルキルシリ
ケート、アルコキシシラン系のものを用いるのが
好ましく、その他のものは全般に金属粉末または
金属箔を腐蝕しやすいのでさけるのが好ましい。 本発明における(A)成分であるシリコン樹脂中の
(イ)〜(ハ)成分の混合割合は、所望する各成分の性質
および組合わせ、さらには耐火断熱シートとして
の使用目的により異なるが、通常、(イ)成分100重
量部に対して(ロ)成分が好ましくは1〜30重量部、
さらに好ましくは3〜20重量部である。(ロ)成分が
1重量部未満では耐火断熱シートとして用いたと
きに充分な強度がえられにくく、逆に30重量部を
こえると引張り強度や耐屈曲性などが低下しやす
くなりがちである。 (ハ)成分は(イ)成分100重量部に対して好ましくは
0.01〜10重量部、さらに好ましくは0.1〜2重量
部の範囲である。0.01重量部以下では硬化触媒と
して充分でなく硬化に長時間を要するのみなら
ず、所望の物性がえられにくく、逆に10重量部を
こえると混合時にゲル化したり、著しく見掛粘度
が上昇するなど、作業性、貯蔵安定性を低下させ
やすくなる傾向にある。 (B)成分はシリコン樹脂100重量部に対し1〜20
重量部であり、1重量部未満では(B)成分による効
果、すなわち柔軟性が充分でなく、20重量部より
多すぎるとシリコン樹脂組成物の硬化反応を阻害
して所望の機械的強度がえられないばあいが多
く、また分散物から分離するなどの欠点が生じ
る。 (C)成分の配合割合は(A)成分100重量部に対して
40〜300重量部であり、(C)成分が多すぎると耐火
断熱性は向上するが耐火断熱シートとしての強度
が不足するなどの欠点を生じ、逆に(C)成分が少な
すぎると耐熱性が低下し、著しいばあいには有炎
燃焼することがある。 なお、高屈折率無機化合物および(または)吸
熱性無機化合物を配合するばあいには、これらは
(C)成分の一部として使用するのが好ましい。 本発明において、(イ)成分と(ロ)成分との混合物に
(ハ)成分を接触させると湿気や水分により(イ)成分と
(ロ)成分との反応が進み、室温でも硬化して三次元
網目構造となる。したがつて、(A)〜(C)成分および
要すれば他の成分の均質分散物の調製は、湿気や
水分をしや断した状態で混合するか(ハ)成分または
(ロ)成分+(ハ)成分を他の成分と分離して2成分系と
し、塗工する直前にこの2成分を混合する方法が
好ましい。 本発明の耐火断熱シートはたとえばつぎのよう
にしてえられる。すなわち、(A)〜(C)成分および要
すればトルエン、キシレン、トリクレンなどの有
機溶剤、分散剤などの添加剤を加え、要すれば湿
気や水分をしや断した状態で適当な濃度の均質分
散液を調製する。これを浸漬法、噴霧法、ロール
コート法、リバースロールコート法、ナイフコー
ト法など従来からよく知られた塗布手段によりガ
ラス繊維布、アスベストシート、ロツクウールシ
ート、金属箔、セラミツクウールシート、特殊無
機繊維布などの無機質布帛の一方の面または両面
に塗布し、室温または加熱下、好ましくは150〜
200℃の範囲内で1〜30分間熱処理することによ
り硬化せしめ、前記基材に一体的に固着せしめて
実用に供される。 本発明の耐火断熱シートの厚さは、好ましくは
0.1〜6mmである。この厚さが0.1mm未満では耐火
断熱性が不充分になりやすく、また6mmをこえる
と耐火断熱性は向上するが、コスト面、重量面で
実用性が低下する。ただし、本発明の耐火断熱シ
ートは数枚の無機質布帛を用い、塗布、重層の操
作を繰り返して積層構造に形成することも可能で
ある。 以上のように本発明の耐火断熱シートはきわめ
てすぐれた耐火断熱性を有し、柔軟性のある被覆
層を形成することができ、熔接時などに発生する
高温溶接スラグなどが直接接触したときでも該被
覆層が白く変形するのみで、燃焼、分解、溶融す
ることがなく、人体、可燃物、機材などを完全に
保護することができる。しかも軽量かつ強じんで
あり、柔軟性を有し、取扱いが容易であるという
特徴をも有する。 以下に実施例をあげて本発明の耐火断熱シート
を説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定
されるものではない。 実施例1〜7および比較例1〜2 25℃における粘度が20000cstのシラノール性水
酸基末端封鎖型ジメチルシロキサン樹脂100部
(重量部、以下同様)、メチルトリメトキシシラン
10部、n−プロポキシホスフアゼン(大塚化学薬
品(株)製、商品名SR−200)10部、チタン酸カリ
(大塚化学薬品(株)製、商品名テイスモD)80部、
酸化亜鉛100部、流動調整剤1部、キシレン50部
からなる均質混合分散液にジブチルスズジラウレ
ート0.1部を加え、アスベスト紙の片面に第1表
に示す厚さで塗布後、5分間風乾し、ついで150
℃で5分間熱処理して耐火断熱シートをえた。こ
のシートを幅100cm、長さ180cmの長方形に裁断し
て耐火試験を行ない第1表の結果をえた。 なお比較例2は市販アスベスト(3A級)をそ
のまま用いた結果である。 耐火断熱試験は、耐火断熱シートを幅100cm、
長さ180cmの長方形に裁断して被験試料を調製
し、日本工業規格「建築工事用シートの熔接およ
び熔断火花に対する難燃性試験方法」(JIS
A1323−1984)にしたがい熔断テストを行ない、
つぎの基準で判定した。 A:厚さ9mmの火花発生用鋼板を熔断するとき、
発生する火花に対し発炎および防火上有害な貫
通孔がないこと B:厚さ4.5mmの火花発生用鋼板を熔断すると
き、発生する火花に対し発炎および防火上有害
な貫通孔がないことと C:厚さ3.2mmの火花発生用鋼板を熔断すると
き、発生する火花に対し発炎および防火上有害
な貫通孔がないこと D:厚さ2mmの火花発生用鋼板を熔断するとき、
発生する火花に対し発炎および防火上有害な貫
通孔がないこと E:厚さ1.5mmの火花発生用鋼板を溶断すると
き、発生する火花に対し発炎および防火上有害
な貫通孔がないこと
【表】 実施例8〜15および比較例3〜4 シラノール性水酸基末端封鎖型ジメチルポリシ
ロキサン樹脂の粘度およびn−プロポキシホスフ
アゼン(SR−200)の使用量を第2表に示すよう
に変えたほかは実施例1と同様の方法で厚さ0.02
mmの被覆層で覆われた耐火断熱シートをえた。実
施例1と同様の方法で耐火断熱試験を行なつた結
果を第2表に示す。
【表】 実施例16〜19および比較例5〜9 8モル%のジフエニルシロキサン単位と残余の
ジメチルシロキサン単位とからなり、25℃におけ
る粘度が80000cstのシラノール性水酸基末端封鎖
型ジメチルジフエニルシロキサン樹脂100部、フ
エニルトリメトキシシラン10部、チタン酸カリ
(テイスモD)50部、酸化亜鉛100部、水酸化アル
ミニウム50部、キシレン50部およびフエノキシホ
スアゼン(大塚化学薬品(株)製、商品名SR200A)
を第3表に示す割合で配合して均質な混合分散液
を調製した。さらに、これにフエニルトリメトキ
シシラン0.3部、1・3−プロピレンジオキシビ
ス(エチルアセトアセタト)チタン5部を加え、
ガラス繊維クロス(目付300g/m2)の各面に150
g/m2になるように塗布したのち、3分間風乾
し、ついで150℃で10分間熱処理して耐火断熱シ
ートを作製した。実施例1と同様の耐火断熱試験
を行なつた結果を第3表に示す。
【表】 実施例20〜25および比較例10〜12 25℃の粘度が3000cstと20000cstのシラノール
性水酸基末端ジメチルシロキサン樹脂をそれぞれ
70部および30部、n−プロポキシホスフアゼン
(SR−200)10部、メチルトリメトキシシラン10
部の混合物に、チタン酸カリウム(テイスモD)
を第4表に示す割合で配合し、必要量のキシレン
を追加し、撹拌、混合して均一な分散液を作製し
た。 これにジメチルスズジラウレートを0.2部加
え、厚さ0.5mmのアスベスト紙の片面に第4表に
示す厚さで塗布後、5分間風乾し、ついで150℃
で5分間熱処理してアスベスト紙の片面が被覆さ
れた耐火断熱シートを作製した。実施例1と同様
な方法で耐火断熱試験を行なつた結果を第4表に
示す。
【表】
【表】 実施例26〜40および比較例13 無機質芯材の種類、シリコン樹脂、ポリオルガ
ノホスフオニトリル化合物、無機質充てん剤、高
屈折率無機化合物、吸熱性無機化合物およびその
他の添加剤の種類と量(重量部)を変えて実施例
1と同様に耐火断熱シートを作製し、耐火断熱試
験を行なつた結果を第5表に示す。 なおシリコン樹脂とは下記に示すものであり、
表中には略号で記載した。 A:シラノール性水酸基末端封鎖型ジメチルシロ
キサン樹脂、Aのあとに示したカツコ内の値は
25℃における粘度(単位、cst)を示す。 TSE201:東芝シリコーン(株)製シリコン樹脂 KR2706:信越化学工業(株)製シリコン樹脂 TES:テトラエチルオルソシリケート BSL(またはDBS・DL):ジブチルスズジラウ
レート BLO:ジブチルスズジオレオエート そのほか表中の略号はつぎに示す意味である。 SR200、SR200A、テイスモDは前記と同様 SR400B:アリルオキシホスフオニトリルオリゴ
マー MeSi(OMe)3:エチルトリメトキシシリケート
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 無機質芯材が、シリコン樹脂100重量部、ポ
    リオルガノホスフオニトリル化合物1〜20重量部
    および無機質充てん剤40〜300重量部を主体とし
    て含む均質分散物からなる厚さ0.008〜3.5mmの被
    覆層で被われていることを特徴とする耐火断熱シ
    ート。 2 シリコン樹脂がシラノール性水酸基末端封鎖
    型ジオルガノシロキサン樹脂と架橋剤と硬化触媒
    とからなる特許請求の範囲第1項記載の耐火断熱
    シート。 3 前記架橋剤がアルキルシリケートである特許
    請求の範囲第2項記載の耐火断熱シート。 4 前記架橋剤がアルコキシシランである特許請
    求の範囲第2項記載の耐火断熱シート。 5 前記ポリオルガノホスフオニトリル化合物が
    アルコキシホスフオニトリルである特許請求の範
    囲第1項記載の耐火断熱シート。 6 前記無機質充てん剤が耐熱性無機質物質であ
    る特許請求の範囲第1項記載の耐火断熱シート。 7 前記無機質充てん剤がチタン酸アルカリであ
    る特許請求の範囲第1項記載の耐火断熱シート。 8 前記無機質充てん剤が耐熱性無機質物質と高
    屈折率無機化合物および(または)吸熱性無機化
    合物とからなる特許請求の範囲第1項記載の耐火
    断熱シート。
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