JPS624159Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、外障子が窓枠よりやや外方へ突出
する構造の網戸付き窓に関するもので、網戸と窓
枠間に生ずるすき間を簡単に取り付けられる増枠
によつて無くすようにしたものである。

例えば、通常の単層ガラス用に設計された窓枠
に複層ガラス用障子を取り付ける場合、あるい
は、既に取り付けられた窓の障子を複層ガラスに
取り替えた場合、必然的に外障子が窓枠より外方
へ突出する。また、このように構成された複層ガ
ラス用障子を建て込んだ窓に網戸を取り付ける場
合、次のような不都合が生じる。すなわち、一般
の単層ガラス用障子の窓は第１図及び第２図に示
すように、外障子ａの縦框ｂと網戸ｃの縦框ｄと
は縦框ｄに装着されたタイト材ｅを介して接触
し、また、網戸ｃの縦框ｄの一部は窓枠ｆ内に納
まつているため、外障子ａが窓枠ｆより外方に突
出することにより、外障子ａと網戸ｃとが衝突
し、網戸ｃの使用ができなくなる。また、網戸ｃ
を移動可能に取り付けるには、網戸ｃの縦框ｄと
窓枠ｆとの間に生ずるすき間を無視しなければな
らず、したがつて、網戸の機能を損なうという問
題があつた。

この考案は、上記問題を解決することを企図し
てなされたもので、窓枠の室外側フインの内方側
端縁に増枠を嵌着することにより、窓枠を変更せ
ずに窓枠と網戸とのすき間を無くし、かつ、網戸
の使用を可能としたことを特徴とする網戸付き窓
を堤供しようとするものである。

以下にこの考案の実施例を第３図ないし第７図
に基づいて説明する。

第３図及び第４図はこの考案の窓の第一実施例
を示す縦断面図及び横断面図で、図中、１は窓枠
であつて、この窓枠１に形成された障子用レール
１ａ，１ｂにはそれぞれ内障子２と外障子３とが
移動可能に建て込まれている。この場合、内・外
障子２，３はそれぞれ２枚のガラスス４，４を適
宜空間５をおいて重合したいわゆる複層ガラス用
障子であつて、単層ガラス用障子の建て込み用と
して設計された前記窓枠１に建て込まれるため、
外障子３の室外面が窓枠１よりやや外方に突出し
ている。

６は網戸であつて、この網戸６の上框６ａに装
着されるガイド７が窓枠１の上枠１ｄに形成され
た垂下条１ｅに嵌め込まれるとともに、下框６ｂ
に装着される戸車８が窓枠１の室外側に形成され
た網戸用レール１ｃ上に転動可能に嵌め込まれ
て、窓枠１の室外側において移動可能となつてい
る。この場合、網戸６の縦框６ｃの室内面に形成
された凹溝６ｄにはタイト材９が取り付けられて
おり、このタイト材９のみが前記外障子３の縦框
３ａの室外面と接触している。したがつて、網戸
本体は外障子３に接触せずに移動するため、網戸
６の縦框６ｃと前記窓枠１の縦枠１ｆとの間にす
き間が生ずる。そこで、この考案は、このすき間
を塞ぐべき増枠１０を用意し、この増枠１０を、
窓枠１の室外側に形成されるフイン１ｇの内方側
端縁１g′に長手通しすなわちフイン１ｇに沿つて
嵌着することにより、窓枠１と網戸６とのすき間
を塞ぐようにしてある。この場合、増枠１０は、
第５図に示すように、例えばアルミニウム製形材
によつて形成されるほぼコ字状の本体１０ａの室
外側に位置しうる面部１０ｂを先端が漸次薄くな
る傾斜状に形成し、また、本体１０ａの凹溝１０
ｃ内には例えば合成樹脂製の保持片１０ｄを適宜
間隔をおいて取り付けて成り、前記窓枠１のフイ
ン１ｇに取り付けるには、室内側からこの増枠１
０をフイン１ｇの内方側端縁１g′に向つて嵌め込
むことによつて簡単にかつ強固に嵌着することが
できる。なおこの場合、増枠１０の室外側面部１
０ｂは、前記外障子３の縦框３ａの室外側面とほ
ぼ同一面上に位置しうるように配慮されている。
また室外側面部１０ｂの先端を傾斜状にしたの
は、この考案を適用した窓枠を建物に取り付ける
場合にその仕上げ作業をやり易くするためであ
る。

第６図及び第７図はこの考案の第二実施例を示
すもので、アルミニウム製形材又は合成樹脂のみ
で形成されるコ字状の増枠１０′を前記実施例と
同様に窓枠１のフイン１ｇの内方側端縁に嵌着し
た場合である。

なお、第二実施例において、その他の構造は第
一実施例と同じであるので、同一部分には同一符
号を付してその説明は省略する。

以上に説明したように、この考案の網戸付き窓
は、本来単層ガラス用障子を建て込む窓枠に複層
ガラス用障子を建て込んだ場合の網戸と窓枠との
すき間を塞ぐべく増枠を、窓枠の室外側に形成さ
れたフインに簡単にかつ強固に嵌着して成るもの
で、窓枠を変えることなく、しかも、窓枠の体裁
を損なうことなく、単層ガラス用障子の窓枠を複
層ガラス用障子の窓枠に供せることができ、しか
も、網戸の機能を損なうことなく、網戸を装備す
ることができるので、その利用価値は顕著であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は一般の網戸付き窓の縦断面
図及び横断面図、第３図及び第４図はこの考案の
網戸付き窓の第一実施例を示す縦断面図及び横断
面図、第５図は第一実施例における増枠とその取
り付け態様を示す斜視図、第６図及び第７図はこ
の考案の第二実施例を示す縦断面図及び横断面図
である。 図において、１……窓枠、１ｆ……縦枠、１ｇ
……フイン、１g′……内方側端縁、３……外障
子、３ａ……縦框、６……網戸、６ｃ……縦框、
６ｄ……凹溝、９……タイト材、１０，１０′…
…増枠、１０ａ……増枠本体、１０ｂ……室外側
面部、１０ｃ……凹溝、１０ｄ……保持片であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外障子の框の室外面が窓枠よりやや外方へ突出
   し、かつ、外障子の室外側に取り付けられる網戸
   の縦框がタイト材を介して前記外障子の縦框と接
   触する窓であつて、この窓の縦枠室外面に形成さ
   れるフインの内方側端縁に、その室外面が前記外
   障子の縦框の室外面とほぼ同一面上に位置するコ
   字状増枠を長手通しに嵌装して成る網戸付き窓。