JPS624024Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、エンジンアクセルに対する手動式操
作具と足踏み式操作具を設けた作業車に関する。

上記作業車は、路上等、頻繁な変速操作を要求
される非作業走行を、足踏み式操作具により容易
に行えるように、他方、一定あるいはほぼ一定の
速度を維持することが要求される作業走行を、手
動式操作具のアクセルセツトにより容易に行える
ようにしたものである。

ところが、作業走行時に足踏み式操作具を不測
に操作して急に高速になるとか、非作業走行への
切換時に、手動式操作具を高速側にセツトしたま
まになつていて、不測に高速で急発進してしまう
等の問題があつた。

本考案は、上記の点に鑑み、作業走行状態及び
非作業走行状態夫々に適したアクセル操作形態
を、誤操作を伴う事の無いようにし、作業時及び
非作業時いずれにおいても良好な走行を確実に行
わせられるようにする事を目的とする。

次に、本考案の実施例を図面に基いて詳述す
る。

前後に車輪１，２を軸架すると共に操縦部３を
配設した走行車体４の後部に、苗植付装置５を、
リフトアーム６とリンク機構７を介して駆動昇降
自在に連結すると共に、後方に突出される動力取
出軸８から伝動軸９を介して苗植付装置５に動力
を伝達するように構成し、もつて、走行に伴い田
圃に苗をほぼ一定間隔で植付けていくように乗用
型田植機を構成してある。

エンジンアクセル１０操作用のスロツトルレバ
ー１１を、スプリング１２により常時エンジンア
イドリング側に揺動するように付勢すると共に、
ストツパー１３によりエンジンアイドリング位置
から高速回転側にのみ操作可能に設けてある。前
記スロツトルレバー１１に、手動式操作具１４と
足踏み式操作具１５を、夫々、リンク１６を介し
て択一的に操作可能に連動連結し、前記手動操作
具１４を摩擦式固定機構１７を介して任意の位置
で固定可能に設け、他方、足踏み式操作具１５を
スプリング１８により常時エンジンアイドリング
側に復帰するように付勢する状態で設けてある。

前記操縦部３に、案内パネル１９に穿設形成し
たＨ字状案内溝２０に沿つての揺動により低速側
二段F₁，F₂および高速側二段F₃，F₄の合わせて
四段に変速可能に、変速操作具の一例としてのレ
バー２１を設けると共に、その案内パネル１９の
下方で操作レバー２１に近い箇所に、前記リンク
１６，１６夫々にリンク機構２２を介して連動連
結した第１及び第２接当部材１４ａ，１５ｂを設
け、もつて変速操作レバー２１の操作位置に基い
て、非作業走行状態である高速側二段F₃，F₄へ
の変速状態であるか、あるいは、植付作業走行状
態である低速側二段F₁，F₂への変速状態である
かを判別させると共に、非作業走行状態では、第
１接当部材１４ａとレバー２１との接当により手
動式操作具１４の操作を不能にして、足踏み式操
作具１５の操作のみを許容するように、他方、作
業走行状態では、第２接当部材１５ａとレバー２
１との接当により、足踏み式操作具１５の操作を
不能にして、手動式操作具１４の操作のみを許容
するように構成してある。

尚、作業走行状態と非作業走行状態を判別する
に、上記実施例では、変速操作レバー２１の操作
位置に基いて行うように構成しているが、例え
ば、苗植付装置５の駆動を断続するように動力取
出軸８に付設のクラツチ（図省略）に入り状態か
切り状態かを検出する装置を付設し、入り状態を
作業走行状態として、他方、切り状態を非作業走
行状態として判別するとか、又、前記リフトアー
ム６の枢支部にその機体に対する角度を検出する
装置を設け、前記角度に基いて苗植付装置５の昇
降状態を検出し、それに基いて苗植付装置５の下
降状態を作業走行状態として、他方、苗植付装置
５の上昇状態を非作業走行状態として判別する
等、各種の変形が可能であり、それらをして判別
機構と総称する。

又、前記手動式及び足踏み式操作具１４，１５
を択一的に操作させるべく構成するに、両操作具
１４，１５夫々に、固定解除可能に固定具を付設
し、前記判別機構の判別結果に基き、ソレノイド
等の連係機構を介して固定具を背反的に固定状態
に切換える等、各種の変形が可能であり、それら
をエンジン操作状態を自動的に切換える機構と総
称する。

本考案は、例えば、ロータリ耕耘装置を連動連
結する乗用型耕耘機等の各種作業車に適用でき、
苗植付装置５や耕耘装置等をして作業装置５と総
称する。

以上要するに、本考案は、冒記した作業車にお
いて、走行状態が作業状態と非作業状態のいずれ
であるかを判別する機構を設け、前記判別機構の
判別結果に基いて、作業走行状態では前記手動式
操作具１４の操作のみを許容し、他方、非作業走
行状態では前記足踏み式操作具１５の操作のみを
許容するように、エンジン操作状態を自動的に切
換えるための機構を設けてある事を特徴とする。

つまり、作業走行は手動式操作具１４のみによ
り行わせ、他方、非作業走行は足踏み式操作具１
５のみにより夫々行わせるようにするから、作業
走行時に急に高速走行してしまうとか、非作業走
行時に高速で急発進するといつた問題を確実に回
避でき、作業時及び非作業時いずれにおいても良
好な走行を確実に行わせられるようになつた。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る作業車の実施例を示し、第
１図は乗用型田植機の全体側面図、第２図はエン
ジンアクセル操作系を示す平面図である。 ５……作業装置、１０……エンジンアクセル、
１４……手動式操作具、１５……足踏み式操作
具、２１……変速操作具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 エンジンアクセル１０に対する手動式操作具
   １４と足踏み式操作具１５を設けた作業車であ
   つて、走行状態が作業状態と非作業状態のいず
   れであるかを判別する機構を設け、前記判別機
   構の判別結果に基いて、作業走行状態では前記
   手動式操作具１４の操作のみを許容し、他方、
   非作業走行状態では前記足踏み式操作具１５の
   操作のみを許容するように、エンジン操作状態
   を自動的に切換えるための機構を設けてある事
   を特徴とする作業車。 前記判別機構を、変速操作具２１の操作位置
   に基いて走行状態を判別すべく構成してある事
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第項に
   記載の作業車。 前記判別機構を、作業装置５の駆動断続に基
   いて走行状態を判別すべく構成してある事を特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第項に記載
   の作業車。 前記判別機構を、走行車体に対する作業装置
   ５の昇降に基いて走行状態を判別すべく構成し
   てある事を特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第項に記載の作業車。