JPS6238631Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗濯槽と脱水外槽とを並設した二槽式
洗濯機に関し、溢水室の前面を覆う溢水カバーを
利用して、脱水外槽周縁に上面板を簡単に装着で
きるようにするものである。

以下図面に基き説明する。１は回転翼２を有す
る洗濯槽３と脱水槽（図示せず）を内装した脱水
外槽４とを一体に並設した合成樹脂製のタンク
で、機枠（図示せず）内に装着されるものであ
る。洗濯槽３の後方コーナー部には、溢水口５を
有する脱水外槽側へ窪んだ溢水室６が形成され、
この溢水室６の前面には、多数の通水孔７を有す
る溢水カバー８が、その下端に設けた突片９を溢
水室底面に設けた溝１０に入り、その両側部上方
より突設した係止爪１１を溢水室側面の上端に設
けた溝１２に弾性的に嵌め込んで取付けられてい
る。そしてこの溢水カバー８の上端には係止片１
３が突設されている。

１４は脱水外槽４の周縁に装着される合成樹脂
製の上面板で、中央に衣類投入口１５を有してい
る。この上面板１４は、衣類が脱水外槽４内へ落
ちた際簡単に取出せるように、開閉自在となつて
いる。具体的には薄肉ヒンジ１６が設けられ、こ
のヒンジ１６の後方が固定され、一方上面板前端
の突片１７が脱水外槽前側壁上端の溝１８に弾性
的に嵌め込まれ、上面板前端を持ち上げれば突片
１７が溝１８より外れてヒンジ１６を中心として
開閉できるようになつている。１９は脱水外槽の
排水口である。

従来、上面板１４の後方を固定するために、第
３図の如くその左右２箇所をネジ２０，２１によ
り固定していた。しかしこのネジ止めをするため
には、相手側にボスを設けなければならず、右側
は脱水外槽周縁にボス２２を設けることができる
が、左側つまり溢水室６側はボスを設けることが
困難であり、そのため図の如く溢水室６の上面を
上面カバー２３で覆い、この上面カバー２３にボ
スに相当するネジ穴２４を設けて、この穴２４に
上面板後方左側を固定するネジ２０を締付けてい
た。

このように従来では上面カバーという別部品が
必要なため、コストも高く又取付作業も面倒なも
のであつた。

そこで本考案では、第１図の如く上面板１４の
後方左側つまり、溢水室６上に張り出した部分の
裏面に、係止穴２５を有する垂下片２６を設け、
この係止穴２５に前記溢水カバー８上端に突設し
た係止片１３を嵌め込んで、上面板後方の左側を
固定している。固定した状態での上面板１４の後
縁２７は、脱水外槽の周縁後方の垂直段面２８に
接し、上面板後方と面２９が面一となる。

３０はコントロール基台で、前記面２９上にネ
ジ３１により載置固定されるものである。この時
上面板後方（第１図で点線より後方）は基台３０
により押えられるようになる。コントロール基台
３０の前面には図示しないコントロールパネルが
装着されるものである。

以上の如き本考案によれば、上面板後方を固定
するのに、溢水カバーに設けた係止片により固定
しており、つまり溢水カバーを利用して固定して
おり、従来の如く溢水室の上面を覆う上面カバー
を用いこのカバー上にネジ止めしたものと比べ、
上面カバー２３やネジ２０が不用で部品が少なく
なつてコストが安くなり、又組立も溢水カバーの
取付けと同時に上面板を取付けるので簡単にな
り、作業性が改善される等、種々の効果を奏する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案洗濯機の要部分解斜視図、第２
図は第１図Ａ−A′線に基く組立状態における断
面図、第３図は従来例の要部分解斜視図である。 ３……洗濯機、４……脱水外槽、６……溢水
室、１４……上面板、８……溢水カバー、１３…
…係止片、２５……係止穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗濯槽と脱水外槽とを並設し、前記洗濯槽のコ
   ーナー部に前記脱水外槽側へ窪んだ溢水室を形成
   し、この溢水室の前面に溢水カバーを装着して成
   り、前記脱水外槽の周縁に上面板を配置し、この
   上面板の後方一側を前記溢水室上に張り出し、こ
   の張り出し部と前記溢水カバーとには互いに横方
   向から嵌合する係止片と係止穴を設けて張り出し
   部を溢水カバーに固定すると共に前記上面板の後
   方他側を前記脱水外槽に固定したことを特徴とす
   る二槽式洗濯機。