JPS6238164Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案は冷風温風発生機に関する。

考案の目的 この考案の第１の目的は、２個の吹出口を上下
に設け、上方の吹出口から冷風を吹出し、下方の
吹出口から温風を吹出すように切替えて使用する
ものにおいて、両端において前記両吹出口と連通
する通風路を上下方向に設けるとともにその通風
路内に送風装置の吹出口を連通し、送風装置の吐
出口と下方の吹出口との間の通風路中に電気ヒー
タを配置することにより、簡単な構造でかつ安価
に製造できる冷風温風発生機を提供することにあ
る。

また第２の目的は、上方の吹出口よりも下の通
風路内に、電気ヒータの上方を覆う網状部材を設
けることにより、上方の吹出口からヘヤピン、
釘、木片、紙片などが投入されて電気ヒータに向
かつて落下しても、電気シヨート、火災事故をお
こすことのないようにすることにある。

実施例 図において１０は外装をなす箱体で、上壁、左
右両側壁、底壁をなす胴部１１と、その胴部の前
面上部を覆う上前カバー１２と、同前面下部を覆
う下前カバー１３と、後面を覆う後カバー１４と
からなる。

１５は上前カバー１２に形成された吹出口、１
６は下前カバー１３に形成された吹出口である。
１７は後カバー１４に形成された吸気口で、格子
状のカバー１８によつて着脱可能に保持された空
気濾過フイルタ１９で覆われている。

２０は箱体１０内の上部に設置された送風装置
で、例えば、クロスフロー型のフアン２０ａとフ
アンガイド２０ｂとからなる。２３は上前カバー
１２と間隔をおいて胴部１１内に固着した上部仕
切板、２４は下前カバー１３に間隔をおいて固着
した下部仕切板で、互いに連続して位置し、上下
両前カバー１２，１３との間に上下方向に延びる
通風路２５を形成している。通風路２５は上端に
おいて上方の吹出口１５と、下端において下方の
吹出口１６とそれぞれ連通し、また下前カバー１
３との間を隔絶板２６によつて空間をもつて隔て
ている。送風機２０の吐出口２０ｃは上方の吐出
口１５と対向する位置において上部仕切板２３を
貫通して通風路２５と連通している。

２７は低温発生装置で、例えば多孔質フイルタ
製のベルト２７ａを上下一対のローラ２７ｂ，２
７ｂ間に掛け渡して吸気口１７と送風装置２０と
の間を横切るように配置し、またその下端をタン
ク２７ｃ内の水中に配置している。ローラ２７ｂ
の一方を小型モータにより回転してベルト２７ａ
を駆動すると、ベルト２７ａに含んだ水がまわり
の空気中から気化熱を奪うので、送風装置２０へ
吸引される空気を温度低下することができる。こ
の装置の小型モータは送風装置２０とは関係なく
停動制御できる。またこの低温発生装置には、上
記構成のほかに、冷媒の圧縮・膨脹を繰返すこと
により冷却・放熱する装置を用いても差支えない
ものである。

２８は上方の吹出口１５内に設けた上下風向変
更ルーバー、２９は同所に設けた左右風向変更ル
ーバーである。後者のルーバ２９は上下に突出す
る軸を上前カバー１２に固着した軸受板３０，３
１に回転自在に挿入し、その軸から偏心した位置
に突出したピン２９ａを左右に摺動する摺動板３
２の長孔３２ａに挿入している。３３はモータ、
３４はそのモータによつて駆動される偏心カムで
ある。３５はその偏心カムに当接する従動板で、
長孔３５ａに挿入したネジ３６により摩擦ワツシ
ヤ３７を介して摺動板３２に結合されている。偏
心カム３４の回転により従動板３５を介して摺動
板３２を吹出口１５に対して左右に往復動させる
と、ルーバー２９が第５図に二点鎖線で示すよう
に揺動するのは通常のルーバーと同様である。

３８は摺動板３２を手動操作するレバーで、摺
動板３２の長孔３２ａに挿入されている。長孔３
２ａはレバー３８によつて摺動板３２の上記往復
動を妨げることのない長さに形成されている。レ
バー３８を第４図に示すように操作して摺動板３
２を上記往復動範囲を越えて摺動させると、従動
板３７を置いたまま摩擦ワツシヤ３７の摩擦力に
抗して摺動板３２のみ摺動し、ルーバー２９を第
６図に示すように隣のルーバーと当接するまで回
転させる、つまりルーバー２９を閉じることがで
きる。４２はモータ３３、レバー３８およびタイ
ムスイツチ（図示せず）を覆つて上前カバー１２
の内面に固着された蓋板である。

３９は電気抵抗線からなる電気ヒータで、絶縁
板に巻装され、送風機２０の吐出口２０ｃと下方
の吹出口１６との間の通風路２５内、つまり下部
仕切板２４と隔絶板２６との間に挾持配置されて
いる。４０は電気ヒータ３９と直列に電気接続さ
れるサーモスタツトで、電気ヒータ３９よりも下
方の吹出口１６寄りの隔絶板２６に固着され、通
風路２５内に突出した受熱板４１と熱伝導可能に
連結されている。４３は電気ヒータ３９および送
風装置２０用のモータと直列に電気接続される温
度ヒユーズで、電気ヒータ３９よりも送風装置２
０寄りの絶縁板２６に固着され、蓋板４２の底面
４２ａと対向配置され、ヒータの輻射熱を直接お
よび底面４２ａに反射して受けることができる。

４４は上方の吹出口１５よりも下の通風路２５
内で電気ヒータ３９の上方を覆う網状部材で、下
部仕切板２４および隔絶板２６に固着されてい
る。

今、送風装置２０を駆動すると、吸気口１７か
ら外部の空気を吸引し、吐出口２０ｃから上方の
吹出口１５へ向けて通風路２５を横切り、上方の
吹出口１５からルーバー２８，２９の案内にした
がつて送風することができる。この際にベルト２
７ａを駆動していると、前述のように空気を温度
低下させて冷風を送り出すことができる。

またレバー３８を操作してルーバー２９を閉じ
るとともにそのレバー３８の操作に連動してスイ
ツチ（図示せず）を切替えてモータ３３を電源か
ら開放し電気ヒータ３９に通電すると、送風装置
２０の吐出口２０ｃから出た空気は、閉じられた
ルーバー２９に衝突して通風路２５を下降し、電
気ヒータ３９によりあたためられて下方の吐出口
１６から温風として出る。この際にベルト２７ａ
を駆動していると、加湿された温風を出すことが
できる。

左右風向変更ルーバ２９が開いているとき、上
方の吹出口１５からヘアピン、釘、木片、紙片な
どが投入されることがある。仮に電気ヒータ３９
の上方に網状部材４４がないと、それらが電気ヒ
ータ３９に触れ、電気シヨートおよび火災事故を
おこす危険性がきわめて高い。上記実施例では網
状部材４４があるので、それらの事故を未然に防
止できる。網状部材４４上に落下したヘアピンな
どを取除くには、第２図に示すように上前カバー
１２を胴部１１に固着しているネジ４５を外し、
上前カバー１２と下前カバー１３とを連結してい
る突起１２ａと孔１３ａとの嵌合を外して上前カ
バー１２を取外せばよい。

考案の効果 以上のようにこの考案は、箱体に設けられた２
個の吹出口を通風路の両端に連通するとともにそ
の通風路内に送風装置の吐出口を連通し、その吐
出口と下方の吹出口との間の通風路中に電気ヒー
タを配置したものであるから、簡単な構造の冷風
温風発生機を提供することができる。また上方の
吹出口よりも下の通風路内に、電気ヒータの上方
を覆う網状部材を設けているので、上方の吹出口
からヘアピン、釘、木片、紙片などが投入されて
も、それらが電気ヒータに触れて電気シヨート、
火災などの事故をおこすことを未然に防止でき、
安心して使用できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を実施した冷風温風発生機の
縦断面図、第２図は上前カバーを取外した一部破
断側面図、第３図は第１図の３−３線断面図、第
４図は第３図の動作状態図、第５図は第３図の５
−５線断面図、第６図は第４図の６−６線断面図
である。 １０……箱体、１５，１６……吹出口、２０…
…送風装置、２５……通風路、２７……低温発生
装置、３９……電気ヒータ、４４……網状部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ２個の吹出口を上下に備える箱体と、 その箱体内を上下方向に延び、両端を前記両
   吹出口に連通させた通風路と、その通風路に送
   風する送風装置と、 その送風装置から吐出される空気流を選択的
   に低温化するように前記送風装置に関係なく停
   動制御できる低温発生装置と、 前記両吹出口のうち下方の吹出口と前記送風
   装置の吐出口との間の前記通風路中に配置され
   た電気ヒータと、 前記送風装置の吐出口から出る空気流を前記
   両吹出口のいずれか一方へ選択的に導く切替装
   置と、 前記両吹出口の間の前記通風路内に、前記電
   気ヒータの上方を覆うように配置された網状部
   材と よりなる冷風温風発生機。 ２ 前記送風装置の吹出口は上方の吹出口と対向
   して位置し、前記切替装置は上方の吹出口を開
   閉可能に覆う部材である実用新案登録請求の範
   囲第１項に記載の冷風温風発生機。