JPS6238163Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は天井の内部に設置される空気調和機の
改良に関するものである。

従来、この種の空気調和機は第１図に示すよう
に構成されていた。図において、１は箱状の本
体、２は第２図に示すように空気の吸込口３とそ
の他方に吹出口４とを有する天井露出パネル、５
は吸込口３の上方に設けられたフイルタ、６は吹
出口４に設けられた吹出空気の風向調整を行なう
ルーバ装置、７はフイルタ５を収納するフイルタ
ケース、８はシロツコフアンを有した送風機、９
は熱交換器、１０は上記熱交換器９の凝縮水を集
溜する露受皿、１１は送風機８の台板の一端に取
り付けられた仕切板で送風機８の台板と共に本体
１内を吸込側通路２３と吹出側通路２４とに区画
している。１２は上記露受皿１０のドレン排水
口、１３，１４は上記熱交換器９に冷水または温
水を供給するための入口側配管および出口側配管
（図示しない）を接続する配管接続口である。１
５は本体１の吹出側通路２４出口と天井露出パネ
ル２の吹出口４とを連通し、上記仕切板１１と本
体１とによつて形成された吹出側通路２４出口に
シール材１８を介して上下方向に摺動可能に装着
された吹出ダクト。１６は上記吹出ダクト１５お
よびフイルタケース７を装着するための枠体で、
本体１に対して第３図に示すように長尺のネジ２
５により上下調節可能なように係止されている。
１７は天井露出パネル２に設けられ吹出口４の通
路を形成する断熱材で、上記枠体１６と天井露出
パネル２間のシールも兼ねている。尚、天井露出
パネル２はパネル取付ネジ２６により枠体１６に
係止される。１９は吹出側通路２４内壁に貼り付
けられた断熱材、２０は本体１の両側板に設けら
れた取付片、２１は天井スラブＢに埋込まれた吊
りボルトで、このボルトを取付片２０に挿通しナ
ツト２２を締付けることにより本体１の天井Ａ内
における吊り高さを調節する。

次に動作について説明する。送風機８を運転す
ることにより、室内空気は吸込口３よりフイルタ
５を介して本体１内に流入し、熱交換器９にて熱
交換して冷風または温風となり、吹出ダクト１５
を介して吹出口４より再び室内へ吹き出される。
また据付工事においては、吹出ダクト１５および
枠体１６が本体１に対して上下に摺動可能な構造
であるため、本体１の吊り高さはその摺動可能寸
法内においては任意の位置でよいため、高度な据
付工事を要しない。

従来のものは以上のように構成されているの
で、枠体１６と天井露出パネル２間のシールは特
に天井露出パネル２が長尺なものの場合には、天
井露出パネル２の中央部が断熱材１７の圧縮応力
によりたわんで隙間が生じるため、シール効果が
無くなつてしまう。即ち冷房運転時には上述した
隙間より冷気が洩れ、天井露出パネル２が冷却さ
れて着露しやすくなる。また断熱材１７は天井露
出パネル２に接着剤等を用いて接合されるため剥
離しやすく、また構造が複雑なため高価である等
の欠点があつた。

この考案は上記のような従来のものの欠点を除
去するためになされたもので、吹出ダクトと断熱
材を発泡樹脂にて一体成形することにより、冷気
洩れ、断熱材剥離等の問題が無く、かつ実用性を
高めた空気調和機を提供することを目的としてい
る。

以下、この考案の一実施例を図に基づいて説明
する。第４図において、２７は吹出ダクト、２８
はこの吹出ダクト２７の一側を天井露出パネル２
に固定するための金具で２９は取付ネジである。
また吹出ダクト２７のもう一側の固定は、フイル
タケース７の側板の一端にて押え付け固定してい
る。またフイルタケース７は第５図に示すように
取付ネジ３０により直接天井露出パネル２に取り
付けられている。このようにフイルタケース７お
よび吹出ダクト２７が装着された天井露出パネル
２は、第５図に示すように長尺のネジ３１により
本体１に対して上下調節可能なように係止されて
いる。

このように構成された空気調和機の据付時にお
ける据付位置は、天井Ａ内では吊りボルト２１と
ナツト２２によつて行なわれるが、天井露出パネ
ル２は第４図に示すように天井Ａ下面と当接して
設置するため、天井Ａ内高さに応じて調整ネジ３
１を締めたりあるいは緩めることにより調整でき
る。この時吹出ダクト２７も天井露出パネル２と
一体に移動することになるが、シール材１８によ
り吹出側通路２４出口とのシールは保たれる。

以上は従来と同様であるが、吹出ダクト２７は
本体１の吹出側通路２４出口から天井露出パネル
２の吹出口４にわたり発泡樹脂にて一体成形され
たものが装着されている構造なので、従来のよう
に本体１側と天井露出パネル２側の間に接合部が
なく従つてシール部が存在しないため、天井露出
パネル２がシール部材の圧縮応力により変形する
こともなく、また冷気洩れの心配もない。

以上のようにこの考案では、吹出側通路出口か
ら天井露出パネルの吹出口に至る空気通路を発泡
樹脂成形からなる吹出ダクトにて一体にて成形し
ているため、天井露出パネルの吹出口内に別途断
熱材を設ける必要もなく、また本体下部と天井露
出パネル間に接合部がなく、従つてシール部も存
在しないためシール部材の圧縮応力による天井露
出パネルのたわみ及び同部に生じる隙間からの冷
気洩れの問題が解決できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の空気調和機を示す断面側面図、
第２図はこの種の空気調和機の天井露出パネルの
斜視図、第３図は従来の本体、吹出ダクトおよび
天井露出パネルの分解斜視図である。第４図はこ
の考案の一実施例を示す断面側面図、第５は同じ
く本体、吹出ダクトおよび天井露出パネルの分解
斜視図である。なお図中同一符号は同一または相
当部分を示す。 図中１は本体、２は天井露出パネル、８は送風
機、９は熱交換器、２７は吹出ダクト、２３は吸
込側通路、２４は吹出側通路、Ａは天井、Ｂは天
井スラブである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天井内に設置される本体、この本体内上部を吸
   込側通路と吹出側通路とに二分する仕切板、上記
   吸込側通路に収納された送風機、上記吹出側通路
   に収納された熱交換器、上記吹出側通路下部に装
   着され、吹出側通路出口と天井露出パネルの吹出
   口とを連通し、かつ上記吹出口の内壁を形成する
   ように一体に成形された発泡樹脂製の吹出ダクト
   を有する天井埋込形空気調和機。