JPS6146338Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、天井に埋設する天井埋込形空気調和
機における据付け構造の改良に関するもので、周
知の構造からなるセパレート形空気調和機の室内
ユニツトが室内へ突出しないようにし、さらに天
井内に埋設するに際しての据付けが容易で、かつ
保修点検、据付け手直しが容易に行えるようにす
ることを目的とするものである。

従来のセパレート形空気調和機における据付け
構造は、その室内ユニツトが壁面あるいは床上に
設置するか、もしくは天井から吊下げる構造が主
であつた。そのため室内ユニツトが居住空間に突
出することになり、居住空間を狭くするととも
に、室内の美観もそこなう結果となつていた。

本考案は、上記点に鑑みてなされたものであ
り、天井内に埋込設置する空気調和機において、
高さ方向、水平方向および機器の水平確保等の調
整が可能な据付け構造を提供するものである。

以下、本考案をその一実施例を示す添付図面を
参考に説明する。

図において、１は周知の冷凍サイクルを具備し
たセパレート形空気調和機の室内ユニツトで、こ
の室内ユニツト１は据付枠２に載置され、また据
付枠２の下面（吸込口）には吸込ダクト３を介し
て吸込グリル４が結合されている。また室内ユニ
ツト１の吹出口と結合された吹出ダクト５は吹出
グリル６に結合されている。この吸込グリル４、
吹出グリル６はそれぞれ天井７に固定されてい
る。ここで、室内ユニツト１の内部には、前記吸
入グリル４と吹出グリル６の間で通風路を形成し
その通風路内にフアンモータ、フアンからなる送
風機および冷凍サイクルを構成するための熱交換
器など（いずれも図示せず）がそれぞれ設置され
ている。

上記室内ユニツト１の建物構造材への据付は、
室内ユニツト１を載置せる据付枠２が吊金具８を
介して構造材９に県架されることにより行われて
いる。

そして室内ユニツト１の上部の吊金具８の相対
関係にある位置に室内ユニツト１の左右方向の位
置調整を行う金具１０がねじ１１で吊金具８に接
触または固定された状態で設けられている。

また吊金具８には下端に円弧状の長穴１２と中
心穴１３が形成され、据付枠２に形成された長穴
用ナツト１４、中心穴用ナツト１５にそれぞれ対
応し、ボルトにて締付けられている。

また吊金具８の上部には、吊金具８の長手方向
に延びる複数の縦長穴１６と、この縦長穴１６と
直角方向に延出する複数の横長穴１７と、それぞ
れの横長穴１７の間に位置する複数の小穴１８が
形成されている。

上記構成において、吊金具８で据付枠２を県架
した場合、第１図に示す如く水平、天井との関係
寸法が当初のとおり設置できる。

ところが、構造材９に吊金具８を固定した場
合、吹出、吸入の各グリル４，６室内ユニツト１
側の吹出、吸入ダクト５，３の間に若干のずれが
生じることがある。

次にそれらのずれの修正を行いつつ室内ユニツ
ト１の据付けを行う場合について説明する。

据付けの手順として、まず天井７と構造材９と
の関係寸法を概略計測し、吊金具８の小穴８に釘
などで仮りの位置を決め、縦長穴１６の中央部に
ボルトなどを貫通して吊金具８を固定する。しか
し１箇所のみの固定のため、例へば第４図に示す
点１９で固定したとき、点１９の位置を中心に吊
金具８を円弧状に動かすことが可能なこと、およ
び、据付枠２と吊金具８の水平度も中心穴１３を
中心にして長穴１２で調整できることから、室内
ユニツト１の吸入、吹出ダクト３，５と吸入、吸
出グリル４，６の関係寸法を合致せしめることが
できる。

前記ダクト３，５とグリル４，６の相互の位置
が決まれば横長穴１７を用いて２箇所以上で固定
することにより室内ユニツト１の据付けが完了す
る。その取付け状態を第３図に示す。

上記実施例より明らかなように、本考案におけ
る天井埋込形空気調和機の据付け構造は、室内ユ
ニツトの据付けに際して建物構造材と天井との相
互関係の寸法どりが困なんで、高さ方向、水平方
向、および据付板の水平度を同時に調整しなけれ
ばならない場合、これらの調整を比較的簡単な機
構で行うことが可能であり、設置後の室内ユニツ
トのゆれの防止も位置ずれ防止金具にて同時に行
えるため、確実な据付けが行える等、種々の利点
を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における埋込形空気
調和機の室内ユニツトの正規の据付け状態を示す
側面図、第２図は同据付け状態の正面図、第３図
は同空気調和機における特殊な場合の据付け状態
を示す側面図、第４図は同据付け構造における吊
金具の側面図、第５図は同吊金具と据付け枠の角
度調整状態を示す要部側面図である。 １……室内ユニツト、２……据付け枠、３……
吸入ダクト、４……吸入グリル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸入グリルと吹出しグリルを有しかつ天井の裏
   面に配設される室内ユニツトと、この室内ユニツ
   トと対をなして冷媒循環回路を構成する室外ユニ
   ツトより構成された天井埋込形空気調和機におい
   て、前記室内ユニツトを載置する据付枠に、枠の
   水平度の調整を行う円弧状の長穴および回動の中
   心となる単独穴を有する吊金具の下端を回動可能
   に設け、さらにこの吊金具上部に吊金具の長手方
   向に延びる複数の縦長穴と、この縦長穴と直角方
   向に延出する複数の横長穴と、この各横長穴の間
   に位置する複数の小穴をそれぞれ形成し、さらに
   前記吊金具を取付け材に前記縦長穴、横長穴にて
   ねじ止めし、さらに前記室内ユニツトの上部に、
   先端が前記吊金具と当接する位置ずれ防止金具を
   設けた天井埋込形空気調和機の据付け構造。