JPS6237623Y2

JPS6237623Y2 -

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Publication number: JPS6237623Y2
Application number: JP717882U
Authority: JP
Priority date: 1982-01-21
Filing date: 1982-01-21
Publication date: 1987-09-25
Also published as: JPS58110334U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、工作機械のワーク固定盤からなるワ
ーク交換装置に関し、既存の工作機械を殆んど改
造することなく、汎用性を高く維持したまま、こ
れに極めて簡単にワーク固定盤を適用できるよう
にすることを目的とする。

最近のNC工作機械等のうち、最新鋭の横型機
械では、テーブルの片側に交換台が一体的に付設
され、ワーク固定盤を用いてワーク交換を行なう
ようになつている。この場合、ワーク固定盤を使
用する前提のもとにテーブルも形成され、テーブ
ル側にクランプ装置や位置決め装置を有する構造
である。

立型機械では、機械の汎用性を重視する結果、
ワーク固定盤を用いるものは極めて少ないが、既
存の立型機械のテーブル外に交換台を設けるとと
もに、テーブル上に搬送レール・位置決め装置・
クランプ装置を付設することにより、ワーク交換
用のワーク固定盤を適用することが出来る。

しかし、この場合、上記の諸装置等を付設する
ためには、テーブルに種々の改造を施す必要があ
るばかりでなく、それらを高精度に付設しなけれ
ばならないので、それらの着脱にかなりの労力と
工数がかかるから、適宜必要時だけワーク固定盤
を使用するということは難しくなり、機械の汎用
性が犠牲にされる。

本考案は、上記諸欠点を解消する為、ワーク固
定盤にワーククランプ装置を設けるとともに、位
置決め装置及びクランプ装置を付設することによ
り、既存の工作機械のテーブル上に直接的に、若
しくは簡単な補助テーブルを介して間接的にワー
ク固定盤を固定できるようにするものである。

次に、本考案の実施例を図面に基づき説明す
る。

第１図に示すように、工作機械Ｍのテーブル１
外に旋回式交換台Ｔが配設され、受渡しレール２
を介してテーブル１と交換台Ｔとの間でワーク固
定盤Ｐ（ワーク交換用パレツト）が載せ換え交換
可能である。

交換台Ｔ上でワーク固定盤ＰにワークＷをセツ
ト後、このワーク固定盤Ｐをテーブル１上に搬送
して位置決め・クランプ後ワークＷを機械加工
し、加工終了後ワーク固定盤Ｐを再び交換台Ｔ上
に移し、テーブル１上へは別のワーク固定盤Ｐを
搬送し、次々と機械加工を行なう。

ワーク固定盤Ｐは、第３図に示すように、台盤
３上中央に基準受枠４が固定され、その前後に各
ワーク押枠５が対向上に付設される。ワーク押枠
５は台盤３上面のＴ溝６を介して前後移設可能に
ボルト７で固定される。

ワーク押枠５には一定間隔おきに横型油圧シリ
ンダ９からなるワーククランプ装置Ｃが並設さ
れ、そのワーク押え具８でワークＷを基準受枠４
に押圧固定するようになつている。

第４図に上記クランプ装置Ｃの詳細構造を示す
ように、クランプ軸１０の軸心を僅かに傾斜させ
て下向きの押え力を発生させるとともに、ワーク
押え具８はクランプ軸１０の先端に揺動自在に連
結されている。

尚、符号１１はＯリングなどの弾性体であり、
この弾性力で球面接当部が常時密接し、切粉等が
噛み込まないようになつている。

第２図に示すように、基準受枠４は前後より等
しく押圧されるので、前後方向へは全く変形しな
いようになつているから、ワークＷの前後方向位
置は正しく保持される。そして、基準受枠４に嵌
脱自在にした位置決め具１２を介してワークＷの
左右方向位置が正しく保持されるようになつてい
る。

尚、符号１３は加工中にワークＷの回転を拘束
する為の帯板からなるワーク回転防止具である。

次に、第３図・第５図〜第７図により、ワーク
固定盤Ｐの位置決め装置Ｌ・クランプ装置Ｆ等に
ついて説明する。

工作機械Ｍのテーブル１上にはワーク固定盤Ｐ
を搬出入・固定する為の平盤状の補助テーブル１
Ａが載置され、ボルト及びＴ溝などによりテーブ
ル１のＴ溝に固定される。

補助テーブル１Ａの上面は平面をなし、この上
面が走行装置１８の走行輪２０が転動する搬送面
をなすとともに、ワーク固定盤Ｐをクランプした
際に支持する固定支持面をなす。

補助テーブル１Ａ上に搬入されたワーク固定盤
Ｐはストツパー（図示略）で受止められて略所定
位置に停止させられ、位置決め装置Ｌにより補助
テーブル１Ａに対し正確に位置決めされ、クラン
プ装置Ｆで固定されるようになつている。

走行装置１８は台盤３の下面の角溝１９に走行
輪２０付き形材２１を昇降自在に内装し、バネ
で形材２１を弾性支持するとともに、形材２
１が角溝１９より脱落しないように前後両端部で
拘束支持した構造である。（第５図・第７図）。

位置決め装置Ｌは台盤３内に穿設して形成され
たエアシリンダ２３及びそのピストンロツド２４
先端の合栓２５からなり、位置決めの精度向上の
為に１対の位置決め装置Ｌが極力遠く隔てて位置
するように配設される。

ワーク固定盤Ｐを補助テーブル１Ａ上の略所定
位置に停止させ、位置決め作動室２６に圧搾空気
を供給することにより、合栓２５を補助テーブル
１Ａの位置決め嵌合穴２８に嵌入させることによ
り、台盤３を補助テーブル１Ａに対して正確に位
置決めする。

また、ワーク固定盤Ｐの搬送時には、これとは
逆に復帰作動室２７に圧搾空気を供給することに
より、合栓２５を復帰させる（第６図）。

クランプ装置Ｆは台盤３の左右端部と中央に各
２組づつ計６組装着されるが、これらクランプ装
置Ｆの立型クランプ用油圧シリンダ２９は台盤３
内に穿設され、そのピストンロツド３０から下方
に連出したクランプ爪３１が台盤３の下面３ａ外
へ突出するとともに、補助テーブル１Ａには上記
クランプ爪３１と遊嵌するＴ溝からなるクランプ
係合部３２が前後方向に条設され、交換台Ｔから
搬送されて来たワーク固定盤Ｐが補助テーブル１
Ａの前端にさしかかつた時点で、クランプ係合部
３２・クランプ爪３１を前後移動自在に遊嵌させ
る。

この状態で、ワーク固定盤Ｐを補助テーブル１
Ａ上へ搬送し、前記のように、位置決め装置Ｌで
位置決め完了後、クランプ用油圧シリンダ２９の
作動油室３３へ圧油を供給すると、クランプ爪３
１が上昇してクランプ係合部３２に係合して締付
け、走行装置１８の走行輪２０も角溝１９内に退
入し、台盤３の下面３ａが補助テーブル１Ａの上
面に接当して支持される。

尚、第８図に示すように、台盤３の中央部のク
ランプ装置Ｆ間で台盤３の下面３ａから突出させ
た走行案内レール３４をクランプ係合部３２の縦
溝部３２ａに前後摺動自在に挿入し、台盤３の左
右方向に位置決めを行なう。

次に、第９図・第１０図に基づき、ワーク固定
盤Ｐの空油圧系統について簡単に説明する。

図中符号Ｐはワーク固定盤、Ｖはポンプバルブ
ユニツトであつて、台盤３の左側端面に付設さ
れ、このポンプバルブユニツトＶへは外部の空圧
供給装置Ｎから空圧供給路３５，３６をセルフシ
ール継手３５ａ，３６ａを介して接離自在であ
る。

空圧供給装置Ｎは工作機械Ｍ側又は交換台Ｔ側
又はこれら双方に付設され、符号３７は位置決め
装置への圧搾空気圧を、例えば約５Kg／cm²Ｇに設
定する減圧弁、符号３８と３９は空圧駆動油圧ポ
ンプ４０への圧搾空気圧を各々約１〜1.5Kg／cm²
Ｇと４〜５Kg／cm²Ｇとに設定する仮締め用減圧弁
と本締め用減圧弁である。

交換台Ｔ上のワーク固定盤Ｐに空圧供給路３６
を接続し、低圧圧搾空気による低圧圧油をワーク
クランプ装置Ｃに供給して、ワークＷを仮締め状
態にして精度よく位置決め後、空圧供給路３６を
外してワーク固定盤Ｐを工作機械Ｍの補助テーブ
ル１Ａ上へ搬送後、再び空圧供給路３５，３６を
接続する。

切換弁４１を図示位置に操作して位置決め装置
Ｌの合栓２５を進出させて嵌合穴２８に嵌入さ
せ、ワーク固定盤Ｐを位置決めする。この時、エ
アシリンダの遮断弁２６Ａ（第６図）が開弁して
エア表示灯４２に空圧が入力され、合栓２５が誤
動作なく嵌入したことを表示する。

そこで、ノンリーク式方向切換弁４３を、図示
位置に切換えてクランプ装置Ｆに高圧圧油を供給
し、ワーク固定盤Ｐを補助テーブル１Ａ上に固定
する。

これと併行して、ノンリーク式方向切換弁４４
を図示位置に切換えることによりワーククランプ
装置Ｃにも高圧圧油を供給してワークＷを本締め
し、機械加工を行なう。

ノンリーク式方向切換弁４３，４４としては、
図示のものに限らず各種の逆止可能な切換弁又は
油圧回路で構成してもよい。

第１０図に示すように、ポンプバルブユニツト
Ｖから位置決め装置Ｌ及びクランプ装置Ｆへの空
圧供給路４５，４６及び油路４７は台盤３内に透
設され、又ワーククランプ装置Ｃの各油圧シリン
ダ９への油路４８はワーク押枠５内に透設され
る。

ここで、上記実施例の一部を次のように変形す
ることが出来る。

イ第１１図に示すように、ワーククランプ装置
Ｃの油圧シリンダ９を形成し、強力な皿バネの
クランプバネ９ａで締付力を発生させるととも
に、アンクランプ油室９ｂの圧油でクランプ解
除する。尚、クランプ軸１０はピストン及びピ
ストンロツドに進退自在に螺合している。

ロ第１２図・第１３図に示すように、ワーク固
定盤Ｐの台盤３にプルダウン形のワーククラン
プ装置Ｃを付設する。

クランプ油室９ｃに圧油を供給してクランプ
軸１０を引き下げ駆動し、ワーク押え具８でワ
ークＷを台盤３の上面に固定する。

ハ第１４図に示すように、クランプ装置Ｆを形
成する。ワーク固定盤Ｐが交換台Ｔ上及び受渡
しレール２上を搬送時には、退入作動室２９ａ
の空圧でピストン２９ｂを上限に保持するとと
もに、クランプ爪３１がクランプ用台枠１７の
前端に位置したときに、切換弁４９を切換えて
空圧を排出してクランプ爪３１を下降させるこ
とによりクランプ爪３１を係合部３２に遊嵌さ
せて搬送し、ワーク固定盤Ｐが略所定位置で停
止後、クランプ作動室３３に圧油を供給するこ
とにより、遊動ピストン２９ｃでピストン２９
ｂを押上げることにより台盤３を固定する。こ
のようなクランプ装置Ｆを用いると、補助テー
ブル１Ａを省略可能になり、工作機械Ｍのテー
ブル１のＴ溝をクランプ係合部３２として利用
することが出来る。

ニ第１５図に示すように、補助テーブル１Ａを
用いることなく、テーブル１上に直接ワーク固
定盤Ｐを搬出入できるようにする。即ち、工作
機械Ｍの右側に直進切換式の交換台Ｔを設け
る。符号２ａはテーブル１上面と同一平面をな
す搬送レール台である。テーブル台１Ｂを最右
側に移動させた状態で交換台Ｔ上のワーク固定
盤Ｐを搬送レール台２ａを経てテーブル１上に
搬入後、テーブル１のＴ溝からなるクランプ係
合部３２に係合させたクランプ爪３１を介して
ワーク固定盤Ｐをテーブル１上に固定する。

本考案は上記のように構成されるので、次の効
果を奏する。

ワーク固定盤の台盤に１対の位置決め装置と複
数のクランプ装置を設け、位置決め装置の合栓を
台盤の下面より進退自在にするとともに、クラン
プ装置のクランプ爪を台盤の下面外へ突出させる
ので、工作機械のテーブル側には、特別に位置決
め装置やクランプ装置を付設する必要もなく、テ
ーブル上に直接又はテーブル上に簡単に着脱し得
る構造の補助テーブルを固定するだけで、ワーク
固定盤をテーブル上に搬入し、高精度に位置決め
し、固定することが出来る。

従つて、工作機械の汎用性を損なうことなく高
く維持しながらも、ワーク固定盤を簡単に安価に
適用できる。これにより工作機械の生産効率を格
段に向上させることが出来る。

特に、工作機械側には殆んど何らの改造を加え
ることなく、工作機械の近くに交換台を追加する
だけで実施できるので、既存の工作機械にも容易
かつ安価に適用できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は工作機
械及び交換台の側面図、第２図はワーク固定盤の
平面図、第３図は要部正面図、第４図はワークク
ランプ装置の部分拡大縦断側面図、第５図は第３
図部拡大縦断面図、第６図は第３図部拡大縦
断面図、第７図は走行装置のバネ部分を示す部分
縦断正面図、第８図は走行案内レールを示す部分
縦断正面図、第９図は空油圧系統図、第１０図は
ワーク固定盤の横断平面図、第１１図は第１変形
例の第４図部相当図、第１２図は第２変形例の
第２図相当図、第１３図は第２変形例の要部部分
拡大縦断側面図、第１４図は第３変形例の第５図
部相当図、第１５図は第４変形例の概略平面
図である。Ｍ……工作機械、Ｔ……交換台、Ｐ……ワーク
固定盤、Ｃ……ワーククランプ装置、Ｗ……ワー
ク、Ｌ……位置決め装置、Ｆ……クランプ装置、
１……テーブル、１Ａ……補助テーブル、３……
台盤、３ａ……３の下面、２３……立型流体圧シ
リンダ、２４……ピストンロツド、２５……合
栓、２８……位置決め嵌合穴、２９……立型流体
圧シリンダ、３０……ピストンロツド、３１……
クランプ爪、３２……クランプ係合部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

工作機械Ｍのワーク固定盤Ｐを、工作機械Ｍの
テーブル１外の交換台Ｔとテーブル１，１Ａとの
間で載せ換え交換可能にし、ワーク固定盤Ｐの台
盤３の上面側に複数のワーククランプ装置Ｃを付
設して、ワーククランプ装置ＣでワークＷを台盤
３に固定可能に構成し、台盤３の遠く隔る位置に
１対の位置決め装置Ｌを付設するとともに、台盤
３に複数のクランプ装置Ｆを付設し、位置決め装
置Ｌは立型流体圧シリンダ２３のピストンロツド
２４先端の合栓２５を台盤３の下面３ａから進退
自在に構成し、台盤３をテーブル１，１Ａ上の略
所定位置に載置した状態で合栓２５をテーブル
１，１Ａ側の位置決め嵌合穴２８に嵌入させるこ
とにより、台盤３をテーブル１，１Ａに位置決め
可能に構成し、クランプ装置Ｆは立型流体圧シリ
ンダ２９のピストンロツド３０に連結されたクラ
ンプ爪３１を台盤３の下面３ａ外へ突出させ、こ
のクランプ爪３１をテーブル１，１Ａ側のクラン
プ係合部３２に係合させた状態でクランプ爪３１
を上方へクランプ駆動することにより、台盤３を
テーブル１，１Ａ上に固定可能に構成した事を特
徴とする工作機械用ワーク交換装置。