JPS6237336Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は新規な電気的接続装置に関する。詳し
くは、フレキシブルプリント回路板の導体とワイ
ヤーハーネスとの間の接続を容易に行なうことが
でき、しかも、フレキシブルプリント回路板にお
けるワイヤーハーネスとの接続部の集中を避けて
フレキシブルプリント回路板上の回路導体のパタ
ーンを単純化することができる新規な電気的接続
装置を提供するものである。

第１図は従来におけるワイヤーハーネスａとフ
レキシブルプリント回路板ｂの導体ｃとの間の接
続例の一を示すものである。この第１図におい
て、ｄはランプボデイで、このランプボデイｄの
一方の面上にフレキシブルプリント回路板ｂが載
置されている。また、フレキシブルプリント回路
板ｂにおいてｅはベースフイルム、ｆはオーバー
レイフイルムであり、ワイヤーハーネスａと接続
される箇所においてオーバーレイフイルムｆが剥
離せしめられている。そして、ワイヤーハーネス
ａの接続端においては、芯線ｇがむきだされ、該
芯線ｇがフレキシブルプリント回路板ｂの導体ｃ
に半田ｈにより接続されている。このような半田
付けによるワイヤーハーネスａとフレキシブルプ
リント回路板ｂの導体ｃとの接続では、フレキシ
ブルプリント回路板ｂが熱に弱いため、半田付け
時の熱によつてフレキシブルプリント回路板ｂが
損傷される危険がある。また、ワイヤーハーネス
ａに予期しない引張力が作用した場合に、半田付
部から引きちぎられてしまう惧れがある。更に、
半田付工程が必要なため、作業性がきわめて良く
ないなど、数々の欠点を有している。

第２図は、従来におけるワイヤーハーネスａと
フレキシブルプリント回路板ｂの導体ｃとの間の
別の接続例を示すものである。ｉは導電性材料か
ら成るターミナルであり、ワイヤーハーネスａと
連結するためのクランプ爪ｊ，ｊ，……を備え、
また、その先端には挿通孔Ｋが形成されている。
そして、このようなターミナルｉの先端部がフレ
キシブルプリント回路板ｂを載置したランプボデ
イｄにフレキシブルプリント回路板ｂ共々リベツ
トｌでカシメ止められる。このようなリベツトｌ
を用いた接続方法では、電気的信頼性に乏しく、
また、車輌用の灯具に適用した場合など、長い間
の振動などにより、接続不良を起こし易いという
問題点があつた。

そこで、本考案は、フレキシブルプリント回路
板の導体とワイヤーハーネスとの間の接続を容易
を行なうことができ、しかも、フレキシブルプリ
ント回路板におけるワイヤーハーネスとの接続部
の集中を避けてフレキシブルプリント回路板上の
回路導体のパターンを単純化することができる新
規な電気的接続装置を提供するもので、合成樹脂
から成る略筒状の本体と、該筒状本体内に配置さ
れるコンタクトとから成り、筒状本体は前端から
梢後方に寄つた位置の外周面にフランジが一体に
形成され、該フランジから前端に適宜離れた位置
に少なくとも２つの突起が一体に形成されてお
り、そして、前記コンタクトは導電性の板バネ材
によつて形成され、その後端部は筒状本体の後端
から導入されたコードと接続され、前端部は前記
フランジの前面に沿うように配置されたことを特
徴とする。

以下に、本考案の詳細を図示した実施例に従つ
て説明する。

本考案に係る電気的接続装置１は合成樹脂製の
筒状本体２と該筒状本体２内に保持されるコンタ
クト３とから成る。

筒状本体２はポリプロピレン等の適当な合成樹
脂によつて形成され、前面側に開口した空腔４が
形成され、また、前端面から梢後方に寄つた位置
においてその外周面にフランジ５が一体に形成さ
れている。また、筒状本体２の前端部には互いに
反対側の外面から外方へ突出した突起６，６が一
体に形成されている。７，７は筒状本体２の前端
面からフランジ５形成位置まで達するように形成
された切欠であり、前記突起６，６とは位置的に
ずれた箇所でかつ互いに周方向に180゜離れた箇
所に形成されている。また、８，８はフランジ５
に形成された切欠であり、正面方向から見て、前
記突起６，６形成位置に対応した箇所に形成され
ている。９は筒状本体２の後端部略中央に形成さ
れた挿通孔である。

コンタクト３は導電性があり、かつ、ばね弾性
がある金属板から成る。該コンタクト３の基端部
には複数のクランプ爪１０が一体に形成されてお
り、このクランプ爪１０によつてコード１１の接
続端がコンタクト３に連結されている。また、コ
ンタクト３の先端部１２は略Ｌ字状に屈曲され
て、フランジ５の前面に沿わされている。

１３はコード１１が接続されるフレキシブルプ
リント回路板１４が保持されている部材で、例え
ば、自動車用灯具のランプボデイ等である。本考
案に係る電気的接続装置が取着される保持部材１
３及びフレキシブルプリント回路板１４には筒状
本体２の前端部が挿通される挿通孔１５，１６が
形成されており、また、これら挿通孔１５，１６
には筒状本体２の前端部に設けられた突起６，６
が挿通される切欠１７，１７及び１８，１８が形
成されている。１９，１９はフレキシブルプリン
ト回路板１４の導体であり、挿通孔１６の縁に沿
つて配置されている。

しかして、コード１１とフレキシブルプリント
回路板１４の導体１９，１９とを接続するには、
保持部材１３にフレキシブルプリント回路板１４
を載置し、その挿通孔１５と１６及び切欠１７と
１８とをそれぞれ一致させておき、そして、フレ
キシブルプリント回路板１４が載置された側か
ら、筒状本体２の前端部を挿通孔１５，１６に挿
通する。このとき、筒状本体２の突起６，６を切
欠１７，１７，１８，１８に挿通し、突起６，６
をフレキシブルプリント回路板１４載置面の反対
側面に出す。この状態で、筒状本体２を若干回転
すると、挿通孔１５，１６の縁を筒状本体２をフ
ランジ５と突起６，６とによつて挟持する如くに
なり、この電気的接続装置１は保持部材１３に取
り付けられる。そして、このとき同時に、フラン
ジ５の前面に沿つて配置されているコンタクト３
の先端部１２がフレキシブルプリント回路板１４
の導体１９，１９と強固に接触され、これによつ
てコード１１とフレキシブルプリント回路板１４
との接続が為される。

以上に記載したところから明らかなように、本
考案電気的接続装置においては、合成樹脂から成
る略筒状の本体と、該筒状本体内に配置されるコ
ンタクトとから成り、筒状本体は前端から梢後方
に寄つた位置の外周面にフランジが一体に形成さ
れ、該フランジから前端に適宜離れた位置に少な
くとも２つの突起が一体に形成されており、そし
て、前記コンタクトは導電性の板バネ材によつて
形成され、その後端部は筒状本体の後端から導入
されたコードと接続され、前端部は前記フランジ
の前面に沿うように配置されているので、フレキ
シブルプリント回路板を載置した保持部材に設け
た挿通孔に筒状本体の前端部を挿通し、僅かに回
転するのみで、コードとフレキシブルプリント回
路板の導体との間の接続をすることができ、その
接続作業性がきわめて良好であり、かつ、その接
続状態も確実である。また、このように簡単にコ
ードとフレキシブルプリント回路板の導体との間
の接続を行なうことができるので、フレキシブル
プリント回路板において接続部を一箇所に集中し
て設ける必要がなくなるので、導体回路のパター
ンを複雑にしなくとも良く、きわめて単純化され
たパターンで足りる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はそれぞれコードとフレキシ
ブルプリント回路板の導体との間の従来の接続例
を各別に示す断面図、第３図は第２図の例におけ
るターミナルを示す平面図、第４図乃至第６図は
本考案電気的接続装置の実施の一例を示し、第４
図は正面図、第５図は第４図の５−５線に沿う断
面図、第６図は第４図の６−６線に沿う断面図、
第７図は、本考案に係る電気的接続装置が接続さ
れるフレキシブルプリント回路板の例を示す平面
図である。 符号の説明、１……電気的接続装置、２……筒
状本体、３……コンタクト、５……フランジ、６
……突起、１１……コード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂から成る略筒状の本体と、該筒状本体
   内に配置されるコンタクトとから成り、筒状本体
   は前端から梢後方に寄つた位置の外周面にフラン
   ジが一体に形成され、該フランジから前端に適宜
   離れた位置に少なくとも２つの突起が一体に形成
   されており、そして、前記コンタクトは導電性の
   板バネ材によつて形成され、その後端部は筒状本
   体の後端から導入されたコードと接続され、前端
   部は前記フランジの前面に沿うように配置された
   ことを特徴とする電気的接続装置。