JPH0322930Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電子回路の接続装置、特に抵抗混成
集積回路、電気的レギユレータ等の電子回路部品
を、フレキシブルプリント配線板の電気回路に接
続する接続装置に関するものである。

従来のこの種の接続装置としては第１図及び第
２図に示す如きものである。即ち第１図に示す従
来例は、フレキシブルプリント配線板１上に、電
子回路部品２を取付ねじ３で固定した後、その電
子回路部品２に設けられているリード端子４と、
フレキシブルプリント配線板１の回路パターン５
とを半田付けによつて接続しているが、この接続
手段では、フレキシブルプリント配線板１の樹脂
素材は、半田付け時における耐熱性をもたせるた
めに、高価な耐熱性素材が必要となり、またリー
ド端子４と回路パターン５とは半田付けによるも
のであるから、電子回路部品２をフレキシブルプ
リント配線板１より取り外すことが容易にできな
い等の問題点があつた。

また第２図に示す従来例は、フレキシブルプリ
ント配線板１上に、回路パターン５に接続される
雌端子６を配設固定し、電子回路部品２には、そ
の雌端子６に嵌合させる雄端子４を設け、この雌
端子６と雄端子４とを嵌合させた後、その電子回
路部品２を取付ねじ３によつてフレキシブルプリ
ント配線板１上に固定する構造のものである。と
ころが、この接続装置では、雌端子６の増設工程
が必要となつてコスト高となり、さらには、この
雌端子６の強度が充分に得られず折損しやすい等
の問題点があつた。

本考案は、かかる問題点を解消するためになさ
れたもので、フレキシブルプリント配線板と電子
回路部品との接続を容易かつ確実ならしめること
ができると共に、必要に応じて、その電子回路部
品をプリント配線板より取外すことも容易に行な
うことができる電子回路部品の接続装置を提供す
ることを目的とするものである。

以下に本考案を第３図乃至第５図に示す実施例
に基いて詳細に説明する。

第３図及び第４図において、１０は電子回路部
品であつて、この電子回路部品１０の側面には、
複数の導通脚１１が突設されているが、これらの
導通脚１１は帯状板で形成されており、さらにこ
れら導通脚１１の先端部は折返し成形により弾性
接触片１２に形成されている。またこの電子回路
部品１０の他側面には、固定鍔部１３が一体形成
されており、この鍔部１３には、取付ねじ１４を
挿通するためのねじ挿通孔１５が穿設されている
ものである。１６は上記の導通脚１１及び弾性接
触片１２を嵌入できる凹部１７を形成しているハ
ウジング（被取付板）であつて、このハウジング
１６の表面には、フレキシブルプリント配線板１
８が添設されており、さらにこのフレキシブルプ
リント配線板１８に形成されている電子回路部品
接続回路の先端部は、接触舌片１９となつて前記
の凹部１７内に入り込まれているものである。

以上が本実施例の構成であるが、次にその作用
について述べると、フレキシブルプリント配線板
１８が添設され、その接触舌片１９が凹部１７内
へ折り曲げられているハウジング１６に、電子回
路部品１０を取付けるに際しては、その電子回路
部品１０に設けられている導通脚１１の弾性接触
片１２を凹部１７内に嵌入し、次いで取付ねじ１
４によつて電子回路部品１０をハウジング１６に
取付ければ、該電子回路部品１０の弾性接触片１
２はフレキシブルプリント配線板１８の接触舌片
１９と接触され、かつ電子回路部品１０はハウジ
ング１６に固定できるものである。従つて本実施
例によれば、フレキシブルプリント配線板の回路
部と電子回路部品との接続が従来例で述べた雌端
子を用いることなく接続できるのでその両者の接
続が経済的かつ容易に達成でき、その上電子回路
部品の着脱も容易である等の効果がある。

第５図に示す実施例は、ハウジング１６に設け
た凹部１７内に、接触舌片１９の回路２０と接触
し得る端子１２′を具備せしめたコネクタ２１を
嵌着せしめ、このコネクタ２１に、電子回路部品
１０に設けられている導通脚１１を挿入して電気
的接続を計るものである。なお２２はハウジング
１６に設けたコネクタ係止用の係止孔、２３はコ
ネクタ２１の両側に設けかつ上記の係止孔２２と
係止される係止爪である。従つて本実施例によれ
ば、電子回路部品１０が、コネクタ２１を介して
ハウジング１６に固定保持できるので、電子回路
部品の取付けが嵌合手段によつて容易にでき、し
かもその電子回路部品１０とフレキシブルプリン
ト配線板との電気的接続は上記実施例と同様に確
実であつて、必要に応じてその電子回路部品を取
外すことが容易にできる効果がある。

以上のように本考案は、抵抗、混成集積回路等
の電子回路部品１０における帯状板から成る導通
脚１１の先端部を折返して弾性接触片１２に形成
し、前記導通脚１１が差込まれる差込孔１７を有
しかつこの差し込孔１７内にフレキシブルプリン
ト配線板１８から延びる接触舌片１９が配設され
た被取付板１６の前記差込孔１７に前記導通脚１
１を差し込んで前記弾性接触片１２を前記接触片
１９に接触させるようにしたことを特徴とする電
子回路部品の接続装置であるから、これによれば
電子回路部品と、フレキシブルプリント配線板と
の接続を半田付によらずして行えるので、高価な
フレキシブルプリント素材を用いることがなく、
また電子回路部品をフレキシブルプリント配線板
より取外すことも容易であるばかりでなく、弾性
接触片は、電子回路部品１０における帯状板から
成る導通脚１１の先端部を折返して弾性接触片１
２に形成したものであるから、特別に弾性接触片
を設ける必要がなく、部品点数を増加することな
く、しかも接触個所が少ないことから長期にわた
る電気接続の信頼性に優れた簡潔な電子回路部品
の接続装置が得られる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電子回路部品接続装置を示した
要部斜視図、第２図は他の従来例を示した要部斜
視図、第３図は本考案よりなる実施例の電子回路
部品の斜視図、第４図はその取付状態を示した断
面図、第５図は本考案の他の実施例を示した斜視
図である。 １０……電子回路部品、１１……導通脚、１
２，１２′……弾性接触片、１３……固定鍔部、
１４……取付ねじ、１５……ねじ挿通孔、１６…
…ハウジング、１７……凹部、１８……フレキシ
ブルプリント配線板、１９……接触舌片、２０…
…回路、２１……コネクタ、２２……係止孔、２
３……係止爪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 抵抗、混成集積回路等の電子回路部品１０にお
   ける帯状板から成る導通脚１１の先端部を折返し
   て弾性接触片１２に形成し、前記導通脚１１が差
   込まれる差込孔１７を有しかつこの差し込孔１７
   内にフレキシブルプリント配線板１８から延びる
   接触舌片１９が配設された被取付板１６の前記差
   込孔１７に前記導通脚１１を差し込んで前記弾性
   接触片１２を前記接触片１９に接触させるように
   したことを特徴とする電子回路部品の接続装置。