JPS6236156Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、時計ケースにおける合成樹脂製装飾
部品の固定構造に関するものである。第１図、第
２図はそれぞれ従来例の部分断面図であり、以下
図面にもとずき従来技術を説明する。

従来、時計ケースに使用される合成樹脂製装飾
部品の固定構造には第１図に示す様な合成樹脂製
装飾部品１の相対する２辺の内周（図示せず）に
溝１ａを設けると共に時計ケース２の側面の前記
溝１ａに対応する部分に突出部２ａを設け前記溝
１ａと突出部２ａを喰付かせることにより装飾部
品１を時計ケース２に固定するというものがあつ
た。

しかし、前記固定構造によると、喰付力は、安
定するが、逆に、組込時の反発力が大きく作業性
が非常に悪くなつてしまうと共に、繰り返し組込
み取外しを行なおうとしても、合成樹脂製装飾部
品１の溝１ａの下側の部分１ｂが削れてましい。
一回取外すと部品交換しなければならず作業面、
コスト面で不満足なものであつた。又、第２図の
如く溝１ａを深くして１ｂの部分に弾性を持たせ
ば、合成樹脂製装飾部品１を何度か着脱しても１
ｂの部分が削れなくすることもできるが、反面、
外力が加わると弾性によつて合成樹脂製装飾部品
１が外れ易いという欠点もある。

本考案は、前記の諸欠点を解消し、組込み力は
わずかで、固定力が安定し更に、取外しが容易で
何回でも繰返し合成樹脂製装飾部品が使用できる
という作業面、コスト面で向上した時計ケースに
おける合成樹脂製装飾部品の固定構造を提供する
ものである。

以下、本考案を実施例に基づき説明する。

第３図は本考案の合成樹脂製装飾部品固定部の
断面図、第４図はその上面図である。

３は時計ケース、４は装飾部品でありポリフエ
ニレンスルフイド系、ポリアリレート系、メタク
リル樹脂系などの合成樹脂により成形されてい
る。

装飾部品４には、相対する２辺の内周に溝４ａ
が、又、相対する２辺の外周部に下方より切り欠
き部４ｂが形成されている。

時計ケース３の側面には、装飾部品４の溝４ａ
に対応して突出部３ａが形成されており、該突出
部３ａと溝４ａをケース上方より喰付かせること
により、装飾部品４を時計ケース３に固定してい
る。時計ケース３に装飾部品４を取付ける際に溝
４ａの下側の部分４ｃは切り欠き部４ｂを有して
いる為、外径方向に変形しやすく、わずかな押込
み力で、時計ケース３に装飾部品４を、固定でき
る。

更に装飾部品４を時計ケース３より取外す場合
ケース下方よりマイナスドライバーなどを突出部
３ａの下側の凹部３ｂに差し込み、突出部４ｃを
外径方向に変形させながら装飾部品４を上方に持
ち上げればよい。

尚、時計ケース３の突出部３ａの上側に設けた
斜面部３ｃと装飾部品４の４ｃ部分の下側に設け
た斜面部４ｄによつて組み込み性が向上する。

また、本考案の他の実施例として、第５図に示
すように合成樹脂製装飾部品４の外周面をステン
レス鋼、アルミニウム材等の薄板５で覆つたもの
も当然考えられる。

以上述べた如く、本考案によれば、時計ケース
３と合成樹脂製装飾部品４との固定力が安定して
得られると共に、取付け、取外し性が良好で、更
に取付け、取外し時に合成樹脂製装飾部品４の４
ｃの部分が削れない為、合成樹脂製装飾部品４を
繰返し使用でき作業面、コスト面で優れた固定構
造が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の構造を示す合成樹脂
製装飾部品と時計ケースとの固定部の部分断面
図、第３図は本考案の一実施例を示す固定部の部
分断面図、第４図は第３図の上面図、第５図は本
考案の他の実施例で合成樹脂製装飾部品の外周面
を金属製の薄板で覆つた場合の部分断面図であ
る。 １，４……合成樹脂製装飾部品、２，３……時
計ケース、４ｂ……切り欠き部、５……金属製の
薄板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 時計ケースにおける合成樹脂製装飾部品の相
   対する２辺の内周に溝を、又、相対する２辺の
   外周部下部に切り欠き部をそれぞれ形成し、更
   に、前記溝に対応する時計ケースの側面に突出
   部を形成し、前記溝と前記突出部とを喰付かせ
   ることにより装飾部品を時計ケースに固定する
   ことを特徴とする時計ケースにおける合成樹脂
   製装飾部品の固定構造。 (2) 合成樹脂製装飾部品の外周面をステンレス
   鋼、アルミニウム材等の金属薄板で覆つたこと
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の時計ケースにおける合成樹脂製装飾部品の
   固定構造。