JPS6236010Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、空気調和機の吸込グリルおよびフ
イルタの取付装置に関するものである。

一般に空気調和機は第１図に示すように構成さ
れている。第１図において、１はケーシング本体
２，３，４はケーシング本体１を形成するための
上ケーシング、側ケーシング、および前ケーシン
グ、５は前ケーシング４下部の吹出グリル、６は
前ケーシング４上部の吸込グリル、Ａ，Ｂは吹出
グリル５および吸込グリル６が装着された吹出口
および吸込口であり、さらに吸込グリル６部の構
成について説明すると、第２図に示すように、吸
込グリル６は互いに平行配置の風向板７とこの風
向板７を支持するグリル枠８とからなり樹脂で一
体成形されている。また、グリル枠８の下辺枠８
ａには凸部９が形成され、前ケーシング４の上端
折曲部４ａに設けた凹部に挿入され固定されてい
る。

さらに、グリル枠８の上辺枠８ｂの裏面には、
マグネツト１０が固着されており、上ケーシング
２の折曲部２ａに磁力で固定されている。

１１はフイルタで、吸込グリル６の背面側に装
着されている。

このように構成された吸込グリル６およびフイ
ルタ１１の取付装置では、フイルタ１１にゴミが
付着し掃除を行うためには、吸込グリル６のマグ
ネツト１０を上ケーシング２から離脱させ、上方
へ吸込グリル６を取外した後に、フイルタ１１を
取外して掃除する必要があり、フイルタ１１の取
外し、取付け作業が面倒であつた。

また、フイルタ１１の取外し時、内部の送風機
回転部分および電気部品に手を触れる危険性があ
るため、これを保護する部品を別に付けているの
で価格が非常に高くつくという欠点があつた。

この考案は、上記実情に鑑みなされたもので、
吸込グリルを取外すことなく、フイルタの着脱を
簡単に行ない得る空気調和機を提供しようとする
ものである。

以下、この考案の一実施例について説明する。
第３図ａ，ｂはこの考案の要部を示す吸込グリル
の斜視図およびグリル枠の両側から上部に突出す
る突出部の拡大図であり、同図ａに示すように吸
込グリル６には、グリル枠８の両側辺枠８ｃの上
端を上方にＬ形に突出させた一対の突出部１２が
グリル枠８と一体に樹脂成形され、この突出部１
２は上ケーシングへの取付部をなすため取付穴１
３が穿設されている。また、突出部１２はｂ図に
示すように、上部前部はフイルタ枠内部に隠れる
為の折欠部１４を形成している。そしてグリル横
枠８ｄと突出部１２の背面部間には、フイルタ挿
入用の隙間イが形成されている。第４図ｃ，ｄは
この考案の要部を示すフイルタの斜視図およびフ
イルタ把手の引掛部の拡大図であり、同図ｃに示
すように、フイルタ１１はフイルタ素子１６とこ
れを支持すると共に吸込グリル６とほぼ同幅のフ
イルタ枠１５とよりなり、樹脂等で一体成形さ
れ、このフイルタ枠１５の上辺枠１５ａは前方に
突出させて成形され、フイルタ１１の把手とな
る。

また、その上辺枠１５ａの折曲部１５１ａの背
面の一部には、フイルタ角穴１７を介して、引掛
部１８が形成されている。また引掛部１８はｄ図
に示すように、フイルタ枠１５の角穴１７を介し
て、フイルタ折曲部１５１ａと一体成形されてい
る。そしてフイルタ枠１５の背面部と引掛部１８
の隙間ロは上ケーシング２の板厚より若干大きめ
の寸法である。またフイルタ枠１５の上辺枠１５
ａの上面１５２ａと折曲部１５１ｄ間の寸法はハ
の寸法になつている。そしてフイルタ枠１５の角
穴１７の表面とフイルタ枠１５の背面との寸法
は、吸込グリルのイの寸法よりも若干大きめの
（イ＋ｄ）寸法となつている。第５図はこの考案
の要部を示す上ケーシングの斜視図であり、上ケ
ーシング２の折曲部２ｄには、吸込グリル６を取
付ける為の取付穴１９及びフイルタ１１の引掛部
１８を挿入する為の角穴２０が形成されている。
また角穴２０の下部と上ケーシングの上面２ｂと
の寸法はハの寸法であり、フイルタ１５の上辺枠
１５ａの寸法と同一である。

第６図は吸込グリル６およびフイルタ１１の取
付図であり、同図に示すように吸込グリル６は下
辺枠８ａの凸部９を前ケーシング４の折曲部４ａ
凹部に挿入すると共に取付穴１３に取付ねじ２１
を挿通し、上ケーシング２の折曲部２ａ、すなわ
ち吸込口Ｂの上面に固定される。このとき、吸込
グリル６の背面と上ケーシング２の折曲部２ａと
の間にフイルタ１１の挿入用空間が形成される。
そして、フイルタ１１を上方より上記挿入用空間
に挿入し装着する。このとき、フイルタ枠１５の
上辺枠１５ａの下面１５１ａの背面部に形成した
引掛部１８が、上ケーシング２の折曲部２ｄの角
穴２０に挿入され、フイルタ１１のフイルタ枠１
５の背面と引掛部１８とに上ケーシング２の折曲
部２ａが、はさみ込まれて支持固定されると共に
フイルタ枠１５の上辺部は吸込グリル６の横枠８
ｄと上ケーシング２の折曲部に圧接固定される。
またフイルタ枠１５の上辺枠１５ａの下面１５１
ａは上ケーシング２の角穴２０の下部端面に支持
されると共に下辺枠１５ｄは前ケーシング４の折
曲部４ａ上に当接し、かつ上辺枠１５ａの上面１
５２ａおよび前面１５３ａは上および前ケーシン
グ２，４と同一面上に位置し、これらのケーシン
グ２，４の一部を兼ねることになる。また上辺枠
１５ａの下面１５１ａは上ケーシング２の角穴１
９の下部端面に支持されるため上辺枠１５ａの下
面１５１ａと最上部の風向板８ｄとの間には各風
向板間の吸込通路と同様に吸込通路が形成され、
フイルタ１１取出し時、この吸込通路に入手を挿
入して吸込グリル６を取外すことなく容易にフイ
ルタ１１を取出せる。

以上のようにこの考案では、吸込グリルを取外
すことなくフイルタを着脱できるので、従来のよ
うに電気部品の保護装置を設ける必要もなく、コ
ストダウンすることができる。

さらに、上ケーシングの折曲部に吸込グリルを
取付け、吸込グリルと折曲部間の隙間にフイルタ
を圧接挿入すると共に、上ケーシングの折曲部角
穴にフイルタ把手下面の背面部に形成した引掛部
が挿入され、フイルタ枠の下面を角穴下部端面で
支持すると共に、フイルタ枠の背面と引掛部で、
上ケーシングの折曲部をはさみ込み確実に支持固
定される為、フイルタは上および前ケーシングと
同一面を形成出来る。またフイルタ把手下面直下
の吸込通路をフイルタ取出し時、人手の挿入空間
に利用でき、フイルタの取出し操作が容易となる
と共にフイルタ把手は吸込グリル枠の一辺を兼ね
ることになり、吸込グリル部の意匠も損ねること
がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は空気調和機の外観を示す斜視図、第２
図は従来の一実施例である吸込グリルおよびフイ
ルタの取付構造図、第３図ａ，ｂはこの考案の一
実施例である吸込グリルの外観斜視図およびグリ
ル枠突出部の拡大図、第４図ｃ，ｄはフイルタの
外観斜視図およびフイルタ把手の引掛部の拡大
図、第５図は上ケーシングの外観斜視図、第６図
は同じく吸込グリルおよびフイルタの取付構造図
である。 図中２は上ケーシング、３は側ケーシング、４
は前ケーシング、６は吸込グリル、８はグリル
枠、８ｄはグリル横枠、１１はフイルタ、１２は
突出部、１５はフイルタ枠、１５ａは上辺枠、１
８は引掛部、２０は上ケーシング角穴である。な
お、図中、同一符号は同一または相当部分を示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上ケーシング、前ケーシング、側ケーシングに
   て形成された空気吸込口、この空気吸込口に吸込
   グリルおよびこの吸込グリルの背面側に位置する
   フイルタを備えた空気調和機において上ケーシン
   グの折曲部にフイルター支持用角穴及び吸込グリ
   ル取付穴を形成し、上記吸込グリルにはグリル枠
   の両側枠の上部から上方に突出する一対の突出部
   を設けてこの突出部を上ケーシングの折曲部に固
   定する固定部となすと共に上記フイルタにはフイ
   ルタ枠の一辺から前方に突出するフイルタ把手を
   設け、その把手の一部に後方に伸びる凸部の引掛
   部を形成し上記フイルタを上記吸込グリルの背面
   側に装着したとき、上記フイルタ把手の引掛部を
   上記上ケーシング折曲部の角穴に挿入支持させる
   と共に、吸込グリルと上ケーシング間に圧入固定
   し、上記グリル枠の一辺を構成するようにしたこ
   とを特徴とする空気調和機。