JPS6235823B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般的にはノズル本体とノズルチツプ
を迅速に着脱することができる型のノズルに関す
るものであり、この型のノズルでは上記結合によ
つて上記ノズルチツプの上記ノズル本体に対する
角度関係を非常に正確にすることが要求される。

噴霧用ノズルチツプを、詰まり、止まりその他
何等かの障害のために必要に応じてその部品を点
検し掃除する等様々の理由で取外し、取換え、又
は取外しと取換えをする必要が生じることはよく
あることである。上記ノズルチツプは噴霧作業の
方式を変えるために取り替えられ、或いは異る型
のもので代用されることがある。

噴霧装置のノズル本体と噴霧用ノズルチツプの
間に用いられる通常のねじ型の結合装置には厳し
い制限が課せられる。噴霧を軸方向以外の方向に
行う場合には、上記ねじ結合装置は上記ノズルが
外される度毎に上記噴霧の方向を調整する必要が
ある。噴霧装置が定置型でない場合には、その噴
霧装置が使用され得る別々の場所全てに工具を準
備するか、或いはその噴霧装置が使用される場所
にその装置と共に工具を輸送する必要がある。ね
じで結合された装置、特に多数のノズルを有する
噴霧装置の取外し及び再取付け作業は時間の浪費
以外の何物でもない。

迅速着脱式ノズルについては先行技術があり、
それによれば分離するシール部材が用いられると
ともに分離する加圧用ばねも用いられている。こ
れとは別の初期の先行技術は２つの部分で構成さ
れた噴霧用ノズルを開示しているが、この開示は
鉛環シール部材を用いることを内容とするもので
あつた。更に別の先行技術はホースの結合装置と
してバヨネツト型カツプリングを開示している
が、この装置は上記結合面を構成する部材の中の
１個の部材に２個の爪を設けて、この部材を含む
２つの構成部分を結合させて保持することを意図
するものであつた。

また別の先行技術に基づくノズルでは上記ノズ
ルチツプを上記ノズル本体に組み合せるための付
加的な部材を必要とし、このような結合構成体で
は多数の部材を取り扱うために時間的損失が著し
くなり、殊に、しばしば起ることであるが、部品
を亡くしたり、分解しているうちに置き忘れた
り、或いは同じ部品を再度組み立てようとしたり
する結果を招く。このような問題は上記噴霧装置
が可搬型の場合深刻である。迅速着脱式ノズルの
中には噴霧用ノズルチツプをノズル本体に摩擦結
合させたものがあり、そのような部材を製造する
のに非常に精密な機械加工か鋳型公差が必要であ
る。またこの型の整合装置も組立て又は分解の都
度上記噴霧用ノズルチツプを上記適正な方向に調
整しなければならないので非軸性噴霧方向には不
適当である。

上記先行技術に基づく迅速着脱式ノズル配列体
の中には多くの噴霧装置に普通に発生する振動の
影響を防ぐことができず、圧力変動を防ぐことも
できないものがある。

本発明に基づく迅速着脱式の噴霧用ノズル結合
体は噴霧用ノズルチツプと、ノズル本体と；上記
ノズル本体とノズルチツプの間でシール作用と圧
力発生作用とを営む組合せ部材とを有する。上記
圧力を発生させる組合せシール部材は弾力性を有
し、上記ノズルの穴に対して同心円状に上記ノズ
ル本体に装着され、上記ノズルチツプが上記ノズ
ル本体の中に装着された時に上記ノズルチツプの
シール環が上記ノズルの穴を取り囲む上記シール
部材の端部に接し、このようにして上記各部材の
間をシールし、更に上記シール部材をも圧縮し、
それによつて上記ノズルチツプを上記ノズル本体
の中に固定する条件を維持するための圧力が上記
ノズル本体と上記ノズルチツプの間に加えられ
る。

したがつて、上記組合せシール部材は分離する
ばねと分離するシール部材を必要とせず、上記単
一のシール部材でシールとしての作用とばね又は
付勢部材としての作用とを営むので従来の分離す
るシール環と分離するシールとを用いるノズルよ
りも充分優れた長所を有する。更に上記ノズル本
体と上記ノズルチツプの間をシールする作用に加
えて、本発明に基づくシール部材は上記ノズルチ
ツプとノズル本体のハウジングの間に著しい摩耗
を招いたり上記シール部材のシール性能を損うお
それのある砂やその他の磨耗性物質のような異物
の侵入を防ぐために上記組立体をシールするよう
に作用する。

上記迅速着脱式ノズルは噴霧用ノズルチツプを
含み、このノズルチツプの一方の端部に入口とな
る円筒形の柄のような部分があり、このノズルチ
ツプの他方の端部に噴霧頭があり、この噴霧頭は
上記柄状部から上記噴霧頭まで貫通して伸びる内
部流体通路を有する。固定装置は上記柄状部に設
けられ、この柄状部は弧状部を含み、この弧状部
は上記柄状部の半径方向に外向きに伸び、これら
各部には凹部が設けられている。また、上記迅速
着脱式ノズルはノズル本体を有し、このノズル本
体は流体供給源に結合されるとともに、このノズ
ル本体を貫いて伸びる内部流体通路を含み、この
内部流体通路は上記ノズルチツプを貫ぬく上記内
部流体通路につながる。

上記ノズル本体は第１の区画を含み、この第１
の区画はこの区画の内側に伸びて肩部を形成する
停止面又は座を有するとともにこの区画の中に伸
びる上記噴霧用ノズルチツプの柄状部の一部を受
容するように設けてある。第２の区画は上記ノズ
ル本体の中に設けられ、この区画の直径は上記柄
状部の固定装置の弧状部を収容するために上記第
１の区画より大きくしてある。上記固定装置の部
材は上記第２の区画の中に収容され、この区画の
中で上記固定用部材が自由に回転できるようにす
るために、この区画を円筒形にしてある。

上記第２の区画は１対の保持部材を含み、この
保持部材は上記第２の区画の内側に向かつてこの
区画の直径に沿つて半径方向に伸びるとともに上
記弧状の固定装置の中の対応する凹部に整合する
ように配設される。上記弧状部は上記ノズル本体
の中に、反対側の保持部材を通り越して上記第２
の区画の方に第１の位置まで挿入することがで
き、この位置で上記各部材は上記第２の区画の中
で自由に回転し、この回転は上記柄状部の弧状部
の凹部が上記保持部材とかみ合わないような方法
で行なわれる。

上記弾力性を有するシール部材は上記ノズル本
体の第１の区画の中に配設されるとともに、この
区画の内側に向つて伸びる停止面を形成する肩部
に接し、このようにしてこのシール部材の下方の
端部が上記肩部に収まり、このシール部材の反対
側の端部が上記流体入口の柄状部の下端に整合し
て、シールとしての作用と、上記ノズル本体と入
口柄状部の間で斜に曲げられて圧力を発生させる
作用とを同時に営み、この曲がりによる圧力が上
記茎状部の外周と上記第１の区画の器壁との間に
上記異物が侵入しないように明確にシールする。

また、上記弾力性を有するシール部材も上記噴
霧用ノズルチツプを第２の位置の方に偏らせ、こ
の第２の位置で上記弧状部の凹部が上記第２の区
画の中で相対する保持部材に合致してこれと整合
し、このようにすることによつて上記弧状部の凹
部とこれに相対する保持部材は正確な角度関係を
保つて固定される。

以下、図によつて本発明の好ましい実施例を説
明する。

本迅速着脱式ノズル組立体の各部は第１図に最
も良く示してあり、この図では上記各部材を引き
離して示す。上記ノズル１０にはねじ部１１が設
けてあり、このねじ部１１によつて上記ノズルが
流体の供給源につながれ、六角形の部分１２は上
記接続を行なうために適当なレンチをかけること
ができるとともに要求に応じて上述のような結合
をしめつけることができる。第５図に示すよう
に、上記ノズル本体はその内部を貫いて伸びる内
部流体通路１３を有する。

第１の区画１４は上記ノズル本体１０の中にあ
つて、上記第１の区画の内側に肩部を形成するよ
うに伸びる停止面１５又は座を含み、この区画の
中に傾斜わん曲してシールする弾力性組合せ部材
１６が配設され、このシール部材１６の下端が上
記座に接する。

第２の区画１７は上記ノズル本体の中の上記第
１の区画の上方に設けられて円筒形をなし、その
直径は後述する目的のために上記第１の区画より
大きくしてある。上記円筒形をなす第２の区画１
７の上限に隣接して、１対の相対する保持部材１
８が上記第２の区画の内側で放射状に伸びて停止
装置の上に重なる真直平行な内部表面１９又は上
向きの動きを押さえるように下向きに配設された
肩部を有する。

上記ノズルの噴霧用チツプ２１はその一方の端
部に円筒状の挿入用の柄状部２２を有すると共に
他方の端部に噴霧頭２３を有し、その内部を流れ
る流体の通路が上記柄状部の入口から上記噴霧頭
まで上記ノズルチツプを貫いて延びる。上記ノズ
ルチツプの外側を取り囲む円形部２５は上記ノズ
ルチツプ２１を上記ノズル本体１０に組み込んだ
り、この組み込んだものを分解するためのギザギ
ザがつけてある。上記柄状部２２は少くともその
一部が上記ノズル本体の第１の区画１４に受容さ
れるように伸び、固定装置が弧状部２６を有する
上記柄状部に配設され、この弧状部２６の反対側
が上記柄状部の表面から外側に半径方向に伸び
る。

凹部２７は半径方向外側に配設された各弧状部
２６で特定され、第７図に最も良く示すようにこ
の凹部は上記柄状部２２の外側のわん曲した表面
に対して接線状に伸びるとともに上記柄状部の外
径に充分一致する。第６図に示すように、この凹
部は、固定された時に、上記保持部材によつて形
成される重なり肩部２０の下に設けられる。

上記柄状部２２の残余の２つの側部に平坦面２
８が上記柄状部の外径に充分一致するように設け
られ、第６図と第７図とを比較すれば判るように
真直ぐな側部２８が上記保持部材１８の真直ぐな
内側部１９に平行に設けられ、それによつて上記
位置に上記茎状部が上記ノズル本体１０に入るた
めの空隙が設けられる。上記柄状部の周囲の残余
の部分は、円形であるので、第７図に見られるよ
うに上記円筒状の第２の区画１７に容易に入り得
る。

第７図に示す関係に配設された上記柄状部２２
とノズル本体１０については、上記茎状部を上記
弾力性シール部材１６の傾斜わん曲による作用に
逆つて押す必要がある。上記傾斜わん曲した組合
せシール部材１６は上記柄状部材２２の底端部に
整合し、有効なシール作用を発揮させるために上
記柄状部の下側に同心円状のシール環２９が設け
られ、このシール環２９は有効なシール効果を得
るためだけでなく、上記組合せシール部材１６の
弾力性によつてこの弾力性のあるシール部材の内
部に圧力が蓄積するように、この弾力性のあるシ
ール部材１６を上記頂部表面の方に押し、この弾
力性のあるシール部材は上記座１５と上記柄状部
２２の上記底端の間に生ずる曲がりによる作用の
効果を生じさせて上記２つの部分をその固定位置
に保持するように維持する。上記噴霧用ノズルチ
ツプに内側向きの圧力として生ずる上記作用は組
み立てられた後に解放され上記弾力性シール部材
がこの部材自体を通常の条件に戻すように作用す
ると共に上記柄状部２２に上向きの圧力をかけ
る。

上記弾力性のあるシール部材１６の外周は凹ん
だ形状１６ａであり、そのためにこのシール部材
の形状は砂時計に似たものとなり、それによつて
このシール部材はより可撓性又は弾力性が増し、
その結果上記柄状部２２が上記シール部材の頂端
に対して内側に押された時に、このシール部材は
上記加えられた圧力に応じてより一層容易に傾斜
するとともに第５図に示すようにこのシール部材
の軸に向つて内側にふくらみ、それによつて圧縮
力が生ずる。また上記シール部材１６の構造も上
記圧縮力が解放された時に上記弾力性のあるシー
ル部材が通常の条件に戻るのを助けると共に上記
ノズル本体１０と柄状部２２の間の所望の傾斜に
よる効果を保証する作用を営む。

上記ノズル部１０，２１を分解する時に上記柄
状部２２を上記ノズル本体の方に、弾力性のある
シール部材１６の反力に抗つて充分に押して上記
弧状部２６が上記区画１７の中で回転できるよう
にし、この回転は第６図に示す上記保持部材１８
の下の上記部材の位置から上記保持部材の内側の
縁１９に平行な上記柄状部の真直部２８の第７図
に示す位置まで行なわれ、それによつて上記柄状
部は自由になり上記ノズル本体から如何なる妨害
も受けることなしに引き離されるようになる。

上記ノズルチツプ２１を上記ノズル本体１０に
組み込むためには、上記柄状部２２は上記保持部
材１８の側縁部１９と上記第２の区画１７への入
口として設けられた上記凹んだ弧状部２６との間
の上記真直ぐな柄状部の側部２８とともに上記ノ
ズル本体の中に挿入され得るような関係にならな
ければならない。次いで上記ノズルチツプは上記
ノズル本体１０の中に押し込まれて上記弧状部２
６を上記保持部材１８の下側２０のレベル以下の
点に到達させ得るように上記シール部材１６を充
分に圧縮する。上述の点で上記弧状部は上記円筒
形の区画１７の中で上記凹部２７を上記保持部材
の下まで移動させるように回転することができ、
そこで上記柄状部が上記シール部材の傾斜わん曲
の反力によつて解放され、その結果上記柄状部が
上記弧状部を上記保持装置１８の下に整合させる
ように押し戻され、上記柄状部は上記保持装置の
側縁面１９に相対する平行な上記凹部２７の真直
ぐな側壁の列によつて回転が限定される。このよ
うにして上記ノズルチツプ２１は上記ノズル本体
の中に回転しないように保持され、あるいは凹ん
だ弧状部２６と保持部材２６の間の相対的整合と
上記組合せシール部材１６の曲がりの反力によつ
て外向き軸方向の動きをしないように保持され
る。

以上の説明によつて判るように、迅速着脱式ノ
ズルはノズルチツプとノズル本体の間の分離した
圧縮ばねを必要とせず、シール部材としての作用
とこのノズルの上記２つの部分の間の操作性を維
持するための曲がりの反力を生じさせる作用とを
兼ね備える１個の部材を組み入れてある。

【図面の簡単な説明】

第１図は弾力性のある組合せシール部材を有す
るノズル本体であつて、このシール部材がこのノ
ズル本体とノズルチツプの間に配設されているも
のを３個の部分に分けて立面図で示す分解図、第
２図は弧状部分の凹部の１つを説明する上記ノズ
ルチツプの立面図、第３図は第２図に示す凹部に
整合配設される保持部材に対応する上記ノズル本
体の立面図、第４図は上記ノズル本体の上記と同
様な平行な面を通つて上記支持部材に合わさる上
記平行な側部を示す上記ノズルチツプの底面図、
第５図は組み立てられた上記ノズル本体を通ると
ともに上記ノズル本体とノズルチツプの間に整合
された上記組合せシール部材を有するノズルチツ
プを通る立面断面図、第６図は第５図の線６―６
についての水平断面図であつて上記ノズル本体の
保持部材の下に整合する部分が弧状の凹部で固定
された状態にある上記ノズル本体と柄状部とを示
す図面、第７図は上述と類似の断面図であるが、
固定されていない状態の上記各部を示す図面であ
る。 １０……ノズル本体、１１……ノズルのねじ
部、１２……六角形の部分、１３……ノズル本体
内部の流体通路、１４……第１の区画、１５……
停止面、１６……シール部材、１７……第２の区
画、２０……肩部、２１……ノズルチツプ、２２
……柄状部、２３……噴霧頭、２６……弧状部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 迅速着脱式ノズルが噴霧用のノズルチツプを
   含み、このノズルチツプがその一方の端部に円筒
   形の入口である柄状部を有するとともに他方の端
   部に噴霧頭を有し、前記ノズルチツプがその内部
   を貫通する内部流体通路を特定し、この内部流体
   通路が上記柄状部の入口から前記ノズルチツプを
   貫いて前記噴霧頭につながり、前記柄状部に設け
   られた固定装置が複数の弧状部を有し、この弧状
   部が上記柄状部の表面から半径方向に外に向つて
   伸び、前記各部が凹部を特定する迅速着脱式ノズ
   ルにおいて、ノズル本体は流体供給源に結合され
   て内部流体通路を含み、この流体通路は上記ノズ
   ル本体を貫通し、第１の区画は停止装置を有し、
   この停止装置は上記区画の内側に向つて伸び、前
   記区画は前記噴霧用ノズルチツプの柄状部の少く
   とも一部分を受容するように取り付けられ；第２
   の区画はその直径が前記第１の区画より大きく、
   この第１の区画はこの区画の中での回転に対する
   前記固定装置の弧状部と、この固定装置の前記弧
   状部の前記対応する凹部に整合するために取り付
   けられた上記第２の区画の直径に沿つて半径方向
   に内側に向つて伸びる１対の相対する保持装置
   と、前記相対する保持装置を前記第２の区画に向
   つて通り越して第１の位置まで挿入することがで
   きると共に前記凹部が前記保持装置に整合しない
   ように上記第２の区画で充分に回転できるように
   してある前記柄状部とを受容するために取り付け
   られ；弾力性があつて傾斜わん曲するシール部材
   はその一方の端で前記停止装置にするように前記
   第１の区画の中に配設されるとともに前記入口の
   柄状部の端部に整合してシールとしての作用を営
   むとともに異物が前記入口の外周と前記第１の区
   画の器壁の間に侵入するのを防ぐ作用を営み、更
   に前記噴霧用ノズルチツプを第２の位置の方に偏
   らせそれによつて上記弧状部の前記凹部が前記保
   持装置を固定し正確な角度関係にするように整合
   させることを特徴とする迅速着脱式ノズル。 ２ 前記シール部材が上記噴霧用ノズルチツプと
   ノズル本体との間に上記只１個の傾斜わん曲する
   装置を有することを特徴とする特許請求の範囲第
   １項に記載の迅速着脱式ノズル。 ３ 同心円状のシール環が前記シール部材と整合
   する前記柄状部の端部に設けられることを特徴と
   する特許請求の範囲第２項に記載の迅速着脱式ノ
   ズル。 ４ 前記シール部材が上記ノズル本体と柄状部の
   間に只１個設けられて上記柄状部と上記ノズル本
   体との間から摩耗性物質が侵入するのを防止する
   ことを特徴とする特許請求の範囲第３項の迅速着
   脱式ノズル。 ５ 前記シール部材の外周を凹ませてそこに砂時
   計に類似の形状のシール部材を設けることを特徴
   とする特許請求の範囲第４項に記載の迅速着脱式
   ノズル。