JPS6235790Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は家屋の内装材などとして用いられる建
築板の接続構造に関し、両側端に側片２，２を背
方へ延出した表面板１の背面に断熱材３を充填し
て建築板４を形成し、一方側の側片２の先端より
釘打ち片５を外方へ延出して釘打ち片５の表面側
に軟質押え片６を前方へ向けて突設すると共にこ
の側片２の基端より係止突片７を外方へ延設し、
他方側の側片２の外側面に軟質目地片８を外側方
へ向けて突出せしめ、相隣合う建築板４，４の一
方の建築板４の係止突片７の背面に他方の建築板
４の軟質目地片８の表面側先部を弾接せしめると
共に一方の建築板４の軟質押え片６を他方の建築
板４の背面に弾接せしめて成る建築板の接続構造
に係るものである。

表面板１の背面に断熱材３を充填したこの種の
建築板４にあつて、建築板４同士の接続の構造は
従来は第１図のようにして行なつていた。すなわ
ち、表面板１の一方の側端の側片２に嵌合突片９
を突設すると共に軟質パツキン１０を設け、他方
の側端の側片２に嵌合凹所１１を形成し、相隣り
合う建築板４の一方の建築板４の嵌合凹所１１に
他方の建築板４の嵌合突片９を嵌合させて両建築
板４，４の接続を行なうと共に、他方の建築板４
の軟質パツキン１０を一方の建築板４の側片２に
弾接させることにより両建築板４，４間の気密性
を保つものである。しかしながらこのものにあつ
ては、軟質パツキン１０を側片２に弾接させて気
密性を保つているために、経時による釘１４打ち
のゆるみなどで建築板４の取付位置がづれて建築
板４，４間の間隔が大きくなるとたちまち気密性
が低下し、また建築板４，４間の目地間隔は軟質
パツキン１０の突出寸法程度に限定され、目地間
隔の自由な設定は全くできないものであつた。

本考案は上記の点に鑑みてなされたものであつ
て、気密性に優れると共に気密性が低下するおそ
れなく建築板を接続することができ、しかも建築
板間の目地寸法の設定を自由にとることが可能な
建築板の製造方法を提供することを目的とするも
のである。

以下本考案を実施例により詳述する。表面板１
は硬質ポリ塩化ビニルなどの押出し成形等によつ
て長尺に形成され、その両側には側片２，２が全
長に亘つて背方に一体に延設してある。また一方
の側片２の先端には釘打ち片５が全長に亘つて外
方へ一体に延出してあり、釘打ち片５の表面側に
は立上り片１２が全長に亘つて一体に突出せしめ
てある。この立上り片１２の先端には軟質ポリ塩
化ビニルなど弾性を有する樹脂で形成した軟質押
え片６が全長に亘つて取付けてある。またこの側
片２の基端には表面板１と面一な係止突片７が全
長に亘つて一体に突設してある。他方の側片２の
外側面には軟質ポリ塩化ビニルなど弾性を有する
樹脂で形成した軟質目地片８が全長に亘つて突設
してある。この側片２の内側には表面板１の裏面
に内側側片１３が全長に亘つて一体に背方へ延出
してあり、内側側片１３と前記係止突片７を有す
るがわの側片２との間にて表面板１の背面に硬質
ポリウレタン発泡体などの断熱材３を充填するこ
とにより、第２図の如き建築板４を形成するもの
である。

しかして、上記のように形成した建築板４，４
…を家屋の壁下地１５に取付けると共に接続する
にあたつては、先ず釘打ち片５より釘１４を壁下
地１５に打ち付けて建築板４を壁下地１５に固定
し、次でこの建築板４と隣り相う建築板４の側片
２を固定した前記先付けの建築板４の立上り片１
２の内側に挿し入れて軟質目地片８の先部を先付
けの建築板４の係止突片７の背面に弾接させ、こ
の状態で後付けの建築板４の釘打ち片５がわを壁
下地１５がわへ回動させてこの釘打ち片５より釘
１４を壁下地１５に打入して後付けの建築板４も
壁下地１５に固定する。すると先付けの建築板４
の軟質押え片６が後付けの建築板４の表面板１の
背面に弾接することになる。このように一方の建
築板４の軟質目地片８が他方の建築板４の係止突
片７の背面に弾接すると共に他方の建築板４の軟
質押え片６が一方の建築板４の表面板１の背面に
弾接することにより、相隣合う建築板４，４の接
続が行なわれるものであり、以下同様の操作で多
数枚の建築板４を連結固定するものである。

尚、軟質押え片６は立上り片１２の先端に設け
ず、第４図のＡ，Ｂいずれかの箇所に設けるよう
にしてもよい。

上述のように本考案にあつては、軟質目地片と
軟質押え片との二カ所で二重の気密がなされて気
密性に優れているものであり、また軟質目地片は
他方の建築板の係止突片の背面に、軟質押え片は
他方の建築板の背面にそれぞれ弾接しているため
に、釘打ちが経時的にゆるんで建築板の位置が多
少ずれて建築板間の間隙が多少開いても軟質目地
片や軟質押え片の弾接が外れるようなおそれはな
く、しかも軟質押え片による弾接で他方の建築板
は表側へ押圧される力を受けてこの力で軟質目地
片と係止突片との弾接が助長され、気密性が経時
的に低下するおそれがないと共に、加えて建築板
間の目地寸法も軟質目地片の突出寸法分自在に設
定でき、この目地寸法の調整で建築板の寸法のば
らつきも吸収できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の断面図、第２図は本考案の建
築板の一実施例の一部切欠斜視図、第３図は本考
案の一実施例の一部切欠断面図、第４図は同上の
他の実施例の断面図である。 １は表面板、２は側片、３は断熱材、４は建築
板、５は釘打ち片、６は軟質押え片、７は係止突
片、８は軟質目地片である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両側端に側片を背方へ延出した表面板の背面に
   断熱材を充填して建築板を形成し、一方側の側片
   の先端より釘打ち片を外方へ延出して釘打ち片の
   表面に軟質押え片を前方へ向けて突設すると共に
   この側片の基端より係止突片を外方へ延設し、他
   方側の側片の外側面に軟質目地片を外側方へ向け
   て突出せしめ、相隣合う建築板の一方の建築板の
   係止突片の背面に他方の建築板の軟質目地片の表
   面側先部を弾接せしめると共に一方の建築板の軟
   質押え片を他方の建築板の背面に弾接せしめて成
   る建築板の接続構造。