JPS6235169A - 歯車伝動系のバツクラツシユ低減装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、例えば内燃エンジンの動力を、歯車列を介し
てカム軸に伝達する動弁カム軸駆動装置等の歯車伝動系
に通用されるバックラッシュ低減装置に関する。

（従来技術及びその問題点） 一般に上述したような内燃エンジンの動弁カム軸駆動装
置等の歯車伝動系においてはトルク変動があり、該トル
ク変動に起因してバックラッシュが衝撃荷重を急増させ
打音の増加及び伝動系共振での異常荷重による歯車の破
損等の問題を生じる。

斯かる問題を解消するため従来、互いに噛合する駆動側
歯車と被駆動側歯車のうち、少なくともいずれか一方の
歯車を、回転軸に一体回転可能に支持された主歯車と、
該主歯車と同軸に相対回転可能に支持　された副歯車と
より構成すると共に、これら主歯車と副歯車との間に両
歯車を相対方向に付勢するばねを介装することにより該
ばねの付勢力により主歯車と副歯車の歯部が相対的にず
れた状態のところに相手側歯車が挾み込まれる如く噛合
されることによりバックラッシュを低減し且つ衝撃力を
吸収し得るようにしたものが公知である。

斯かる従来のものは、トルク変動に対しばね力が弱いと
バックラッシュ低減効果がなくなってしまう。これを防
止するためばね力を強めると、噛合騒音を発生してしま
う。

従って、内燃エンジンに使用される歯車伝動系のように
トルク変動が大幅に変化する歯車伝動系に対して、低回
転から高回転までの全域に亘ってバックラッシュを確実
に低減することは困難であった。

（発明の目的） 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、トルク変動
が大幅に変化する歯車伝動系に対して、低回転から高回
転までの全域に亘ってバックラッシュに起因する噛合騒
音を確実に低減し得ると共に、組立性を良好にした歯車
伝動系のバックラッシュ低減装置を提供することを目的
とする。

（問題点を解決するための手段） 上述の問題点を解決するため本発明は、互いに噛合する
駆動側歯車と被駆動側歯車とを有する歯車伝動系の前記
少なくともいずれか一方の歯車を、回転軸に一体回転可
能に支持された主歯車と、該主歯車と同軸に相対回転可
能及び軸方向に移動可能に支持された副歯車とより構成
すると共に、前記主歯車に対して着脱可能な保持板と、
該保持板と前記副歯車との間に配設され且つ前記主歯車
及び副歯車の回転に伴う遠心力に応じて該副歯車をその
軸線方向に移動せしめる第１手段と、前記副歯車に設け
られ該副歯車の軸方向への移動を周方向への移動に変換
する第２手段とを具備し、前記主歯車と副歯車との回転
に伴う遠心力に応じて前記第１及び第２手段の作用で前
記副歯車が主歯車に対して相対的に回動することにより
、前記駆動側歯車と被駆動側歯車との間のバックラッシ
ュを低減し得るように構成したものである。

（作用） 主歯車と副歯車との回転に伴う遠心力に応じて該副歯車
がその軸線方向に移動しながら周方向に移動することに
より、主歯車と副歯車とが相対回転し駆動側歯車と被駆
動側歯車との間のバックラッシュを最小限にしトルク変
動が大幅に変化する歯車伝動系に対して低回転から高回
転までの全回転域に亘って衝撃打音を確実に低減するこ
とができる。

また、遠心力の作用で副歯車を軸方向に移動せしめる第
１手段は主歯車に対して着脱可能な保持板と副歯車との
間に設けられるから、該第１手段を主、副歯車の特に歯
厚に制約を受けることなく任意に設けることができるの
で、十分な遠心力が得られる。

更に、主、副歯車の組立後に保持板を取付可能であるか
ら組立性が良好である。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明する。第１
図は本発明のバックラッシュ低減装置を備えたＶ型名気
筒エンジンの動弁カム軸駆動装置の側面図で、同図中１
，１“はシリンダ２．２゜に嵌装されたピストンで、こ
れらピストン１．工゛はコンロッド３．３°を介してク
ランク軸４に連結され、ピストン１，１°の往復運動に
伴いクランク軸４が回転される。該クランク軸４の回転
はクランク歯車５、該クランク歯車５と噛合する被駆動
側アイドル歯車６、該被駆動側アイドル歯車６と同軸回
転する駆動側アイドル歯車７、該駆動側アイドル歯車７
と噛合する中間アイドル歯車８゜８′、これら中間アイ
ドル歯車８．８′に噛合する終段アイドル歯車９．９“
、及びこれらの終段アイドル歯車９．９゛に噛合するカ
ム歯車１０゜１１．１０’、１１’をそれぞれ介して各
シリンダ２，２１の吸入弁１２．１２’、及び排気弁１
３゜１３°の各カム軸１４．１４’及び１５．１５’に
それぞれ伝達される。このような動弁カム軸駆動装置に
おいて互いに噛合する歯車間であれば、いずれの歯車で
も本発明のバフクラッシュ低減装置は適用し得るもので
あるが、本実施例においては駆動側アイドル歯車７と中
間アイドル歯車８゜８′とに通用したものである。即ち
、第２図及び第３図に示すように駆動側アイドル歯車７
は、その回転軸１６に一体回転可能に支持された主歯車
１７と、該主歯車１７のボス部１７ａを介して前記回転
軸１６に相対回転可能及び軸方向に移動可能に支持され
た副歯車１８とより構成されており、これら主歯車１７
と副歯車１８は互いにその対向面が近接した状態となっ
て、被駆動側である中間アイドル歯車８，８′と噛合し
ている。

前記副歯車１８の中心孔内周面にはスプライン溝１９が
設けられ、該スプライン溝１９は前記主歯車１７のボス
部１７ａの外周面に設けたスパイラル状のスプライン２
０と係合している。これらスプライン２０とスプライン
溝１９とにより、前記副歯車１８の軸方向への移動を周
方向への移動に変換する手段Ａが構成されている。

前記副歯車１８の外側面（反主歯車１７側面）にこれと
離間対向させて保持板２１が設けられている。該保持板
２１は円板状をなし、その中心孔が前記主歯車１７のボ
ス部１７ａの一端側外周に着脱自在に且つ軸方向に移動
不可能にしかも該主歯車１７と一体回転可能に嵌装され
ている。前記副歯車１８の保持板２１との対向面にはそ
の径方向に沿う係合ｌ１Ｊ２２が互いに周方向に等間隔
を存して複数個（例えば３個）設けられている。前記保
持板２１の副歯車１８との対向面には、前記係合溝２２
と対応してその径方向に沿う保合溝２３が設けられてい
る。これら係合溝２２．２３は互いに対向し、保持板２
１側の係合’ａ２３はその底面が外周側に向かうに従い
漸次副歯車１８側に傾斜する傾斜面２３ａとなついる。

これら両係合ａ２２゜２３相互間には鋼球等よりなる重
錘２４が摺動自在に介装され、該重錘２４はコイルばね
２５により保持板２１の外周側に付勢されている。前記
係合溝２２，２３、重錘２４及びばね２５により、前記
主歯車１７と副歯車１８の回転に伴う遠心力に応じて該
副歯車１８をその軸線方向に移動せしめる手段Ｂを構成
している。

次に、上記構成になる本発明の歯車伝動系のバックラッ
シュ低減装置の作用を説明する。駆動側歯車である駆動
側アイドル歯車７の主歯車１７と副歯車１８の回転動力
は被駆動側歯車である中間アイドル歯車８，８′に、該
中間アイドル歯車８゜８°と主歯車１７との噛合点Ｋを
介して伝達されるが、ここで主歯車１７と中間アイドル
歯車８゜８°との間の噛合点Ｋにバックラッシュが存在
する場合を考える。各歯車１７．１８は、その回転に伴
いトルク変動により中間アイドル歯車８．８“の一対の
歯車の間を振動することとなるが、主歯　。

車１７と副歯車１８の回転に伴う遠心力の作用で重錘２
４が係合溝２２，２３相互間を外周側に移動することに
より、副歯車１８は第３図中左側に移動する。該副歯車
１８の軸方向への移動に伴いスプライン溝１９とスプラ
イン２０との係合作用により、主歯車１７と副歯車１８
とが相対的に回動され、該副歯車１８はセラシ方向（第
２図中時計方向）に回動する。該回動量は重錘２４の遠
心力、即ち主歯車１７及び副歯車１８の回転数に比例し
、回転数が低い時はその回転に応じてセラシカも小さく
、また回転数が高い時はその回転に応じてセラシカも大
きくなる。

従って、打音がなく衝撃荷重を低減できると共に、噛合
騒音を発生することがない。

また、遠心力により副歯車を軸方向に移動する手段Ｂの
構成部品である鋼球等を、主歯車１７に対して着脱可能
な保持板２１と副歯車１日との間に配設したから、その
配設に際して主、副歯車１７゜１８の特に歯厚に制約を
受けることなく任意に配設し得るので、十分な遠心力が
得られる。

更に、保持板２１は主、副歯車１７．１８の組立後に取
付可能であるから、組立性が良好である。

特に、ばね２５を装着する時は、これが歯車内にあると
、主、副歯車１７．１８が回動してしまうため、相手側
の被噛合歯車である中間アイドル歯車８，８“に噛合さ
せるのに手間がかかるものである。

なお、本発明のバックラッシュ低減装置は、上述の内燃
機関の動弁カム軸駆動装置のみならず、互いに噛合する
駆動側歯車と被駆動側歯車とを有する歯車伝動系であれ
ば、いかなるものでも適用し得る。

（発明の効果） 以上詳述した如く本発明の歯車伝動系のバックラッシュ
低減装置は、互いに噛合する駆動側歯車と被駆動側歯車
とを有する歯車伝動系の前記少なくともいずれか一方の
歯車を、回転軸に一体回転可能に支持された主歯車と、
核上歯車と同軸に相対回転可能及び軸方向に移動可能に
支持された副歯車とより構成すると共に、前記主歯車に
対して着脱可能な保持板と、該保持板と前記副歯車との
間に配設され且つ前記主歯車及び副歯車の回転に伴う遠
心力に応じて該副歯車をその軸線方向に移動せしめる第
１手段と、前記副歯車に設けられ該副歯車の軸方向への
移動を周方向への移動に変換する第２手段とを具備し、
前記主歯車と副歯車との回転に伴う遠心力に応じて前記
第１及び第２手段の作用で前記副歯車が主歯車に対して
相対的に回動することにより、前記駆動側歯車と被駆動
側歯車との間のバックラッシュを低減し得るように構成
したことを特徴とするものである。

従って、トルク変動が大幅に変化する歯車伝動系に対し
て、低回転から高回転までの全域に亘ってバックラッシ
ュを確実に低減し得、打音を生しることがなく衝撃荷重
も減少し得、打音を生じることがなく衝撃荷重も減少し
得、全回転式におけい噛合騒音を生じることがなく、ま
た、組立性が良好であり、しかも十分な遠心力が得られ
る等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すバックラッシュ低減装
置を備えたＶ型名気筒内燃エンジンの動弁カム軸駆動装
置の側面図、第２図は同要部の一部切欠側面図、第３図
は第２図のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿う断面図、第４図は一
部を切欠した第３図のＩＶ−ｒＶ線矢視図である。 ７・・・駆動側アイドル歯車（駆動側歯車）、８゜８“
・・・中間アイドル歯車（被駆動側歯車）、１６・・・
回転軸、１７・・・主歯車、１８．１８“・・・副歯車
、１９・・・スプライン溝１，２０・・・スプライン、
２１・・・保持板、Ａ・・・第２手段、Ｂ・・・第１手
段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、互いに噛合する駆動側歯車と被駆動側歯車とを有す
   る歯車伝動系の前記少なくともいずれか一方の歯車を、
   回転軸に一体回転可能に支持された主歯車と、該主歯車
   と同軸に相対回転可能及び軸方向に移動可能に支持され
   た副歯車とより構成すると共に、前記主歯車に対して着
   脱可能な保持板と、該保持板と前記副歯車との間に配設
   され且つ前記主歯車及び副歯車の回転に伴う遠心力に応
   じて該副歯車をその軸線方向に移動せしめる第１手段と
   、前記副歯車に設けられ該副歯車の軸方向への移動を周
   方向への移動に変換する第２手段とを具備し、前記主歯
   車と副歯車との回転に伴う遠心力に応じて前記第１及び
   第２手段の作用で前記副歯車が主歯車に対して相対的に
   回動することにより、前記駆動側歯車と被駆動側歯車と
   の間のバックラッシュを低減し得るように構成したこと
   を特徴とする歯車伝動系のバックラッシュ低減装置。