JPS6234905Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、プレスなどに板状の材料を１枚ず
つ供給する装置に関する。

考案が解決しようとする問題点 上述するような材料をプレスなどに供給する場
合、複数の材料を台に互いに積み重ねて取り扱う
ようにしている。ところが、ある１つの台に積ま
れた材料をすべて供給してしまうと、つぎの台の
材料を供給するまでに、供給作業が中断されてし
まうことがある。供給作業が中断されると、プレ
ス作業に支障を来たすから、その中断時間は出来
るだけ短いことが望ましい。これを実現するため
の装置としては、種々と知られているが、装置の
構造や制御が複雑となり勝ちであつた。

この考案の目的は、材料の供給作業中断時間を
可及的に短縮し、しかも簡単な構造の材料供給装
置を提供することにある。

問題点を解決するための手段 この考案による材料供給装置は、上限および下
限レベル間にある材料をデイスタツクしうるデイ
スタツク装置の下方の所定位置に互いに積重ねら
れた複数の材料を搬入する材料搬入装置と、材料
搬入装置により搬入された材料の最下位のものを
支持する水平移動および昇降自在な一対の材料支
持アームと、両アームが互いに材料の大きさより
小さい間隔をおいて相対する閉位置にあることを
検出するアーム閉検出器および両アームが材料の
大きさより大きい間隔をおいて相対する開位置に
あることを検出するアーム開検出器と、両アーム
で支持された材料の最下位のものをデイスタツク
装置がデイスタツクしうる上限位置に両アームが
あることを検出するアーム上限検出器および両ア
ームが所定位置にある材料の最下位のものより下
方の下限位置にあることを検出するアーム下限検
出器とを備えており、アーム閉検出器の出力信号
に基づいて両アームが上昇開始するとともにアー
ム上限検出器の出力信号に基づいて両アームが上
昇停止し、かつアーム開検出器の出力信号に基づ
いて両アームが下降開始するとともにアーム下限
検出器の出力信号に基づいて両アームが下降停止
するようになされている材料供給装置において、
デイスタツク装置によるデイスタツク上限および
下限レベルにそれぞれ材料があることを検出する
材料上限検出器および下限検出器と、材料が所定
位置に搬入されたことを検出する材料搬入検出器
と、両アーム上に材料が無いことを検出する材料
有無検出器とを備えており、アーム下限検出器お
よび材料搬入検出器の出力信号に基いて両アーム
が閉じられかつアーム上限検出器および材料有無
検出器の出力信号に基いて両アームが開かれるよ
うになされ、アーム閉検出器の出力信号に基づく
両アームの上昇中に、材料上限検出器の出力信号
に基づいてアームが上昇停止し、かつ材料下限検
出器の出力信号に基づいてアームが上昇開始する
ようになされているものである。

実施例 以下、図面にもとづいてこの考案の実施例につ
いて詳細に説明する。

この明細書において、前後とは第１図を基準と
し、第１図の右がわを前、左がわを後とする。ま
た、左右とは第２図を基準とする。

床Ｆに基台７が設置されている。基台７は箱形
であつて、上壁７１および下壁７２を備えてい
る。上壁７１の上面には、左右にのびた一対のレ
ール１１が敷設されており、これらのレール１１
上に台車１がのせられている。台車１上には左右
方向に並列に２つの材料積載部が設けられてお
り、各材料積載部にはそれぞれ材料台２を介して
相互に積み重ねられた複数の材料Ｍがそれぞれの
せられている。上壁７１の左右方向中央部のレー
ル１１の後方には支柱８が立てられており、この
支柱８の上端に前方に突出した支持腕９が設けら
れている。またレール１１をはさんで支柱８と反
対がわには補助支柱１０が設置されている。支持
腕９にはデイスタツク装置６が装備されるととも
に、デイスタツク装置６の下方に位置するように
基台７の下壁７２にリフタ３が装備されている。
また、両装置６，３の高さの中間には材料保持装
置４が配置されている。材料保持装置４は、後で
詳しく説明するが、一対の水平移動および昇降自
在なアーム４１を有しており、アーム４１は昇降
装置５により昇降される。

材料Ｍは、第６図に詳しく示すように、中心孔
をもつ概ね環状をなす板状体のものであつて、そ
の周縁部に断面円弧状をなす下向き開口の凹部が
設けられている。材料台２は、同じく第６図に詳
しく示すように、円形の水平基板２４と、これの
中心部を貫通している垂直棒２１とからなる。基
板４の上面には垂直ピン状位置決め部材２２が立
てられ、これの上端が材料１９の凹部に入り込ん
でいる。また、基板２４の外周縁近くには下方に
突出した回り止めピン２３が設けられている。垂
直棒２１の基板２４より上方に突出した部分は、
その下端部において大径に形成されることによ
り、そこに基板２４の上面に対して段をなす間隙
保持部２１ａが設けられており、垂直棒２１の間
隙保持部２１ａより上方の部分が重ね合わされた
材料Ｍの中心孔に挿入され、間隙保持部２１ａが
同材料Ｍの最下位のものを受けている。これによ
り、同材料Ｍの最下位のものの下面と基板２４上
面との間にはアーム４１の進入しうる間隙が生じ
ている。垂直棒２１の基板２４より下方に突出し
ている部分は先端が円錐形に形成されて、同部分
が位置決め部２１ｂとなされている。

台車１上面の２つの材料積載部にはそれぞれ、
材料台２の位置決め部２１ｂおよび回り止めピン
２３が挿入される孔（いずれも図示略）があけら
れているとともに、リフタ３の後述する昇降棒３
４が通過する貫通孔１２があけられている。

第３図を参照して、リフタ３は、基台７の下壁
７２に固定された４つの案内筒３１と、昇降板３
２と、この昇降板３２の下面に垂直に固定されか
つ案内筒３１内にそれぞれ挿通されている案内棒
３３と、昇降板３２の上面に垂直に固定された４
つの昇降棒３４と、基台７の下壁７２に固定さ
れ、ロツド３５ａが昇降板３２に連結されている
昇降用エア・シリンダ３５とから構成されてい
る。基台７の上壁７１には４つの貫通孔７３があ
けられており、これらの貫通孔７３を通つて昇降
棒３４が上壁７１の上方に突出する。

第３図から第５図を参照して、材料保持装置４
は、支柱８にそつて移動自在なアーム支持部材５
１と、アーム支持部材５１に前方突出状に支持さ
れている左右一対のアーム４１とを備えている。
アーム支持部材５１は前方および下方を開放した
箱体の後壁５１ｃ外面に対向壁５１ｄが一体に設
けられたものであつて、後壁５１ｃおよび対向壁
５１ｄによつて支柱８をその後方を除いて三方よ
り取囲んでいる。各対向壁５１ｄには、前後方向
にのびた回転軸をもつ縦ローラ５３と左右方向に
のびた回転軸をもつ横ローラ５４とがそれぞれ軸
受５２を介して４つずつ前後および上下に所定間
隔をおいて取付けられている。一方支柱８の四隅
にはその長手方向にそつて板状のガイドレール５
１が固定されており、各ガイドレール５１の外側
縁に縦ローラ５３が、各ガイドレール５１の前後
方向に相対する面に横ローラ５４がそれぞれそわ
されている。アーム支持部材５１の左右両側壁５
１ａには上下に所定間隔をおいて互いに平行にの
びた２つの水平案内棒４４が渡し止められ、各水
平案内棒４４には摺動筒４５がそれぞれ２つずつ
はめ被せられている。４つの摺動筒４５のうち、
上下で相対するもの同士は左右一対の連結板４７
で一体化され、左右の連結板４７に左右の可動ア
ーム４１の後端部がそれぞれ固定されている。各
アーム４１は上下方向を厚みとし前後方向に長い
板状のものであつて、その相対する縁部は、材料
Ｍの外径にそうように平面視円弧状に形成され、
その円弧内に突出するように各アーム４１の下面
に材料受け片４２が２つずつ固定されている。全
部で４つの材料受け片４２のうち、左可動アーム
４１の先端寄りに固定されている材料受け片４２
には材料Ｍの有無を検出するための材料有無検出
器４２ａが設けられている。２つの水平案内棒４
４のうち、上側の水平案内棒４４のほぼ中央部に
は２つのばね受用止め輪４６ａが固定されてお
り、これらの止め輪４６ａとその外側の２つの摺
動筒４５の間には２つの圧縮コイルばね４６がそ
れぞれ水平案内棒４４にはめられた状態で介在さ
れている。上下の水平案内棒４４の間にはアーム
開閉用エア・シリンダ４３が配置されており、そ
のテイルがわが右連結板４７に連結され、そのロ
ツドがわが左連結板４７に連結されている。エ
ア・シリンダ４３を作動させてそのロツドを退入
させると、この可動アーム４１が互いに接近する
方向に移動し、エア・シリンダ４３の作動を停止
させると、ばね４６によつて両アーム４１が互い
に離隔する方向に移動する。また、右側壁５１ａ
の内面および左連結板４７の左端寄りにストツパ
４８がそれぞれ設けられており、これらのストツ
パ４８によつて両アーム４１の互に離隔する方向
への移動が規制される。さらに、後壁５１ｃの内
面の左右方向中心部やや右寄りの位置にアーム閉
検出器４９ａが取付けられるともに、同内面の左
端寄りの位置にアーム開検出器４９ｂが取付けら
れている。両検出器４９ａ，４９ｂはいずれもリ
ミツト・スイツチである。

アーム昇降装置５は、第１図を参照して、支持
腕９上の後端部に装備されているねじ・ジヤツキ
５６と、これを駆動するためのモータ５６および
クラツチ・ブレーキ５６とを備えており、ねじ・
ジヤツキ５６の垂直ねじ棒５５の下端部がアーム
支持部材５１の頂壁５１ｂに連結されている（第
５図参照）。また、支柱８の上端寄りにアーム上
限検出器５９ａが取付けられるとともに、その下
端寄りにアーム下限検出器５９ｂが取付けられて
いる。両検出器５９ａ，５９ｂもまたリミツト・
スイツチである。

デイスタツク装置６は、支持腕９に垂直に固定
された４つの案内筒６１と、これらの案内筒６１
にそれぞれ摺動自在にはめ入れられた４つの案内
棒６２と、各案内棒６２の下端に固定された昇降
板６３と、ロツド６４ａが下方に突出するように
支持腕９に固定されたエア・シリンダ６４と、昇
降板６３にばね６５を介して弾性状態に吊り下げ
られた取付板６６と、この取付板６６に下方突出
状に固定された吸着部材６７とから構成されてい
る。シリンダ６４のロツド６４ａは昇降板６３に
連結されており、シリンダ６４を駆動することに
より、吸着部材６７が昇降される。吸着部材６７
は、電磁石またはバキユーム・カツプからなる。

このデイスタツク装置６による材料Ｍのデイス
タツク位置には、図示しないプレス本体からフイ
ードバー８１が伸びてきており、デイスタツクさ
れた材料Ｍはこのフイードバー８１に受渡しされ
てプレス本体に供給される。

補助支柱１１の上端であつて、デイスタツク位
置付近には、デイスタツク装置６によりデイスタ
ツクしうる材料Ｍの上限と下限を検出する材料上
限検出器８２および下限検出器８３が相互にわず
かな間隔をおいて設けられている。

つぎに、第７図を参照して作動について説明す
る。

まず、台車１を移動させることにより、材料台
２とともに材料Ｍがデイスタツク装置６の下方に
搬入される。そうすると、これを図示しない台車
切換検出器が検出し、その出力信号に基いてリフ
タ３が作動してその昇降棒３４が上昇する。これ
により、台車１上にある材料Ｍは材料台２ととも
に上昇するが、昇降棒３４が昇降ストロークの上
限に至ると、材料Ｍの最上位のものは、材料下限
検出器８３のわずかに下方に位置する。そして、
昇降棒３４が昇降ストロークの上限に至ると、こ
れを図示しないリフタ上限検出器が検出し、その
出力信号に基いて、昇降ストロークの下限に位置
しかつ開いた状態にあつたアーム４１が閉じる。
これにより、アーム４１は昇降棒３４によつて持
ち上げられている材料Ｍの最下位のものの下方に
進入する。ついで、アーム４１が閉じたことをア
ーム閉検出器４９ａが検出し、その出力信号に基
いて、アーム昇降装置５が作動してアーム４１が
上昇し、これにより、昇降棒３４により持ち上げ
られていた材料Ｍおよび材料台２のうち、材料Ｍ
のみが昇降棒３４からアーム４１に受け渡しされ
る。また、アーム閉検出器４９ａの出力信号に基
いてリフタ３が作動して昇降棒３４が下降し、材
料台２は台車１上に戻される。アーム４１の上昇
にしたがつて材料Ｍも上昇していくが、その最上
位のものが材料上限検出器８２の高さまで達する
と、これを同検出器８２が検出し、その出力信号
に基いてアーム昇降装置５の作動が停止してアー
ム４１の上昇が停止する。そして、この時点でデ
イスタツクが開始される。

材料Ｍが順次デイスタツクされていくにしたが
つて材料Ｍの高さが低くなつているが、材料Ｍの
最上位の高さのものが材料下限検出器８３の高さ
まで低下すると、これを同検出器８３が検出し、
その出力信号に基いてアーム昇降装置５が再び作
動して、材料Ｍはその最上位のものが材料上限検
出器８２の同じ高さに達するまで上昇する。この
ようにして、材料Ｍがデイスタツクされていく
間、材料Ｍの最上位のものが、材料上限検出器８
２と下限検出器８３の間に位置するように、アー
ム昇降装置５が制御される。

アーム４１上の材料Ｍが少なくなるにしたがつ
てアーム４１が上昇していくが、アーム４１がア
ーム上限検出器５９ａによつて検出される高さま
で上昇すると、同検出器５９ａの出力信号に基い
てアーム４１の上昇が停止される。このときに、
アーム４１は材料下限検出器８３よりやや上方の
位置にあり、アーム４１の上にはわずかな材料Ｍ
が残されている。残りの材料Ｍのデイスタツクは
そのまま続行されるが、すべての材料Ｍがデイス
タツクされてしまうと、これを材料有無検出器４
２ａが検出し、その出力信号に基いて、デイスタ
ツク作業が中止され、かつアーム４１が開かれ
る。

一方、アーム４１上の残りの材料Ｍがデイスタ
ツクされていく間に、アーム上限検出器５９ａの
出力信号と、リフタ３の昇降棒３４がその昇降ス
トロークの下限に達したことを検出する図示しな
いリフタ下限検出器の出力信号とに基いて、台車
１が移動する。これにより、デイスタツク装置６
の下方から空の材料台２が搬出され、その下方に
材料Ｍが積んだ別の材料台２が搬入される。そう
すると、リフタ３が再び作動して台車１上の材料
Ｍが材料台２とともに持ち上げられる。

アーム４１が開かれると、これをアーム開検出
器４９ｂが検出し、その出力信号に基いてアーム
昇降装置５が作動してアーム４１が下降する。こ
のとき、アーム４１は開かれた状態でリフタ３に
よつて持ち上げられている材料Ｍの外側を通つて
下降するため、アーム４１と材料Ｍが干渉するこ
とがない。アーム４１がその昇降ストロークの下
限に至ると、これをアーム下限検出器５９ｂが検
出し、その出力信号に基いてアーム４１が閉じら
れる。これにより、アーム４１は昇降棒３１によ
り持ち上げられている材料Ｍの最下位のものの下
方に進入することになり、上述の動作が繰り返さ
れる。

考案の効果 この考案によれば、アーム下限検出器および材
料搬入検出器の出力信号に基いて両アームが閉じ
られ、かつアーム上限検出器および材料有無検出
器の出力信号に基いて両アームが開かれるように
なされているから、アームを材料と干渉すること
なく昇降させるこができ、しかもアームで材料を
確実に支持することができる。

さらに、アーム閉検出器の出力信号に基づく両
アームの上昇中に、上限検出器の出力信号に基づ
いてアームが上昇停止し、かつ材料下限検出器の
出力信号に基づいてアームが上昇開始するように
なされているから、例えば、デイスタツク装置に
よるデイスタツク速度にあわせてアームを寸動上
昇させる寸動装置を別途必要としない。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は全体
の側面図、第２図は全体の正面図、第３図は第１
図の一部を拡大して示す側面図、第４図は部分断
面を含む第３図の平面図、第５図は第４図の正面
図、第６図は材料台の拡大正面図、第７図は作動
を示すフローチヤートである。 １，３……材料搬送装置（台車、リフタ）、４
……材料保持装置、５……アーム昇降装置、６…
…デイスタツク装置、３４……昇降棒、４１……
アーム、４２ａ……材料有無検出器、４３……ア
ーム開閉装置（エア・シリンダ）、４９ａ，４９
ｂ……アーム開閉検出器、５１……アーム支持部
材、５９ａ，５９ｂ……材料下限検出器、Ｍ……
材料。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上限および下限レベル間にある材料Ｍをデイス
   タツクしうるデイスタツク装置９の下方の所定位
   置に互いに積重ねられた複数の材料Ｍを搬入する
   材料搬入装置１，３と、 材料搬入装置１，３により搬入された材料Ｍの
   最下位のものを支持する水平移動および昇降自在
   な一対の材料支持アーム４１と、 両アーム４１が互いに材料Ｍの大きさより小さ
   い間隔をおいて相対する閉位置にあることを検出
   するアーム閉検出器４９ａおよび両アーム４１が
   材料Ｍの大きさより大きい間隔をおいて相対する
   開位置にあることを検出するアーム開検出器４９
   ｂと、 両アーム４１で支持された材料Ｍの最下位のも
   のをデイスタツク装置９がデイスタツクしうる上
   限位置に両アーム４１があることを検出するアー
   ム上限検出器５９ａおよび両アーム４１が所定位
   置にある材料Ｍの最下位のものより下方の下限位
   置にあることを検出するアーム下限検出器５９ｂ
   とを備えており、 アーム閉検出器４９ａの出力信号に基づいて両
   アーム４１が上昇開始するとともにアーム上限検
   出器５９ａの出力信号に基づいて両アーム４１が
   上昇停止し、かつアーム開検出器４９ｂの出力信
   号に基づいて両アーム４１が下降開始するととも
   にアーム下限検出器５９ｂの出力信号に基づいて
   両アーム４１が下降停止するようになされている
   材料供給装置において、 デイスタツク装置９によるデイスタツク上限お
   よび下限レベルにそれぞれ材料Ｍがあることを検
   出する材料上限検出器８２および下限検出器３
   と、 材料Ｍが所定位置に搬入されたことを検出する
   材料搬入検出器と、 両アーム４１上に材料Ｍが無いことを検出する
   材料有無検出器４２ａとを備えており、 アーム下限検出器５９ｂおよび材料搬入検出器
   の出力信号に基いて両アーム４１が閉じられかつ
   アーム上限検出器５９ａおよび材料有無検出器４
   ２ａの出力信号に基いて両アーム４２が開かれる
   ようになされ、 アーム閉検出器４９ａの出力信号に基づく両ア
   ーム４１の上昇中に、材料上限検出器８２の出力
   信号に基づいてアーム４１が上昇停止し、かつ材
   料下限検出器８３の出力信号に基づいてアーム４
   １が上昇開始するようになされていることを特徴
   とする、 材料供給装置。