JPS6234849Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車車体のフロアパネル下面に
位置するフユーエルパイプやブレーキパイプ等の
配管類を取付けるための取付部の構造に関するも
のである。

一般にフユーエルパイプやブレーキパイプは、
車体のフロアパネル下面にエンジンルーム側から
後車輪方向に配設されている。また、フロアパネ
ルは、剛性を向上させるために下方側に湾曲させ
て概ゆるやかな球状面に形成されている。（例え
ば、実開昭55−76771号公報参照）このようなフ
ロアパネルの下面に配管類を取付ける場合には、
飛石等による破損をできるだけ少なくするため、
第１図に示すように配管類ａを、フロアトンネル
ｂ側からサイドシルｃ側部へ曲折させて、このサ
イドシルｃの陰の部分に沿つて後方に配設してい
る。このように、従来のものは配管類ａが車体の
外形に沿つて配設され、必然的に長さが長くなる
という欠点がある。

この考案は、上記した従来の欠点に着目してな
されたものであり、その要旨とするところは、下
方側に湾曲形成されたフロアパネルの球状面に、
斜め方向で、かつ、上方に突出するビード部を形
成して、このビード部に配管類を配置させること
である。

以下、この考案の実施例を第２図および第３図
に基づいて詳細に説明する。１はフロアパネルで
該フロアパネル１は、略中央部に前後方向に延び
るフロアトンネル部２と、側部にはサイドシル部
３を有している。また、上記フロアパネル１は、
左右方向に延びるクロスメンバー部材４・４によ
り略四角状に区画されている。上記のように区画
されたフロアパネル１は、それぞれ下方に湾曲さ
せて略球状面１ａに形成してフロアパネルの剛性
を向上させている。このゆるやかな球状面１ａに
は、さらに剛性を向上させるために、前後および
左右方向に複数のビードを設けている。

また、上記球状面には、フロアトンネル部２側
からサイドシル部３側にかけて、上記球状面１ａ
の最下部１ｃを通つて斜めに横切り、かつ、上方
に突出するビード部１ｄが形成されて剛性をさら
に向上させている。

上記ビード部１ｄの下面側にはフユーエルパイ
プ５およびブレーキパイプ６等の配管類が収容さ
れてクランプ板７によりフロアパネル１に取付け
られている。８はクリツプで、該クリツプ８に形
成されたスリツト部８ａに配管類が嵌着されてい
る。このクリツプ８の下面側にはプロテクター９
を備えており、該プロテクター９の下面側からク
ランプ板７によりフロアパネル１にボルト・ナツ
ト１０・１１で取付けている。

上記のように構成された本考案によると、フロ
アパネル１に斜め方向のビード１ｄを形成したた
めに、フロアパネル１の剛性が一段と向上する。
また、配管類をフロアトンネル部２側からサイド
シル部３側に斜め配置することができるため配管
類の全長を短くし、コストダウンが図れる。さら
には、配管類が、上方に突出した斜めのビード部
１ｄ内に収容されるため飛石等による被害も少な
いなどの効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の配管要領を示す平面図、第２図
は本考案の実施例を示すフロアパネルの斜視図、
第３図は第２図のＡ−Ａ線の断面図である。 １……フロアパネル、１ｄ……ビード部、２…
…フロアトンネル部、３……サイドシル部、５…
…フユーエルパイプ、６……ブレーキパイプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車車体のサイドシル部とフロアトンネル部
   との間に位置する部位のフロアパネルにおいて、
   該フロアパネルは、下方に湾曲した略球状面に形
   成されていて、該球状面に、ビード部がフロアト
   ンネル側とサイドシル側との間を斜めに横切り、
   かつ球状面の最下部を通り上方に突出して形成さ
   れており、該ビード部の下面側に配管類を配置さ
   せたことを特徴とする自動車車体の配管類取付部
   構造。