JPS6234773Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプリンター、フアクシミリーその他適
宜の印字ヘツドを備えたプラテンに自動的に用紙
を供給する印字装置用自動給紙装置に係わり、用
紙の自動供給と手差し供給とを容易に切換えられ
るようにしたものである。

従来、係る装置にあつては、多数枚の用紙をタ
イプする時には自動給紙装置を用い、数枚程度か
あるいは自動給紙装置を用いることのできない用
紙たとえば大型の用紙等をタイプする時には、自
動給紙装置を印字装置から取り外して使用すると
いう作業を要し、ふたたび自動給紙装置を取り付
けるという煩わしい作業が必要であつた。

そこで、プラテンと排紙スタツカーとの間のガ
イド体にプラテンの入口端に向かつて手差しスリ
ツトを貫通形成して、自動給紙装置を印字装置か
ら取り外すことなく手差し給紙の際にも使用でき
ることが実開昭56−17147号公報で提案されてい
るが、先のものは次の不都合がある。

つまり、自動給紙の際に、とくに薄紙または先
端が多少カールした用紙を給送すると、プラテン
から排紙された用紙が前記スリツト内に侵入して
しまい排紙スタツカ迄の排紙途中で紙づまりを発
生する。またこのスリツトから印字音が外部に伝
わり騒音を発生したり異物が装置内に侵入する要
因となつていた。さらにはガイド体にスリツトを
設ける為に部品数及び加工工程が多くなりコスト
高となつていた。

本考案は之等の欠点に鑑み排紙通路を構成して
いる排紙ガイドをプラテン給紙口に移動させると
いう点に着目してなされたものであつて、手差し
給紙の際には自動給紙装置を取り外すことなく容
易に手差しガイドとして使用でき、自動給紙の際
には、薄紙であつても、また先端がカールした用
紙であつても確実に排紙を行なうことができ、異
物が装置内に侵入することも騒音を発する恐れも
少ない印字装置用自動給紙装置を簡単な構造で提
供することをその目的としている。

以下図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。

第１図に於て、印字装置にはプラテン３とこれ
に正面側より位置する印字ヘツド２、ピンチロー
ル１６およびペーパーベイル１７が付設されてい
る。全体記号１で示す自動給紙装置をプラテン３
の給排紙位置に対応する様取り付け、この自動給
紙装置１には分離爪４′を有する給紙スタツカー
４と案内板１９、およびガイド体６と排紙スタツ
カー５が備えてあり、給紙スタツカー５には積層
載置した最上位の用紙８を圧接する分離ローラ９
が、又排紙スタツカー５には一対の排紙ローラ１
０が近接させてある。

そして、給紙スタツカー４に積層載置された用
紙８は分離ローラ９と分離爪４′によつて１枚ず
つ剥離されて案内板１９によつてガイドされプラ
テン給紙口１１に至り、ピンチロール１６によつ
て挟持されペーパーガイド１８に沿つて印字位置
に至る。適宜の印字ヘツド２で印字された用紙８
はプラテン３の回動とペーパーベイル１７によつ
てプラテン排紙口１２からガイド体６に沿つて搬
送され、排紙ローラ１０によつて排紙スタツカー
５に放出される。

係る装置に本考案を採用すると、自動給紙装置
１の機枠に軸１３が固着され、これにフロントカ
バー１４が枢着されており、従がつてフロントカ
バー１４は軸１３を中心として回動自在であり、
さらにこのフロントカバー１４はガイド体６と連
動する様に突出部１５を有している。ガイド体６
は、自動給紙装置１の機枠から、少なくとも自動
ではプラテン給紙口１１にガイドの一方が常に位
置する様に支軸７で揺動自在に枢着されている。

そして、自動給紙の状態にセツトする際には、
フロントカバー１４を軸１３を中心として反時計
方向に回動させると、フロントカバー１４の突出
部１５が、ガイド体６の後方側縁を押し、これに
よりガイド体６は軸７を中心にしてプラテンに近
い先端はプラテン排出口１２位置に揺動し、フロ
ントカバー１４が図示しないストツプバネ等のロ
ツク手段により固定されるとこれに連動している
ガイド体６も、プラテン排紙口１２から排紙スタ
ツカー５に延設する排紙ガイドとして係止し、排
紙通路を構成する。また用紙を手差しして印字す
る際には前記ロツク手段を解除し、フロントカバ
ー１４を時計方向に回動させるとフロントカバー
１４の突出部１５とガイド体６の後方側縁との係
合が外れ、ガイド体６は自動でプラテン給紙口１
１に揺動位置し手差しガイドを構成する。

ところで、自動給紙の際に給紙スタツカーから
プラテン給紙口１１間で紙づまりを発生したとき
には、ガイド体６は軸７を中心として回動可能で
あるから、容易に処理することができる。

尚、上述の実施例にあつては、ガイド体６が軸
７を中心として回動する１枚板として構成した
が、第３図図示の如く、ガイド体６の両側部６_a
をピンでガイド保持体６_bをヒンジ連結し、ガイ
ド保持体６_bは軸１３にフロントカバー１４と共
に枢着して回動自在に構成すれば、フロントカバ
ー１４を閉じると、このフロントカバー１４の側
縁に設けた突設部１５が、ガイド体１６の両側部
６_aを押し、これと連動してプラテン給紙口１１
からプラテン排出口１２にガイド体は揺動位置し
て排紙ガイドを構成し、逆にフロントカバー１４
を開放すると、突設部１５とガイド体６の両側部
６_aとの係合が解除されガイド体６はプラテン給
紙口１１に位置して手差しガイドとして構成して
も本考案の目的は達せられる。

さらに、以上のようにフロントカバー１４と連
動させることなく第４図図示の様に、ガイド体６
とガイド保持体６_bの間にバネＢを付設して、ガ
イド体６を常にプラテン排紙口１２に付勢位置せ
しめ、手差し給送の際にはオペレーターがこのガ
イド体６をプラテン給紙口１１迄移動し、適宜の
ロツク手段たとえばクリツクスプリング等により
固定して手差しガイドとして構成し、自動給送の
際には前記ロツク手段を解除すれば、バネＢによ
りガイド体６はプラテン排紙口１２に移動位置し
て排紙ガイドを構成することも可能であり、また
は、前記ロツク手段のかわりにソレノイドを用い
て、排紙ガイド手差しガイドを選択せしめる如く
構成すればより自在に自動給紙装置１が使用でき
ることは言うまでもない。

本考案は叙上の様にプラテン３に近接したガイ
ド体６をプラテン給紙口１１とプラテン排紙口１
２との間に移動可能に設け、このガイド体６を自
動給紙の際にはプラテン排紙口１２に位置せしめ
て排紙ガイドとして構成するとともに、手差し給
紙の際には手差しガイドとしてプラテン給紙口１
１に位置する構成としたから、自動給送の際に、
薄紙あるいは多少カールした用紙であつても、ガ
イド体６に用紙がひつかかり又は侵入するスリツ
トがないから用紙の紙づまりが発生せず、確実に
プラテン排出口１２から排紙スタツカー５迄搬送
でき、印字音が外部に伝わる空洞部がないから騒
音を減少することができ、手差し給紙の際には簡
単な操作で手差しガイドを構成でき、かつ部品
数、加工工程を減らすことができるから構造が簡
単で安価な印字装置用自動給紙装置を提供でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の全体側面図、第２図は作動説
明図、第３図第４図は本考案における他の実施例
である。 ２……印字ヘツド、３……プラテン、４……給
紙スタツカー、５……排紙スタツカー、６……ガ
イド体、１１……プラテン給紙口、１２……プラ
テン排紙口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 印字ヘツド２を具えたプラテン３の背面側に給
   紙スタツカー４と排紙スタツカー５とを並設し、
   給紙スタツカー４から用紙をプラテン３に給送し
   排紙スタツカー５に収納する自動給紙装置に於い
   て、前記プラテン３から排紙スタツカー５に至る
   用紙ガイド体６を少なくともその先端部が上記プ
   ラテン３の入口端１１と出口端１２との間で移動
   可能に構成し、この用紙ガイド体６の先端部を自
   動給紙の際にはプラテン３の出口端１２に、手差
   給紙の際にはプラテン３の入口端１１にそれぞれ
   位置せしめたことを特徴とする印字装置用自動給
   紙装置。