JPS643672B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、電子計算機のプリンタにおける印
字媒体処理装置に関するものである。

電子計算機のプリンタに要求される最も基本的
な機能は、連帳用紙の印字処理であつて、この機
能を達成するために印字装置と、連帳用紙の給送
を行なうトラクタとが設けられている。従来のプ
リンタはこの連帳用紙の印字処理のみを行ない得
るようにしたものがほとんどであり、一枚毎に切
り離されたいわゆる単票を処理する場合には、単
票を挾持して給送するフイードローラとこれを駆
動するための駆動装置とを独立に設けたいわゆる
インサータをプリンタに装着してこれによつて単
票の処理を行なつていた。一方各種の窓口業務に
電子計算機が使用されるようになると、印字処理
された連帳用紙を逐次切り離してこれを授受する
ことができるようなプリンタが要求されるように
なり、このために印字された直後の連帳用紙を容
易に切り取ることができるような印字媒体処理装
置を備えたプリンタが提供されている。これはた
とえば第１図に示すようなものであつて、印字ヘ
ツド１の直上部にプラテン２に圧接回動するロー
ラ３を設け、このローラ３の直上にペーパカツタ
４を配置してなるものであり、印字処理された連
帳用紙５の切り離し位置がペーパカツタ４の位置
にまで送り出されたときにオペレータが連帳用紙
を引いてペーパカツタ４によつて用紙を切り離す
ようになつている。ところが、前述したインサー
タの価格はプリンタ本体の価格に比べて極めて割
高なものとなり、また、媒体通路の切り換えによ
つて単票と連帳用紙のいずれをも処理することが
できるようにしたプリンタもあるが、これらには
多くのローラやガイドが設けられているために構
造が複雑で高価となり、また連帳用紙の逐次切り
離し処理ができるような構造を有していないもの
であつた。そしてまた、連帳用紙の逐次切り離し
処理が可能なようなプリンタは窓口業務専用に設
計されたものであつて、従来のこの種のプリンタ
では単票の処理は全く行なうことができなかつ
た。

この発明は、基本的な連帳用紙の給送はもとよ
り、単票の処理および連帳用紙の逐次切り離し処
理のいずれをも容易に行ない得るプリンタを提供
することによつて、多様化した業務を１台のプリ
ンタによつてすべて処理することができるプリン
タを提供しようとするものであり、各種の給送装
置を合理的に配置することによつて構造が簡単で
相対的に安価であり、オペレータが印字情報をた
だちに目視することができるような機能的なプリ
ンタを得ることを目的とするものである。

以下第２図ないし第４図に示す実施例に基づい
て説明する。

図において、６は印字ヘツド、７はプラテン、
８は印字部、９はトラクタ、１０は案内板、１１
は互いに圧接回動する２個のローラ１１ａ，１１
ｂよりなるフイードローラ、１２はペーパカツ
タ、１３は単票を案内するためのペーパガイド、
１４は単票の排出経路を形成するペーパシユート
であり、第２図は単票の処理を行なわせるときの
状態を示している。フイードローラ１１を構成す
るローラ１１ａ，１１ｂは、プリンタ本体に軸着
して設けられており、トラクタ９と同一の駆動源
によつて正逆両方向にトラクタ９と連動して駆動
されるようになつている。業務によつてはトラク
タ９に連帳用紙を装着したまま単票の処理を行な
いたい場合もあり得るから、このような要求にも
対応できるように、トラクタ９の駆動系にクラツ
チを介装してトラクタ９を停止させた状態でフイ
ードローラ１１のみを駆動できるようにしておく
ことがより好都合である。ペーパカツタ１２はフ
イードローラ１１の直上に固定的に設けられてお
り、このペーパカツタ１２と干渉しないように形
成されたペーパガイド１３が、フイードローラ１
１に連接する媒体通路１５を形成するように非固
定的に、すなわち着脱自在に、あるいは移動自在
に、あるいはペーパガイド１３の前面板１３ａを
開閉自在にして、装着されている。

単票を処理する場合には、第２図に示すよう
に、ペーパガイド１３をフイードローラ１１の上
方に連接させて装着し、単票１６をこのペーパガ
イド１３内に挿入し、フイードローラ１１によつ
て給送しながら必要な印字処理を行なう。印字処
理された単票１６は上方へと復帰させてペーパガ
イド１３の上方より取り出すか、またはそのまま
下方へ送られてペーパシユート１４へと排出され
る。

第２図に想像線で示すような連帳用紙１７の通
常処理は、ペーパガイド１３がどのような状態に
ある場合にも行なうことができ、トラクタ９の下
方９ａから供給される連帳用紙１７は、プラテン
７に巻回されて印字部８で印字処理された後トラ
クタ９の上方９ｂを通つて排出される。

連帳用紙１７の逐次切り離し処理は、ペーパガ
イド１３を取り外すか、これを移動させるか、ま
たはペーパガイドの前面板１３ａを開放させるか
して、フイードローラ１１によつて上方に送り出
されてくる印字媒体が直接外部へ表われてくるよ
うにした状態で行なわれる。第３図はペーパガイ
ド１３を枢支軸１８まわりに回動させて移動させ
た場合の例を、第４図はペーパガイド１３の前面
板１３ａを上方に回動させて開放した場合の例を
それぞれ示すものである。逐次切り離し処理され
る連帳用紙１７ａは、トラクタ９の下方９ａから
供給されてプラテン７に巻回され、印字部８で印
字処理された後トラクタ９と連動して駆動されて
いるフイードローラ１１を経て逐次送り出されて
くる。連帳用紙１７ａの切り離し位置がペーパカ
ツタ１２の位置にきたときにこの送り出された連
帳用紙１７ａを図の矢印Ａの方向へ引くことによ
つて連帳用紙１７ａは切り離される。

上述のようにこの発明の印字媒体処理装置は、
プリンタの印字部直近にトラクタと連動して正逆
両方向に駆動できるようにして設けられたフイー
ドローラによつて、単票の給送と、逐次切り離し
処理を行なう際の連帳用紙の送り出しとを行なわ
せ、このフイードローラに近接した位置にペーパ
カツタを設け、かつこのフイードローラに連接さ
れるペーパガイドを非固定的に設けて、このペー
パガイドを着脱、移動、あるいは開閉させること
によつて単票の処理と連帳用紙の逐次切離し処理
との切換を行なわせるようにしたものであるか
ら、この発明に係る印字媒体処理装置を採用する
ことによつて、連帳用紙の通常処理、連帳用紙の
逐次切り離し処理、および単票の処理をすべて行
なうことができるプリンタを提供することができ
る。また、印字部直上に媒体を挟持するフイード
ローラを設けてペーパガイドから挿入される単票
をこのフイードローラで挟持して給送すると共に
逐次切り離し処理される連帳用紙をこのフイード
ローラで挟持して引き出す構造としたので、単票
の供給を円滑に行うことができると共に逐次切り
離し処理される連帳用紙の先端部に用紙ジヤムを
生じさせることがない。そして媒体の経路が極め
て単純で合理的であり、構造も簡単であるので相
対的に安価なプリンタを提供することができ、多
様化した業務をすべて処理することができる媒体
処理装置として極めて有用なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は連帳用紙の逐次切り離し処理を行なう
従来のプリンタの要部を示す側面図、第２図はこ
の発明に係るプリンタの要部を示す側面図、第３
図はペーパガイドを移動自在に構成した実施例に
おいてこれを移動させたときの状態を示す要部側
面図、第４図はペーパガイドを開閉自在に構成し
た実施例においてこれを開放させたときの状態を
示す要部側面図である。 ６……印字ヘツド、７……プラテン、８……印
字部、９……トラクタ、１１……フイードロー
ラ、１２……ペーパカツタ、１３……ペーパガイ
ド、１３ａ……前面板、１６……単票、１７，１
７ａ……連帳用紙。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 連帳用紙をプラテンの下方から上方へと給送
   且つ排出するためのトラクタを有するプリンタの
   印字部直上にトラクタと連動して正逆両方向に駆
   動できるようにしたフイードローラを設けるとと
   もに、このフイードローラの直上にペーパカツタ
   を配置し、かつ、フイードローラに連接するペー
   パガイドを非固定的に装着したことを特徴とす
   る、プリンタにおける印字媒体処理装置。 ２ ペーパガイドが着脱自在に装着されている、
   特許請求の範囲第１項記載の印字媒体処理装置。 ３ ペーパガイドが移動自在に装着されている、
   特許請求の範囲第１項記載の印字媒体処理装置。 ４ ペーパガイドの前面板が開閉自在に装着され
   ている、特許請求の範囲第１項記載の印字媒体処
   理装置。