JPS6234464Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は光通信に用いられる直接光強度変調器
に関する。

従来の直接光強度変調器（変調器）は、第１図
ａおよびｂに示すように、増幅器１と、駆動トラ
ンジスタ２と、負荷抵抗３と、発光素子４と、帰
還抵抗５とから構成され、発光素子４に直流電流
を流しておき、これに交流信号を重畳することに
より光発光出力を変調している。この変調器は、
第２図の発光素子出力特性に示すように、電流−
発光出力特性が直線性の良い所を利用しているた
め、変調度は次のように表わせる。

ｍ＝交流尖頭光出力／平均光出力×１／２（ｍ：変調
度）…(1) この(1)式は、発光素子４に流れる伝流に着目す
ると、便宜的に次の様に表わせる。

ｍ＝Ｉ_ＡＣＰＰ／Ｉ_ＡＶＥ×１／２ …(2) 但しＩ_ACPP：交流尖頭電流 Ｉ_AVE：平均電流 この(2)式は、発光素子電流の測定により変調度
が求まることを示している。一般に光通信におい
ては、変調度および発光出力をしばしば変化させ
る必要がある。第１図ａおよびｂに示す従来回路
の変調度の変更は、増幅器の利得の調整や減衰器
の入力端への挿入により行なわれている。しか
し、このような変調度変更手段を広帯域信号（例
えば、テレビ信号）伝送用の変調器に適用する
と、特性変化が生じ、この特性変化の調整に多く
の時間を必要とするという欠点が生じている。

本考案の目的は、変調度を増幅器の利得を変え
たり減衰器を挿入することなく広範囲に容易に調
整できかつ独立に光発光出力を変化できる直接光
強度変調器を提供することにある。次に図面を参
照して本考案を詳細に説明する。第３図は本考案
の一実施例を示す回路図である。本考案の変調器
は、増幅器１１と、発光素子１２と、駆動トラン
ジスタ１３と、負荷抵抗１４（Ｒ（Ω））と、可
変電圧電源１６と、帰還抵抗１５とから構成され
ている。ここで、増幅器１の出力帰還点の直流電
位をＶ_dcとすると、発光素子１２に流れる平均電
流Ｉ_AVEおよび交流電流Ｉ_ACPPはそれぞれ Ｉ_AVE＝Ｖ_ｄｃ−Ｅ／Ｒ Ｉ_ACPP＝Ｖ_ＡＣＰＰ／Ｒ で表わせる。但し、Ｖ_ACPPは、抵抗１４の両端に
現われる交流尖頭電圧である。これら電流Ｉ_AVE
およびＩ_ACPPを(2)式に代入することにより変調度
ｍは次の様に表わされる。

(3)式から明らかなように、電源１６の電圧Ｅを
０^Vから（Ｖ_dc−１／２Ｖ_ACPP）まで変化させることに より、変調度ｍは広範囲に変化できる。なお、Ｖ
_dcおよびＶ_ACPPはＥに応答して変化する。同様に
して、発光素子１２からの発光出力は、電流に依
存し、(4)式のように表わせる P₀＝αＶ_ｄｃ−Ｅ／Ｒ …(4) αは定数 これら(3)および(4)式から明らかなように、変調
度ｍは電圧Ｅのみに依存し、電圧Ｅを設定すれ
ば、発光出力は抵抗１４のみに依存する。このこ
とは、変調度ｍをある値に予め設定すれ、発光出
力の制御が変調度ｍとは無関係に抵抗１４の調整
のみにより行えることを示めしている。以上のよ
うに、本考案の変調器では、高範囲に変調度を容
易に設定できるとともに、発光出力を変調度と無
関係に変化できる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａおよびｂは従来の実施例を示す回路
図、第２図は発光素子の出力特性、第３図は本考
案の一実施例を示す回路図である。第３図におい
て、１１は増幅器、１３はトランジスタ、１４は
負荷抵抗、１２は発光素子、１５は帰還抵抗、１
６は電源。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動用トランジスタと、このトランジスタのベ
   ースに接続された増幅器と、前記トランジスタの
   エミツタおよびコレクタに接続された負荷抵抗お
   よび発光素子を含む直接光強度変調器において、
   前記負荷抵抗を可変抵抗で構成するとともにこの
   負荷抵抗に直列に可変電圧源を接続し、前記直接
   光強度変調器の平均光出力電力と変調度を前記負
   荷抵抗および前記可変電圧源を調整することによ
   り独立に調整することを特徴とする直接光強度変
   調器。