JPS6234016B2 - - Google Patents

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JPS6234016B2
JPS6234016B2 JP55110765A JP11076580A JPS6234016B2 JP S6234016 B2 JPS6234016 B2 JP S6234016B2 JP 55110765 A JP55110765 A JP 55110765A JP 11076580 A JP11076580 A JP 11076580A JP S6234016 B2 JPS6234016 B2 JP S6234016B2
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JP
Japan
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yokuinin
oil
amino acids
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JP55110765A
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Nobuo Tsucha
Yutaka Ando
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Ichimaru Pharcos Co Ltd
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Ichimaru Pharcos Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6234016B2 publication Critical patent/JPS6234016B2/ja
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    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
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    • A61K8/922Oils, fats or waxes; Derivatives thereof, e.g. hydrogenation products thereof of vegetable origin
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    • A61K2800/782Enzyme inhibitors; Enzyme antagonists

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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、新規なヨクイニンの応用に関するも
のである。本発明の要旨とするところは、ヨクイ
ニン中に含まれるデンプン類、蛋白質、繊維、脂
質に注目し、塩酸分解して、低分子化を行い、デ
ンプン類と蛋白質と繊維を糖類とアミノ酸とな
し、一方、脂質(脂肪酸エステル)は、遊離脂肪
酸となし、次にトリクロロトリフルオロエタンを
用いて、遊離脂肪酸をトリクロロトリフルオロエ
タンに移行させることにより、これを分取する。
つまり、糖類とアミノ酸の混合物を得ると共に、
その一方ではヨクイニン油として回収する方法で
あるも、とくに得られた糖類とアミノ酸の混合抽
出物(エキス)は、保湿剤として優れていて、化
粧料に配合することにより、肌や髪の乾燥を防
ぎ、柔軟性を与える。又、このものは、チロジナ
ーゼ活性抑制作用があり、メラニン色素の生成を
抑制するので、美白的効果が期待できるなどの特
徴がある。一方、本発明で同時に得られるヨクイ
ニン油は、液状油でさらつとしていて、べたつき
がなく、肌や髪に塗布又はすり込むと、肌や髪に
光沢を与える特徴がある。 ヨクイニンは、古くから漢方処方中に使用され
ているもので、「日局」にも収載されている生薬
の一つである。その医療的効果は、利尿作用、消
炎、鎮痛、浮腫などや神経痛、リウマチなどの疼
痛緩和、排膿作用があり、滋養、強壮剤としても
用いられてきた。民間では、イボ取りや、肌あれ
に用いられ、従来、これらの有効成分は、ヨクイ
ニン中に含まれる脂質系成分に由来する物質が、
その主作用をもつとされていた。しかし最近では
滋養又は栄養学的にも、脂質系成分のみならず、
デンプン質や蛋白質も注目されるようになり、一
方、消炎作用は、デンプン質由来の糖類又は、あ
る種の配糖体又は多糖類が重要に関与していると
も言われている。 一方、化粧料への応用についてみると、いずれ
も、ヨクイニン中の脂質成分を主体に抽出された
エキスが、もつぱら利用されており、たとえば、
「特公昭45−18998号」や「特開昭52−1042号」、
「特開昭52−156936号」があり、最近では「特開
昭55−35052号」のような、圧搾法によつて得ら
れる、ヨクイニン油を用いるなどが知られてい
る。これらは上述したごとく、いずれもヨクイニ
ン中の脂質を主体とするエキスであり、糖や蛋白
は除去されたエキス又はオイルであることは、そ
のエキスの抽出法からも明らかである。つまり、
高濃度(ほとんど100%に近い濃度)の有機溶媒
中で抽出されているために、抽出されたエキス中
に、一端は含まれた蛋白質も、有機溶媒による蛋
白凝固変性をきたして、除蛋白操作しなければな
らず、したがつて、これまでに化粧料に用いられ
たエキスは、実質的には、糖類や蛋白質を除去し
た、ヨクイニン中の脂質を主体とする、いわゆる
ヨクイニン油が用いられていたのである。 これに対し、本発明のエキスは、糖類とアミノ
酸からなるもので、脂質を含まず、又、その工程
で同時に分離して得られるヨクイニン油には、と
くに除蛋白操作も不用であり、有利なものであ
る。 実施例 1 日局ヨクイニン末1Kgに対し、約10の2N塩
酸を加え、よく撹拌させて、均一に分散させた
ら、その液中の温度を約98℃前後で2.5時間保
つ。この操作により、そのほとんどが可溶化泥状
流動液となるので、加温を中止し、常温中で放置
して冷却をまつ。常温に至つたら、可溶化泥状流
動液と同量のトリクロロトリフルオロエタン(セ
ントラル硝子製造の販売名:CGトリフロン)を
加え、よく撹拌する。撹拌速度は、約300rpm
で、15〜20分間程度で行うとよい。これによつ
て、可溶化泥状物中に含まれる脂溶性成分(脂
質)は、そのすべてがトリクロロトリフルオロエ
タンに移行するので、撹拌終了後に分液ロートに
入れて、1〜2時間静置する。静置によつて、三
層の分離状態が出来る。つまり、上層には、塩酸
を含む水溶層ができ、さらに中層には、可溶化泥
状流動物層ができ、また、下層部にはトリクロロ
トリフルオロエタン層が形成されるので、まず、
下層を分取したら、これを便宜上B液とする。一
方、中層と上層は、これを混合して取りだし、A
液とする。以下、A液とB液に分離したら、次の
順序で、別々に操作を行い、A液からはヨクイニ
ンの糖類及びアミノ酸を主体に含む、水溶性のエ
キスを得る。一方のB液からは、ヨクイニンの脂
質の遊離脂肪酸を主体とする液状油を得る。 A液もB液も、あらかじめ濾紙などを用いて濾
過してから、その濾液を40℃で減圧濃縮(エバポ
レーターを使用)を行う。 A液では、減圧濃縮によつて、工程中で用いた
塩酸は、ほとんど除去されるも、今だ微量の塩酸
が残留することがあるので、減圧濃縮された粘稠
な水アメ状物(約800〜1200g)に対して、約3
倍量の水を加えて稀釈溶解させてから、次に2N
水酸化ナトリウム液を加えて、PHを弱酸性とな
し、濾紙濾過を行い、再び約40℃で減圧濃縮を行
い、蒸発乾固する。これによつて、固形物で、約
700〜850gのエキスが得られる。尚、得られたエ
キスは、暗褐色を呈しているような場合も有り、
通常はA液の減圧濃縮の前に、A液中に、0.5〜
4%の活性炭素を添加し、30〜60分間の撹拌を行
つてから、濾紙濾過を加えると、A液は透明度の
高い、淡い色稠を呈したものとなり、化粧品類に
は利用されやすくなるので、必要に応じ、このよ
うな前処理をするとよい。このことは、以下に述
べるB液の操作についても同様である。 さて、B液の操作は、40℃の減圧濃縮(エバポ
レータ使用)により、B液中のトリクロロトリフ
オロロエタンは、除去され易く、スムースにヨク
イニン油が残り、その収量は約50〜52g程度であ
る。この油は、淡黄褐色の透明な色稠をもつた、
液状油である。本法によるヨクイニン油は、従来
のような、脱蛋白操作は、まつたく不用であり、
つまり、加水分解物を、トリクロロトリフルオロ
エタンを用いて、A液とB液に分離することによ
つて、蛋白質をも除去しないで、A液中に、アミ
ノ酸として移行させ、その加水分解エキス(以
下、このA液から得られるエキスを、単にエキス
と呼ぶ)を得る一方、B液からは遊離脂肪酸を主
体とした液状油(以下、B液から得られた液状油
を、単に油と呼ぶ)を抽出することが出来るもの
で、従来の公知なヨクイニンエキス(ヨクイニン
オイル)の製造に比べ、合理的な生産法で、操作
性に優れている。 本発明によるエキス又は油は、共に化粧品など
に応用することが出来る。つまり、一方を単独に
用いてもよいし、両者を併用して用いてもよい
が、油については、公知な方法に準拠して利用す
ればよい。エキスの応用領域は、単に化粧品に限
らず、経口すれば、低分子化されているために、
消化吸収されやすいので、例えば、医薬や健康食
品などの滋養、強壮を目的に用いてもよく、ある
いは、その錠剤やカプセル、顆粒、紛剤などの賦
形剤などとしても利用できるし、一般的な加工食
品などにも利用されやすい。 また、エキスは水溶性であるも、オイル中では
乳化(分散)して用いるとよい。エキスを添加し
たものでは、エキス自体のもつ保湿作用が発揮さ
れ、たとえば化粧品や加工食品などに用いると、
これによつて、保湿効果が高まり、製品の乾燥を
防ぐのに役立つ。又、乳化を必要とする製品中に
3〜6%を含有させると、乳化状態の安定性が向
上する。さらに、加工された食品や化粧品中にオ
イルを含むようなときは、その脂質の酸化を防
ぎ、安定性が向上する。 たとえば、油脂に対する抗酸化作用は、食用ラ
ドーを用い、これにエキスを3%添加して、
AOM試験機で、98℃前後で加温し、その酸化さ
れる状態をみると、無添加ラドーでは、約3時間
経過後より、そのPOV値は急速に高まるも、エ
キス添加により、安定性が持続される。これは、
エキス中のアミノ酸が有するアミノ基が重要な役
割を演じて、安定化しているものと推定された。
したがつて、本発明によつて得られたエキスは、
オイルを用いて、乳化や懸濁化された、クリーム
や乳液状の製品中では、その安定化剤として有利
である。また、エキスは透明で粘稠な水溶液とな
るので、水溶性タイプの透明な液体製品中には配
合しやすい。 次に、本発明によるエキス又は油について、そ
の理化学的特性又は作用(性質、効果)などにつ
いてみると、実験例に示すごとくである。 実験例 前記した実施例1によつて得られたエキスと油
について、チロジナーゼ活性抑制作用について試
験したが、その結果は第1表に示すごとく、エキ
スには、メラニン色素の生成を抑制する作用が高
いことがわかつた。試験法は、チロジンにチロジ
ナーゼを作用させ、生成されるメラニン色素を
640nmで、吸光度計により測定する方法を採用
した。反応系組成は、次に示すごとくである。
尚、ヨクイニン油又はヨクイニン中の脂質主体の
エキスには、この作用は認められなかつた。 (反応組成) L−チロジン1.0mg/ml ……0.5ml リン酸緩衝液(PH6.8) ……2.0ml 蒸留水又は検体 ……2.0ml 銅イオン(1%溶液) ……0.05ml チロジナーゼ(1mg/ml) ……1.0ml
【表】
【表】 上表第1表で示すごとく、本発明による実施例
中のA液から得られたエキス以外では、チロジナ
ーゼ活性抑制作用は示されなかつた。すなわち、
ヨクイニン中に存在する美白的因子の一つとして
は、脂溶性成分を主体とするエキス又は油中に
は、移行されていないことがわかつた。さらに、
チロジナーゼ活性抑制作用は、エキス中の糖類で
はなく、低分子化されたアミノ酸又はペプチドに
基因することもわかつた。 一方、本発明者らは、ヨクイニンの化粧料への
応用に関し、従来の抽出法について検討を加え、
その良否についてみたが、その結果は、第2表に
示すごとくである。つまり、抽出法又はその際の
抽出溶媒別にみた評価では、収量及び操作性など
から、本発明は優れていて、無駄がなく、しかも
用いる溶媒の特性から、抽出の際に危険性も少な
いなど、多くの利点があり、とくに操作性から
は、公知な抽出溶媒として、たとえばベンゼン、
石油エーテルを用いて得られるエキスは、精製化
が困難である。つまり、残留する特有の有機溶媒
臭が除去しにくいために、最終的にはエキス中に
含まれている、蛋白質も除去しなくてはならない
欠点があつた。また、ベンゼンなどの特異臭を粗
エキス中から、精製工程で除去しようとしても、
なかなか除去しにくいが、この原因は抽出された
脂質系成分の一部がベンゾールと結合した状態が
発生しているように推定される。又、ベンゾール
抽出では、アセトン、エタノール、メタノール抽
出よりも、かなり多い量の蛋白質成分が粗エキス
中に含まれるも、結局は経時的に沈澱物を形成し
てしまうので、従来の上記有機溶媒抽出法では、
精製化の際には除蛋白操作が必要となり、得られ
たものは、油脂(油)を主体としたものとなるこ
とがわかつた。そして、仮りにヨクイニン中の脂
質のみを、有機溶媒を用いて抽出するならば、む
しろn−ヘキサンなどが有利であることもわかつ
た。また、化粧水中などでは、低濃度10〜70%の
エタノール抽出されたものか、低濃度10〜70%の
エタノールと、プロピレングリコールの混液で抽
出したエキスは、安定性がよく、この場合では、
ヨクイニン中の脂質と共に蛋白質及び糖類も微量
に存在したエキスが得られる。
【表】
【表】 次に、本発明によるエキスについてみれば、第
1図及び第2図で示すごとく、保湿作用に優れて
いることである。いずれも実験においては、恒温
恒湿機により測定した結果である。測定方法は、
恒温恒湿機(高杉製作所製)により、気温30℃に
於ける相対湿度30%、50%、70%及び90%に、16
時間静置したところの吸湿作用と水損失率を求め
たものである。 次に本発明によるエキス及び、その工程中で得
られる油について、これを紫外部吸収スペクトル
からみると、第3図に示すごとくである。つま
り、エキスでは極大吸収が280nmにあり、一方
の油の方は、270nmに極大吸収を示す特徴があ
る。 さらに、エキスのアミノ酸について、これを薄
層クロマトグラフイーで調らべると、第4図に示
すごとくのスポツトが得られる。測定条件は次に
示す。 「第4図の測定条件」 担体:シリカゲルG、0.25mm、 展開溶媒:n−プロパノール、水(64:36)、展
開距離:10cm、展開終了後、プレートを110℃
で約5分間乾かし、ニンヒドリン試薬を噴霧し
て、加温して発色させる。 次に、本発明によつて得られた油の脂肪酸につ
いて、二〜三の公知な抽出法によるエキス(油)
と、薄層クロマトグラフイーにより対比してみる
と、第5図に示すごとくのスポツトが得られた。
つまり、抽出溶媒の違いによつて、得られる脂肪
酸の組成も異なり、本発明によるヨクイニン油
は、主として遊離脂肪酸であることがわかつた。 「第5図の測定条件」 担体:シリカゲルG 0.25mm、 展開溶媒:石油エーテル、エーテル、酢酸(82:
18:1)、展開距離:10cm、呈色条件:10%硫
酸、150℃15分。 さらに、本発明によるエキスにおける糖類及び
アミノ酸の含有比率をみると、糖類は80〜90%
で、アミノ酸は、12〜18%である。糖についての
定量は、ソモギ法により、グルコースとして測定
し、アミノ酸については、日局の窒素の定量法に
準じ、これをもとに換算した。尚、測定に当つて
は、エキスは固形乾燥物であり、これをあらかじ
め、水で10倍稀釈してから測定に供した。これら
の数値をまとめてみると、第3表に示すごとくと
なる。
【表】 第3表は、前記公知文献による抽出法をもと
に、検討を加えてみたものであるが、これらの公
知なエキスは、ヨクイニン中の脂質を主体に抽出
されたエキスであり、ヨクイニン中に含まれてい
るデンプン質や蛋白などは、利用されることなく
除去されている。つまりヨクイニンを構成する約
90%の成分は、利用されないでいたのに比べ、本
発明者らの製造法は、塩酸分解により、そのほと
んどの成分を有効利用できることとなつた。又、
製造法としては、実施例に示すごとくであるも、
本発明による製造法を応用すれば、たとえば、公
知な抽出法によつて、エキス(ヨクイニン油)を
得たのちの、大量に除去される残渣物(主として
デンプン質や蛋白質、繊維質)をもとにこれよ
り、塩酸分解しても、糖類やアミノ酸を主体にし
たエキスが得られることとなる。つまり、本発明
の特徴は、ヨクイニン中に含まれる多量のデンプ
ン質と蛋白質や繊維の有効的な利用法にある。だ
から、前記の実施例1では、あらかじめ塩酸分解
をしてから、次にトリクロロトリフルオロエタン
を用いて、脂溶性成分(ヨクイニン油)を抽出す
る操作をしているも、たとえばこの操作は逆に、
あらかじめ各種の公知な溶剤で脂質成分(ヨクイ
ニン油)を抽出しておき、その残渣を塩酸分離し
ても、糖類及びアミノ酸を主体としたエキスが得
られる。ただし、このようなときの溶媒として
は、n−ヘキサンによる抽出で、まず脂質成分
(ヨクイニン油)を抽出した残渣か、あるいは
「特開昭55−35025号」で圧搾抽出されたのちの残
渣物を用いることが、操作上からも原料であるヨ
クイニンの有効利用上からも有利である。 すなわち、本発明は、ヨクイニンの加水分解エ
キスを得ることにより、原料であるヨクイニン末
の無駄をなくし、得られたエキスは、保湿剤とし
て、利用できるものであり、その用途の一つとし
て、これを化粧料に用いることにある。 実施例 2 公知ヨクイニンエキス(ヨクイニン油)の抽出
工程で得られる、多量の残渣物(脂質の含有量は
0〜2%以下で、デンプン質、糖類、蛋白質、繊
維質を主体とするもの)をもとに、これに対して
10倍量の2N塩酸を加え、よく撹拌させ、均一に
分散したら、その液を約98℃前後で、2.5時間保
つ。この操作でほとんど可溶化泥状流動液となる
ので、加温を中止し、常温中で放置し、冷却をま
つ。常温に至つたら、可溶化泥状流動物と同量又
は、1/2量のトリクロロトリフルオロエタン又は
n−ヘキサンを加え、よく撹拌する。約5〜10分
の撹拌を行つたら、分液ロートに入れると、微量
に残留していた脂質は、トリクロロトリフルオロ
エタン層部(下層)へ移行し、又、n−ヘキサン
を用いたときでは、上層部に移行し、層は、いず
れの場合でも三層を形成しているので、トリクロ
ロトリフルオロエタン層部か、又はn−ヘキサン
層部を除去し、残つた水溶層部と、泥状流動液
を、一諸に取り出して、これを混合したら、濾紙
(東洋濾紙製No.2タイプ)で濾過し、その濾液を
40℃で減圧濃縮(エバポレーター使用)すると、
これによつて、スタートの残渣物1Kgから800〜
900gのアメ状物が得られる。以下の操作は、実
施例1のA液の操作に準拠して行うと、これによ
つて、ヨクイニン加水分解エキスが、固形物換算
で650〜700g得られる。得られたエキスの特徴や
性質は、実施例1で得られた加水分解エキスとほ
ぼ同様であり、保湿作用を有し、チロジナーゼ活
性抑制作用も示す。ただし、チロジナーゼ活性抑
制作用には、ややむらがあり、アミノ酸量も、実
施例1のA液から得られたエキスより低いものも
有つた。その結果は、次の表「第4表」に示すご
とくである。この原因としては、ヨクイニン中の
脂溶性成分を得る公知な操作で用いられる溶媒の
特性(蛋白への影響)が関係しているものと推定
された。つまり、ペンゾール、石油エーテル、ア
セトンを用いたエキスを得たのちの残渣物を用い
て、これを分解して得たエキスに比べ、圧搾抽出
の残渣物や、n−ヘキサン抽出後の残渣物を用い
て加水分解して得られたものの方が、アミノ酸含
有量が多いことがわかつた。しかし、保湿作用に
ついては、ほとんど変わらないで、十分に、これ
らも保湿作用を示し、化粧料などに用いられるこ
とがわかつた。
【表】 以上で述べたごとく、本発明の実施例では、ヨ
クイニン中から保湿性効果の優れた、糖類及びア
ミノ酸を含有するエキスと共に、ヨクイニン油が
合理的に得られ、両者はいずれも化粧品への配合
性に優れている。以下に、その処方例を記す。処
方中にはAエキス、Bエキスとして示されている
も、Aエキスは本発明の実施例1のA液から得ら
れたエキス及び実施例2で得られたエキスを示
し、Bエキスとあるものは、実施例1のB液から
得られた、液状油(ヨクイニン油)を示し、Aエ
キスとは、糖類及びアミノ酸を主体とするエキス
のことを言う。 (処方例クリーム) Aエキス 3.0 Bエキス 3.0 ステアリン酸 14.0 ワセリン 2.0 モノステアリン酸グリセリン 2.5 ポリオキシエチレンソルビタンモノステアリン酸
エステル(20E.O.) 1.5 香 料 0.5 酸化防止剤 適量 防腐剤 〃 1・3ブチレングリコール 8.0 精製水 全量100.0 (処方例乳液) Aエキス 0.2 Bエキス 2.0 スクワラン 5.0 ワセリン 2.0 ミツロウ 0.5 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 0.8 ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.D.
) 1.2 香 料 0.5 酸化防止剤 適量 防腐剤 〃 1・3ブチレングリコール 5.0 エチルアルコール 5.0 カルボキシビニールポリマー(1.0%水溶液)
20.0 水酸化カリウム 0.1 精製水 全量100.0 (処方例化粧水) Aエキス 2.0 グリセリン 5.0 1・3ブチレングリコール 4.0 オレイルアルコール 0.1 ポリオキシソルビタンモノラウリン酸エステル
(20E.D.) 1.5 ポリオキシエチレンラウリルエーテル(20E.O.
) 0.5 エチルアルコール 10.0 香 料 0.1 色 素 適量 紫外線吸収剤 〃 防腐剤 〃 精製水 全量100.0 (処方例ヘアーリキツド) Aエキス 0.5 Bエキス 5.0 ポリオキシプロピレンアルキルエーテルリン酸エ
ステル 19.0 トリエタノールアミン 1.0 エチルアルコール 48.0 香 料 適量 防腐剤 〃 精製水 全量100.0 (処方例ヘアーシヤンプ) Aエキス 5.0 ラウリル硫酸トリエタノールアミン酸 15.0 ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 2.0 香 料 適量 色 素 〃 水 全量100.0 (処方例ヘアーリンス) Aエキス 2.0 Bエキス 1.0 アルキルジメチルアンモニウムクロリド 3.0 グリセリルモノステアレート 3.0 香 料 適量 色 素 〃 水 全量100.0 (処方例ヘアートニツク) Aエキス 2.0 Bエキス 2.0 安息香酸 1.0 サリチル酸 1.0 レゾルシン 3.0 イソプロピルミリステート 3.0 ローズ水 10.0 エチルアルコール 全量100.0
【図面の簡単な説明】
第1図と第2図は、本発明によつて得られた、
糖類及びアミノ酸を主体とするエキスによる保湿
作用についての効果を示すグラフである。但し、
第2図は、50%の1−3ブチレングリコールの水
溶液中に、エキスを10%添加したときの効果を示
す。第3図は、本発明によつて得られた糖類及び
アミノ酸を主体とするエキスと、遊離脂肪酸から
なる、ヨクイニン油の紫外部吸収スペクトルを示
すグラフである。Aは、糖類及びアミノ酸を主体
とするエキス。Bは、遊離脂肪酸からなるヨクイ
ニン油。第4図は、本発明によつて得られた糖類
及びアミノ酸を主体とするエキス中の、アミノ酸
についての薄層クロマトグラフイのスポツトを示
す。第5図は、本発明によつて得られた、ヨクイ
ニン油と、従来の公知有機溶媒を用いて得られた
エキス(主体成分は油脂)の、薄層クロマトグラ
フイのスポツトを示す。イは、本発明によつて得
られたヨクイニン油。その他は、各種公知抽出溶
媒によつて得られたヨクイニン油で、その抽出溶
媒を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ヨクイニン末に、10倍量の2N塩酸を加えて
    加熱分解を行い、得られた泥状物に対し、同量の
    トリクロロトリフルオロエタンを加えて撹拌し、
    静置すると三層に分離するので、その上層部と中
    層部を用いて、これを減圧濃縮して得ることを特
    徴とする、糖類及びアミノ酸を主体とするヨクイ
    ニン加水分解エキスの製造法。 2 ヨクイニン末に、10倍量の2N塩酸を加えて
    加熱分解を行い、得られた泥状物に対し、同量の
    トリクロロトリフルオロエタンを加えて撹拌し、
    静置すると三層に分離するので、その下層部を用
    いて、これを減圧濃縮して得ることを特徴とす
    る、遊離脂肪酸を主体とする液状油の製造法。
JP11076580A 1980-08-12 1980-08-12 Separate preparation of essence obtained by hydrolysis of coix seed and liquid oil, and skin cosmetic containing essence obtained by hydrolysis of coix seed Granted JPS5735519A (en)

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