JPS6233370Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はUHFチユーナの高周波入力装置の改
良に係る。

先ず以下に、第１図を参照して、本考案を適用
して好適な電子同調式UHFチユーナの一例を説
明する。第１図に於いて、１は高周波入力同調回
路、２は高周波増幅回路、３は高周波段間同調回
路、４はミキサ、５は局部発振器で、これ等回路
はシールド用金属ケース（図示せず）内に収納さ
れている。又、同調回路１，３及び発振器５の各
可変容量ダイオードには端子６より同調制御信号
が供給される。７はミキサ４より導出された中間
周波信号出力端子である。

次に高周波入力同調回路１について説明する
に、これは金属ケースと相俟つて、半同軸型同調
回路を構成している。８は平衡型アンテナコイル
で、その一端が抵抗器９を介してケース（接地）
に接続されている。アンテナコイル８の両端のア
ンテナ端子２２には、300Ωの平衡型フイーダが
接続される。１０はこのコイル８に電磁結合され
て高周波入力装置（トランス）１８を構成する共
振線路（中心導体）で、一端がケースに接続され
ると共に、他端が可変容量ダイオード１１−カツ
プリングコンデンサ１７を通じて高周波増幅回路
（４極MOS−FETを増幅素子として用いている）
１２の入力側に接続されている。ダイオード１１
の両端にはコイル１２及びコンデンサ１３の直列
回路が並列接続される。ダイオード１１及びコン
デンサ１７の接続中点がコンデンサ１４を通じて
ケースに接続される。又、この接続中点が抵抗器
１５−コンデンサ１６の直列回路を通じてケース
に接続される。抵抗器１５及びコンデンサ１６の
接続中点が端子６に接続されている。

次に、高周波入力装置１８を構成する共振線路
１０及びアンテナコイル８の配置の２つの従来例
を第２図、第３図及び第４図、第５図を参照して
説明する。

先ず、第２図及び第３図の従来例を説明する
に、２０はシールド用金属ケースを示し、２０
ａ，２０ｂはその角部に於ける互いに直交する側
板である。２３はこのケース２０に、その側板２
０ａ，２０ｂと直交するように取付けられたプリ
ント配線基板である。そして、Π型の共振線路１
０がケース２０の角部に於いてその共振線路１０
を含む平面がケース２０の側板２０ａに平行とな
るように、その両端に於いて基板２３上に植立さ
れている。略矩形に巻かれたアンテナコイル（被
覆導線）８が、これを含む平面が共振線路１０を
含む平面と直交し且つこの共振線路１０に所定間
隔を置いて近接するように、支持具２１を介して
ケース２０の側板２０ｂに取付けられている。
尚、２２は支持具２１に取付けられたアンテナ端
子である。又、共振線路１０の中間直線状部は、
アンテナコイル８の含まれる平面に含まれるか又
は近接している。

この第２図及び第３図の高周波入力装置１８に
於いて、アンテナ端子２２からチユーナを見た入
力インピーダンスを第８図にスミスチヤートで示
す。尚、この図に於いて、横軸はＲ（抵抗）軸、
縦軸はＸ（リアクタンス）軸である。これによる
と、そのインピーダンス（抵抗）は13ch（チヤ
ンネル）で300Ωで、13chから62chのテレビジヨ
ン信号に行くに従つて大となる。又、このため第
２図及び第３図の高周波入力装置１８に於ける定
在波比（SWR）は、第１２図に示すように13ch
のテレビジヨン信号に対しては1.0で、13chから
62chのテレビジヨン信号に行くに従つてSWRが
大きくなつてしまう。

次に第４図及び第５図の従来例を説明するに、
この従来例では第２図及び第３図の従来例に於い
て、略矩形に巻かれたアンテナコイル８が、これ
を含む平面が共振線路１０を含む平面と平行し且
つこの共振線路１０に所定間隔を置いて近接する
ように、支持具２１を介してケース２０の側板２
０ｂに取付けられている。

この第４図及び第５図の高周波入力装置１８に
於いて、アンテナ端子２２からチユーナを見た入
力インピーダンスを第９図にスミスチヤートで示
す。これによると、そのインピーダンス（抵抗）
は第８図と逆に62chでは300Ωで、62chから13ch
のテレビジヨン信号に行くに従つて大となる。
又、このため第４図及び第５図の高周波入力装置
１８に於ける定在波比（SWR）は第１３図に示
すように、62chのテレビジヨン信号に対しては
1.0で、62chから13chのテレビジヨン信号に行く
に従つてSWRが大きくなつしまう。

又、第４図及び第５図の従来例に於いて、アン
テナコイル８と共振線路１０との間の間隔を一層
小にすると、インピーダンス（抵抗）は第１０図
に示す如く62ch〜13chの間の中域チヤンネルの
テレビジヨン信号で300Ωとなり、このチヤンネ
ルから62ch及び13chのテレビジヨン信号に行く
に従つてかなり小及び大になる。従つて、SWR
は、第１４図に示す如く、62ch〜13chの間の特
定チヤンネルで1.0となり、62ch及び13chに行く
に従つてかなり大となる。

以上述べたように、従来の高周波入力同調装置
では、13ch〜62chに亘るUHFテレビジヨン信号
に対し、SWRを1.0又は1.0に極く近い値にするこ
とが困難であつた。

かかる点に鑑み、本考案はUHFの略全帯域の
テレビジヨン信号に対し、SWRを1.0又は1.0に極
く近い値にすることのできるこの種UHFチユー
ナの高周波入力装置を提案せんとするものであ
る。

以下に第６図及び第７図を参照して、本考案の
一実施例を説明するも、これら図に於いて上述の
第２図及び第３図と対応する部分には同一符号を
付して重複説明を省略する。

本考案によるUHFチユーナの高周波入力装置
は、一端がケース２０に接続され、π型に成型さ
れた共振線路１０と、この共振線路１０に所定間
隔を置いて配されて、共振線路１０と電磁結合す
る略矩形状の平衡型アンテナコイル８とより成る
高周波入力同調回路１を具備し、共振線路１０を
含む平面及び平衡型アンテナコイル８を含む平面
の成す角が30゜〜60゜内の中間の所定角度、ここ
では例えば略45゜となるように選定して成るもの
である。

この第６図及び第７図の高周波入力装置１８に
於いて、アンテナ端子２２からチユーナを見た入
力インピーダンスを第１１図にスミスチヤートで
示す。これによると、そのインピーダンス（抵
抗）は13ch〜62chの間に全チヤンネルのテレビ
ジヨン信号で300Ωとなり、このチヤンネルから
62ch及び13chのテレビジヨン信号に行くに従つ
て僅か小及び大になるが、300Ωに極く近い値と
なる。従つて、SWRは、第１５図に示す如く
62ch〜13chの間の特定チヤンネルで1.0となり、
62ch及び13chに行くに従つて僅か大となるが、
1.0に極く近い値となる。

尚、これらインピーダンス（抵抗）及びSWR
の特性は、上記角度θ゜が略30゜〜60゜の範囲で
実用に供し得る特性となる。又、共振線路１０及
びアンテナコイル８間の間隔を適当な値に選定す
ることによつても、UHFテレビジヨン信号の全
帯域に於けるSWRの特性を補助的に変化させる
ことができる。

上述せる本考案UHFチユーナの高周波入力装
置によれば、UHFの略全帯域のテレビジヨン信
号に対し、SWRを1.0又は1.0に極く近い値にする
ことができる。従つて、UHFチユーナの電力利
得、雑音指数を改善することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用し得るUHFチユーナの
一例を示すブロツク線図、第２図は従来装置を示
す断面・斜視図、第３図はその断面図、第４図は
他の従来装置を示す断面・斜視図、第５図はその
断面図、第６図は本考案装置の一実施例を示す断
面・斜視図、第７図はその断面図、第８図〜第１
１図はインピーダンス特性を示す曲線図、第１２
図〜第１５図はSWR特性を示す曲線図である。 １は高周波入力同調回路、８は平衡型アンテナ
コイル、１０は共振線路、２０は金属ケースであ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端がケースに接続され、π型に成型された共
   振線路と、該共振線路に所定間隔を置いて配され
   て、該共振線路と電磁結合する略矩形状の平衡型
   アンテナコイルとより成る高周波入力同調回路を
   具備し、上記共振線路を含む平面及び上記平衡型
   アンテナコイルを含む平面の成す角が30゜〜60゜
   内の所定角度となるように選定されてなるUHF
   チユーナの高周波入力装置。