JPS6233333Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はトランジスタ、ダイオード、サイリス
タ等の発熱部品を取付け、該発熱部品の内部で発
生する熱を放熱するための電気素子用放熱器に関
し、発熱部品の放熱が効率良く行われる電気素子
用放熱器を提供するものである。

従来この種の放熱器は、第１図に示す如く、ア
ルミニウム合金等の熱良導部材からなる基板に多
数条の凹溝を形成し、該凹溝にフインを嵌込み熔
着、或はロウ付けを行つていた。しかしながら、
かかる従来品にあつては、基板に凹溝を形成する
ことが容易でなく、しかも、ブレージングを行う
場合にはブレージング用ロウ材を別途に使用しな
ければならないという欠点があつた。

本考案は、基板にフインを固着するに当り、両
面にロウ材を有する略波形の金属板を使用するこ
によつて、上述のような従来の欠点を解消し、電
気素子用放熱器が簡単に得られるようにしたもの
である。

次に、本考案の実施例を第２図以下において説
明する。

第２図は一実施例を示す分解斜視図、第３図は
金属板の１部拡大断面図、第４図は別の実施例を
示す斜視図、第５図は更に別の実施例を示す斜視
図である。

本考案の電気素子用放熱器は、金属製基板１、
金属板２及びフイン３とで構成しており、これら
金属製基板１、金属板２及びフイン３は、例え
ば、アルミニウム合金、銅等の熱良導部材からな
る。金属製基板１にはトランジスタ等の発熱部品
４が取付けられる。この金属製基板１に金属板２
を当接する。金属板２は、その両面にロウ材５を
適宜厚さに設け、かつ、略波形に形成してある。
第５図においては、谷部２１と山部２２が平面に
なつている金属板２を例示してある。このような
金属板２であると、金属板２と金属製基板１及び
金属板２とフイン３とを一層ロウ付けし易くなる
ので好ましい。

本考案は上述したものに限定されない。例え
ば、金属板２はロウ付けに必要なロウ材５をその
両面に設けたものであれば、ロウ材５の厚さは問
わないし、略波形に形成してあればその形状も問
わない。また、第４図に例示する如く、金属製基
板１の両面に金属板２を当接し、両金属板２の谷
部２１にフイン３を挿入する等して、フイン３を
金属製基板１の両面にロウ付けしたものであつて
もよい。更に、第５図に例示する如く、２枚の金
属製基板１でフイン３を挾むようにしてロウ付け
した放熱器であつてもよい。

以上のように本考案の電気素子用放熱器は、そ
の金属製基板１にトランジスタ等の発熱部品４を
取付ける。この発熱部品４の熱は金属製基板１を
通じ、金属板２を介してフイン３に伝達されるも
のである。本考案は、両面にロウ材を有する略波
形の金属板を金属製基板に当接し、この金属板の
谷部にフインを挿入し、金属製基板と金属板及び
該金属板とフインとをそれぞれロウ付けするもの
であるから、従来のようにフインを取付けるため
の凹溝を基板に形成したり、ロウ材を別途に使用
する必要もなく、簡単かつ確実にフインを取付け
ることができ、放熱効率が良好な電気素子用放熱
器が簡単に得られる。また、第４図に例示する如
く、金属板のピツチを伸縮変形させてロウ付けす
ることにより、フインの間隔を自由に設定できる
等電気素子用放熱器として幾多の効果を奏するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来品の分解斜視図、第２図以下は本
考案の実施例を示し、第２図は分解斜視図、第３
図は金属板の１部拡大断面図、第４図は別の実施
例を示す斜視図、第５図は更に別の実施例を示す
斜視図である。 図中１は金属製基板、２は金属板、３はフイ
ン、４は発熱部品、５はロウ材、２１は金属板の
谷部を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 発熱部品が取付けられる金属製基板に、両面に
   ロウ材を有する略波形の金属板を当接し、該金属
   板の谷部にフインを挿入すると共に、上記金属製
   基板と金属板及び該金属板とフインとをそれぞれ
   ロウ付けしてなる電気素子用放熱器。