JPS6232678Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ジヨルトテーブルの上方に鋳砂投入
装置及びスクイズ装置を並列的に配設してなる形
式の鋳型造型機に関する。

従来のこの種の鋳型造型機においては、ジヨル
トテーブル上へ鋳枠を搬入あるいは搬出する装置
を、鋳砂投入装置やスクイズ装置とはそれぞれ独
立して設置しているのが普通であり、そのため鋳
型造型機の全体構成を複雑化するとともに、レイ
アウトの面でも困難さを伴つている。

本考案の目的は、上記の不具合に鑑みて、鋳型
造型に直接関与する鋳砂投入装置及びスクイズ装
置と、間接的に関与する鋳枠の搬入あるいは搬出
のための装置とを１つの可動台を介して一体化せ
しめ、もつて全体構成の簡略化に有効な鋳型造型
機を提供することにある。

以下、本考案を図示の実施例に基づいて具体的
に説明する。図示のように、空枠搬入ポジシヨン
としての搬入用ローラコンベヤ１、空枠待機ポジ
シヨンとしての空枠受承台２、造型ポジシヨンと
してのジヨルト装置３におけるジヨルトテーブル
４、鋳型待機ポジシヨンとしての鋳型受承台５、
鋳型搬出ポジシヨンとしての搬出用ローラコンベ
ヤ６が、図示左側から上記の順で一定間隔ごとに
配列されている。そして前記空枠受承台２には搬
入されてくる空枠７の特定箇所に形成された判定
用の突起等の有無を検知することによつて、該空
枠７の種類（上，下の別）やその姿勢（反転や向
き）の良否を判定する枠判定装置８が設置され、
また搬出用ローラコンベヤ６には鋳型９にガス抜
き用の穴を明けるべく適数本の針を上向きに配設
した穴明け装置１０が昇降可能に設置されてい
る。なお、１１はジヨルトテーブル４上に交換可
能にセツトされた模型である。

しかして、上記各ポジシヨンの中心を結ぶ直線
の上方には、平面矩形状に枠組みされたフレーム
１２に配設された適数個のローラ１３上を前記各
ポジシヨンの配列方向に往復移動される１台の可
動台１４が設けられ、該可動台１４は本実施例で
は矩形枠状に形成されるとともに、フレーム１２
の一側に設置された横動装置としての電動式また
は油圧式のモータ１５（シリンダに変更可能）及
びクランク機構１６を介して前記各ポジシヨンの
配列ピツチと同じストロークで往復動される。可
動台１４には、造型ポジシヨンであるジヨルトテ
ーブル４上において、鋳枠７内に鋳砂を投入する
ための鋳砂投入装置Ａ及び型締めを行うためのス
クイズ装置Ｂが並設されるとともに、さらに各ポ
ジシヨン間における枠移送を行うための４基の第
１〜第４の移載装置Ｃ１〜Ｃ４が配列され、かつ
そのうちの第２と第３の２基Ｃ２及びＣ３は鋳砂
投入装置Ａ及びスクイズ装置Ｂの下部に併合的に
配設されている。

可動台１４の一側において、鋳砂投入装置Ａは
本体１７が可動台１４によつて直に支持され、該
本体１７には鋳砂投入時に鋳枠上に乗載可能な砂
飛散防止用の盛枠１８が上下動可能に吊設されて
いる。また、鋳砂投入装置Ａの近くには油圧式の
搬入用リフトシリンダ１９が縦向きに配設される
とともに可動台１４にタイバー２０を介して支持
されており、該リフトシリンダ１９のピストンロ
ツド２１の下端には、枠搬送方向に互に平行に延
在する一対の移載装置用の支持板２２がタイバー
２３を介して対向状に固着され、該支持板２２に
枠搬入用の第１と第２の２基の移載装置Ｃ１及び
Ｃ２が装着されている。すなわち、第１及び第２
の移載装置Ｃ１及びＣ２は各支持板２２の下部に
吊設された一対のクランプベース２４と、各クラ
ンプベース２４にそれぞれ取付けられた一対のク
ランプアーム２５と、該クランプアーム作動用の
クランプシリンダ２６とより構成されていて、鋳
枠７の側部に突設された突片７ａを把持するよう
になつている。なお、前記支持板２２はその一部
によつて前記鋳砂投入装置Ａの盛枠１８を引上げ
可能に支持している。

また、可動台１４の他側には油圧式の搬出用リ
フトシリンダ２７が縦向きに配設されるとともに
可動台１４にタイバー２８を介して支持されてお
り、該リフトシリンダ２７のピストンロツド２９
の下端部には、枠搬送方向に互に平行に延在する
一対の支持板３０がタイバー３１を介して対向状
に固着され、該支持板３０にスクイズ装置Ｂ及び
枠（鋳型）搬出用の第３及び第４の２基の移載装
置Ｃ３及びＣ４が装着されている。すなわち、第
３及び第４の移載装置Ｃ３及びＣ４は各支持板３
０にそれぞれ直に取付けられた一対のクランプア
ーム３２及びこれを作動するクランプシリンダ３
３から構成されていて、前記枠搬入用の第１及び
第２の移載装置Ｃ１及びＣ２と同様に鋳枠７の突
片７ａを把持するようになつている。また、スク
イズ装置Ｂは第３の移載装置Ｃ３の真上に配設さ
れ、スクイズシリンダ３４の本体が前記支持板３
０上に固着されたブラケツト３５上に４本の脚３
４ａを介して乗載されていて、スクイズ動作時に
は支持板３０と縁が切れるように構成されてい
る。スクイズシリンダ３４のピストンロツド３６
の下部には鋳砂押圧用のスクイズプレート３７が
吊設されている。前記スクイズシリンダ３４の本
体には、その脚３４ａ、ブラケツト３５及び支持
板３０を貫通して垂下する４本のスクイズフツク
３８が設けられており、該スクイズブツク３８下
端のフツク３８ａは前記ジヨルト装置３側に設け
られた連結部材３９と係脱可能とされている。な
お、連結部材３９は常には非連結位置に待機され
ていて、スクイズ装置Ｂがジヨルトテーブル４上
へ移動されたときに連結位置へ変位してスクイズ
フツク３８と係合するようになつている。

つぎに、上述のように構成された鋳型造型機の
作用を第４図を中心にして説明する。第４図のイ
は両リフトシリンダ１９，２７が共に上昇され各
移載装置Ｃ１〜Ｃ４がそれぞれ空枠７あるいは鋳
型９を持上げた第４図のヘに示す状態のもとで、
可動台１４をモータ１５及びクランク機構１６か
らなる横動装置によつて前進（往動）させた状
態、すなわち空枠７及び鋳型９が各ポジシヨン間
を１ピツチ移送された状態を示しており、また第
４図のロは斯かる状態から両リフトシリンダ１
９，２７が下降され、かつ各移載装置Ｃ１〜Ｃ４
による枠把持が解放された状態を示しており、空
枠７及び鋳型９はそれぞれ１ピツチずつ進行した
ポジシヨン上に移載される。

このような状態において、空枠待機ポジシヨン
である空枠受承台２では枠判定装置８による空枠
７の類別や方向性等の良否が判定され、また造型
ステーシヨンであるジヨルトテーブル４上では空
枠７の固定、鋳砂投入装置Ａによる鋳砂の投入及
びジヨルト装置３によるプレジヨルトがそれぞれ
行われ、さらに鋳型待機ポジシヨンである鋳型受
承台５上には鋳型９が待機され、また鋳型搬出ポ
ジシヨンである搬出用ローラコンベヤ６上では穴
明け装置１０による鋳型９へのガス抜き用の穴明
け加工が行われる。なお、この穴明けは上型につ
いてのみ行われ下型の場合は休止する。

上記各作業が完了すると、第４図のハに示す如
く両リフトシリンダ１９，２７の上昇動作により
各移載装置Ｃ１〜Ｃ４及びスクイズ装置Ｂが上昇
され、このとき鋳砂投入装置Ａの盛枠１８は前述
のように支持板２２によつて引上げられる。つづ
いて、各装置Ａ，Ｂ，Ｃ１〜Ｃ４は可動台１４と
共に横動装置によつて後退（往動）され、第４図
のニに示す状態となる。なお、この間において空
枠搬入ポジシヨンである搬入用ローラコンベヤ１
の所定位置には空枠７が供給され、一方搬出用ロ
ーラコンベヤ６上の鋳型９は次工程へ搬送され
る。

つづいて、両リフトシリンダ１９，２７の下降
動作によつて各移載装置Ｃ１〜Ｃ４及びスクイズ
装置Ｂは下降し、第４図のホに示す状態となる。
斯かる下降状態において、ジヨルトテーブル４上
にあつては第３図に示す如く連結部材３９がスク
イズ装置Ｂにおけるスクイズフツク３８と連結さ
れ、この状態のもとでスクイズシリンダ３４の作
動によつてスクイズプレート３７が鋳砂の上面に
所定の加圧力で押付けられるとともに、ジヨルト
装置３によるジヨルト動作が与えられ、型締めが
行われる。

型締め作業が完了すると、スクイズフツク３８
に対する連結部材３９の連結が解放されるととも
に、各移載装置Ｃ１〜Ｃ４が一斉に作動してクラ
ンプアーム２５，３２が枠７の突片７ａを把持
し、しかるのち両リフトシリンダ１９，２７が上
昇するため、各移載装置Ｃ１〜Ｃ４は空枠７ある
いは鋳型９を持上げる。この持上げによつて造型
ポジシヨンではいわゆる型抜きが行われることと
なり、その結果第４図のヘに示す状態となる。そ
して、上記型締め及び型抜きの各作業中におい
て、鋳砂投入装置Ａには１回の造型に必要とされ
る量の肌砂及び裏砂が鋳砂補給装置Ｄによつて補
給され、かくして鋳型造型作業の１サイクルが完
了する。

なお、本実施例における枠判定装置８による空
枠７の種別等の判定を搬入用ローラコンベヤ１上
で、また穴明け装置１０による鋳型へのガス抜き
用の穴明けを鋳型受承台５上でそれぞれ行い得る
ように構成することが可能である。

以上詳述したように、本考案は鋳型造型機にお
いて、鋳型造型に直接関与する鋳砂投入装置及び
スクイズ装置、鋳型造型に間接的に関与する空枠
搬入用及び鋳型搬出用の４基の各移載装置をすべ
て１台の可動台に装着してそれらの一体化を図つ
たものであり、このことにより造型機の全体構成
を簡略化し得るとともに、合理的レイアウトが可
能となり、また各装置に関しての前後進あるいは
昇降動作のための駆動装置数を減少することがで
き、省エネの面でも有効である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は鋳型造
型機の正面図、第２図は鋳砂投入装置の側断面
図、第３図はスクイズ装置の側面図、第４図イ〜
ヘは動作態様を示す説明図である。 １……搬入用ローラコンベヤ、２……空枠受承
台、４……ジヨルトテーブル、５……鋳型受承
台、６……搬出用ローラコンベヤ、７……空枠、
９……鋳型、１４……可動台、１９……搬入用リ
フトシリンダ、２２，３０……支持板、２７……
搬出用リフトシリンダ、Ａ……鋳砂投入装置、Ｂ
……スクイズ装置、Ｃ１〜Ｃ４……移載装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空枠搬入用のローラコンベヤ、空枠受承台、ジ
   ヨルトテーブル、鋳型受承台及び鋳型搬出用のロ
   ーラコンベヤを上記の順序で一定ピツチをもつて
   配列し、これらを結ぶ線上の上方位置には１台の
   可動台を上記配列方向と平行な方向に往復動可能
   に設置し、該可動台の一側には前記空枠搬入用ロ
   ーラコンベヤ上の空枠をつかんで空枠受承台上へ
   移載する第１の移載装置と、空枠受承台上の空枠
   をつかんでジヨルトテーブル上へ移載する第２の
   移載装置との２基を、また可動台の他側にはジヨ
   ルトテーブル上の鋳型をつかんで鋳型受承台上へ
   移載する第３の移載装置と、鋳型受承台上の鋳型
   を鋳型搬出用のローラコンベヤ上へ移載する第４
   の移載装置との２基を、それぞれリフトシリンダ
   を介して昇降可能に配設し、さらに前記第２の移
   載装置の真上において鋳砂投入装置を可動台に支
   持させるとともに、前記第３の移載装置上にはス
   クイズ装置を設置してなるを特徴とする鋳型造型
   機。