JPS6241781Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はダイホルダーが互に平行な軸線を中
心として揺動可能なプラスチツク加圧成型装置に
関する。

一般にこの形式の成型装置は、反応性の液体系
統から固型物品を成形するために使用されるが、
従来では四柱式が主に使用されたけれども、作業
中柱が邪魔になるため、作業性が悪く、大きなデ
イライト（成型物が型から離れるようにするため
利用されるスペース）を必要とした、そこで第１
図に示すように、Ｃ型フレーム２０を有し、揺動
可能な下型支持体１９に取付けられ、プラテン１
８を往復運動するように駆動する装置と、上側型
支持体１７及び下側型支持体１９の各々とＣ型フ
レームとの間に結合され型支持体を鎖線のように
揺動するよう駆動する装置を有するプラスチツク
成型装置が特公昭54−29542号に提案されてい
る。ところがこのように構成してなるプラスチツ
ク成型装置においては、プラテン１８を往復動す
る締付けシリンダー１５及びプラテン案内桿１３
は共に下側型支持体１９に装着され、該下側型支
持体１９はピン等により、Ｃ型フレーム２０の下
側ジヨー１４に揺動可能に支持されているので、
プラスチツク成型時にプラテンを上昇せしめて、
型締めする場合、型の平行精度維持がむづかし
く、中心線がずれたり片締めになる等の欠点があ
つた。

この考案はかかる事情に鑑みてなされたもので
あり、フレームの相対するジヨーにダイホルダー
を互に平行な軸心を中心として揺動可能に軸支す
るが、その内の片方のダイホルダーを加圧シリン
ダーにより、フレームに取付けたガイド装置に沿
つて上下に駆動するラムに軸着することにより従
来の欠点を解消したプラスチツク加圧成型装置を
提供せんとするものである。

以下この考案による実施例を第２図〜第３図に
もとづいて具体的に説明する。図において従来例
と対応する箇所及び部品は同一符合を付して説明
する。第２図イはこの考案の一実施例を示す側面
図、ロは同正面図である。Ｃ型フレーム２０の上
側ヨー１６には、ピン１６′により上部ダイホル
ダー２３が軸支され、該ダイホルダー２３は、上
部ジヨー１６に取付けたシリンダー２５により揺
動されるようになつている。下側ジヨー１４には
加圧シリンダー２１により上下に駆動されるラム
２２がＣ型フレーム２０に取付けられたガイドポ
スト３０に沿つて上下するように装着される。前
記ラム２２の上部には、ピン２２′により下部ダ
イホルダー２４が軸着されると共に、ラム２２に
取付けたシリンダー２６により揺動されるように
なつている。鎖線２７，２８はダイホルダー２
３，２４に取付けた型である。

第３図イは、この考案の他の実施例を示す側面
図、ロは同Ａ−Ａ線断面図の拡大図であるが、第
２図のガイドポスト３０の代りに、第３図ロに示
すようなスライドギブ３１を用いるもので、更に
強固なガイド装置となるものである。

以上のような構造を有するこの装置は次の如く
作動する。

上部ダイホルダー２３と下部ダイホルダー２４
を垂直にし、ラムが下降した状態から、Ｃ型フレ
ームの下側ジヨー１４に装着した加圧シリンダー
２１を駆動し、ラム２２をガイドポスト３０又は
スライドギブ３１に沿つて上昇せしめると、前記
ラム２２に軸着された下部ダイホルダー２４が上
昇し、上型２７と下型２８が締付けられると同時
に成形が行なわれる。成形が終了すると同時に上
記と逆の動作で下部ダイホルダーが下降し、上型
と下型とが離れ、ラムが最も下つた時点で、シリ
ンダー２５，２６が駆動し、ダイホルダー２３，
２４はピン１６′，２２′を中心として前方に回転
するので、プラスチツク成型品を型から取外すも
のである。

以上詳細に説明したように、従来の成型装置は
第１図に示すように、型を取付けるプラテン１８
が下側型支持体１９に取付けたプラテン案内桿１
３をガイドにして、上下する構成であり、しかも
支持体１９は、ピンでＣ型フレーム本体に軸支さ
れているので不安定であり、型合せ時にぐらつき
がでて、平行度がでないので「かみ出し」（プラ
スチツクが型の合せ目よりはみ出すこと）が多く
なるが、この考案ではピン２２′で上部にダイホ
ルダー２４を軸着したラム２２をＣ型フレーム２
０の側面に取付けたガイドポスト３０又はスライ
ドギブ３１等を摺動して揺動台であるダイホルダ
ーごと上下する構成であり、型締め時において型
取付面の上、下平行精度が高く、又ラム２２を上
下に駆動する加圧シリンダー２１はフレームに固
定（従来のものは締付けシリンダー１５の下部に
ピンがある）されているので加圧シリンダー２１
は揺動しないので固定配管でよく、油もれメンテ
ナンスも容易である。

以上により本考案の装置では、機械精度が高
く、剛性が高くメンテナンスが容易で結果として
良好な注型品を得ることのできる有効な考案であ
る。

なお、Ｃ型フレームとし、スライド機構をＣ型
フレームの上下ジヨーの連結部の左右両側に配置
したので、４柱方式フレームにくらべて、柱が邪
魔にならず作業が容易になるという効果も得られ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のＣ型フレームを有するプラスチ
ツク成型装置の側面図、第２図イはこの考案の一
実施例を示す成型装置の側面図、第２図ロは同正
面図、第３図イはこの考案の他の実施例を示す成
型装置の側面図、第３図ロは同Ａ−Ａ線断面図の
拡大図である。 １３……プラテン案内桿、１４……下側ジヨ
ー、１５……締付けシリンダー、１６……上側ジ
ヨー、１７……上側型支持体、１８……プラテ
ン、１９……下側型支持体、２０……Ｃ型フレー
ム、２１……加圧シリンダー、２２……ラム、２
３……上部ダイホルダー、２４……下部ダイホル
ダー、３０……ガイドポスト、３１……スライド
ギブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下方向に相対するダイホルダーの一方のダイ
   ホルダーを、両ジヨーが水平方向に延び前記両ジ
   ヨーを連結する連結部が上下方向に延びる前方に
   向つて開いたＣ型フレームの一方のジヨーに揺動
   可能に枢支するとともに前記フレームとの間を前
   記一方のダイホルダーを揺動駆動する装置で連結
   し、他方のダイホルダーをラム上に揺動可能に枢
   支するとともにラムとの間を前記他方のダイホル
   ダーを揺動駆動する装置で連結し、前記ラムを前
   記フレームの他方のジヨーに取付けた加圧シリン
   ダーにより前記フレームの連結部の左右両側に取
   付けた上下方向に延びるガイドポストまたはスラ
   イドギブから成るスライド機構に沿つて上下に駆
   動可能としたことを特徴とするプラスチツク加圧
   成型装置。