JP2001137949A - 折曲げ加工機及びプレスブレーキ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧駆動を用いることなく、部材点数の少な
い簡単な構造で駆動される駆動機構を備えた折曲げ加工
機を提供する。 【解決手段】 下部フレーム５に備えたボトムダイ７と
協働してワークを上方向から押圧固定するトップダイ１
３を備えたラム９を左右のサイドフレーム３に昇降自在
に設ける。ラム上下駆動装置１７は、サイドフレーム３
に軸承されてクランプ用回転駆動手段２７により回転駆
動されるラムドライブシャフト２１と、このラムドライ
ブシャフト２１の偏心部に一端を軸承し且つ他端を前記
ラム９に軸承したクランプ用リンクアーム２９と、から
なる簡単な機構である。トップダイ１３とボトムダイ７
により押圧固定されて後方へ突出したワークを上方向ま
たは下方向へ折り曲げるベンドビーム４９が上下方向に
揺動自在に設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ワークに折曲げ加
工を行う折曲げ加工機及びプレスブレーキに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、折曲げ加工機２０１は図６および
図７に示されているようにトップダイ２０３とボトムダ
イ２０５との協働によってワークを挟圧固定した後に、
トップダイ２０３、ボトムダイ２０５から後方向（図６
の紙面に対して裏側方向、図７において右方向）へ突出
したワークＷの突出部を上方向又は下方向へ折曲げるも
のである。

【０００３】ボトムダイ２０５は、加工機本体の下部フ
レームとなる下側クランプビーム２０７の上部に設けら
れており、ボトムダイ２０５と対向したトップダイ２０
３は上側クランプビーム２０９の下部に設けられてお
り、上側クランプビーム２０９は後方側（図７において
右側）で下側クランプビーム２０７に設けた支持ブラケ
ット２１１に枢軸２１３を支点として上下方向へ揺動自
在に設けられている。

【０００４】上側クランプビーム２０９上には、ボトム
ダイ２０５とトップダイ２０３との協働でワークをクラ
ンプ・アンクランプせしめる上下動駆動機構２１５が設
けられている。この上下動駆動機構２１５としては、偏
心カム２１７を備えたクランプ用クランク軸２１９が図
６において左右方向に延伸された状態でクランク軸用ブ
ラケット２２１を介して上側クランプビーム２０９の上
に軸承されている。

【０００５】クランプ用クランク軸２１９は図６におい
て右側のクランク軸用ブラケット２２１に設けたクラン
プ用サーボモータ２２３の出力軸に図示せざるギヤ機構
を介して回転駆動されるべく連結されている。偏心カム
２１７はクランプアーム２２５の上端が枢軸２２７で軸
承されており、クランプアーム２２５の下端が下側クラ
ンプビーム２０７に揺動支点となる揺動軸２２９でもっ
て装着されている。

【０００６】したがって、クランプ用サーボモータ２２
３を駆動せしめると、クランプ用クランク軸２１９の偏
心カム２１７が回転される。この偏心カム２１７の回転
によりクランプアーム２２５が揺動軸２２９を支点とし
て揺動されながら、偏心カム２１７がクランプアーム２
２５の上端の枢軸２２７を中心に回転されることとなる
ので、クランク軸用ブラケット２２１を介して上側クラ
ンプビーム２０９が上下方向に揺動され、トップダイ２
０３がワークを押圧固定すべくボトムダイ２０５に向け
て上下動される。

【０００７】また、トップダイ２０３とボトムダイ２０
５の図７において右側にはワークの突出部を上方向又は
下方向へ折曲げるベンドビーム２３１が昇降自在に設け
られており、このベンドビーム２３１にはワークの突出
部を上方向へ折り曲げる上曲げ型２３３と、ワークの突
出部を下方向へ折り曲げる下曲げ型２３５が上下に離隔
して設けられている。

【０００８】また、従来のプレスブレーキのうち、例え
ば図８に示されているように下降式の油圧式プレスブレ
ーキ２３７では左右のサイドフレーム２３９，２４１の
上部に左軸及び右軸油圧シリンダ２４３，２４５が装備
されており、これらの左軸及び右軸油圧シリンダ２４
３，２４５のピストンロッド２４７の下端に上部テーブ
ル２４９が連結され上下動自在に設けられている。

【０００９】また、左右のサイドフレーム２３９，２４
１の下部に下部テーブル２５１が固定されている。

【００１０】上部テーブル２４９の下面にはパンチＰが
装着され、下部テーブル２５１の上面にはダイＤが装着
される。したがって、上部テーブル２４９が上下動して
パンチＰとダイＤと協働により板材Ｗの曲げ加工が行わ
れる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の折曲
げ加工機２０１においては、２本のクランプアーム２２
５が下側クランプビーム２０７の上方に位置しているの
で、これらのクランプアーム２２５はベンドビーム２３
１などの他の部材との干渉を回避するためにベンドビー
ム２３１を跨ぐようにして設けられている。また、クラ
ンプアーム２２５を用いた上下動駆動機構２１５は上述
したように複雑な機構であるので構成部材の点数が多い
という問題点があった。

【００１２】また、従来のプレスブレーキ２３７におい
ては、可動テーブルの上部テーブル２４９が油圧駆動ゆ
えに、油温により上部テーブル２４９やサイドフレーム
２３９，２４１に熱変位が生じてしまうので、上部テー
ブル２４９の下死点位置のバラツキが発生することにな
り、曲げ角度の加工精度が悪化するという問題点があっ
た。

【００１３】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、油圧駆動を用いることなく、
部材点数の少ない簡単な構造で駆動される駆動機構を備
えた折曲げ加工機及びプレスブレーキを提供することに
ある。

【００１４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項１によるこの発明の折曲げ加工機は、下部フレ
ームに備えたボトムダイと協働してワークを上方向から
押圧固定するトップダイを備えたラムを左右のサイドフ
レームに昇降自在に設け、このラムを上下動せしめるべ
く、前記サイドフレームに軸承されてクランプ用回転駆
動手段により回転駆動されるラムドライブシャフトと、
このラムドライブシャフトの偏心部に一端を軸承し且つ
他端を前記ラムに軸承したクランプ用リンクアームと、
からなるラム上下駆動装置を設け、前記トップダイとボ
トムダイによりワークを押圧固定した状態のもとで、ト
ップダイ、ボトムダイから後方へ突出したワークを上方
向または下方向へ折り曲げるベンドビームを上下方向に
揺動自在に設けると共にこのベンドビームを上下動せし
めるベンドビーム上下駆動装置を設けてなることを特徴
とするものである。

【００１５】したがって、ラムは油圧レスのサーボモー
タといったクランプ用回転駆動手段により回転駆動され
るラムドライブシャフトとクランプ用リンクアームとか
らなる簡単な機構により昇降駆動されるので、従来のよ
うなラムを上下動するクランプアームは不要となるため
にベンドビームなどの他の部材との干渉はなくなり、製
作コストも低くなる。

【００１６】請求項２によるこの発明の折曲げ加工機
は、下部フレームに備えたボトムダイと協働してワーク
を上方向から押圧固定するトップダイを備えたラムを上
下方向に揺動自在に設け、このラムを上下動せしめるべ
く、前記下部フレームに軸承されてクランプ用回転駆動
手段により回転駆動されるラムドライブシャフトと、こ
のラムドライブシャフトの偏心部に一端を軸承し且つ他
端を前記ラムに軸承したクランプ用リンクアームと、か
らなるラム上下駆動装置を設け、前記トップダイとボト
ムダイによりワークを押圧固定した状態のもとで、トッ
プダイ、ボトムダイから後方へ突出したワークを上方向
または下方向へ折り曲げるベンドビームを上下方向に揺
動自在に設けると共にこのベンドビームを上下動せしめ
るベンドビーム上下駆動装置を設けてなることを特徴と
するものである。

【００１７】したがって、ラムは油圧レスのサーボモー
タといったクランプ用回転駆動手段により回転駆動され
るラムドライブシャフトとクランプ用リンクアームとか
らなる簡単な機構により昇降駆動されるので、従来のよ
うなラムを上下動するクランプアームは不要となるため
にベンドビームなどの他の部材との干渉はなくなり、製
作コストも低くなる。

【００１８】請求項３によるこの発明の折曲げ加工機
は、請求項１又は２記載の折曲げ加工機において、前記
ベンドビーム上下駆動装置が、前記下部フレームに軸承
されてベンド用回転駆動手段により回転駆動されるベン
ド用ドライブシャフトと、このベンド用ドライブシャフ
トの偏心部に一端を軸承し且つ他端を前記ベンドビーム
に軸承したベンド用リンクアームと、からなることを特
徴とするものである。

【００１９】したがって、ベンドビームは油圧レスのサ
ーボモータといったベンド用回転駆動手段により回転駆
動されるベンド用ドライブシャフトとベンド用リンクア
ームとからなる簡単な機構により昇降駆動されるので、
製作コストが低くなる。

【００２０】請求項４によるこの発明のプレスブレーキ
は、上部テーブルと下部テーブルの一方を左右のサイド
フレームに昇降自在な可動側として設けると共に他方を
固定側として設けると共に前記可動側のテーブルを上下
動せしめるラム上下駆動装置を設け、前記上部テーブル
と下部テーブルに装着したパンチとダイとの協働により
ワークの曲げ加工を行うプレスブレーキにおいて、前記
ラム上下駆動装置が、前記サイドフレームに軸承されて
ラム昇降用回転駆動手段により回転駆動されるラムドラ
イブシャフトと、このラムドライブシャフトの偏心部に
一端を軸承し且つ他端を前記可動側のテーブルに軸承し
たラム用リンクアームと、からなることを特徴とするも
のである。

【００２１】したがって、可動側のテーブルは油圧レス
のサーボモータといったラム昇降用回転駆動手段により
回転駆動されるラムドライブシャフトとクランプ用リン
クアームとからなる簡単な機構により昇降駆動されるの
で、従来のような油圧駆動による油温の悪影響を受ける
ことがなくなるために曲げ角度の加工精度が向上する。

【００２２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の折曲げ加工機１の
実施の形態について図面を参照して説明する。

【００２３】図１ないしは図３を参照するに、本発明の
実施の形態に係わる折曲げ加工機１は、加工機本体を構
成するサイドフレーム３の下部の前部（図１において左
部）に下部フレームとしての例えば下部フロントプレー
ト５が画定されており、この下部フロントプレート５の
上面には左右方向（図１においてＸ軸方向）へ延伸した
固定金型としての例えばボトムダイ７が設けられてい
る。

【００２４】サイドフレーム３の上部の前部にはラムと
しての例えば上部フロントプレート９がガイド体１１に
より図１において上下方向（Ｚ軸方向）へ昇降自在に設
けられている。この上部フロントプレート９の下部には
ボトムダイ７と対向した可動金型としての例えば交換可
能なトップダイ１３が設けられている。このトップダイ
１３のほぼ中央部には図１において２点鎖線の部分にト
ップダイ１３の一部を構成する各種大きさの異なるセン
タ金型を交換する金型交換ユニット１５が設けられてい
る。この金型交換ユニット１５は公知であるので説明を
省略する。

【００２５】また、両サイドフレーム３の上部にはボト
ムダイ７とトップダイ１３との協働でワークをクランプ
・アンクランプせしめるラム上下駆動装置１７が本実施
の形態では上部フロントプレート９の上方に位置して設
けられている。

【００２６】このラム上下駆動装置１７としては、偏心
部としての例えばクランプ用偏心カム１９を備えたラム
ドライブシャフト２１が図１においてＸ軸方向に延伸さ
れた状態で両サイドフレーム３の上部に横架された横フ
レーム２３の上面に軸受部２５を介して軸承されてい
る。

【００２７】ラムドライブシャフト２１は図１において
右側のサイドフレーム３の側面に設けたクランプ用回転
駆動手段としての例えばラム用サーボモータ２７の出力
軸に図示せざるモータブレーキ付きギヤ機構を介して回
転駆動されるべく連結されている。

【００２８】図１及び図２を参照するに、クランプ用偏
心カム１９にはクランプ用リンクアーム２９の上端が枢
軸３１で軸承されていると共にクランプ用リンクアーム
２９の下端が上部フロントプレート９の上部に設けた溝
部３３に枢軸３５でもって軸支されている。なお、横フ
レーム２３にはクランプ用リンクアーム２９が挿通され
る逃げ穴部３７が設けられている。

【００２９】上記構成により、ラム用サーボモータ２７
を駆動せしめると、ギヤ機構を介してラムドライブシャ
フト２１のクランプ用偏心カム１９が回転される。クラ
ンプ用偏心カム１９が例えば図２において時計回り方向
の正転あるいは反時計回り方向の逆転に回転されると、
クランプ用リンクアーム２９の下端が図２において実線
及び２点鎖線に示されているように上下動するので上部
フロントプレート９は枢軸３５を介して上下動される。
以上のように、ラムは簡単な機構であるラム上下駆動装
置１７により上下方向に自在に位置調整可能となる。

【００３０】例えば、ボトムダイ７にワークが載置され
た後に、ラムドライブシャフト２１が時計回り方向に回
転されると、クランプ用偏心カム１９が時計回り方向に
回転するので、図２において２点鎖線に示されているよ
うにクランプ用リンクアーム２９を介して上部フロント
プレート９が下降されるから、トップダイ１３が下降さ
れてワークがボトムダイ７との間に挟まれて押圧固定さ
れることとなる。

【００３１】ラムドライブシャフト２１が反時計回り方
向に回転されると、クランプ用偏心カム１９が反時計回
り方向に回転するので、上部フロントプレート９が図２
において２点鎖線から実線へクランプ用リンクアーム２
９を介して上昇され、ワークがアンクランプされる。

【００３２】図１及び図３を参照するに、両サイドフレ
ーム３の後部には支持フレーム３９が横架して設けられ
ており、この支持フレーム３９の上部に立設した支持ブ
ラケット４１には偏心部を備えた水平駆動用偏心軸４３
がＸ軸方向へ延伸された状態で軸承されており、この水
平駆動用偏心軸４３は水平駆動用サーボモータ４５に連
動連結されている。

【００３３】また、複数の伝達リンク４７が水平駆動用
偏心軸４３を介して前後方向（Ｙ軸方向）へ揺動自在に
設けられており、複数の伝達リンク４７の前端部にはベ
ンドビーム４９の後端部が連結ピン５１を介して連結さ
れており、連結ピン５１は支持フレーム３９の上面を水
平方向に移動自在なピンブラケット５３に支承されてい
る。

【００３４】上記のベンドビーム４９の図３において左
側にはＸ軸方向へ延伸した前記ベンドビーム４９の一部
を構成する曲げ型ホルダ５５がガイド部材５７を介して
昇降自在に取り付けられている。上記曲げ型ホルダ５５
にはワークの突出部を上方向へ折り曲げる上曲げ型５９
と、ワークの突出部を下方向へ折り曲げる下曲げ型６１
が上下に離隔して設けられている。なお、上記上曲げ型
５９と下曲げ型６１はＸ軸方向へ延伸されている。

【００３５】上記曲げ型ホルダ５５を上下方向（Ｚ軸方
向）へ揺動させるベンドビーム上下駆動装置６３として
は、サイドフレーム３に偏心部としての例えばベンド用
偏心カム６５を備えたベンド用ドライブシャフト６７が
ベンド用回転駆動手段としての例えばベンド用サーボモ
ータ６９により回転駆動されるように構成されており、
図１及び図３に示されているように曲げ型ホルダ５５の
下部に枢軸７１を介して連結したベンド用リンクアーム
７３の下端部がベンド用偏心カム６５に枢軸７５で軸承
されている。

【００３６】図３を参照するに、ベンド用ドライブシャ
フト６７の軸端には従動ギヤ７７が設けられており、こ
の従動ギヤ７７に噛合する駆動ギヤ７９がベンド用サー
ボモータ６９の駆動軸に設けられている。

【００３７】上記構成により、ベンド用サーボモータ６
９によりベンド用ドライブシャフト６７が回転駆動され
ると曲げ型ホルダ５５がベンド用リンクアーム７３を介
して上方向へ揺動して、上曲げ型５９の先端部の高さ位
置をボトムダイ７の上面の高さ位置とほぼ同じにする。
また、ワークがボトムダイ７上の所定位置に位置決めさ
れると共に、ラム用サーボモータ２７を適宜に操作して
ラムドライブシャフト２１が回転駆動されてワークが挟
圧固定される。

【００３８】ワークが挟圧固定された状態のもとで、ベ
ンド用サーボモータ６９を適宜に操作してベンド用ドラ
イブシャフト６７が回転駆動されてベンド用リンクアー
ム７３を介して曲げ型ホルダ５５、上曲げ型５９が上方
向へ更に揺動されることにより、ワークにおけるトップ
ダイ１３、ボトムダイ７から後方向へ突出した突出部
が、上方向へ折り曲げられる。

【００３９】なお、ワークの突出部が下方向に折り曲げ
られるときには、下曲げ型６１とボトムダイ７のクリア
ランスが調節され、ベンド用サーボモータ６９によりベ
ンド用ドライブシャフト６７が回転駆動されてベンド用
リンクアーム７３を介して曲げ型ホルダ５５が下方向へ
揺動して、下曲げ型６１が下方へ揺動されて折り曲げら
れる。

【００４０】以上のように、ベンドビーム４９の一部を
構成する曲げ型ホルダ５５は簡単な機構のベンドビーム
上下駆動装置６３により容易に上下動される。

【００４１】次に、本発明の折曲げ加工機の他の実施の
形態について図面を参照して説明する。

【００４２】図４を参照するに、本発明の実施の形態に
係わる折曲げ加工機８１は、加工機本体の下部フレーム
としての例えば下側クランプビーム８３が備えられてお
り、この下側クランプビーム８３の上部に設けた支持ブ
ラケット８５に枢軸８７を支点としてラムとしての例え
ば上側クランプビーム８９が図４において上下方向（Ｚ
軸方向）へ揺動自在に設けられている。

【００４３】下側クランプビーム８３の前部（図４にお
いて左部）には下部フロントプレート９１が画定されて
おり、この下部フロントプレート９１の上面には左右方
向（図４においてＸ軸方向）へ延伸した固定金型として
の例えばボトムダイ７が設けられている。上側クランプ
ビーム８９の前部には上部フロントプレート９３が固定
されており、この上部フロントプレート９３の下部には
ボトムダイ７と対向した可動金型としての例えば交換可
能なトップダイ１３が設けられている。このトップダイ
１３のほぼ中央部には図４において２点鎖線の部分には
前述した実施の形態の折曲げ加工機１と同様に金型交換
ユニット１５が設けられている。

【００４４】また、下側クランプビーム８３にはボトム
ダイ７とトップダイ１３との協働でワークをクランプ・
アンクランプせしめるために上側クランプビーム８９を
上下方向に揺動せしめるラム上下駆動装置９５が設けら
れている。

【００４５】このラム上下駆動装置９５としては、前述
した実施の形態のラム上下駆動装置１７と機構的にほぼ
同様であり、偏心部としての例えばクランプ用偏心カム
９７を備えたラムドライブシャフト９９が図４において
Ｘ軸方向に延伸された状態で下側クランプビーム８３に
軸承されている。

【００４６】ラムドライブシャフト９９は図４において
右側の下側クランプビーム８３の側面に設けたクランプ
用回転駆動手段としての例えば前述した実施の形態と同
様のラム用サーボモータ１０１の出力軸に回転駆動され
るべく連結されている。

【００４７】図４を参照するに、クランプ用偏心カム９
７にはクランプ用リンクアーム１０３の上端が枢軸１０
５で軸承されていると共にクランプ用リンクアーム１０
３の下端が上側クランプビーム８９の下部に枢軸１０７
でもって軸支されている。

【００４８】上記構成により、ラム用サーボモータ１０
１を駆動せしめると、ギヤ機構を介してラムドライブシ
ャフト９９のクランプ用偏心カム９７が回転される。ク
ランプ用偏心カム９７が例えば図４において時計回り方
向の正転あるいは反時計回り方向の逆転に回転される
と、このクランプ用偏心カム９７の正逆回転によりクラ
ンプ用リンクアーム１０３を介して上側クランプビーム
８９は上下方向に揺動される。

【００４９】上側クランプビーム８９が下方向へ揺動さ
れることから、前述した実施の形態と同様にボトムダイ
７上に載置されたワークは、ボトムダイ７とトップダイ
１３との協働で押圧固定されることとなる。

【００５０】以上のように、ラムは簡単な機構であるラ
ム上下駆動装置９５により上下方向に自在に位置調整可
能となる。

【００５１】なお、上記のようにトップダイ１３とボト
ムダイ７によりワークが押圧固定された状態のもとで、
トップダイ１３、ボトムダイ７から後方へ突出したワー
クを上方向または下方向へ折り曲げるベンドビーム４９
と、このベンドビーム４９を上下動せしめるベンドビー
ム上下駆動装置６３としては、前述した実施の形態の折
曲げ加工機１と同様の構造であるので、機構並びに動作
の説明を省略する。

【００５２】なお、ベンドビーム４９を前後方向に揺動
せしめるための水平駆動用偏心軸４３は下側クランプビ
ーム８３の上部に設けた支持ブラケット８５に前述した
実施の形態と同様にＸ軸方向へ延伸された状態で軸承さ
れている。

【００５３】次に、本発明のプレスブレーキの実施の形
態について図面を参照して説明する。

【００５４】図５を参照するに、本実施の形態に係わる
プレスブレーキ１０９は、下降式プレスブレーキを対象
としているが、上昇式のプレスブレーキであっても構わ
ない。

【００５５】プレスブレーキ１０９は加工機本体を構成
するサイドフレーム１１１の下部の前部（図５において
左部）に固定テーブルとしての例えば下部テーブル１１
３が画定されており、この下部テーブル１１３の上面に
は左右方向（図５においてＸ軸方向）へ延伸したダイＤ
が装着され固定されている。

【００５６】サイドフレーム１１１の上部の前部にはラ
ムとしての例えば上部テーブル１１５がガイド体１１７
により図５において上下方向（Ｚ軸方向）へ昇降自在に
設けられている。この上部テーブル１１５の下面にはパ
ンチＰが等間隔に配置されている複数の中間板１１９を
介して装着され固定されている。

【００５７】また、両サイドフレーム１１１の上部には
上部テーブル１１５を昇降駆動せしめるラム上下駆動装
置１２１が上部テーブル１１５の上方に位置して設けら
れている。

【００５８】このラム上下駆動装置１２１としては、前
述した折曲げ加工機１の実施の形態のラム上下駆動装置
１７と同様の構造であり、偏心部としての例えばラム用
偏心カム１２３を備えたラムドライブシャフト１２５が
図５においてＸ軸方向に延伸された状態で両サイドフレ
ーム１１１の上部に横架された横フレーム１２７の上面
に軸受部１２９を介して軸承されている。

【００５９】ラムドライブシャフト１２５は図５におい
て右側のサイドフレーム１１１の側面に設けたクランプ
用回転駆動手段としての例えばラム用サーボモータ１３
１の出力軸に図示せざるモータブレーキ付きギヤ機構を
介して回転駆動されるべく連結されている。

【００６０】図５を参照するに、ラム用偏心カム１２３
にはラム用リンクアーム１３３の上端が枢軸１３５で軸
承されていると共にラム用リンクアーム１３３の下端が
上部テーブル１１５の上部に設けた溝部１３７に枢軸１
３９でもって軸支されている。なお、横フレーム１２７
にはラム用リンクアーム１３３が挿通される逃げ穴部１
４１が設けられている。

【００６１】上記構成により、ラム用サーボモータ１３
１を駆動せしめると、ギヤ機構を介してラムドライブシ
ャフト１２５のラム用偏心カム１２３が回転される。ラ
ム用偏心カム１２３が例えば図５において時計回り方向
の正転あるいは反時計回り方向の逆転に回転されると、
ラム用リンクアーム１３３の下端の上下動運動により上
部テーブル１１５は枢軸１３９を介して上下動される。
以上のように、ラムは簡単な機構であるラム上下駆動装
置１２１により上下方向に自在に位置調整可能となる。

【００６２】したがって、ダイＤにワークが載置された
後に、ラムドライブシャフト１２５がラム用サーボモー
タ１３１により正逆回転されてラム用偏心カム１２３、
ラム用リンクアーム１３３を介して上部テーブル１１５
が予め設定されたストロークで上下動されるので、パン
チＰとダイＤとの協働によるワークの曲げ加工は簡単な
機構のラム上下駆動装置１２１により行われる。ラム上
下駆動装置１２１は油圧駆動による油温の悪影響を受け
るということがないので曲げ角度の加工精度は高くな
る。

【００６３】なお、この発明は前述した実施の形態に限
定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他
の態様で実施し得るものである。

【００６４】

【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明か
ら理解されるように、請求項１の発明によれば、ラムの
昇降駆動機構は油圧レスのサーボモータといったクラン
プ用回転駆動手段により回転駆動されるラムドライブシ
ャフトとクランプ用リンクアームとからなる簡単な機構
であるので、従来のようなラムを上下動するクランプア
ームが不要となるためにベンドビームなどの他の部材と
の干渉をなくすことができ、また製作コストを低くでき
る。

【００６５】請求項２の発明によれば、ラムの昇降駆動
機構は油圧レスのサーボモータといったクランプ用回転
駆動手段により回転駆動されるラムドライブシャフトと
クランプ用リンクアームとからなる簡単な機構であるの
で、従来のようなラムを上下動するクランプアームが不
要となるためにベンドビームなどの他の部材との干渉を
なくすことができ、また製作コストを低くできる。

【００６６】請求項３の発明によれば、ベンドビームの
上下駆動機構は油圧レスのサーボモータといったベンド
用回転駆動手段により回転駆動されるベンド用ドライブ
シャフトとベンド用リンクアームとからなる簡単な機構
であるので、製作コストを低くできる。

【００６７】請求項４の発明によれば、可動側のテーブ
ルの昇降駆動機構は油圧レスのサーボモータといったラ
ム昇降用回転駆動手段により回転駆動されるラムドライ
ブシャフトとクランプ用リンクアームとからなる簡単な
機構であるので、従来のような油圧駆動による油温の悪
影響を受けることがなくなるために曲げ角度の加工精度
を向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示すもので、折曲げ加工
機の斜視図である。

【図２】本発明の実施の形態を示すもので、ラム駆動の
動作説明図である。

【図３】本発明の実施の形態を示すもので、折曲げ加工
機の斜視図である。

【図４】本発明の他の実施の形態を示すもので、折曲げ
加工機の斜視図である。

【図５】本発明の実施の形態を示すもので、プレスブレ
ーキの斜視図である。

【図６】従来の折曲げ加工機の正面図である。

【図７】図６の右側面図である。

【図８】従来のプレスブレーキの正面図である。

【符号の説明】

１，８１ 折曲げ加工機 ３ サイドフレーム ５ 下部フロントプレート（下部フレーム） ７ ボトムダイ ９ 上部フロントプレート（ラム） １３ トップダイ １７，９５ ラム上下駆動装置 １９，９７ クランプ用偏心カム（偏心部） ２１，９９ ラムドライブシャフト ２７，１０１ ラム用サーボモータ（クランプ用回転駆
動手段） ２９，１０３ クランプ用リンクアーム ４９ ベンドビーム ６３ ベンドビーム上下駆動装置 ６５ ベンド用偏心カム（偏心部） ６７ ベンド用ドライブシャフト ６９ ベンド用サーボモータ（ベンド用回転駆動手段） ７３ ベンド用リンクアーム ８３ 下側クランプビーム（下部フレーム） ８９ 上側クランプビーム（ラム） １０９ プレスブレーキ １１１ サイドフレーム １１３ 下部テーブル（下部フレーム） １１５ 上部テーブル（ラム） １２１ ラム上下駆動装置 １２３ ラム用偏心カム（偏心部） １２５ ラムドライブシャフト １３１ ラム用サーボモータ（ラム昇降用回転駆動手
段） １３３ ラム用リンクアーム

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 下部フレームに備えたボトムダイと協働
   してワークを上方向から押圧固定するトップダイを備え
   たラムを左右のサイドフレームに昇降自在に設け、 このラムを上下動せしめるべく、前記サイドフレームに
   軸承されてクランプ用回転駆動手段により回転駆動され
   るラムドライブシャフトと、このラムドライブシャフト
   の偏心部に一端を軸承し且つ他端を前記ラムに軸承した
   クランプ用リンクアームと、からなるラム上下駆動装置
   を設け、 前記トップダイとボトムダイによりワークを押圧固定し
   た状態のもとで、トップダイ、ボトムダイから後方へ突
   出したワークを上方向または下方向へ折り曲げるベンド
   ビームを上下方向に揺動自在に設けると共にこのベンド
   ビームを上下動せしめるベンドビーム上下駆動装置を設
   けてなることを特徴とする折曲げ加工機。
2. 【請求項２】 下部フレームに備えたボトムダイと協働
   してワークを上方向から押圧固定するトップダイを備え
   たラムを上下方向に揺動自在に設け、 このラムを上下動せしめるべく、前記下部フレームに軸
   承されてクランプ用回転駆動手段により回転駆動される
   ラムドライブシャフトと、このラムドライブシャフトの
   偏心部に一端を軸承し且つ他端を前記ラムに軸承したク
   ランプ用リンクアームと、からなるラム上下駆動装置を
   設け、 前記トップダイとボトムダイによりワークを押圧固定し
   た状態のもとで、トップダイ、ボトムダイから後方へ突
   出したワークを上方向または下方向へ折り曲げるベンド
   ビームを上下方向に揺動自在に設けると共にこのベンド
   ビームを上下動せしめるベンドビーム上下駆動装置を設
   けてなることを特徴とする折曲げ加工機。
3. 【請求項３】 前記ベンドビーム上下駆動装置が、前記
   下部フレームに軸承されてベンド用回転駆動手段により
   回転駆動されるベンド用ドライブシャフトと、このベン
   ド用ドライブシャフトの偏心部に一端を軸承し且つ他端
   を前記ベンドビームに軸承したベンド用リンクアーム
   と、からなることを特徴とする請求項１又は２記載の折
   曲げ加工機。
4. 【請求項４】 上部テーブルと下部テーブルの一方を左
   右のサイドフレームに昇降自在な可動側として設けると
   共に他方を固定側として設けると共に前記可動側のテー
   ブルを上下動せしめるラム上下駆動装置を設け、前記上
   部テーブルと下部テーブルに装着したパンチとダイとの
   協働によりワークの曲げ加工を行うプレスブレーキにお
   いて、 前記ラム上下駆動装置が、前記サイドフレームに軸承さ
   れてラム昇降用回転駆動手段により回転駆動されるラム
   ドライブシャフトと、このラムドライブシャフトの偏心
   部に一端を軸承し且つ他端を前記可動側のテーブルに軸
   承したラム用リンクアームと、からなることを特徴とす
   るプレスブレーキ。