JPS6232464Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシートバツク上端部に設けられるヘツ
ドレストに関し、特にその外側を被覆する表皮材
の端末処理構造に関する。

一般に、この種のヘツドレストはパツト材およ
び内部フレームからなるヘツドレスト本体と、そ
の外側を被覆する表皮材とから構成され、前記内
部フレームから外側に延設されたステーがシート
バツクフレーム側に取付けられることによりシー
トバツク上端部に設けられる。

ところで、この種のヘツドレストにおいて問題
とされることは、その外側を被覆する表皮材の端
末処理である。即ち、この種ヘツドレストにおけ
る表皮材は、略枕状を呈する本体の外側に被せら
れるものであるため、いずれかの位置で両側から
の端末を重ね合わせて接合する必要があり、この
ため従来はその端末接合を面フアスナ、ホツク、
或いはチヤツク等により行なつていた。しかし乍
ら、このような接合方法では、接合部がヘツドレ
スト下端のように外側に位置する場合には簡単に
取付け固定できる反面、中央に開口部を有するヘ
ツドレストのようにその開口部内で接合する必要
がある場合にはその作業が面倒であり、しかも外
れ易くまた体裁も悪いといつた問題もあつた。

特に、近年自動車用シートにおいて助手席側の
ヘツドレストでは、後部座席からの視界を拡げる
ため上述したような穴あきヘツドレストが使用さ
れるようになつており、その開口部内での表皮材
の端末処理をより簡単且つ適切に行なえるように
することが望まれている。

本考案はこのような事情に鑑みてなされたもの
であり、表皮材の開口部に対応する開口端縁にプ
レスボード等からなる帯状の枠材を設けると共
に、この枠材を利用して表皮材の開口端縁をヘツ
ドレスト本体の開口部に嵌合した断面略Ｃ字状を
呈するパツチ部材にて固定するという簡単な構成
によつて、表皮材の端末処理を簡単且つ適切に行
なえ、しかも外観上でも体裁のよいものとするこ
とができる安価なヘツドレストを提供するもの
で、以下図面を参照して詳述するところにより明
らかとなるであろう。

第１図ないし第４図は本考案に係るヘツドレス
トの一実施例を示すものであり、これらの図にお
いて符号１で示すヘツドレストはその中央に開口
部２を有し、且つその内部フレーム３から下方に
延設されて図示しないシートバツクフレームに固
定される一対のステイ４，４が設けられている。
そして、前記内部フレーム３は発泡材または弾性
材などからなるパツト材５内に埋設されてヘツド
レスト本体６を構成すると共に、その外側には表
皮材７が被覆されている。

さて、本考案によれば、上述した構成によるヘ
ツドレスト１において、表皮材７の開口部２内に
差し込まれて接合されるヘツドレスト表、裏面か
らの開口端縁７ａの先端に、例えばプレスボー
ド、プラスチツクなどからなる帯状の枠材８を設
け、この枠材８を利用して各開口端縁７ａをヘツ
ドレスト本体６の開口部２内に嵌合された断面略
Ｃ字状を呈するパツチ部材９の各溝部９ａ，９ｂ
に嵌め込み固定するようにしたところに特徴を有
している。即ち、表皮材７の開口端縁７ａはそれ
自身の弾性力を利用して引張された状態で前記枠
材８と共に、パツチ部材９の溝部９ａ内に嵌め込
まれるもので、これにより簡単な操作でしかも確
実に表皮材９の端末処理を行なえるものである。

ここで、ヘツドレスト１の組立て順序について
簡単に説明すると、まず、ヘツドレスト本体６の
外側に表皮材７を被覆し、次でヘツドレスト本体
６の開口内にパツチ部材９を圧入嵌合し、しかる
後その溝部９ａ内に表皮材８の開口端縁８ａを係
入させるとよいものである。そして、その係入状
態を第４図に拡大して示しており、表皮材８の開
口端縁８ａを簡単且つ確実に固定できることは容
易に理解されよう。

尚、上述した説明は本考案の一実施例を示した
に留まり、例えばパツチ部材９として第５図に示
すように二分割されたものを用いてもよいことは
勿論であり、またパツチ部材９の幅方向の中央部
に屈折部を形成してもよく、その他各部の形状、
構造等も本考案の精神を脱することなしに、種々
の変形、変更をなし得ることは明らかであろう。

以上説明したように、本考案に係るヘツドレス
トによれば、中央に穿けられた開口部に対応する
表皮材の開口端縁に帯状の枠材を設け、且つヘツ
ドレスト本体の開口部に嵌合された断面略Ｃ字状
を呈するパツチ部材の溝部に前記開口端縁を引張
した状態で嵌め込み固定するようにしたので、簡
単で且つ成形容易な構成にも拘わらず、表皮材の
端末処理を簡単且つ適切に行なえ、しかも外観面
からも体裁のよいものとすることができ、またコ
スト的にも安価である等、その実用上の効果は大
きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るヘツドレストの一実施例
を示す概略斜視図、第２図はその縦断面図、第３
図は同じく分解斜視図、第４図は要部拡大図、第
５図は本考案の別の実施例を示す説明図である。 図中、１……ヘツドレスト、２……開口部、３
……内部フレーム、４……ステイ、５……パツト
材、６……ヘツドレスト本体、７……表皮材、７
ａ……開口端縁、８……枠材、９……パツチ部
材、９ａ……溝部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央に開口部を有し、シートバツクの上端部に
   装着されるヘツドレストにおいて、パツト材とそ
   の内部に埋設された内部フレームとからなるヘツ
   ドレスト本体と、このヘツドレスト本体の外側に
   被覆される表皮材と、前記ヘツドレスト本体の中
   央に穿設された開口部内に嵌合される断面略Ｃ字
   状を呈するパツチ部材とを備え、前記開口部内を
   被覆する表皮材の開口端縁には帯状の枠材が設け
   られると共に、この開口端縁は前記枠材と共に前
   記パツチ部材の溝部内に嵌め込まれることにより
   固定されていることを特徴とするヘツドレスト。