JPS6232176Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、搬送物を上下方向に移動するととも
に水平方向にも搬送するようにした搬送装置に関
するものである。

（従来技術） 一般に、搬送物を上方から下方もしくは下方か
ら上方に搬送するものとしては、Ｘ字状のアーム
を伸縮シリンダで駆動して昇降台を上下方向に平
行移動するようにしたリフターが使用されてい
る。また、このリフター上の搬送物を水平方向に
搬送するについては、上記昇降台にコンベアを設
置するようにすればよいが、昇降台の上下移動の
駆動源と、コンベアの水平移動の駆動源とは別途
に設ける必要があり、構造および両者の制御が複
雑になるとともに、製造コストが高い問題を有し
ている。

（考案の目的） 本考案は上記事情に鑑み、搬送物を昇降および
水平方向に搬送するについて駆動源を共用して簡
単な構造で行えるようにした搬送装置を提供する
ことを目的とするものである。

（考案の構成） 本考案の搬送装置は、アームの揺動により昇降
台が上下動するリフターと、上記昇降台に取付け
られて搬送物を水平方向に搬送するコンベアとが
設けられ、上記アームおよびコンベアに対し、１
台の駆動モータを該駆動モータの動力をアームも
しくはコンベアに選択的に伝達する切換機構を介
装して接続し、駆動モータを共用使用するように
したことを特徴とするものである。

（考案の効果） 本考案によれば、リフターによる昇降方向への
搬送と、コンベアによる水平方向への搬送とを一
つのモータの動力を選択的に切換えることによつ
て共用使用するようにしたことにより、駆動源の
有効利用を図つてその構造が簡単となり、搬送物
を昇降および水平方向に搬送することができる装
置を低コストに得ることができる。

（実施例） 以下、図面により本考案の実施例を説明する。
第１図は本考案の一実施例における搬送装置１の
正面図で、第２図は要部断面側面図である。

上記搬送装置１は、搬送物Ａ（例えばパレツ
ト）を上下方向に搬送するリフター２と、搬送物
Ａを水平方向に搬送するコンベア３とからなり、
両者は単一の駆動モータ４によつて駆動される。

リフター２は昇降台５を備え、この昇降台５は
下部に一対の屈折アーム６，６が連接されて上下
平行移動する。屈折アーム６，６は、その中間部
の中間シヤフト７を屈折点として外方向に揺動す
るものであり、この屈折アーム６，６の上端は昇
降台５に枢支シヤフト８，８によつて支持され、
該枢支シヤフト８，８には連動ギア９，９が固着
され、左右の枢支シヤフト８，８の連動ギア９，
９は中間に配設された２つのアイドルギア１０，
１０にそれぞれ噛合されて互いに反対方向に連動
回転するように構成されている。また、上記屈折
アーム６，６の下端は、上端と同様に枢支シヤフ
ト１１，１１によつて基フレーム１４に支持さ
れ、該枢支シヤフト１１，１１に連動ギア１２，
１２が固着され、左右の枢支シヤフト１１，１１
の連動ギア１２，１２は中間に配設された２つの
アイドルギア１３，１３にそれぞれ噛合されて互
いに反対方向に連動回転するように構成されてい
る。さらに、一方（図の左方）の屈折アーム６の
上端を支持する枢支シヤフト８には昇降駆動ギア
１５が固着されている。

また、水平方向搬送用のコンベア３は上記昇降
台５に設置され、昇降台５の上部にフリーローラ
１６が所定間隔で配設されて搬送物Ａを水平方向
に移動可能に載置するフリーローラコンベア１７
を有し、このフリーローラコンベア１７の近傍に
は前後にチエーンスプロケツト１８，１８が配設
され、このスプロケツト１８，１８には搬出フツ
ク１９ａを備えた搬送チエン１９が懸回され、一
方のチエーンスプロケツト１８には水平駆動ギア
２０が固着されている。

また、上記昇降台５には、上記屈折アーム６，
６および搬出チエン１９を駆動する減速機付きの
駆動モータ４が取付けられるとともに、この駆動
モータ４と昇降駆動ギア１５および水平駆動ギア
２０との間の動力伝達系統に、ダブルクラツチに
よる切換機構２１が介設されている。この切換機
構２１（ダブルクラツチ）はその一端の駆動用ス
プロケツト２２に駆動用チエーン２３が係合され
て駆動モータ４によつて回転駆動され、他端には
昇降駆動ギア１５に動力を伝達する第１チエーン
２４を係合する第１スプロケツト２５と、水平駆
動ギア２０に動力を伝達する第２チエーン２６を
係合する第２スプロケツト２７とが装着され、該
切換機構２１はその制御信号に応じて選択的に駆
動モータ４からの動力を第１スプロケツト２５と
第２スプロケツト２６とに切換えるものである。

上記実施例の作動は、まず第１図に示すような
昇降台５の上昇位置において、昇降台５のフリー
ローラコンベア１７上に搬送物Ａを搬入し、その
後、切換機構２１（ダブルクラツチ）を第１スプ
ロケツト２５側にした状態において駆動モータ４
を回転し、両屈折アーム６，６が連動して外側に
屈折するように昇降駆動ギア１５を回動駆動し、
鎖線で示すように屈折アーム６，６を短縮して昇
降台５を下降作動するものであり、最下降位置と
なると、切換機構２１を第２スプロケツト２７側
に切換えて搬出チエーン１９を駆動し、その搬出
フツク１９ａをフリーローラコンベア１７上の搬
送物Ａの底部に係合して図の右方向に搬出するも
のである。この後、次の搬送物Ａを受けるため
に、切換機構２１を第１スプロケツト２５側に切
換えて駆動モータ４を逆回転し、屈折アーム６，
６を伸長方向に回動させて昇降台５を上昇させる
ものである。

次に、第３図は変形例を示すものであり、前記
実施例では駆動モータ４を昇降台５に設置してい
たのに対し、この例の搬送装置３１では駆動モー
タ３４を基フレーム４４に設置し、この駆動モー
タ３４によつてリフター３２による昇降台３５の
昇降動および搬出コンベア３３の水平方向の駆動
とを行うようにしたものである。

また、ダブルクラツチによる切換機構５１も基
フレーム４４に設置され、この切換機構５１は駆
動モータ３４の動力を、内側に屈折する屈折アー
ム３６，３６を連動して揺動するための連動ギア
４２と、屈折アーム３６に沿つて配設されベルト
コンベアにより搬送物Ａを水平方向に搬送するコ
ンベア３３を駆動するためのチエーン５６に係合
したスプロケツト５７とに選択的に切換えるもの
である。その他、連動ギア３９，４２およびアイ
ドルギア４０を使用した屈折アーム３６，３６の
連動機構は前例と同様に設けられ、その作動も前
例と同様である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す搬送装置の正
面図、第２図は要部断面側面図、第３図は変形例
における搬送装置の概略正面図である。 １，３１……搬送装置、Ａ……搬送物、２，３
２……リフター、３，３３……コンベア、４，３
４……駆動モータ、５，３５……昇降台、６，３
６……アーム、２１，５１……切換機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アームの揺動により昇降台が上下動するリフタ
   ーと、上記昇降台に取付けられて搬送物を水平方
   向に搬送するコンベアとが設けられ、上記アーム
   およびコンベアに対し、１台の駆動モータを該駆
   動モータの動力をアームもしくはコンベアに選択
   的に伝達する切換機構を介装して接続したことを
   特徴とする搬送装置。