JPS6232147Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自転車の泥除に関し、特に、キヤリパ
ーブレーキを備えた自転車にオプシヨンとして後
付することができる泥除に関する。

近年需要者の好みが多様化し、自転車の部品を
オプシヨンとして販売し、需要者の選択に応じて
後付けすることが行なわれている。ところが従来
におけるキヤリパーブレーキを備えた自転車の泥
除は、フオークに固定されたキヤリパーブレーキ
の取付軸に、泥除に固定した透孔を有する係止金
具を挿通し、この係止金具をキヤリパーブレーキ
とともにナツト止めするよう構成されている。こ
のため、泥除を後付けするには特殊な工具を必要
とするとともに、キヤリパーブレーキの調整も必
要となるから、素人では泥除の後付けをすること
は不可能であり、前述の如き需要者の要望に応え
て泥除をオプシヨン化することは困難であつた。

本考案はこのような事情に鑑みてなされたもの
で、キヤリパーブレーキの機能に悪影響を与える
ことなく、素人でも簡単かつ確実に後付けできる
キヤリパーブレーキを備えた自転車の泥除を提供
することを目的とする。

本考案の泥除の特徴は、フオークに固定された
キヤリパーブレーキの取付軸にその軸線に対する
直角方向から嵌合する嵌合金具を有し、この嵌合
金具を前記取付軸に嵌合することで簡単かつ確実
な後付けを可能にしたところにある。

以下、本考案の好適な実施例を添付図面に基づ
いて説明する。

第１図は本考案に係る泥除の一実施例を示す全
体側面図であり、泥除１の前端部寄りには嵌合金
具２がねじ止めされ、後端部近傍には後述する公
知の支持金具をねじ止めするための２つの透孔
（図示せず）が透設されている。第２図及び第３
図で明らかなように、前記嵌合金具２はねじ孔
３，４が透設された取付部５と、この取付部５の
側縁から一体的に立ち上がるとともに、対向位置
する一対の嵌合片６，７とから形成されている。
前記嵌合片６はほぼ垂直に立ち上つたのち、外側
へ向けて傾斜し、先端に至ると外側へＵ字状に折
曲されている。一方、前記嵌合片７はほぼ垂直に
立ち上つたのち、前記嵌合片６方向に円弧を描い
て伸び、先端は前記嵌合片６における傾斜部分の
上方に位置すると共に、上側へＶ字状に折曲され
ている。これら各嵌合片６，７における傾斜部分
と円弧部分との対向間隔は、後述するキヤリパー
ブレーキの取付軸の直径より若干短く設定されて
いる。また、各嵌合片６，７の先端における対向
間隔は、後述するキヤリパーブレーキの取付軸の
直径のほぼ半分程度に設定されている。さらに、
前記各嵌合片６，７の幅は、キヤリパーブレーキ
の取付軸におけるキヤリパーブレーキとフオーク
とに挟まれた部分の長さよりも短く設定されてい
る。

次に、第４図及び第５図を参照して上述した泥
除１を自転車に後付けする方法について説明す
る。まず前輪８に取付ける場合は、泥除１をその
後端部からキヤリパーブレーキ９及び前フオーク
１０と前輪８との空隙部分に、キヤリパーブレー
キ９方向から挿通する。そして、嵌合金具２を前
輪８の直上からはずれるように各嵌合片６，７の
先端部分が上方を向くようにして泥除１を傾け、
前記嵌合金具２をキヤリパーブレーキ９に対して
通過させたうえ、取付軸１１におけるキヤリパー
ブレーキ９と前フオーク１０とに挟まれた部分に
対応位置させる。ここで、嵌合金具２を泥除１と
ともに前述した傾きを解消すべく変位させること
により、前記嵌合金具２を前記取付軸１１にその
軸線に対する直角方向から嵌合させることができ
る。続いて、全体がＵ字状でその中央部分には泥
除１にねじ止めするための取付部を有するととも
に、各端部には車輪のハブの車軸１５に挿通する
ための透孔が透設された公知の支持金具１２を、
泥除１に固定する。さらに、この支持金具１２の
各端をハブの車軸１５に固定するわけだが、この
作業は車軸１５の各端に螺合するナツトを取り外
し、支持金具１２の透孔を前輪８の車輪１５に挿
通したうえ、再びナツトを締め付けることで簡単
に行なうことができる。そしてこの作業において
は、何らの調整作業も必要ないから素人でも容易
に行うことができる。

一方、後輪１３に取り付ける場合には、泥除
１′の前端方向から、後フオーク１４に取付軸１
１′によつて取り付けられたキヤリパーブレーキ
９′を嵌合金具２′が挿通するようにして、後輪１
３とキヤリパーブレーキ９′及び後フオーク１４
との空隙部分に挿通する。そして、前述した前輪
の場合と同様にして、嵌合金具２′を取付軸１
１′に嵌合させたうえ、支持金具１２′を取り付け
るものである。

なお、上述した実施例では支持金具１２，１
２′を、嵌合金具２，２′を取付軸１１，１１′に
嵌合したのち、泥除１，１′に取り付けるよう説
明したが、これをあらかじめ取り付けておいても
よい。この場合、前輪８においては前フオーク１
０方向から泥除１を挿通することになる。また、
前輪８と後輪１３に用いた泥除１，１′において
は、嵌合金具２，２′のねじ止め位置が相異する
ことになるが、その他の構成は同一である。さら
に、嵌合金具２，２′の形状は上述した実施例に
限定されず、取付軸１１，１１′にその軸線に対
する直角方向から嵌合しうるものであればいかな
る構造でもよい。

以上説明したところで明らかなように、本考案
によれば、簡単な構造によつて、泥除をキヤリパ
ーブレーキの取付軸に素人でも容易かつ確実に取
り付けることができるから、泥除のオプシヨン化
を可能にするとともに、製造が容易でこれを安価
に提供できるという実用上極めて有益な諸効果を
奏することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の好適な実施例を示し、第１図は泥
除の全体側面図、第２図は嵌合金具の正面図、第
３図は同じく平面図、第４図は泥除を取り付けた
状態を示す自転車の側面図、第５図は取り付け部
分の拡大側面図である。 １，１′……泥除、２，２′……嵌合金具、５…
…取付部、６，７……嵌合片、９，９′……キヤ
リパーブレーキ、１０……前フオーク、１１，１
１′……取付軸、１４……後フオーク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キヤリパーブレーキを備えた自転車に取り付け
   られる泥除において、フオークに固定されたキヤ
   リパーブレーキの取付軸にその軸線に対する直角
   方向から嵌合する嵌合金具を有することを特徴と
   する自転車の泥除。