JPS6230717Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷蔵庫等に使用する断熱パネルに関
し、断熱性能を向上し、かつ表面の外観を向上す
ることを目的とする。

従来、冷蔵庫の扉や断熱箱体は内部に硬質ウレ
タンフオーム等の発泡断熱材を用いることが多か
つた。しかし、この発泡断熱材は断熱性能に限界
があるので、これを使用するかぎりにおいて、断
熱性能を向上するためには、壁厚を大きくして庫
内の内容積を少なくするか、逆に、全体を大きく
して嵩張る構造としなくてはならなかつた。

そこで、最近、硬質ウレタンフオーム等の発泡
断熱材の中に真空断熱材を埋設することが考えら
れ始めている。この真空断熱材を第４図を参考に
説明すると、１は真空断熱材で、柔軟な２枚のプ
ラスチツクスフイルム２，３の外周を熱溶着でシ
ールして袋状に形成し、内部にパーライト等の粉
末４を充填している。

そして、前記プラスチツクスフイルム２，３の
内部を10^-1torr以下に真空引きして減圧した後プ
ラスチツクスフイルム２，３の開口を熱溶着して
いる。ところが、真空脱気時は粉末４が容積減少
するためプラスチツクスフイルム２，３が収縮し
て、表面にしわ、へこみ、そりなどの凹凸が生じ
るといつた欠点があつた。そのため、発泡断熱材
中に前記真空断熱材１を用いる場合にはさして問
題がないが、外表面へ露出する場合には使えない
ものであつた。

本考案は上記点を考慮して、真空断熱材の壁面
が直接、扉や断熱箱体の外壁に利用できるように
した断熱パネルを提供する。

以下第１図〜第３図を参考に本考案の一実施例
を説明する。

５は断熱パネルである。この断熱パネル５はプ
ラスチツクス積層板や鉄板などの表面が平担な硬
材から形成される容器６を有し、この容器６は開
口縁に内方に延びたフランジ７を形成している。
そして、容器６の内部にはパーライト等の粉体８
が前記開口よりももり上つて設けられている。９
はプラスチツクスをラミネートし、前記容器６に
比べて柔らかい気密性のあるフイルム状のシート
で、前記フランジ７にエポキシ接着剤で取付られ
ている（第２図で示す）。そして、このシート９
の略中央には開口１０が形成され真空引き用の口
としている。そして、真空引き後に開口１０を熱
等で溶着してシール部１１を形成している（第３
図で示す）。

上記実施例によれば片面側が硬材からなる容器
６で形成されているので、内部の減圧でシート９
側が大きく変形しても容器６の平らな面を外側に
でき、そのため扉や断熱箱体の外表面に直接利用
することができる。また、扉として利用する場
合、前記フランジ７に裏板を取付ければよいもの
である。さらに直接、扉や断熱箱の断熱パネルに
用いられるので従来に比べて、より壁厚を薄くで
きるものである。

上記実施例より明らかなように、本考案の断熱
パネルは硬材でできた容器内にパーライト等の粉
体を設けて、前記容器の開口を容器よりも柔らか
いシートで塞いで、真空引きするものであるか
ら、シート側のみが変形して容器側に凹凸が発生
せず、そのため直接、扉や断熱箱体の外表面とし
て用いることができ、かつ、断熱壁として壁厚を
小さくできるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断熱パネルの
斜視図、第２図は第１図の断熱パネルの製造途中
を示す断面図、第３図は第１図の−線の断面
図、第４図は従来の真空断熱材である。 ５……断熱パネル、６……容器、８……粉体、
９……シート、１０……開口、１１……シール
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鉄板やプラスチツクス積層板などの硬材で形成
   された容器と、前記容器内に充填されたパーライ
   ト等の粉体と、前記容器の開口を塞ぐ前記容器よ
   り柔らかい気密性のあるフイルム状のシートと前
   記シートに形成された真空引き用の開口と、前記
   開口に形成され真空引き後に開口を閉塞するシー
   ル部を備えた断熱パネル。