JPS6230128B2 - - Google Patents

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JPS6230128B2
JPS6230128B2 JP55155828A JP15582880A JPS6230128B2 JP S6230128 B2 JPS6230128 B2 JP S6230128B2 JP 55155828 A JP55155828 A JP 55155828A JP 15582880 A JP15582880 A JP 15582880A JP S6230128 B2 JPS6230128 B2 JP S6230128B2
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JP
Japan
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zeolite
slurry
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particle size
added
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JP55155828A
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Hiroyuki Kashiwase
Genichi Sato
Yutaka Konose
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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  • Detergent Compositions (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は懸濁安定性のよいゼオライトスラリー
に関する。 一般に、ゼオライトは式 xM2O・Al2O3・ySiO2・zH2O (ただし、Mは1価の金属またはそれと当量の多
価の金属を表わし、xは0.5〜1.5、yは1.5〜50、
zは0〜6)で表わされる化学組成と独特な3次
元的構造をもつたアルミノ珪酸塩類の総称である
が、その成分組成や結晶構造等の相違によつて
種々のゼオライトが知られており、ゼオライト特
有のイオン交換性、充填性、吸着能、触媒能等の
諸性能にもとづいてそれぞれ各種の用途に利用さ
れている。 一方、工業的に利用されるゼオライトは、いず
れもそれ自体粒径0.1〜50μm程度の微細な一次
粒子から成るために粉末状態では多くの場合かさ
高で粉塵化し易くその輸送、貯蔵あるいは使用等
に際して取扱いが非能率であるとともに作業環境
を害し易いという欠点がある。 したがつて、このような粉末状ゼオライトの欠
点を改善するためにスラリー状や粒状化したゼオ
ライトが利用されるようになつた。とくに、洗剤
用ビルダー、水処理剤、塗被紙用顔料、塗料、或
種の充填剤などのように多量のゼオライトの取扱
いを必要とする用途においてはゼオライト粒子を
水に分散懸濁させた水性スラリーの状態で利用す
るのが便利であり、ゼオライトの製造工程も合理
化されるという利点をも伴なう。 しかしながら、ゼオライトの単なる水性スラリ
ーは元来物理的に不安定な系であり、懸濁してい
るゼオライト粒子がやがて沈降するとともに沈降
分離したゼオライト粒子が容器の底部に沈積して
堅いケーキを形成する性質があり、しかも一旦生
じたこのような堅いケーキは外部から加えられる
力に対して顕著なダイラタンシーを示し、均質な
スラリー状態に再分散させることが困難である。 それ故、ゼオライトの水性スラリーに種々の物
質を添加することによるスラリーの安定化が提案
されている。 例えば特開昭51−91898号公報においてはゼオ
ライト水性スラリーに分散助剤として、カルボキ
シル及び(または)ヒドロキシ基を含むポリマ
ー、ホスホン酸燐酸アルキルエステル乳化剤、非
イオン性表面活性剤、表面活性スルフオン酸塩、
膨潤性の不活性珪酸塩等の少なくとも1種を添加
してスラリーの流動性を改善することが提案され
ている。 しかしながら、これらの添加剤による方法は多
くの欠点を伴ない、必ずしも合計的なまたは有利
なものではない。 すなわち、水溶性ポリマーは少量で高粘性を発
揮する反面、水溶液の物理化学的性状が不安定で
温度や機械的撹拌の影響を受け易く、経時変化も
大きいのでスラリーの長期貯蔵や輸送に際してト
ラブルを生じる場合がある。また表面活性剤を使
用する場合は、撹拌やポンプ輸送に際して空気の
運行による容積の増大や発泡による泡の飛散など
の問題があり、また膨潤性の不溶性珪酸塩は主に
天然品であるため、品質の安定性に欠け、特に洗
剤用ビルダーとしての用途では洗濯排水の濁りを
増し、更にはこれが一般に暗灰色であるため、洗
剤製品の外観を損なうなどの欠点があり好ましい
ものでない。 また、特開昭54−40298号には水酸化ナトリウ
ムを5〜10%含有するゼオライトスラリーに関す
る記載があるが、このように多量の苛性アルカリ
を含有するスラリーは洗剤組成物などの製造に際
して他の諸原料との配合設計を複雑困難にするば
かりでなく、スラリーの粘度が著しく大であり、
特にゼオライト含有率50%以上ではペースト状と
なつて容器からの排出が困難になるという重大な
欠点がある。 さらに、特開昭55−127499号には過により得
られたまゝのゼオライトの過ケーキにゾル状乃
至はゲル状のアルミナ、シリカ、アルミナシリカ
等を添加しこれを強力な剪断撹拌に賦することに
よる懸濁安定性と流動性の改善が提案されている
が、これらの添加物はそれぞれあらかじめ塩基性
硫酸アルミニウムの加水分解反応、珪酸ソーダの
中和反応、アルミン酸ソーダと珪酸ソーダの湿式
反応等によつて高含水率のゲル状沈澱を析出させ
これを水洗したのち強力な撹拌の下に水に懸濁分
散させるという複雑な工程を経て造られる高価な
ゾル状ないしゲル状物質であり、しかもゼオライ
トの過ケーキとの混合に際しては特殊な撹拌機
による強力な剪断撹拌を必要とし、実用性に乏し
いという欠点がある。 本発明者らはゼオライトの水性スラリーに対す
る安定化剤としての各種添加物の効果等について
詳細な検討を加えた結果、ゼオライトスラリーの
流動性や沈降したゼオライト粒子の再分散性がゼ
オライトスラリー中での粒子の荷電状況やゼータ
電位と密接な関連があるという事実を見出し本発
明を完成した。 すなわち、本発明はゼオライトの水性スラリー
に加水分解反応によつてプラスに荷電したコロイ
ド粒子を生成する金属塩を添加して成ることを特
徴とする懸濁安定性のよいゼオライトスラリーで
ある。 本発明の対象となるゼオライトは如何なる種類
のゼオライトでもよく、また天然品や合成品のい
ずれでも差支えないが、粒径6μm以下の粒度部
分が85%以上であるような微細で均一な粒度分布
を有するゼオライトが特に好適である。粒径6μ
m以上の粗粒部分を多く含み不均一な粒度分布を
有するゼオライトはスラリー状態から粒子が速や
かに沈降分離するとともに器底に沈積した粒子が
一層堅いケーキを形成し再分散がより困難になる
ばかりでなく、ゼオライトを使用して成る最終製
品が粗大な凝集粒子にもとづく各種のトラブルを
生じ易くなるからである。 尚、ゼオライトの粒度分布は例えば沈降法にも
とづく粒度分布測定器によつて測定することがで
きる。 従つてゼオライトは公知のものは限定されるこ
となく適用されるが、例えば、代表的なものとし
てA型、X型、Y型またはP型のゼオライト、ア
ナルサイト、モルデナイト、クリノプチライト、
エリオナイトまたはチヤバサイト等であり、通常
はナトリウム塩であるがイオン交換されたもので
あつてもよい。イオン交換された置換体として
は、Ca、Mg、Ba、Srの如きアルカリ土類金属置
換体、Zr、Pb、Cu、Sn、Cd、Co、Mn、Ni、
Pd、Pt、Agなどの金属置換体が適用される。 本発明においては上記のゼオライトのうち、洗
剤ビルダー用その他各種の用途にスラリー状で取
扱われるケースの多いA型ゼオライトが特に主要
なものとしてあげられる。かかるゼオライトにお
いて、本発明の対象となるゼオライトスラリーの
スラリー濃度は各種のものが可能であるが、10重
量%未満のものは製造、取扱いおよび使用に際し
て非能率で好ましくない。 本発明者らの検討結果によれば、ゼオライトの
単なる水性スラリー中ではゼオライト粒子が顕著
なマイナスの荷電を有し−50mVにも達するゼー
タ電位を示すことが判明したが、このようなゼオ
ライトスラリーに加水分解反応によつてプラスに
荷電したコロイド粒子を生成する硫酸アルミニウ
ム、四塩化チタン、塩化ジルコニル等の金属塩類
の適量を添加するとゼオライト粒子のゼータ電位
が著しく低下するとともに前記の諸欠点が改善さ
れた懸濁安定性のよいゼオライトスラリーが得ら
れるという顕著な事実が見出された。 加水分解反応によつてプラスに荷電したコロイ
ド粒子を生成する金属塩としてはアルミニウム、
チタン、ジルコニウム、鉄、クロム、トリウム等
の金属の水溶性化合物があげられるが、本発明に
おいてこれらのうち無色で毒性の少ないアルミニ
ウム、チタン、ジルコニウムなどの化合物、たと
えば硫酸アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウ
ム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、
りん酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、四塩化
チタン、硫酸チタン、硫酸ジルコニル、塩化ジル
コニル、硝酸ジルコニル、等の1種または2種以
上から選ばれたものである。 なお、これらの金属塩が加水分解反応によつて
プラスに荷電したコロイド粒子を生ずるものであ
ることは、それらの金属塩の水溶液の少量を水中
に滴下し均一に撹拌して得られる稀薄なコロイド
溶液にマイナスに荷電したコロイド粒子と水から
成るコロイド溶液たとえばシリカゾルを少量添加
することによつてそれぞれの電荷が中和されてコ
ロイド粒子が凝結し速やかに沈澱状に析出するこ
とから容易に確認することができる。 本発明に係るゼオライトスラリーにおける上記
金属塩の適正添加量はゼオライトの種類、粒度分
布、およびコロイド粒子の種類等によつて異なる
が、多くの場合ゼオライトに対する金属酸化物と
しての重量比で0.2乃至5%に相当する量の金属
塩を添加することによつて水性スラリー中のゼオ
ライト粒子のゼータ電位が0乃至−42mVに低下
するこのような範囲においてもつとも充分な懸濁
安定化の効果が得られる。なお、本発明における
ゼータ電位とはスラリー濃度(ゼオライト固形
分)が300mg/のゼオライト水性スラリーの25
℃における顕微鏡電気泳動による測定法で求めら
れるゼータ電位を意味するものとする。 この場合の上記金属塩の作用機構の詳細は必ず
しも明らかでないが、おそらくゼオライトの水性
スラリー中に添加された金属塩はスラリー中の水
で加水分解されてプラスに荷電した活性に富む金
属酸化物または金属水酸化物のコロイド粒子を生
成し、これが直ちに効率よくゼオライト粒子のマ
イナスの電荷も中和することによつてゼオライト
粒子間に或種の相互作用が働くようになり、その
結果として良好な懸濁安定性が実現するものと考
えられる。 本発明に係る懸濁安定性のよいゼオライトスラ
リーは通常つぎのようにして製造することができ
る。 すなわち、公知の方法を含む任意の方法によつ
て合成した所定粒度分布を有するゼオライトの
過ケーキまたは粉末、あるいは粉砕・分級等によ
つて所定の粒子状態となるように調製した天然ゼ
オライトの過ケーキまたは粉末に適量の水を添
加・混合して所定スラリー濃度のゼオライトの水
性スラリーとし、これに前記金属塩の適量を直接
または水溶液の形で添加し、撹拌混合して均一な
ゼオライトスラリーとする。 しかし、実施の態様は必ずしもこれに限定され
るものではなく、たとえば過工程以前のゼオラ
イトスラリーに金属塩を添加し均一に混合したの
ち過洗浄等を行つて過ケーキを得、これに所
定のスラリー濃度となるように水を添加し撹拌混
合して均一なスラリーとすることによつても本発
明に係る懸濁安定性のよいゼオライトスラリーが
得られる。 いずれにしても、本発明に係るゼオライトスラ
リーの調製に於いてはゼオライトの水性スラリー
に安価で入手し易い前記の金属塩を少量添加する
ことによつて、強力な剪断撹拌を必要とせず、通
常の撹拌機を使用しても充分に懸濁安定性のよい
ゼオライトスラリーが得られるという利点を伴な
い極めて実用的である。 なお、本発明に係るゼオライトスラリーはその
最終使用目的毎に必要に応じて各種塩類、水溶性
高分子、界面活性剤、キレート剤、着色剤、香料
等の1種または2種以上を添加することができる
ことはいうまでもない。 本発明に係るゼオライトスラリーは、一般にス
ラリー中のゼオライト粒子のゼータ電位が0乃至
−42mVであり、やゝ粘度が大でゼオライト粒子
が沈降し難く懸濁安定性が良好であつて、しかも
流動性に富むという特徴があり、とくにスラリー
を長時間静置したときに生じる沈降粒子の再分散
性が格段に良好である。従つて、本発明に係るゼ
オライトスラリーは完全な流体としての取扱いが
可能でポンプやパイプによる移送が可能であり、
撹拌が中断されても支障なく撹拌や移送を再開す
ることができ、タンク車やタンクローリーで輸送
することもできる。 本発明に係るゼオライトスラリーのうちでも、
とくにそのゼオライトが無水物基準でCaO120
mg/g以上のCaイオン交換能を有するナトリウ
ムA型ゼオライト〔(1.0±0.2)Na2O・Al2O3
(1.9±0.5)SiO2・(0〜6)H2O〕やナトリウム
X型ゼオライト〔(0.9±0.2)Na2O・Al2O3・(2.5
±0.5)SiO2・(0〜8)H2O〕であるものは洗剤
ビルダー用組成物として有用であり、低燐ないし
無燐合成洗剤用のビルダー組成物として流動性と
懸濁安定性に優れ輸送や貯蔵が容易であるばかり
でなく、洗剤製造工場では従来の設備や工程に大
巾な変更を加えることなく従来のトリポリ燐酸ソ
ーダに代つて他の洗剤原料に配合することがで
き、更にこのゼオライトスラリーを配合して得ら
れる洗剤は汚染布の洗濯に際して粉体が布に付着
残留することなく、いわゆる布付着のトラブルを
生じるおそれが極めて少ないという利点を伴な
う。 さらに、合成洗剤の製造は一般に界面活性剤水
溶液、珪酸ソーダ、ソーダ灰、重合燐酸塩または
ゼオライト、芒硝、カルボキシメチルセルロース
等の各種の原料を混合して得られる濃厚な配合物
スラリーを噴霧乾燥することによつて行なわれる
ため、噴霧乾燥工程での水分蒸発エネルギーの節
減の見地から原料に伴なう水分の混入を極力避け
る努力が望まれているが、本発明に係る洗剤用ゼ
オライトスラリーはスラリー濃度50〜60%程度の
著しく濃厚なスラリーとすることも可能であり、
洗剤へのゼオライト配合に伴なう水分量の増大を
最小限に留めることができるという利点をも有す
る。 以下に実施例及び比較例を掲げて本発明を具体
的に説明する。ただし、実施例に示すゼオライト
の特性値ならびにそれらのゼオライトを用いて調
製したゼオライトスラリーの諸性能は次の試験法
によつて測定または評価した。 〔Caイオン交換能〕 塩化カルシウム溶液(CaOとして300ml/)
1にゼオライト試料1g(無水物換算)を添加
し、25℃で撹拌して反応させ、15分経過後ゼオラ
イトを速やかに炉過分離し、溶液中のカルシウム
(CaO)の濃度を分析し、反応によつて存カルシ
ウムの減少量を算出してこれをCaイオン交換能
とする。 〔粒度分布〕 ヘキサメタ燐酸ソーダ0.1%溶液500mlにゼオラ
イト試料約0.5gを添加し、充分に撹拌して均一
な懸濁液としたものについて光透過式粒度分布測
定器(セイシン企業(株)製)を使用して25℃で沈降
曲線を作成し、各粒度毎の分布を算出するととも
に粒度分布の累積曲線から平均粒径を求める。 〔上澄生成率〕 50ml沈降管にゼオライトスラリー試料を入れて
常温で静置し、所定時間経過後の上澄液高aの生
成割合を沈降界面の位置(添付図参照)から次式
にもとづいて算出する。 上澄生成率(%)=a/H×100 〔粘度〕 東京計器製造所(株)製BM型粘度計を使用して、
ローターNo.2、60rpmの測定条件で、25℃におけ
るゼオライトスラリー試料の粘度を測定する。 〔電導度〕 東亜電波工業(株)製電導度計CM−2A型を用いて
25℃におけるゼオライトスラリー試料の電導度を
測定する。 〔再分散性〕 ゼオライトスラリー試料250gをチヤツク付ポ
リ袋(生産日本社(株)製140×100×0.04mm)に入れ
て常温で静置し、ゼオライト粒子が沈降分離し沈
降部分がやがて固化する状況を所定時間経過後の
ポリ袋底部の触感によつて評価し、固化が認めら
れないものを○、多少固さがみられるものを△、
明らかに固化し指で押しても崩れないものを×と
して3段階で表示する。 〔ゼータ電位〕 ゼオライトスラリーをゼオライト固形分濃度
300mg/となるように水で稀釈したものについ
て、25℃で顕微鏡電気泳動法によるゼータ電位を
測定する。 実施例 1 アルミン酸ソーダ溶液(Na2O9.3%、Al2O35.6
%)1000部と珪酸ソーダ溶液(Na2O8.1%、
SiO26.6%)1000部を80〜90℃で瞬間混合するこ
とによりアルミン珪酸塩ゲルを生成させたのち撹
拌しながら90℃で2時間熱成して結晶化を行ない
A型ゼオライト200部を含む反応生成物スラリー
2000部を得た。 この反応生成物スラリーを過し引続き少量の
水を流して洗浄することによつて得られた過ケ
ーキ(固形分64.3%)に水を加えてリバルプし付
着アルカリ分を充分に溶出させたのち、再び過
洗浄を行なつてA型ゼオライトの過ケーキ(固
形分71.0%)を得た。この過ケーキの一部を乾
燥、粉砕してその粒子状態およびCaイオン交換
能を調べたところ第1表の諸数値が得られた。
【表】 一方、上記のよく洗浄した過ケーキ(固形分
71.0%)を中間原料とし、これに水を加えて水性
スラリーとし、更に所定量の硫酸アルミニウムの
水溶液を添加し均一に混合して第2表に示す組成
のゼオライトスラリーを調製した。 各ゼオライトスラリーのPH、比電導度、粘度、
ゼータ電位、上澄生成率、再分散性等の特性値の
測定結果を第2表に併せて示す。
【表】
【表】 第2表より、ゼオライトの水性スラリーに加水
分解反応によつてプラスに荷電したコロイド状ア
ルミナ粒子を生成する硫酸アルミニウムを添加す
ると、添加量の増大につれてスラリーの粘度が上
昇しゼオライト粒子の沈降が遅くなるとともに沈
降した粒子が固化し難くなり再分散性が良好にな
ることが明らかである。 また、(Al2O3/ゼオライト)固形分比が約0.2
%以上に相当する量の硫酸アルミニウムを添加す
ることによつてゼオライト粒子のゼータ電位が顕
著に低下するとともに良好な懸濁安定性をもつた
ゼオライトスラリーが得られることが認められ
る。 実施例 2 実施例1におけると同様のよく洗浄したA型ゼ
オライトの過ケーキ(固形分71.0%)を中間原
料とし、これに水を加えて水性スラリーとし、更
に所定量の四塩化チタンを添加し均一に混合して
加水分解反応によりプラスに荷電したコロイド状
酸化チタン水和物を排出させ第3表に示す組成の
ゼオライトスラリーを調製した。 各ゼオライトスラリーのPH、比電導度、粘度、
上澄生成率、再分散性等の特性値の測定結果を第
3表に併せて記す。
【表】
【表】 第3表より、ゼオライトの水性スラリーにチタ
ニウムの塩を添加した場合にもその添加量の増大
につれてスラリーの粘度が上昇し、ゼオライト粒
子の沈降が遅くなるとともに沈降した粒子が固化
し難くなり再分散性が良好となることが明らかで
ある。 この場合も(TiO2/ゼオライト)固形分比が
約0.2以上に相当する量の四塩化チタンを添加す
ることによつて良好な懸濁安定性をもつたゼオラ
イトスラリーが得られることが認められた。 実施例 3 四塩化チタンの代りに加水分解反応によつてプ
ラスに荷電したコロイド状のジルコニア水和物の
粒子を生成する塩化ジルコニルおよび硫酸ジルコ
ニウムを使用する他は実施例2と同様にして第4
表に示す組成のゼオライトスラリーを調製した。 各ゼオライトスラリーのPH比電導度、粘度、上
澄生成率、再分散性等の特性値の測定結果を第4
表に併せて示す。 第4表より、ゼオライトの水性スラリーにジル
コニウムの塩を添加した場合にもスラリーの粘度
が上昇し、ゼオライト粒子の沈降が遅くなるとと
もに沈降した粒子が固化し難くなり再分散性が良
好となることが明らかである。 この場合も(ZrO2/ゼオライト)固形分比が
約0.2%以上に相当する量のジルコニウム化合物
の添加によつて良好な懸濁安定性をもつたゼオラ
イトスラリーが得られることが認められる。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
図はゼオライトスラリー沈降管中の上澄液率計
算用の上澄液高と全液高とを説明する図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 加水分解反応によつてプラスに荷電したコロ
    イド粒子を生成するアルミニウム、チタニウムま
    たはジルコニウムから選ばれた少なくとも1種の
    金属塩をゼオライトの水性スラリーに添加したも
    のであつて、該ゼオライトスラリーは、ゼオライ
    ト固形分濃度300mg/のスラリー濃度における
    25℃でのゼータ電位が顕微鏡電気泳動による測定
    法で0乃至−42mVの範囲にあることを特徴とす
    る懸濁安定性のよいゼオライトスラリー。 2 金属塩の添加量がゼオライトに対する金属酸
    化物としての重量比で0.2乃至5%である特許請
    求の範囲第1項記載のゼオライトスラリー。 3 ゼオライトが粒径6μm以下の粒度部分が85
    %以上であるような均一な粒度分布を有するゼオ
    ライトである特許請求の範囲第1項記載のゼオラ
    イトスラリー。 4 ゼオライトが無水物基準でCaO120mg/g以
    上のCaイオン交換能を有するゼオライトである
    特許請求の範囲第1項記載のゼオライトスラリ
    ー。 5 ゼオライトがA型ゼオライトである特許請求
    の範囲第1項記載のゼオライトスラリー。 6 スラリー濃度が少なくとも10重量%である特
    許請求の範囲第1項記載のゼオライトスラリー。
JP55155828A 1980-11-07 1980-11-07 Zeolite slurry having high suspension stability Granted JPS5782116A (en)

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US5182242A (en) * 1992-06-02 1993-01-26 Mobil Oil Corp. Catalysts bound with low acidity refractory oxide
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