JPS6246495B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6246495B2
JPS6246495B2 JP4921082A JP4921082A JPS6246495B2 JP S6246495 B2 JPS6246495 B2 JP S6246495B2 JP 4921082 A JP4921082 A JP 4921082A JP 4921082 A JP4921082 A JP 4921082A JP S6246495 B2 JPS6246495 B2 JP S6246495B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zeolite
slurry
suspension stability
polyacrylamide
viscosity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP4921082A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58167422A (ja
Inventor
Hiroyuki Kashiwase
Yutaka Konose
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Chemical Industrial Co Ltd filed Critical Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Priority to JP4921082A priority Critical patent/JPS58167422A/ja
Publication of JPS58167422A publication Critical patent/JPS58167422A/ja
Publication of JPS6246495B2 publication Critical patent/JPS6246495B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は懸濁安定性のよいゼオライトスラリー
に関するものであり、とくに懸濁安定性がよく流
動特性が温度条件によつて変化することの少ない
ゼオライトスラリーに関する。一般に、ゼオライ
トは式xM2O・Al2O3・ySiO2・zH2O(ただし、
Mは1価の金属またはそれと当量の多価の金属を
表わし、xは0.5〜1.5、yは1.5〜50、zは0〜
6)で表わされる化学組成と独特な3次元的構造
をもつたアルミノ珪酸塩類の総称であるが、その
成分組成や結晶構造等の相違によつて種々のゼオ
ライトが知られており、ゼオライト特有のイオン
交換性、充填性、吸着性、触媒能等の諸性能にも
とづいてそれぞれ各種の用途に利用されている。 一方、工業的に利用されるゼオライトはいずれ
もそれ自体粒径0.1〜50μm程度の微細な一次粒
子から成るため粉末状態では多くの場合かさ高で
粉塵化し易く、その輸送、貯蔵あるいは使用等に
際して取扱いが非能率的であるとともに作業環境
を害し易いという欠点がある。 したがつて、このような粉末状ゼオライトの欠
点を改善するためにスラリー状や粒状化したゼオ
ライトが利用されるようになり、とくに洗剤用ビ
ルダー、水処理剤、塗被紙用顔料、塗料、或種の
充填剤などのように多量のゼオライトの取扱いを
必要とする用途においてはゼオライト粒子を水に
分散懸濁させた水性スラリーの状態で利用するの
が便利であり、ゼオライトの製造工程も合理化さ
れるという利点をも伴なう。 しかしながら、ゼオライトの単なる水性スラリ
ーは元来物理的に不安定な系であり、懸濁してい
るゼオライト粒子がやがて沈降するとともに沈降
分離したゼオライト粒子が容器の底部に沈積して
堅いケーキを形成する性質があり、しかも一旦生
じたこのような堅いケーキは外部から加えられる
力に対して顕著なダイラタンシーを示し、均質な
スラリー状態に再分散させることが困難である。 それ故、ゼオライトの水性スラリーに種々の物
質を添加することによりスラリーの安定化が提案
されている。 例えば特開昭51―91898号においてはゼオライ
ト水性スラリーに分散助剤として、カルボキシル
および(または)ヒドロキシ基を含むポリマー、
ホスホン酸燐酸アルキルエステル乳化剤、非イオ
ン性表面活性剤、表面活性スルフオン酸塩、膨潤
性の不溶性珪酸塩等の少なくとも1種を約0.5〜
6重量%添加してスラリーの流動性を改善するこ
とが提案されている。 しかしながら、これらの添加剤による方法は多
くの欠点を伴ない必ずしも合理的なまたは有利な
ものではない。 すなわち、この種の水溶性ポリマーは少量で高
粘性を発揮する反面、水溶液の物理化学的性状が
不安定で温度や機械的撹拌の影響を受け易く、経
時変化も大きいのでスラリーの長期貯蔵や輸送に
際してトラブルを生じる場合がある。また表面活
性剤を使用する場合は、撹拌やポンプ輸送に際し
て空気の連行による容積の増大や発泡による泡の
飛散などの問題があり、また膨潤性の不溶性珪酸
塩は主に天然品であるため、品質の安定性に欠
け、更にはこれが一般に暗灰色であるため、製品
の外観を損なうなどの欠点を有する。 また、これらの従来の提案法によつて得られる
ゼオライトスラリーは、何れもその流動特性とく
に粘度が温度によつて著しく相違し、夏・冬の季
節変動や使用時の温度条件等によつては、これが
輸送、貯蔵、加工等の各過程で重大なトラブルの
原因となることも稀ではなく、そのようなトラブ
ルを回避するために加温、冷却等により常にスラ
リー温度を一定に保持するための特別な設備、エ
ネルギー、労力等を必要とするという重大な欠点
を伴つていた。 また、特公昭55―84533号には有機凝固剤を添
加することが提案されているが、これは本発明に
おける添加剤とは異なる物性のポリアクリルアミ
ドまたはアクリルアミドとアクリル酸の共重合体
から成るいわゆる凝固剤をゼオライトの水性スラ
リーに0.01〜5重量%、特に0.05〜2重量%含有
させることにより、主として媒体の高粘度を利用
してゼオライト粒子が沈降し難いスラリーを得よ
うとするものであつて、屡々高粘度のためにスラ
リーの流動性が不充分となり易く、撹拌やポンプ
輸送に多大のエネルギーを必要とするばかりでな
く、乾燥に際しては糊剤としての固着作用を発揮
するため例えばこれを使用して造られる合成洗剤
粉末の水への溶解・分散性が損なわれるという重
大なトラブルを生じ易いという欠点がある。 一方、本発明者らは、さきに、ゼオライトと電
解質水溶液から成るゼオライトスラリーにおいて
は、スラリーの懸濁安定性がスラリーの電導度と
密接な関連があることを知見して該スラリーの電
導度を適正な値の範囲に調整することにもとづく
懸濁安定性のよいゼオライトスラリーを開発した
(特願昭55―142011号)。しかしながら、このよう
な電解質の存在を特徴とするゼオライトスラリー
は懸濁安定性が良好であるが、屡々低温域での粘
度値が著しく大であるという欠点を有するととも
に長時間の静置に際して顆粒状凝集塊換言すれば
ぶつぶつした小さな塊(以下単にぶつという)の
生成という新たな問題を伴なうことがある。 このぶつの生成という現象はゼオライトの純度
や結晶化度が高くまた粒度分布が均一な高性能ゼ
オライトの場合に屡々認められる特異な現象であ
つて、例えば長時間静置したゼオライトスラリー
の容器の底部までガラス棒を挿入して引上げたと
きガラス棒にぶつの小片が多数付着することによ
つて容易に観察することができる。このぶつは一
般に軽度の撹拌や振動によつて容易に再分散して
消失するが、そのままでは容器を傾けても完全に
流出せず、事実上完全な流体としてのゼオライト
スラリーの特徴が著しく損なわれることになる。 本発明者らは、このようなゼオライトスラリー
における粘度対温度特性の改善やぶつの生成とい
う新たな問題の解決について種々の実験検討を重
ねた結果、ゼオライトの水性スラリーに曳糸性を
有するポリアクリルアマイド部分加水分解物をご
く少量存在させるとともに該スラリーの電導度が
特定の範囲内となるように電解質濃度を調整する
ことになり、懸濁安定性がよくぶつの生成傾向も
なく流動性に富みしかも流動性が温度条件によつ
て変右することの少ない高性能のゼオライトスラ
リーが得られるという驚くべき事実を見出し本発
明を完成した。 すなわち、本発明は粒径6μm以下の粒度部分
が85%以上であるような均一な粒度分布を有する
ゼオライトの水性スラリーにおいて、曳糸性を有
するポリアクリルアマイド部分加水分解物(25℃
の0.2重量%水溶液が少なくとも15cmである)を
0.01〜0.1重量%含有し、かつ25℃における該ス
ラリーの電導度が比電導度として0.006〜0.025Ω
-1・cm-1以下であることを特徴とする懸濁安定性
のよいゼオライトスラリーである。 本発明者らの検討結果によれば、一般にゼオラ
イトと電解質水溶液から成る水性スラリーの電導
度は、ゼオライトの粒子状態やスラリー濃度ある
いは溶存する電解質の種類や濃度等によつて著し
く相違するが、通常、洗剤ビルダー、水処理剤、
塗被紙顔料などの用途に適する粒度のゼオライト
の場合には、スラリー濃度あるいは溶存する電解
質の種類に殆ど無関係に、該スラリーの25℃にお
ける比電導度が0.006ないし0.1Ω-1・cm-1の値を
示すような臨界的な適量の電解質が存在する場合
に限つて好ましい懸濁安定性が得られる。しか
し、このようなゼオライトと電解質水溶液から成
るゼオライトスラリーは、多くの場合常温に比し
て5℃付近の低温域での粘度が著しく大であると
ともに屡々長時間静置後に顕著なぶつの生成がみ
られるが、曳糸性を有するポリアクリルアマイド
部分加水分解物を0.005〜0.3重量%存在させると
該スラリーの25℃における比電導度が0.025Ω
-1・cm-1以下であるような少量の電解質の存在に
おいて、懸濁安定性がよく、ぶつの生成傾向もな
く、流動性に富み、しかも流動性が温度条件によ
つて変化することの少ない高性能のゼオライトス
ラリーが得られるのである。 曳糸性を有するポリアクリルアマイド部分加水
分解物の存在量が上記の下限値未満の場合には添
加の効果が不充分であり、一方上限値を越えると
全般にスラリーの粘度が著しく増大して流動性が
低下するとともに経済的にもコスト高となる。 また、該ゼオライトスラリーの25℃における比
電導度が0.025Ω-1・cm-1をこえる場合はポリア
クリルアマイド部分加水分解物の量如何に拘らず
低温域におけるスラリーの粘度が著しく大となり
ゼオライト粒子は沈降し難いが流動性が不充分と
なる。また逆に0.006Ω-1・cm-1未満の電導度に
おいては、ゼオライトスラリーの粘性が小さく、
ゼオライト粒子の沈降が著しくなつて懸濁安定性
に欠け、一度沈降すると該粒子のチクソトロピー
のレオジー特性により沈降壁面に固着して分離で
きなくなる。 本発明に係るゼオライトスラリーに使用するポ
リアクリルアマイド部分加水分解物は、その水溶
液が顕著な曳糸性によつて特徴づけられる独特な
レオロジー特性を有するものである。 ここにいう曳糸性とは、例えばその稀薄溶液に
ガラス棒の一端を浸漬して引上げるとき水あめの
ように糸状に伸び上る現象を指し、その原因や機
構は未だ完全に解明されていないが、高粘度の溶
液が必ずしも大なる曳糸性を示さないので曳糸性
は単なる重合度に依存するものでなく、溶存高分
子の独特な構造あるいは高度で格段に均一な重合
度にもとづくものと考えられている。 一般に、ポリアクリルアマイドの部分加水分解
物はポリアクリルアマイドの水溶液に所望の加水
分解度に応じた量のアルカリを加水分解剤として
反応させることにより、または所定量のアルカリ
の存在下でアクリルアマイド単量体の水溶液重合
反応を行なうことによつて得られるが、本発明の
目的に対しては後記の試験法で0.2重量%水溶液
が少なくとも15cm以上の曳糸性を示すものが有用
であり、特に約30cm以上のものが好適である。な
お上限は、下記の製造条件に基づく重合体の重合
度により自ずから限定されるが、顕著な曳糸性あ
る重合体では前記の測定条件で約30〜70cmのもの
が市販品として入手でき、又は容易に製造可能の
ために好ましいと云える。ただし、このような曳
糸性大なるポリアクリルアマイド部分加水分解物
は、限られた反応条件下においてのみ得られるも
のであつて、主としておだやかな加水分解剤とし
ての弱アルカリないしPH緩衝剤の存在下でアクリ
ルアマイド単量体の水溶液重合反応を行なうこと
により、高度の重合反応を行なわせるとともに、
その際の反応熱を利用して完全に均一な系で加水
分解反応を同時に行なわせることによつて得られ
る。 この点、特公昭46―21735号や特公昭47―890号
等の方法によつて得られる曳糸性大なるポリアク
リルアマイド部分加水分解物は特に好適である。 これに反して、アクリルアマイド単量体の単な
る重合反応によつて得られるポリアクリルアミ
ド、あるいはアクリルアミドとアクリル酸の各単
量体を共重合させて得られるアクリルアミドとア
クリル酸の共重合体は、多くの場合粘度が大であ
つても顕著な曳糸性を示さず、ゼオライトスラリ
ーの懸濁安定性を向上させるためには該スラリー
の顕著な粘度増大とそれによる流動性の低下が避
け難い。 従つて、本発明における独特なレオロジー特性
をもつ水溶性高分子は前記公知の懸濁安定化剤と
して用いる水溶性高分子とは全く別異なものであ
ることが理解できよう。 本発明に係るゼオライトスラリーに使用する曳
糸性を有するポリアクリルアマイド部分加水分解
物の加水分解度としては約5%以上、特に10%以
上のものが好適であり、100%に近いものでもよ
い。 使用に際しては、予め約0.2〜1重量%の水溶
液としておき、その必要量をゼオライトスラリー
に添加するのが実用的である。 本発明における上記の曳糸性を有するポリアク
リルアマイド部分加水分解物の作用機構の詳細は
必ずしも明らかでないが、水性媒体中で一種の高
分子電解質としてゼオライト粒子と同種の負の電
荷によつてゼオライト粒子相互間の分散を助長す
るとともにゼオライト粒子の表面に吸着して一種
の保護コロイドとしての凝集防止効果をも発揮し
て懸濁安定性を確保するとともにぶつの生成を防
止し、さらに水性媒体に独特な粘弾性を付与して
それ自体を一種の潤滑剤とすることによりスラリ
ーの流動性を高めるものと推定される。 本発明はこのような顕著な事実の新知見にもと
づくものである。本発明に係るゼオライトスラリ
ーに使用するゼオライトとしては、天然品、合成
品の如何を問わず如何なる種類のゼオライトでも
よく、使用目的に応じて適宜選定することができ
る。 たとえば、洗剤ビルダー用にはCaイオン交換
能の大きいA型ゼオライトがとくに好適であり、
塗被紙顔料用には球状で微細なA型ゼオライトが
適し、水処理剤用その他の用途にはA型、X型、
Y型等の合成ゼオライトやモルデナイト、クリノ
プチロライト等の天然ゼオライトが適用できる。
いずれのゼオライトの場合にも、その粒子状態は
粒径6μm以下の粒度部分が85%以上であるよう
な微細な均一な粒度分布を有するゼオライトが特
に好適である。粒径6μm以上の粗粒部分を多く
含み不均一な粒度分布を有するゼオライトはスラ
リー状態から粒子が速やかに沈降分離するととも
に器底に沈積した粒子が一層堅いケーキを形成し
再分散がより困難になるばかりでなく、ゼオライ
トを使用して成る最終製品が粗大な凝集粒子にも
とづく各種のトラブルを生じ易くなるからであ
る。 尚、ゼオライトの粒度分布は例えば沈降法にも
とづく粒度分布測定器によつて測定することがで
きる。 本発明のゼオライトスラリーにおけるゼオライ
トの濃度は各種のものが幅広く適用可能であるが
20〜60重量%以外の場合は製造および取扱い、ま
た使用時における能率の面から好ましくない。 本発明のゼオライトスラリーにおいて使用する
電解質としては、ナトリウム、カリウム、アンモ
ニウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム等
のそれぞれ炭酸塩、硫酸塩、珪酸塩、燐酸塩、硼
酸塩、水酸化物、塩化物、硝酸塩、亜硫酸塩、チ
オ硫酸塩、次亜塩素酸塩、過炭酸塩、過硼酸塩、
重合燐酸塩、イミドビス硫酸塩、ギ酸塩、酢酸
塩、シユウ酸塩、クエン酸塩、ニトリロトリ酢酸
塩等(但し、水に不溶性のものは除く)が挙げら
れるが、水に可溶性であり水溶液中でイオンに解
離して導電性を示すものであれば上記以外の化合
物でも利用することができる。 これらの電解質のうちでも特に炭酸ソーダ、珪
酸ソーダ、硫酸ソーダ、硼酸ソーダ、重合燐酸ソ
ーダ、イミドビス硫酸ソーダ、クエン酸ソーダ、
ニトリロトリ酢酸ソーダ、過炭酸ソーダ、過硼酸
ソーダ等の塩類が多くの場合実用性であり、それ
らの一種または2種以上の使用が好ましい。又、
あえて上記の化合物を添加しなくてもゼオライト
製造時の洗浄の程度を変えることにより、本発明
に必要な量の電解質をスラリー中に含有させるこ
ともできる。 本発明に係るゼオライトスラリーの調製は通常
次のようにして行なうことができるが、調製の態
様はこれらに限定されるものではない。 すなわち、合成ゼオライトの場合には湿式反応
によつて生成した前記の粒子状態を有するゼオラ
イトのよく洗浄した過ケーキまたは粉末を適量
の水中に分散懸濁させて水性スラリーとし、電導
度が所定の値となるように塩類濃度やPHを調整し
たのち、これに上記の曳糸性を有するポリアクリ
ルアマイド部分加水分解物の水溶液の所定量を添
加する方法、上記ゼオライトの過ケーキまたは
粉末を曳糸性ポリアクリルアマイド部分加水分解
物の所定量を含有する稀薄水溶液中に分散・懸濁
させてスラリー化し最終的に電導度が所定の値と
なるように塩類濃度を調整する方法等があげられ
る。 また、天然ゼオライトの場合には、粉砕・分級
等によつて粒度を調整したのち、合成ゼオライト
の場合と同様にして均一なゼオライトスラリーと
する。このスラリーの均一化操作は、通常の撹拌
混合はもちろん、剪断力による混合も好ましい。 なお、本発明に係るゼオライトスラリーは、そ
の最終的な使用目的に応じて各種の塩類、水溶性
高分子、界面活性剤、キレート剤、着色剤、香料
等の1種または2種以上を適宜添加することがで
きることはいうまでもない。 本発明に係るゼオライトスラリーは、一般に流
動性と懸濁安定性に優れ、とくにスラリーを長時
間静置したときに生じる沈降粒子の再分散性が格
段に良好であるばかりでなく、特にその特徴とし
て温度条件が変化しても粘度が殆んど一定であ
り、夏・冬の季節変化や使用時の温度変化に際し
ても常に良好な流動特性を示すため、特別な保温
設備やエネルギーなどを必要そせず、その貯蔵、
輸送、使用時の取扱い等が極めて容易となるとい
う画期的な利点を有する。 また、本発明に係るゼオライトスラリーでは多
量の分散剤や安定化剤の添加を必要とせず、しか
も流動性に富むスラリーが得られるのでスラリー
濃度50〜60重量%にも達する著しく濃厚なゼオラ
イトスラリーを調整することも可能である。 たとえば、洗剤用ゼオライトスラリーの場合に
は主として低燐ないし無燐合成洗剤用のビルダー
として使われるが、本発明に係るゼオライトスラ
リーは季節や工程での温度条件の変動にも拘らず
常に流動と懸濁安定性に優れ輸送や貯蔵が容易で
あるばかりでなく、洗剤製造工場では従来の設備
や工程に大巾な変更を加えることなく従来のトリ
ポリ燐酸ソーダに代つて他の洗剤原料に配合する
ことができ、更にこのゼオライトスラリーを配合
して得られる洗剤は汚染布の洗濯に際して粉体が
布に付着・残留することがなく、いわゆる布付着
のトラブルを生ずるおそれが極めて少ない。ま
た、水への溶解分散性も良好である。 さらに、合成洗剤の製造は一般に界面活性剤水
溶液、珪酸ソーダ、ソーダ灰、重合燐酸塩または
ゼオライト、芒硝、カルボキシメチルセルロース
等の各種の原料を混合して得られる濃厚な配合物
スラリーを噴霧乾燥することによつて行なわれる
ため、噴霧乾燥工程での水分蒸発エネルギーの節
減の見地から原料に伴なう水分の混入を極力避け
る努力が望まれているが、本発明に係る洗剤用ゼ
オライトスラリーはスラリー濃度50〜60重量%程
度の著しく濃厚なスラリーとすることも可能であ
り、洗剤へのゼオライト配合に伴なう水分量の増
大を最小限に留めることができる。 また、塗被紙用ゼオライトスラリーの場合に
は、主としてコート紙、アート紙等に使われる
が、本発明に係るゼオライトスラリーは温度条件
に殆ど影響されることなく常に流動性や懸濁安定
性が良く輸送や貯蔵、取扱い等が容易であるばか
りでなく、そのゼオライト粒子はスラリー状の塗
被紙用組成物の主原料または副原料として塗被紙
に高度の光沢と白色度を与えるとともに印刷適性
を改良するという優れた性能を発揮する。この場
合も、スラリー濃度の高いゼオライトスラリーは
紙への塗被作業を能率的に行なうことができ、工
程の省エネルギーにも役立つという利点がある。 以下に実施例および比較例を掲げて本発明を説
明する。ただし、実施例に示すゼオライトおよび
高分子物質の特性値ならびにそれらのゼオライト
を用いて調製したゼオライトスラリーの諸性能は
次の試験法によつて測定または評価した。 〔Caイオン交換能〕 塩化カルシウム溶液(CaOとして300mg/)
1にゼオライト試料1g(無水物換算)を添加
し、25℃で撹拌して反応させ、15分経過後ゼオラ
イトを速やかに過分離し、溶液中のカルシウム
(CaO)の濃度を分析し、反応による溶存カルシ
ウムの減少量を算出してこれをCaイオン交換能
とする。 〔粒度分布〕 ヘキサメタ燐酸ソーダ0.01%溶液500mlにゼオ
ライト試料約0.5gを添加し、充分に撹拌して均
一な懸濁液としたものについて光透過式粒度分布
測定器(セイシン企業(株)製)を使用して25℃で沈
降曲線を作成し、各粒度毎の分布を算出するとと
もに粒度分布の累積曲線から平均粒径を求める。 〔粘度〕 東京計器製造所(株)製B8H型粘度計を使用して、
ローターNo.2、20rpmの測定条件で、5℃〜45℃
におけるゼオライトスラリー試料の粘度を測定す
る。 〔曳糸性〕 25℃において、試料ポリマーの0.2重量%水溶
液に直径5mmのガラス棒の先端を約1cmの深さに
浸漬し、これを毎秒5cmの速さで垂直に引上げる
とき、溶液が糸状に伸び上がりやがて切れるまで
の長さ(cm)を測定する。 〔懸濁安定性〕 ゼオライトスラリー試料700〜800gを500mlポ
リ壜に入れて静置し、3日間経過後試料中にガラ
ス棒を挿入し、容器底部のゼオライトの沈積状況
をガラス棒による感触で評価し、沈積が認められ
ないものを〇、僅かに沈積が認められるものを
△、容器底部に固いまたは粘着性の沈積物が認め
られるものを×として3段階で表示する。なお○△
は〇と△の中間程度、△〜×は△と×の中間程度
の状態を示す。 〔ぶつの生成状況〕 上記の懸濁安定性の試験に際してゼオライトス
ラリー試料中に挿入したガラス棒を引上げるとき
のガラス棒へのスラリーの付着の様子を観察し、
スラリーが流れ落ちた後、ガラス棒上にぶつが全
く認められないものを〇、僅かに認められるもの
を△、ぶつが著しく残留するものを×として3段
階で表示する。 〔振動安定性〕 ゼオライトスラリー試料700〜800gを500mlポ
リ壜に入れ、常温でバイブレーター(シンコー電
気(株)VIBRATORY PACKER,50c/sec)上で10
時間振動させ、振動終了後試料中にガラス棒を挿
入し、容器底部のゼオライトの沈積状況をガラス
棒による感触で評価し、沈積が認められないもの
を〇、僅かに沈積が認められるものを△、容器底
部に固いまたは粘着性の沈積物が認められるもの
を×として3段階で表示する。なお○△は〇と△の
中間程度、△〜×は△と×の中間程度の状態を示
す。 〔上澄生成率〕 50mlの沈降管にゼオライトスラリー試料を入れ
て常温で静置し、72時間経過後の上澄液の生成割
合を沈降界面の位置から求めたものである。 実施例1〜4及び比較例1〜5 アルミン酸ソーダ溶液(Na2O9.3%、Al2O35.6
%)1000部と珪酸ソーダ溶液(Na2O8.1%、
SiO26.6%)1000部を80〜90℃で瞬間混合するこ
とによりアルミノ珪酸塩ゲルを生成させたのち撹
拌しながら90℃で2時間熟成して結晶化を行ない
A型ゼオライト200部を含む反応生成物スラリー
2000部を得た。 この反応生成物スラリーを過し引続き少量の
水を流して洗浄することによつて得られた過ケ
ーキ(固形分64.3%)に水を加えてリパルプし付
着アルカリ分を充分に溶出させたのち、再び過
洗浄を行なつてA型ゼオライトの過ケーキ(固
形分71.0%)を得た。 この過ケーキの一部を乾燥、粉砕してその粒
子状態およびCaイオン交換能を調べたところ第
1表の諸数値が得られた。
【表】 一方、上記のよく洗浄した過ケーキを中間原
料とし、これに水を加えてリパルプしてスラリー
を調製し、更に第2表に示す各種のポリアクリル
アマイド系ポリマーの水溶液を添加・混合して均
一なゼオライトスラリーを調製した。 各ゼオライトスラリーの組成および性状の測定
結果を第3表に示す。
【表】
【表】
【表】 第2表および第3表から、ゼオライトの過ケ
ーキを水に分散させただけのスラリー(比較例
3、比較例5)ではゼオライト粒子の沈降が速
く、また一旦沈積したゼオライト粒子は固化して
再分散が困難であるのに対して、曳糸性大なるポ
リアクリルアマイド部分加水分解物0.05〜0.1重
量%を含有し、かつ25℃における比電導度が
0.017〜0.018Ω-1・cm-1であるゼオライトスラリ
ーは、いずれも粒子の沈降がおそく懸濁安定性が
良好であるとともに粘度が低く流動性に富むこと
が明らかである。 一方、曳糸性を殆ど示さないポリアクリルアミ
ド系凝集剤を0.05〜0.1重量%含有させたゼオラ
イトスラリーはいずれも懸濁安定性が不充分であ
り、むしろ無添加の場合よりも速やかなゼオライ
ト粒子の沈降を示す場合(比較例2、比較例4)
があることが認められる。 実施例5〜6及び比較例6〜8 実施例1と同様のA型ゼオライトの過ケーキ
(固形分71.0%)を中間原料とし、これに水を加
えてスラリー化したのち、炭酸ガスを導入してPH
及び電導度を調整するとともに、実施例1と同様
に各種のポリアクリルアミド系ポリマーの水溶液
を添加・混合して均一なゼオライトスラリーを調
製した。 各ゼオライトスラリーの組成および性状の測定
結果を第4表に示す。
【表】 第4表から、曳糸性大なるポリアクリルアマイ
ド部分加水分解物0.05重量%を含有し、かつ25℃
における比電導度が0.010Ω-1・cm-1であるゼオ
ライトスラリー(実施例5、実施例6)は、いず
れも粒子の沈降がおそく懸濁安定性が良好である
が、振動安定性も良好でありタンクローリーによ
る輸送に際しても安全であることが期待される。 実施例7〜9及び比較例9〜11 実施例1と同様のA型ゼオライトの過ケーキ
(固形分71.0%)を中間原料とし、これに水を加
えてスラリー化したのち、炭酸ガス導入によるPH
調整、および炭酸ソーダの添加による電導度の調
整を行なうとともに、実施例1と同様に各種のポ
リマーの水溶液を添加・混合して均一なゼオライ
トスラリーを調製した。 各ゼオライトスラリーの組成および性状の測定
結果を第5表に示す。
【表】
【表】 第5表から、曳糸性大なるポリアクリルアマイ
ド部分加水分解物0.05重量%を含有し、かつ25℃
における比電導度が0.012Ω-1・cm-1であるゼオ
ライトスラリー(実施例7〜9)は、いずれも粒
子の沈降がおそく懸濁安定性が良好であり、振動
安定性も良好であることが明らかである。これに
対して、殆ど曳糸性を示さないポリアクリルアマ
イド系凝集剤の場合(比較例9,10)は、振動安
定性が不充分であるばかりでなく、無添加の場合
(比較例11)よりもむしろゼオライト粒子の沈降
が速やかであることが認められる。 実施例10及び比較例12 実施例1と同様のA型ゼオライトの過ケーキ
(固形分71.0%)を中間原料とし、これに水を加
えてスラリー化したのち、実施例7と同様にして
均一なゼオライトスラリーを調製した。 各ゼオライトスラリーの組成および性状の測定
結果を第6表に示す。ただし、ぶつの生成状況は
試料スラリーを80℃の恒温槽中に40時間静置した
ものについて観察した。
【表】
【表】 第6表から、曳糸性大なるポリアクリルアマイ
ド部分加水分解物0.07重量%を含有し、かつ25℃
における比電導度が0.007Ω-1・cm-1であるゼオ
ライトスラリー(実施例10)は、懸濁安定性が良
好で加温促進試験においてもぶつの生成傾向が見
られず流動性が良好であるが、該ポリマーを含有
しない比較例12のスラリーは、懸濁安定性が不充
分であるばかりでなく顕著なぶつの生成を示すこ
とが認められた。 実施例11〜12及び比較例13〜14 実施例7と同様にしてA型ゼオライトの過ケ
ーキ(固形分71.0%)を中間原料とし、これに水
を加えてスラリー化したのち、炭酸ガス導入によ
るPH調整、炭酸ソーダ添加による電導度の調整、
およびポリアクリルアマイド部分加水分解物Bの
水溶液添加・混合を行つて均一なゼオライトスラ
リーを調製した。 各ゼオライトスラリーの組成と性状を第7表に
また各ゼオライトスラリーの粘度対温度曲線を第
1図に示す。
【表】
【表】 第7表から、曳糸性大なるポリアクリルアマイ
ド部分加水分解物0.05重量%を含有し、かつ25℃
における比電導度が0.025Ω-1・cm-1以下である
ゼオライトスラリー(実施例11〜12)はいずれも
懸濁安定性がよく、25℃の粘度も10p以下で流動
性に富むことが明らかであるのに対して、25℃に
おける比電導度が0.029Ω-1・cm-1であるゼオラ
イトスラリー(比較例13)は粘度が著しく大であ
つてパイプやタンクローリーでの輸送に適さない
ことが明らかである。また、第1図から25℃にお
ける比電導度が比較的大なるゼオライトスラリー
はとくに低温域の粘度が著しく大であることが認
められる。 実施例13〜15 実施例7と同様にしてA型ゼオライトの過ケ
ーキ(固形分71.0%)を中間原料とし、これに水
を加えてスラリー化したのち、炭酸ガス導入によ
るPH調整、炭酸ソーダ添加による電導度の調整、
およびポリアクリルアマイド部分加水分解物Aの
水溶液添加を行つて均一なゼオライトスラリーを
調製した。 各ゼオライトスラリーの組成と性状を第8表
に、また各ゼオライトスラリーの粘度対温度曲線
を第2図に示す。
【表】
【表】 第8表から、曳糸性大なるポリアクリルアマイ
ド部分加水分解物0.08または0.1重量%を含有
し、25℃における比電導度が0.010以下であるゼ
オライトスラリーは、いずれも懸濁安定性がよ
く、流動性に富み、振動安定性も充分であること
が明らかである。 また第2図から、これらのゼオライトスラリー
は広い温度域にわたつて流動性が良好であること
が認められる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例11、実施例12及び比較例13のゼ
オライトスラリーの温度と粘度の関係を示すグラ
フ図、第2図は実施例13〜15のゼオライトスラリ
ーの温度と粘度の関係を示すグラフ図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 粒径6μm以下の粒度部分が85%以上である
    ような均一な粒度分布を有するゼオライトの水性
    スラリーにおいて、曳糸性を有するポリアクリル
    アマイド部分加水分解物(25℃の0.2重量%水溶
    液が少なくとも15cmである)を0.01〜0.1重量%
    含有し、かつ25℃における該スラリーの電導度が
    比電導度として0.006〜0.025Ω-1・cm-1であるこ
    とを特徴とする懸濁安定性のよいゼオライトスラ
    リー。 2 スラリー中のゼオライト濃度が20〜60重量%
    である特許請求の範囲第1項記載の懸濁安定性の
    よいゼオライトスラリー。 3 ゼオライトがA型ゼオライトである特許請求
    の範囲第1又は第2項記載の懸濁安定性のよいゼ
    オライトスラリー。
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