JPS6230102B2 - - Google Patents
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- JPS6230102B2 JPS6230102B2 JP57084644A JP8464482A JPS6230102B2 JP S6230102 B2 JPS6230102 B2 JP S6230102B2 JP 57084644 A JP57084644 A JP 57084644A JP 8464482 A JP8464482 A JP 8464482A JP S6230102 B2 JPS6230102 B2 JP S6230102B2
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- sheet
- heat
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- Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
Description
本発明は耐火断熱シートに関する。さらに詳し
くは、岩綿微細繊維と有機質パルプとからなるシ
ート状基材がシリコーン樹脂および耐熱性無機物
質を主体とするものからなる被覆用混合物で被覆
されてなる耐火断熱シートに関する。 昨今の社会的ニーズの高まりにしたがい、耐火
性があり、かつ断熱性の高いシート材料に関する
研究が盛んである。とくに耐熱性と絶縁性とを必
要とする耐火電線被覆材、断熱電線被覆材、高炉
などの耐熱遮熱シート、建築工事現場における難
燃耐熱シート、造船や機械部品などの製造時にお
ける熔接、熔断の火玉付着防止用シート、高温域
でのガスケツト、パツキング材、熱器具関係の難
燃絶縁シートなど、多方面から高性能で安価な耐
火断熱シートが要望されている。 従来、これらの用途には、岩綿繊維、アルミニ
ウム箔または難燃性プラスチツクスを主体とする
シートなどが使用されている。しかし、現用のこ
れらのシート類はいずれもそれぞれの欠点をもつ
ているので、実用上満足なものとはいいがたい。 すなわち、石綿繊維を主体とするものは耐水性
などの面で耐久性に欠けるし、産業公害の点から
の有害なもので適当でない。 またアルミニウム箔を主体とするものは、電気
絶縁性、耐熱性の面で問題があり、前述の用途に
用いたばあい保護効果は少ない。 さらに難燃性のプラスチツクスを主体とするも
のは灼熱した鉄粉やスラグに対して実質的に効果
がないのみならず、熱分解によつて有毒ガスを生
じる惧れさえある。 以上の慣用のもの以外に、たとえばガラス繊維
布の表面に石綿繊維またはロツクウール繊維、セ
ラミツクス、シリカガラス粒子などよりなる被覆
層を設けた複合シートも提案されているが、これ
らのものの被覆層は遮熱性が低く、しかも高温の
鉄粉やスラグが衝突するとたやすく貫通してしま
うので実用性に欠ける。 また、最近になつてガラス繊維布の表面に耐熱
性無機物質と無機質顔料とを分散させたシリコー
ンワニス層を設けた耐火シートが提案されている
が、このものも基材として使用しているガラス繊
維布自体が耐熱性に乏しい(300℃ぐらいから変
質する)ため、耐熱性自体現用品と比べてあまり
特徴がなく、断熱性にも見るべきところがない。 さらにカーボンフアイバークロスを基材とし、
この表面に耐熱性無機物質と無機質顔料とを分散
させたシリコーンワニス層を設けた耐火シートも
市販されつつあるが、このシートは耐火性と断熱
性とにおいては見るべきものがあるが、電気絶縁
性がないこと、あまりにも高価格であるため汎用
性がなく、まつたく一部の用途にしか実用性がな
いものであることなどの問題がある。 以上、概観したごとく、従来の耐火シート材に
はそれぞれ一長一短があつて満足できるものでは
なく、その改良が要望されている。また、近年に
なつて従来からもつとも広く使われてきた石綿繊
維を主体とするシートに対し、発癌性に対する懸
念から欧米各国を中心に使用禁止の動きがある。 本発明者らは以上の事実を踏まえ、よりすぐれ
た耐火断熱シートの創製に鋭意努力した結果、こ
こに本発明を完成した。 本発明の目的は、耐火性および断熱性にすぐ
れ、とくに輻射熱を反射する効果の高いシート状
材料を提供することにある。 また、本発明の別の目的は、電気絶縁性にすぐ
れた耐火難燃シート材料を提供することにある。 本発明のもう1つの目的はスラグなどの高温物
体と接触したばあいでも分解、燃焼することな
く、しかも熔融の起らない安定したシート状材料
を提供することにある。 本発明は、 (A) 繊維長60〜1000μmでFeO含量1%(重量
%、以下同様)以下の岩綿微細繊維と 有機質パイプ とを/が重量割合で60/40〜90/10になる
ように混合してなるシート状基材を、 (B) シリコーン樹脂100部(重量部、以下同様)
に対して耐熱性無機物質を主体とするもの5〜
400部を含有せしめた被覆用混合物 で(A)/(B)が重量割合で1/2.8〜1/5.8になるよ
うに被覆してなる厚さ0.3〜1.0mmの耐火断熱シー
ト に関する。 このものは岩綿微細繊維と有機質パイプよりな
るシート状基材の表面に、シリコーン樹脂に耐熱
性無機物質を主体とするように必要に応じて補助
構成材として有機難燃剤、無機難燃剤、無機質充
填剤および(または)着色剤などを含ませた被覆
用混合物からの層を形成することによりえられ
る。 シート状基材の表面を前記被覆用混合物で被覆
する方法としては、該シート状基材の表面に被覆
用混合物をスプレー塗装、刷毛塗り、ロールコー
トなどで塗工する方法、本発明における被覆用混
合物をシート状に成形加工したフイルムをシート
状基材の表面に粘着または圧着する方法、シート
状基材を被覆用混合物中に浸漬して含浸加工する
方法のいずれの方法も適用できる。 本発明において使用するシート状基材として
は、繊維長60〜1000μmでFeO含量1%以下の岩
綿微細繊維と有機質パイプとを固形成分とする抄
紙原料を、重量比で60/40〜90/10なる割合で用
いて抄紙してえられるシート状物であつて、難燃
性かつ耐熱性に富み、さらに樹脂ワニスに対する
浸透性にすぐれ、しかもウエツトシート強度が高
いという性質を有するものである。 前記シート状基材をうる際に、抄紙原料中の岩
綿繊維と有機質パルプとの割合が60/40未満にな
ると、えられるシート状基材の難燃性、耐熱性が
不充分であるばかりか樹脂ワニスに対する浸透性
も不充分となる。また該割合が90/10を超える
と、抄紙上の問題が生ずるので好ましくない。 前記シート状基材をうる際の岩綿繊維は、実質
的に非繊維状物質を含まない繊維長60〜1000μm
の範囲内のものであり、この中に非繊維状物質が
混入していたり、長さが60μm未満の短いものや
1000μmを超える長いものが混入していると、均
一かつ平滑なシート状基材を抄紙することが困難
となる。 本発明で使用する岩綿繊維は人造無機繊維の製
造法でえられるものである。すなわち、通常玄武
岩、鉄鋼スラグ、珪石、ドロマイト、石灰、水酸
化マグネシウムなどの原料をSiO235〜50%、
Al2O35〜15%、CaO15〜40%、MgO5〜25%、
MnOやTiO2などの微量成分1〜4%および夾雑
物たるFeOが1%以下となる組成になるように配
合し、混合した原料混合物をキユーポラ炉や電気
炉で1500〜1600℃程度に加熱して溶融し、えられ
る均一融液を複数の組合わせからなる高速回転体
または高温高圧火炎(フレームジエツト)中に落
下させ、1250〜1450℃程度の温度領域で繊維化し
てえられる岩綿繊維を、さらに繊維長60〜1000μ
mに切断処理してえられる。 なお、夾雑物であるFeOは本発明の耐火断熱シ
ートの性能、とくに電気絶縁性を損なうので、原
料中のFeO含有量を極力少なく抑えておくことが
好ましい。また、非繊維状物が分離除去された繊
維長60〜1000μmの岩綿繊維は水性媒体中におい
て分散性を有しているが、本発明で使用するシー
ト状基材を経済的に抄紙するためには、100〜300
μmの範囲の岩綿繊維を利用するのが好ましい。 本発明で使用するシート状基材をうる際のもう
一方の繊維成分である有機質パルプとしては、本
発明の耐火断熱シートのうちとくに電気絶縁性が
要求されるときは、電気絶縁用パルプで、従来の
電気絶縁用紙基材であるクラフト紙やリンタ紙を
うる際に利用されているパルプと同種のものであ
り、たとえばL型さらしクラフト、N型さらしク
ラフトパルプ、リンタパルプなどを利用すること
ができ、ビーター、リフアイナーなどで叩解した
通常のシヨツパーリグラーによる水度30〜70程
度のものが好ましい。 また、耐熱性がとくに要求されるばあいには、
耐熱性高分子材料をフイブリル化してえられる合
成樹脂パルプを使用することが好ましい。そのよ
うな耐熱性高分子材料としては、たとえば芳香族
ポリアミドなどをあげることができる。 本発明においては、重量割合で有機質パイプの
1/2以下の量を有機結合剤で置換してシート状基
材を製造して用いてもよい。 該有機結合剤としては、一般に抄紙用に用いら
れる有機結合剤が使用可能であるが、本発明にお
いてとくに好ましいものとしては、電気絶縁性と
耐熱性とを兼備する有機結合剤、たとえばフエノ
ール樹脂、メラミン樹脂、芳香族ポリアミドがイ
ミドなどや、ウエツトシート強度向上剤であるポ
リアミドポリアミン、エピクロルヒドリン樹脂な
どがあげられる。 本発明に使用されるシート状基材は、通常よく
使用されている一般の抄紙機で抄紙可能であり、
えられるシート状基材の均一性の面から、前記抄
紙原料をさらに混合繊維の1%程度に稀釈した水
性分散液を使用するのがよい。なお、本発明で使
用するシート状基材は、以上のような抄紙工程で
えられたシートに、さらに、たとえばカツプリン
グ効果を有するシランカツプリング剤処理や、有
機難燃剤、無機難燃剤などによる難燃処理をオフ
マシン工程で行なうなどの付加処理を適宜なしう
ることはもちろんである。 つぎに本発明の構成要件の1つであるシリコー
ン樹脂と耐熱性無機物質を主体とするものとから
なる被覆用混合物について説明する。 本発明において使用されるシリコーン樹脂に
は、オルガノポリシロキサン系シリコーン樹脂、
ポリアクリロイルオキシアルキルアルコキシシラ
ン系シリコーン樹脂およびポリビニル系シリコー
ン樹脂などが含まれる。 オルガノポリシロキサン系シリコーン樹脂とし
ては、水素原子、ビニル基、アリル基、アリール
基、ヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ
ル基、アミノ基、メルカプト基などの置換基が少
なくとも1個以上含まれている、たとえばポリジ
メチルシロキサン系シリコーン樹脂、ポリジフエ
ニルシロキサン系シリコーン樹脂、ポリメチルフ
エニルシロキサン系シリコーン樹脂およびこれら
を他の樹脂で変性したエポキシ変性シリコーン樹
脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂、脂肪酸変
性シリコーン樹脂、アルキツド変性シリコーン樹
脂、アミノ樹脂変性シリコーン樹脂などがあげら
れる。 本発明ではこれらオルガノポリシロキサン系シ
リコーン樹脂、ポリアクリロイルオキシアルキル
アルコキシシラン系シリコーン樹脂、ポリビニル
シラン系シリコーン樹脂などの各種のシリコーン
樹脂の1種または2種以上の混合物を任意に併用
しうるが、自消性を重視するばあいには、オルガ
ノポリシロキサン系シリコーン樹脂にあつてはポ
リシロキサン成分がシリコーン樹脂中に好ましく
は70%以上、ポリアクリロイルオキシアルキルア
ルコキシシラン系シリコーン樹脂およびポリビニ
ルシラン系シリコーン樹脂においては共重合させ
るエチレン系不飽和モノマーが50%以下、好まし
くは20%以下である。また自消性とともに可撓性
を重視するばあいには、変性されていないオルガ
ノポリシロキサン系シリコーン樹脂を用いるのが
好ましい。 なお、これらのシリコーン樹脂は、形態的に室
温で固体、可塑性ペースト、液体またはエマルジ
ヨンなどの分散物として提供され、必要により適
宜溶媒を加えて使用すればよい。 また硬化機構は室温硬化型、加熱硬化型、紫外
線または電子線硬化型などがあるが、一般に当業
者に周知の硬化剤や硬化促進剤、たとえば金属カ
ルボン酸塩、有機スズ化合物、チタンキレート化
合物、三級アミン化合物、過酸化物および白金系
触媒などを併用することにより、所望の三次元網
目状構造体がえられる。したがつて本発明の耐火
断熱シートは、たとえばつぎのようにして製造さ
れる。 すなわち、シリコーン樹脂、耐熱性無機物質を
主体とするように、要すれば有機難燃剤、無機難
燃剤、無機質充填剤および(または)着色剤など
からなる混合物に適宜硬化剤、硬化促進剤、さら
に必要に応じトルエン、キシレン、トリクレンな
どの有機溶剤を加えて適当な濃度または粘度の分
散液をつくり、この分散液を浸漬法、噴霧法、ロ
ールコート法、リバースロールコート法、ナイフ
コート法などの従来からよく知られている塗布手
段により、前記シート状基材の一面または両面に
塗布し、室温または加熱下、好ましくは150〜200
℃の範囲で1〜30分間熱処理することによりシリ
コーン樹脂を硬化せしめ、前記のシート状基材に
一体的に固着せしめる。 シリコーン樹脂と耐熱性無機物質との配合割合
は使用するシリコーン樹脂および耐熱性無機物質
などの種類および粒度により異なるが、一般にシ
リコーン樹脂が少なすぎると耐火断熱性は向上す
るが、被覆層の強度が不足する結果、耐火断熱シ
ートとして用いたとき被覆層に亀裂を生じたり、
該被覆層が前記シート状基材から剥離したりする
などの欠点を生じ、逆にシリコーン樹脂が多すぎ
ると耐熱性が低下し、著しいばあいには有炎燃焼
することがある。 本発明に用いる耐熱性無機物質とは、前記のシ
リコーン樹脂中に配合され、本発明におけるシリ
コーン樹脂性被覆層の強度上昇と耐熱性の向上と
いう役割を担つているものであり、前記シリコー
ン樹脂と耐熱性無機物質を主体としたものと要す
れば使用される硬化剤などとの被覆用混合物から
の層を有する本発明の耐火断熱シートが高温にさ
らされたばあい、または高温に加熱された鉄粉、
火玉やスラグなどと接触したばあいに、前記のシ
ート状基材の表面にあつて良好な耐熱性を保持す
るために必要なものである。 シリコーン樹脂系被覆層中にあつて前記シート
状基材を保護するためには、断熱性が高く、それ
自体の耐熱性も高く、よくシリコーン樹脂中でな
じみ、シリコーン樹脂を補強する物質であること
が要請されるが、本発明の目的に適応する耐熱性
無機物質としてとくに限定はない。とくに好まし
いものとしては、マイカ、アルミナ、シリカ、チ
タン酸アルカリ金属、ガラスミルドフアイバーお
よび岩綿微細繊維をあげることができる。 本発明の耐火断熱シートのうちとくに電気絶縁
性を重視するばあいの耐熱性無機物質としては、
マイカをあげることができるし、また耐火断熱性
能をとくに重視するばあいには、チタン酸アルカ
リ金属、とくにウイスカー状チタン酸カリウムを
あげることができる。また汎用的には、前述のよ
うな耐熱性無機物質を組合わせて使用するのが好
ましい。 本発明における耐火断熱被覆層を構成する補助
成分としてその他の無機充填剤や着色剤を必要に
応じて使用することができる。また難燃性付与の
ため、有機難燃剤、無機難燃剤またはこれらの難
燃剤を組合わせて使用することも可能である。 本発明において使用可能な難燃剤としてとくに
限定はないが、たとえばリン酸エステル型、有機
ハロゲン化合物型、ホスフアゼン化合物型などの
有機難燃剤や、たとえばアンチモン化合物や吸熱
分解型化合物などの無機難燃剤を例示することが
できる。 吸熱分解型無機化合物としては、たとえば焼石
膏、明ばん、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、ハイドロタルサイト系ケイ酸アルミニウムな
どの結晶水放出型、炭酸ガス放出型、分解吸熱型
および相転換型などの無機化合物を例示すること
ができる。 このほか、前記被覆用混合物中に各成分を均質
に分散させるための分散剤や脱泡剤を適宜混合し
てもよい。 本発明におけるシリコーン樹脂および耐熱性無
機物質を主体とする被覆層を構成するためのコー
テイング組成物において、シリコーン樹脂と耐熱
性無機物質を主体とするものとの混合比率は、シ
リコーン樹脂100部に対して耐熱性無機物質を主
体とするもの5〜400部、好ましくは30〜300部の
範囲である。 前記のごとき被覆用混合物がシート状基材に対
して重量で2.8〜5.8倍使用され、耐火断熱シート
が製造される。 本発明の耐火断熱シートの厚さは0.3〜1.0mmで
ある。この厚さが0.3mm未満では充分な耐火断熱
性能がえられず、また厚さが1.0mmを超えると耐
火断熱性能はよいが、コストが高くなるうえ重量
が増加し、実用的ではない。 本発明の耐火断熱シートは、それ自体充分実用
的であるが、さらに本発明の耐火断熱シートが高
度の物理的強度を要求されるようなばあいには、
岩綿微細繊維と有機質パイプおよび要すれば使用
される有機結合剤とからなるシート状基材に該シ
リコーン系コーテイング組成物を含浸塗工する際
に、えられる耐火断熱シートの片面または両面に
ガラス繊維布をラミネートしながら硬化させて一
体化すれば、前述のような硬度の物理的強度をも
つた耐火断熱シートをうることができる。このば
あい使用するガラス繊維布としては、たとえば不
織布、寒冷抄クロスなどをあげることができる。 つぎに製造例および実施例をあげて本発明の耐
火断熱シートを具体的に説明するが、かかる実施
例によつて本発明は限定されるものではなく、本
発明の精神を逸脱することのないかぎり種々の変
更を施すことができる。 製造例 本発明におけるシート状基材をつぎのようにし
て製造した。 (1) 岩綿の製造 玄武岩、鉄鉱スラグ、銅スラグ、珪石、ドロ
マイト、石灰、水酸化マグネシウムなどの原料
を適宜配合してえられるSiO239.6%、
Al2O313.4%、CaO37.4%、MgO5.8%、TiO2や
MnOの微量成分3.4%およびFeO0.4%という組
成からなる原料混合物を、電気炉中で1500〜
1600℃に加熱熔融し、えられた均一融液を1420
℃に加熱された高速回転体を利用して繊維化処
理した。 えられた繊維状物は平均繊維径4.1μ、繊維
長5〜40mm程度であり、非繊維状物は全体の29
%であつた。 (2) 岩綿微細繊維の製造 (a) 平均繊維長150μの岩綿微細繊維の製造 前記(1)でえられた岩綿繊維を小型連続式2
軸ニーダーに、その第3加圧ゾーンを1/2ま
で加圧した状態において投入、切断処理し、
平均繊維長が150μの繊維部分と非繊維状物
との混合物をえた。 えられた混合物を直径5cm、高さ50cmのた
て型シリンダーに投入し、流速0.5/分の
清水を下部より流入させ、シリンダーの上部
より繊維状物のみを排出させ、これを集めて
脱水後、120℃で5時間乾燥させ、非繊維状
物を含有しない平均繊維長150μの岩綿微細
繊維をえた。 (b) 平均繊維長600μの岩綿微細繊維の製造 前記(1)でえられた岩綿繊維を水中に分散さ
せ、えられた約10重量%の水性分散液を80
スーパーミキサーに固形分で10Kgになるよう
に投入し、2000rpmで20秒間処理し、平均繊
維長が600μの繊維部分と非繊維部分との混
合物をえた。えられた混合物を続いて前記(a)
における後段の処理と同様に処理し、非繊維
状物を含有しない平均繊維長600μの岩綿微
細繊維をえた。 (3) シート状基材の抄紙 (a) 前記(2)の(a)でえられた平均繊維長150μの
岩綿微細繊維30部とL型電気絶縁用クラフト
パルプ70部との混合組成物を固形成分とする
0.5%水性分散液を抄紙原料とし、長網式抄
紙機により抄紙してシート状基材をえた。 (b) 前記(2)の(a)でえられた平均繊維長150μの
岩綿微細繊維60部とL型電気絶縁用クラフト
パルプ20部とメラミン樹脂粉末20部の混合物
を固形成分とする約0.5%水性分散液を抄紙
原料とし、長網式抄紙機により抄紙してシー
ト状基材をえた。 (c) 前記(3)の(b)でえられたシート状基材をダ
イガートA−2(大八化学工業(株)製の有機リ
ン系の難燃剤)10%水溶液で処理してシート
状基材をえた。 (d) 前記(2)の(b)でえられた平均繊維長600μの
岩綿微細繊維をA−1100(UCC社製のγ−
アミノプロピルトリエトキシシラン)水溶液
に浸漬処理し、前記シラン化合物が0.1%付
着している岩綿微細繊維80部とN型クラフト
パルプ20部との混合組成物を固形成分とする
0.5%の水性分散液を抄紙原料とし、長網式
抄紙機により抄紙してシート状基材をえ
た。 (e) 前記(3)の(d)でえられたシート状基材を
TPP(大八化学工業(株)製の有機リン系難燃
剤)10%アルコール水溶液で処理してシート
状基材をえた。 以上(a)〜(e)でえられたシート状基材〜にお
いて、0.5mm2以下の夾雑物はいずれも300個/m2以
下であり、シート状基材〜は共に電気絶縁性
能を必要とするシート状基材として適用しうるも
のであつた。 それらのシート状基材〜の物性を第1表に
示す。
くは、岩綿微細繊維と有機質パルプとからなるシ
ート状基材がシリコーン樹脂および耐熱性無機物
質を主体とするものからなる被覆用混合物で被覆
されてなる耐火断熱シートに関する。 昨今の社会的ニーズの高まりにしたがい、耐火
性があり、かつ断熱性の高いシート材料に関する
研究が盛んである。とくに耐熱性と絶縁性とを必
要とする耐火電線被覆材、断熱電線被覆材、高炉
などの耐熱遮熱シート、建築工事現場における難
燃耐熱シート、造船や機械部品などの製造時にお
ける熔接、熔断の火玉付着防止用シート、高温域
でのガスケツト、パツキング材、熱器具関係の難
燃絶縁シートなど、多方面から高性能で安価な耐
火断熱シートが要望されている。 従来、これらの用途には、岩綿繊維、アルミニ
ウム箔または難燃性プラスチツクスを主体とする
シートなどが使用されている。しかし、現用のこ
れらのシート類はいずれもそれぞれの欠点をもつ
ているので、実用上満足なものとはいいがたい。 すなわち、石綿繊維を主体とするものは耐水性
などの面で耐久性に欠けるし、産業公害の点から
の有害なもので適当でない。 またアルミニウム箔を主体とするものは、電気
絶縁性、耐熱性の面で問題があり、前述の用途に
用いたばあい保護効果は少ない。 さらに難燃性のプラスチツクスを主体とするも
のは灼熱した鉄粉やスラグに対して実質的に効果
がないのみならず、熱分解によつて有毒ガスを生
じる惧れさえある。 以上の慣用のもの以外に、たとえばガラス繊維
布の表面に石綿繊維またはロツクウール繊維、セ
ラミツクス、シリカガラス粒子などよりなる被覆
層を設けた複合シートも提案されているが、これ
らのものの被覆層は遮熱性が低く、しかも高温の
鉄粉やスラグが衝突するとたやすく貫通してしま
うので実用性に欠ける。 また、最近になつてガラス繊維布の表面に耐熱
性無機物質と無機質顔料とを分散させたシリコー
ンワニス層を設けた耐火シートが提案されている
が、このものも基材として使用しているガラス繊
維布自体が耐熱性に乏しい(300℃ぐらいから変
質する)ため、耐熱性自体現用品と比べてあまり
特徴がなく、断熱性にも見るべきところがない。 さらにカーボンフアイバークロスを基材とし、
この表面に耐熱性無機物質と無機質顔料とを分散
させたシリコーンワニス層を設けた耐火シートも
市販されつつあるが、このシートは耐火性と断熱
性とにおいては見るべきものがあるが、電気絶縁
性がないこと、あまりにも高価格であるため汎用
性がなく、まつたく一部の用途にしか実用性がな
いものであることなどの問題がある。 以上、概観したごとく、従来の耐火シート材に
はそれぞれ一長一短があつて満足できるものでは
なく、その改良が要望されている。また、近年に
なつて従来からもつとも広く使われてきた石綿繊
維を主体とするシートに対し、発癌性に対する懸
念から欧米各国を中心に使用禁止の動きがある。 本発明者らは以上の事実を踏まえ、よりすぐれ
た耐火断熱シートの創製に鋭意努力した結果、こ
こに本発明を完成した。 本発明の目的は、耐火性および断熱性にすぐ
れ、とくに輻射熱を反射する効果の高いシート状
材料を提供することにある。 また、本発明の別の目的は、電気絶縁性にすぐ
れた耐火難燃シート材料を提供することにある。 本発明のもう1つの目的はスラグなどの高温物
体と接触したばあいでも分解、燃焼することな
く、しかも熔融の起らない安定したシート状材料
を提供することにある。 本発明は、 (A) 繊維長60〜1000μmでFeO含量1%(重量
%、以下同様)以下の岩綿微細繊維と 有機質パイプ とを/が重量割合で60/40〜90/10になる
ように混合してなるシート状基材を、 (B) シリコーン樹脂100部(重量部、以下同様)
に対して耐熱性無機物質を主体とするもの5〜
400部を含有せしめた被覆用混合物 で(A)/(B)が重量割合で1/2.8〜1/5.8になるよ
うに被覆してなる厚さ0.3〜1.0mmの耐火断熱シー
ト に関する。 このものは岩綿微細繊維と有機質パイプよりな
るシート状基材の表面に、シリコーン樹脂に耐熱
性無機物質を主体とするように必要に応じて補助
構成材として有機難燃剤、無機難燃剤、無機質充
填剤および(または)着色剤などを含ませた被覆
用混合物からの層を形成することによりえられ
る。 シート状基材の表面を前記被覆用混合物で被覆
する方法としては、該シート状基材の表面に被覆
用混合物をスプレー塗装、刷毛塗り、ロールコー
トなどで塗工する方法、本発明における被覆用混
合物をシート状に成形加工したフイルムをシート
状基材の表面に粘着または圧着する方法、シート
状基材を被覆用混合物中に浸漬して含浸加工する
方法のいずれの方法も適用できる。 本発明において使用するシート状基材として
は、繊維長60〜1000μmでFeO含量1%以下の岩
綿微細繊維と有機質パイプとを固形成分とする抄
紙原料を、重量比で60/40〜90/10なる割合で用
いて抄紙してえられるシート状物であつて、難燃
性かつ耐熱性に富み、さらに樹脂ワニスに対する
浸透性にすぐれ、しかもウエツトシート強度が高
いという性質を有するものである。 前記シート状基材をうる際に、抄紙原料中の岩
綿繊維と有機質パルプとの割合が60/40未満にな
ると、えられるシート状基材の難燃性、耐熱性が
不充分であるばかりか樹脂ワニスに対する浸透性
も不充分となる。また該割合が90/10を超える
と、抄紙上の問題が生ずるので好ましくない。 前記シート状基材をうる際の岩綿繊維は、実質
的に非繊維状物質を含まない繊維長60〜1000μm
の範囲内のものであり、この中に非繊維状物質が
混入していたり、長さが60μm未満の短いものや
1000μmを超える長いものが混入していると、均
一かつ平滑なシート状基材を抄紙することが困難
となる。 本発明で使用する岩綿繊維は人造無機繊維の製
造法でえられるものである。すなわち、通常玄武
岩、鉄鋼スラグ、珪石、ドロマイト、石灰、水酸
化マグネシウムなどの原料をSiO235〜50%、
Al2O35〜15%、CaO15〜40%、MgO5〜25%、
MnOやTiO2などの微量成分1〜4%および夾雑
物たるFeOが1%以下となる組成になるように配
合し、混合した原料混合物をキユーポラ炉や電気
炉で1500〜1600℃程度に加熱して溶融し、えられ
る均一融液を複数の組合わせからなる高速回転体
または高温高圧火炎(フレームジエツト)中に落
下させ、1250〜1450℃程度の温度領域で繊維化し
てえられる岩綿繊維を、さらに繊維長60〜1000μ
mに切断処理してえられる。 なお、夾雑物であるFeOは本発明の耐火断熱シ
ートの性能、とくに電気絶縁性を損なうので、原
料中のFeO含有量を極力少なく抑えておくことが
好ましい。また、非繊維状物が分離除去された繊
維長60〜1000μmの岩綿繊維は水性媒体中におい
て分散性を有しているが、本発明で使用するシー
ト状基材を経済的に抄紙するためには、100〜300
μmの範囲の岩綿繊維を利用するのが好ましい。 本発明で使用するシート状基材をうる際のもう
一方の繊維成分である有機質パルプとしては、本
発明の耐火断熱シートのうちとくに電気絶縁性が
要求されるときは、電気絶縁用パルプで、従来の
電気絶縁用紙基材であるクラフト紙やリンタ紙を
うる際に利用されているパルプと同種のものであ
り、たとえばL型さらしクラフト、N型さらしク
ラフトパルプ、リンタパルプなどを利用すること
ができ、ビーター、リフアイナーなどで叩解した
通常のシヨツパーリグラーによる水度30〜70程
度のものが好ましい。 また、耐熱性がとくに要求されるばあいには、
耐熱性高分子材料をフイブリル化してえられる合
成樹脂パルプを使用することが好ましい。そのよ
うな耐熱性高分子材料としては、たとえば芳香族
ポリアミドなどをあげることができる。 本発明においては、重量割合で有機質パイプの
1/2以下の量を有機結合剤で置換してシート状基
材を製造して用いてもよい。 該有機結合剤としては、一般に抄紙用に用いら
れる有機結合剤が使用可能であるが、本発明にお
いてとくに好ましいものとしては、電気絶縁性と
耐熱性とを兼備する有機結合剤、たとえばフエノ
ール樹脂、メラミン樹脂、芳香族ポリアミドがイ
ミドなどや、ウエツトシート強度向上剤であるポ
リアミドポリアミン、エピクロルヒドリン樹脂な
どがあげられる。 本発明に使用されるシート状基材は、通常よく
使用されている一般の抄紙機で抄紙可能であり、
えられるシート状基材の均一性の面から、前記抄
紙原料をさらに混合繊維の1%程度に稀釈した水
性分散液を使用するのがよい。なお、本発明で使
用するシート状基材は、以上のような抄紙工程で
えられたシートに、さらに、たとえばカツプリン
グ効果を有するシランカツプリング剤処理や、有
機難燃剤、無機難燃剤などによる難燃処理をオフ
マシン工程で行なうなどの付加処理を適宜なしう
ることはもちろんである。 つぎに本発明の構成要件の1つであるシリコー
ン樹脂と耐熱性無機物質を主体とするものとから
なる被覆用混合物について説明する。 本発明において使用されるシリコーン樹脂に
は、オルガノポリシロキサン系シリコーン樹脂、
ポリアクリロイルオキシアルキルアルコキシシラ
ン系シリコーン樹脂およびポリビニル系シリコー
ン樹脂などが含まれる。 オルガノポリシロキサン系シリコーン樹脂とし
ては、水素原子、ビニル基、アリル基、アリール
基、ヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ
ル基、アミノ基、メルカプト基などの置換基が少
なくとも1個以上含まれている、たとえばポリジ
メチルシロキサン系シリコーン樹脂、ポリジフエ
ニルシロキサン系シリコーン樹脂、ポリメチルフ
エニルシロキサン系シリコーン樹脂およびこれら
を他の樹脂で変性したエポキシ変性シリコーン樹
脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂、脂肪酸変
性シリコーン樹脂、アルキツド変性シリコーン樹
脂、アミノ樹脂変性シリコーン樹脂などがあげら
れる。 本発明ではこれらオルガノポリシロキサン系シ
リコーン樹脂、ポリアクリロイルオキシアルキル
アルコキシシラン系シリコーン樹脂、ポリビニル
シラン系シリコーン樹脂などの各種のシリコーン
樹脂の1種または2種以上の混合物を任意に併用
しうるが、自消性を重視するばあいには、オルガ
ノポリシロキサン系シリコーン樹脂にあつてはポ
リシロキサン成分がシリコーン樹脂中に好ましく
は70%以上、ポリアクリロイルオキシアルキルア
ルコキシシラン系シリコーン樹脂およびポリビニ
ルシラン系シリコーン樹脂においては共重合させ
るエチレン系不飽和モノマーが50%以下、好まし
くは20%以下である。また自消性とともに可撓性
を重視するばあいには、変性されていないオルガ
ノポリシロキサン系シリコーン樹脂を用いるのが
好ましい。 なお、これらのシリコーン樹脂は、形態的に室
温で固体、可塑性ペースト、液体またはエマルジ
ヨンなどの分散物として提供され、必要により適
宜溶媒を加えて使用すればよい。 また硬化機構は室温硬化型、加熱硬化型、紫外
線または電子線硬化型などがあるが、一般に当業
者に周知の硬化剤や硬化促進剤、たとえば金属カ
ルボン酸塩、有機スズ化合物、チタンキレート化
合物、三級アミン化合物、過酸化物および白金系
触媒などを併用することにより、所望の三次元網
目状構造体がえられる。したがつて本発明の耐火
断熱シートは、たとえばつぎのようにして製造さ
れる。 すなわち、シリコーン樹脂、耐熱性無機物質を
主体とするように、要すれば有機難燃剤、無機難
燃剤、無機質充填剤および(または)着色剤など
からなる混合物に適宜硬化剤、硬化促進剤、さら
に必要に応じトルエン、キシレン、トリクレンな
どの有機溶剤を加えて適当な濃度または粘度の分
散液をつくり、この分散液を浸漬法、噴霧法、ロ
ールコート法、リバースロールコート法、ナイフ
コート法などの従来からよく知られている塗布手
段により、前記シート状基材の一面または両面に
塗布し、室温または加熱下、好ましくは150〜200
℃の範囲で1〜30分間熱処理することによりシリ
コーン樹脂を硬化せしめ、前記のシート状基材に
一体的に固着せしめる。 シリコーン樹脂と耐熱性無機物質との配合割合
は使用するシリコーン樹脂および耐熱性無機物質
などの種類および粒度により異なるが、一般にシ
リコーン樹脂が少なすぎると耐火断熱性は向上す
るが、被覆層の強度が不足する結果、耐火断熱シ
ートとして用いたとき被覆層に亀裂を生じたり、
該被覆層が前記シート状基材から剥離したりする
などの欠点を生じ、逆にシリコーン樹脂が多すぎ
ると耐熱性が低下し、著しいばあいには有炎燃焼
することがある。 本発明に用いる耐熱性無機物質とは、前記のシ
リコーン樹脂中に配合され、本発明におけるシリ
コーン樹脂性被覆層の強度上昇と耐熱性の向上と
いう役割を担つているものであり、前記シリコー
ン樹脂と耐熱性無機物質を主体としたものと要す
れば使用される硬化剤などとの被覆用混合物から
の層を有する本発明の耐火断熱シートが高温にさ
らされたばあい、または高温に加熱された鉄粉、
火玉やスラグなどと接触したばあいに、前記のシ
ート状基材の表面にあつて良好な耐熱性を保持す
るために必要なものである。 シリコーン樹脂系被覆層中にあつて前記シート
状基材を保護するためには、断熱性が高く、それ
自体の耐熱性も高く、よくシリコーン樹脂中でな
じみ、シリコーン樹脂を補強する物質であること
が要請されるが、本発明の目的に適応する耐熱性
無機物質としてとくに限定はない。とくに好まし
いものとしては、マイカ、アルミナ、シリカ、チ
タン酸アルカリ金属、ガラスミルドフアイバーお
よび岩綿微細繊維をあげることができる。 本発明の耐火断熱シートのうちとくに電気絶縁
性を重視するばあいの耐熱性無機物質としては、
マイカをあげることができるし、また耐火断熱性
能をとくに重視するばあいには、チタン酸アルカ
リ金属、とくにウイスカー状チタン酸カリウムを
あげることができる。また汎用的には、前述のよ
うな耐熱性無機物質を組合わせて使用するのが好
ましい。 本発明における耐火断熱被覆層を構成する補助
成分としてその他の無機充填剤や着色剤を必要に
応じて使用することができる。また難燃性付与の
ため、有機難燃剤、無機難燃剤またはこれらの難
燃剤を組合わせて使用することも可能である。 本発明において使用可能な難燃剤としてとくに
限定はないが、たとえばリン酸エステル型、有機
ハロゲン化合物型、ホスフアゼン化合物型などの
有機難燃剤や、たとえばアンチモン化合物や吸熱
分解型化合物などの無機難燃剤を例示することが
できる。 吸熱分解型無機化合物としては、たとえば焼石
膏、明ばん、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、ハイドロタルサイト系ケイ酸アルミニウムな
どの結晶水放出型、炭酸ガス放出型、分解吸熱型
および相転換型などの無機化合物を例示すること
ができる。 このほか、前記被覆用混合物中に各成分を均質
に分散させるための分散剤や脱泡剤を適宜混合し
てもよい。 本発明におけるシリコーン樹脂および耐熱性無
機物質を主体とする被覆層を構成するためのコー
テイング組成物において、シリコーン樹脂と耐熱
性無機物質を主体とするものとの混合比率は、シ
リコーン樹脂100部に対して耐熱性無機物質を主
体とするもの5〜400部、好ましくは30〜300部の
範囲である。 前記のごとき被覆用混合物がシート状基材に対
して重量で2.8〜5.8倍使用され、耐火断熱シート
が製造される。 本発明の耐火断熱シートの厚さは0.3〜1.0mmで
ある。この厚さが0.3mm未満では充分な耐火断熱
性能がえられず、また厚さが1.0mmを超えると耐
火断熱性能はよいが、コストが高くなるうえ重量
が増加し、実用的ではない。 本発明の耐火断熱シートは、それ自体充分実用
的であるが、さらに本発明の耐火断熱シートが高
度の物理的強度を要求されるようなばあいには、
岩綿微細繊維と有機質パイプおよび要すれば使用
される有機結合剤とからなるシート状基材に該シ
リコーン系コーテイング組成物を含浸塗工する際
に、えられる耐火断熱シートの片面または両面に
ガラス繊維布をラミネートしながら硬化させて一
体化すれば、前述のような硬度の物理的強度をも
つた耐火断熱シートをうることができる。このば
あい使用するガラス繊維布としては、たとえば不
織布、寒冷抄クロスなどをあげることができる。 つぎに製造例および実施例をあげて本発明の耐
火断熱シートを具体的に説明するが、かかる実施
例によつて本発明は限定されるものではなく、本
発明の精神を逸脱することのないかぎり種々の変
更を施すことができる。 製造例 本発明におけるシート状基材をつぎのようにし
て製造した。 (1) 岩綿の製造 玄武岩、鉄鉱スラグ、銅スラグ、珪石、ドロ
マイト、石灰、水酸化マグネシウムなどの原料
を適宜配合してえられるSiO239.6%、
Al2O313.4%、CaO37.4%、MgO5.8%、TiO2や
MnOの微量成分3.4%およびFeO0.4%という組
成からなる原料混合物を、電気炉中で1500〜
1600℃に加熱熔融し、えられた均一融液を1420
℃に加熱された高速回転体を利用して繊維化処
理した。 えられた繊維状物は平均繊維径4.1μ、繊維
長5〜40mm程度であり、非繊維状物は全体の29
%であつた。 (2) 岩綿微細繊維の製造 (a) 平均繊維長150μの岩綿微細繊維の製造 前記(1)でえられた岩綿繊維を小型連続式2
軸ニーダーに、その第3加圧ゾーンを1/2ま
で加圧した状態において投入、切断処理し、
平均繊維長が150μの繊維部分と非繊維状物
との混合物をえた。 えられた混合物を直径5cm、高さ50cmのた
て型シリンダーに投入し、流速0.5/分の
清水を下部より流入させ、シリンダーの上部
より繊維状物のみを排出させ、これを集めて
脱水後、120℃で5時間乾燥させ、非繊維状
物を含有しない平均繊維長150μの岩綿微細
繊維をえた。 (b) 平均繊維長600μの岩綿微細繊維の製造 前記(1)でえられた岩綿繊維を水中に分散さ
せ、えられた約10重量%の水性分散液を80
スーパーミキサーに固形分で10Kgになるよう
に投入し、2000rpmで20秒間処理し、平均繊
維長が600μの繊維部分と非繊維部分との混
合物をえた。えられた混合物を続いて前記(a)
における後段の処理と同様に処理し、非繊維
状物を含有しない平均繊維長600μの岩綿微
細繊維をえた。 (3) シート状基材の抄紙 (a) 前記(2)の(a)でえられた平均繊維長150μの
岩綿微細繊維30部とL型電気絶縁用クラフト
パルプ70部との混合組成物を固形成分とする
0.5%水性分散液を抄紙原料とし、長網式抄
紙機により抄紙してシート状基材をえた。 (b) 前記(2)の(a)でえられた平均繊維長150μの
岩綿微細繊維60部とL型電気絶縁用クラフト
パルプ20部とメラミン樹脂粉末20部の混合物
を固形成分とする約0.5%水性分散液を抄紙
原料とし、長網式抄紙機により抄紙してシー
ト状基材をえた。 (c) 前記(3)の(b)でえられたシート状基材をダ
イガートA−2(大八化学工業(株)製の有機リ
ン系の難燃剤)10%水溶液で処理してシート
状基材をえた。 (d) 前記(2)の(b)でえられた平均繊維長600μの
岩綿微細繊維をA−1100(UCC社製のγ−
アミノプロピルトリエトキシシラン)水溶液
に浸漬処理し、前記シラン化合物が0.1%付
着している岩綿微細繊維80部とN型クラフト
パルプ20部との混合組成物を固形成分とする
0.5%の水性分散液を抄紙原料とし、長網式
抄紙機により抄紙してシート状基材をえ
た。 (e) 前記(3)の(d)でえられたシート状基材を
TPP(大八化学工業(株)製の有機リン系難燃
剤)10%アルコール水溶液で処理してシート
状基材をえた。 以上(a)〜(e)でえられたシート状基材〜にお
いて、0.5mm2以下の夾雑物はいずれも300個/m2以
下であり、シート状基材〜は共に電気絶縁性
能を必要とするシート状基材として適用しうるも
のであつた。 それらのシート状基材〜の物性を第1表に
示す。
【表】
ドライ引張強度および酸素指数はつぎの条件で
測定した。 ドライ引張強度 幅15mm、長さ100mm、相対湿度65%、温度20
℃、24時間放置後、東洋ボールドウイン(株)製の引
張強度試験機、テンシロンを用い、50mm/分で測
定した値である。 酸素指数 スガ試験機(株)のON−1型試験機にてJIS K
7201にしたがつて測定した値である。 実施例 1 YR3270(東芝シリコーン(株)製のシリコーンゴ
ムワニス(不揮発分50%))42.2部、テイスモ−
D(大塚化学薬品(株)製のチタン酸カリウム)25.7
部、水酸化アルミニウム14.7部、亜鉛華3.4部、
キシレン23.3部、硬化剤5部を加え、撹拌混合し
て均一な分散液をえた。これを製造例で製造した
シート状基材の両面にハンドコーターで塗布し
たのち、乾燥後、180℃で5分間熱処理して耐火
断熱シートをえた。このようにしてえられた耐火
断熱シートの物性を第2表に示す。 実施例 2〜4 実施例1でえられたシート状基材を用い、
種々の被覆用組成物を実施例1と同様に含浸コー
テイングして種々の耐火断熱シートをえた。この
ようにしてえられた耐火断熱シートの物性を第2
表に示す。 なお第2表中のシリコーン樹脂(1)はポリジフエ
ニルシロキサン系シリコーン樹脂、シリコーン樹
脂(2)はポリメチルフエニルシロキサン系シリコー
ン樹脂、シリコーン樹脂(3)はポリジメチルシロキ
サン系シリコーン樹脂である。
測定した。 ドライ引張強度 幅15mm、長さ100mm、相対湿度65%、温度20
℃、24時間放置後、東洋ボールドウイン(株)製の引
張強度試験機、テンシロンを用い、50mm/分で測
定した値である。 酸素指数 スガ試験機(株)のON−1型試験機にてJIS K
7201にしたがつて測定した値である。 実施例 1 YR3270(東芝シリコーン(株)製のシリコーンゴ
ムワニス(不揮発分50%))42.2部、テイスモ−
D(大塚化学薬品(株)製のチタン酸カリウム)25.7
部、水酸化アルミニウム14.7部、亜鉛華3.4部、
キシレン23.3部、硬化剤5部を加え、撹拌混合し
て均一な分散液をえた。これを製造例で製造した
シート状基材の両面にハンドコーターで塗布し
たのち、乾燥後、180℃で5分間熱処理して耐火
断熱シートをえた。このようにしてえられた耐火
断熱シートの物性を第2表に示す。 実施例 2〜4 実施例1でえられたシート状基材を用い、
種々の被覆用組成物を実施例1と同様に含浸コー
テイングして種々の耐火断熱シートをえた。この
ようにしてえられた耐火断熱シートの物性を第2
表に示す。 なお第2表中のシリコーン樹脂(1)はポリジフエ
ニルシロキサン系シリコーン樹脂、シリコーン樹
脂(2)はポリメチルフエニルシロキサン系シリコー
ン樹脂、シリコーン樹脂(3)はポリジメチルシロキ
サン系シリコーン樹脂である。
【表】
試験例
実施例3でえられた耐火断熱シートを幅100
cm、長さ180cmの長方形に裁断して被験試料を調
製し、日本工業規格原案「建築工事用シートの熔
接および熔断火花に対する難燃性試験方法」にし
たがい熔断テストを行なつた結果、A種(厚さ9
mmの火花発生用鋼板を熔断するとき発生する火花
に対し発炎および防火上有害な貫通孔がないこ
と)の品質に合格するものであつた。
cm、長さ180cmの長方形に裁断して被験試料を調
製し、日本工業規格原案「建築工事用シートの熔
接および熔断火花に対する難燃性試験方法」にし
たがい熔断テストを行なつた結果、A種(厚さ9
mmの火花発生用鋼板を熔断するとき発生する火花
に対し発炎および防火上有害な貫通孔がないこ
と)の品質に合格するものであつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (A) 繊維長60〜1000μmでFeO含量1重量
%以下の岩綿微細繊維と 有機質パルプ とを/が重量割合で60/40〜90/10になる
ように混合してなるシート状基材を、 (B) シリコーン樹脂100重量部に対して耐熱性無
機物質を主体とするもの5〜400重量部を含有
せしめた被覆用混合物 で(A)/(B)が重量割合で1/2.8〜1/5.8になるよ
うに被覆してなる厚さ0.3〜1.0mmの耐火断熱シー
ト。 2 前記被覆用混合物に補助構成材として有機難
燃剤、無機難燃剤またはそれらを組合わせたもの
よりなる難燃剤が含まれている特許請求の範囲第
1項記載のシート。 3 重量割合で有機質パルプの1/2以下の量が有
機結合剤で置換されてなる特許請求の範囲第1項
記載のシート。 4 耐熱性無機物質がマイカ、チタン酸カリウム
繊維の単独またはそれらを組合わせたものである
特許請求の範囲第1項記載のシート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8464482A JPS58199791A (ja) | 1982-05-18 | 1982-05-18 | 耐火断熱シ−ト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8464482A JPS58199791A (ja) | 1982-05-18 | 1982-05-18 | 耐火断熱シ−ト |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58199791A JPS58199791A (ja) | 1983-11-21 |
| JPS6230102B2 true JPS6230102B2 (ja) | 1987-06-30 |
Family
ID=13836397
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8464482A Granted JPS58199791A (ja) | 1982-05-18 | 1982-05-18 | 耐火断熱シ−ト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58199791A (ja) |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6156033U (ja) * | 1984-09-14 | 1986-04-15 | ||
| JPS6156034U (ja) * | 1984-09-14 | 1986-04-15 | ||
| JPS61185444A (ja) * | 1985-02-14 | 1986-08-19 | 平岡織染株式会社 | 耐熱性シ−ト |
| CA1274633A (en) * | 1985-06-13 | 1990-09-25 | Melvin Richard Toub | Composite materials prepared from cork and silicone rubber |
| JP2638123B2 (ja) * | 1988-09-13 | 1997-08-06 | 日東紡績株式会社 | ロックウール系繊維板 |
| JPH0775881B2 (ja) * | 1990-01-24 | 1995-08-16 | 信越化学工業株式会社 | 複合体 |
| JP2514062Y2 (ja) * | 1993-10-21 | 1996-10-16 | 平岡織染 株式会社 | 耐熱性シ―ト |
| CN119161130B (zh) * | 2024-09-27 | 2025-08-12 | 河北科林建材有限公司 | 一种轻质隔音岩棉板及其制备方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE2930035C2 (de) * | 1978-08-31 | 1983-09-08 | Lea-Ronal (U.K.) Ltd., Buxton, Derbyshire | Galvanisches Bad und Verfahren zur Abscheidung einer Gold-Cadmium-Kohlenstoff-Legierung und elektrisches Verbindungselement mit einem nach diesem Verfahren hergestellten Kontaktmaterial |
-
1982
- 1982-05-18 JP JP8464482A patent/JPS58199791A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58199791A (ja) | 1983-11-21 |
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