JPS62298598A - モナスカス属糸状菌培養物の新規降圧画分 - Google Patents

モナスカス属糸状菌培養物の新規降圧画分

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JPS62298598A
JPS62298598A JP61141082A JP14108286A JPS62298598A JP S62298598 A JPS62298598 A JP S62298598A JP 61141082 A JP61141082 A JP 61141082A JP 14108286 A JP14108286 A JP 14108286A JP S62298598 A JPS62298598 A JP S62298598A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 3、発明の詳細な説明 発明の分野 本発明は、モナスカス(Monascus)屑糸状菌培
養物の新規降圧画分に関する。本発明の新規降圧画分は
優れた血圧降下作用を何し、かつ、食用にも適しており
、高血圧改善用の医薬や食品の分野で有用である。
発明の背景 モナスカス属の糸状菌は、いわゆる紅麹と称される醸造
麹調製用の糸状菌として知られている。
本発明者らは、種々の麹の生理活性を検討する間にある
種の麹、とりわけこの紅麹に優れた血圧降下作用が存在
し、高血圧状態の改善に有用であることを見出し、すで
に特許出願した(特願昭60−29131号)。
その後、さらに研究を重ねた結果、紅麹をはじめ、モナ
スカス属の糸状菌の培養物をエタノールや水などの溶剤
で抽出した後、イオン交換クロマトグラフィーで分画し
て得られる特定の画分に、培養物中の血圧降下作用を有
する有効成分がほとんど全て濃縮され、微量でも優れた
高血圧改善効果を発揮することを見出し、本発明を完成
するにいたった。
発明の開示 本発明は、モナスカス属糸状菌培養物から採取、分画さ
れた、下記の理化学的性質を有する新規降圧画分を提供
するものである。
(a)カラムクロマトグラフィー 28%酢酸水溶液に溶解し、pH3,1の0.2Mピリ
ジン−酢酸緩衝液で平衡さ什た強酸性陽イオン交換樹脂
カラム、例えば、アンバーライトCG120カラムに吸
着させ、55℃、流速50mQ/時にて、カラムの2倍
容量分のpH3、1の0゜2Mピリノン−酢酸緩衝液を
流して洗浄後、同じ条件で、pH4,6の0.4Mピリ
ジン−酢酸緩衝液で溶出すると、中性アミノ酸標品の溶
出位置に対応するグリシンとγ−アミノ酪酸の中間の位
置に溶出する。
(b)溶解性 水、メタノール、エタノール、アセトンに可溶、n−ブ
タノール、酢酸エチル、ヘキサン、ベンゼン、クロロホ
ルムに不溶。
(C)性状および外観 高粘度の液体、こげ茶色。
(d)分子量 ゲル濾過法による分子量3000以下の物質の混合体。
(e)呈色反応 ニンヒドリン反応およびフォーリン反応陽性。
なお、逆層カラム、fコとえば、μm Bondapa
kC−tSによる該画分の高速液体クロマトグラフィー
はアセチルコリンの存在を示す。
本発明の降圧画分の調製に用いるモナスカス属の糸状菌
としては、当業者が入手できる公知のものでよ(、例え
ば、モナスカス・アンカ(Monascusanka)
、モナスカス・ピロウサス (Monascuspil
osus)、モナスカス・ルーバー(〜Ionascu
sruber)、モナスカス・プープレウス(〜1on
pscuspupureus)、モナスカス・メージャ
ー,(Monascusma3or)、モナスカス・ビ
スポラス(Monascusbisporus)、モナ
スカス・ルプロパンクタタス(Monascus  r
ubropunctatus)、モナスカス・コウリャ
ン(Monascus  kaoliang)、モナス
カス・アルビダス(Monascus  albidu
s)、モナスカス−アラネオサス(Monascus 
 araneosUs)、モナスカス−7リジノザス(
Monascus  ruliginosus)、モナ
スカス・バキシイ(Monascus  paxi)、
モナスプノス・パピ”ジーラス(Monascas  
pubigerus)、モナスカス・ルビンセノーサス
(!vlonascusrubiginosus)、 
モナスカス・セロルヒセンス(Monascus  5
erorubescens)、モナスカス・ビトレウス
(Monascus  vitreus)およびモナス
カス・アルバス(Monascus  albas)な
らびにこれらの変種および変異種から選ばれる糸状菌が
挙げられ、これらは単独でら、2種以上併用してもよい
。とりわけ、血圧降下作用の強い画分が得られるところ
から、モナスカス・ピロウサス、モナスカス・アンカ、
これらの変種および変異種が好ましい。
用いるモナスカス属糸状菌培養物は該糸状菌を公知の方
法に従って培養した固体または液体培養物いずれでもよ
く、代表的なものとしては、精白米、玄米、麦、栗、コ
ウリャン、ソバ、トウモロコシ、大豆、小豆などの各種
の穀類や、それらの糠、フスマ、胚芽、モミガラ等ので
ん粉質原料の1種または2種以上を用い、公知の固体麹
法(バラ麹法、餅麹法)または液状麹法に従って培養し
た、いわゆる紅麹が挙げられる。また、モナスカス属糸
状菌の増殖に必要な各種の炭素源、窒素源、無機質、ビ
タミン等を用いてR製した液体培地を用いて培養した培
養液ら使用できる。一般に、20〜40°Cで、2〜1
4日間糸状菌を好気的に培養することにより、血圧降下
作用の強い画分を含有する培養物が得られる。
培養物からの採取は、例えば、メタノール、エタノール
、アセトン、水等の溶媒による抽出、これらの溶媒への
溶解、n−ブタノール、酢酸エチル、ヘキサン、ベンゼ
ン、クロロホルム等の溶媒による不純物の抽出除去など
の操作を適宜組み合わせて行うことができ、液体培養物
の場合は、予め、遠心分離等により菌体を除去しておい
てもよい。これらの操作は、一般に、室温て行うことが
でき、溶媒は常法により、減圧下にて除去することがで
きる。
所望の画分の分画は、採取した物質を、例えば、28%
酢酸水溶液に溶解し、強酸性陽イオン交換樹脂、例えば
、ダウエックス50W−X8、アンバーライトCG−1
20などの樹脂のカラムクロマトグラフィーに付し、ピ
リジン−酢酸緩衝液で溶出することにより行うことがで
きる。
溶出液から常法により溶媒を除去するこ一1前記のごと
き、理化学的性質を有する降圧画分が得られる。この画
分は、所望により、凍結乾燥等の処理を施してもよく、
それらら、本発明範囲のものである。
本発明の新規降圧画分はそのままの形態で高血圧改善剤
として用いることができ、また、賦形剤や担体などと組
み合わせて各種の医薬品の形態、例えば、カプセル剤、
粉末、顆粒、ペースト、注射剤などの形態をとることら
できる。また紅麹自体は従来から中国などで食品の製造
原料として用いられてきたものであり、本発明の画分ち
各種の食品に添加して食品添加物の形態とすることらで
きる。
本発明の新規降圧画分は、 ラットにおけるL D 、
。値が、5g/ kg以上(経口)であることかられか
るように無毒性または安全てあり、従って摂取量ないし
投与量は改善すべき高血圧状態に応じて広範に変化させ
ることができる。−役に、穏やかな高血圧状暢の改善が
達成されるのに必要な摂取ないし経口投与すべき量は、
紅麹の場合は乾燥物として1日当たり1〜200gであ
るのに対し、本発明の画分の場合は1日当たり、002
5〜5.000mgと、極めて微量でよい。
発明の効果 高血圧自然発症ラット(以下、SHRと弥する。
)における、後記実施例1で調製した紅麹および本発明
によるその降圧画分の血圧に及ぼず影響を試験した。
また、対照として、紅麹の京科とした精白米を同様な条
件で浸漬、水切りし、燕煮滅菌後、40℃で水分含ff
112%に乾燥して得た蒸煮米を用いた。
紅麹および対照の蒸煮米の栄養成分分間の結果は第1表
のとおりである。
第1表 (%) 試験は1群8頭の雄の5HR(平均体重351g)を用
いて行った。半合成飼料に紅麹を10%加えた飼料、本
発明画分を紅麹10%に相当する0゜00025%加え
た飼料、および対照として蒸煮米を10%添加した飼料
を調製し、3nのラットに対して、3週間、蒸留水と共
に自由摂取させて飼育した。週1回、ラット尾動脈圧測
定装置PS−100で血圧を測定し、血圧変化を追跡し
た。
各飼料の組成を第2表に、また、血圧測定結果を添付の
第1図に示す。
各飼料の組成を第2表に、また、血圧測定結果を添付の
第1図に示す。
第2表 (%) 第1図に示す如く、紅麹または本発明画分を加えた飼料
を与えた群ではいずれも著しい血圧降下作用が認められ
ろ。また、3週間後、各飼料の投与をやめ、市販の固形
飼料(CE−2)に切り替えたが、通常は3〜4日で対
照群のレベルに戻るべきところ、さらに1週間後でも対
照群より低い血圧を示しており、紅麹および本発明画分
の血圧降下作用に強い持続性が認められる。
なお、試験期間中、ラットの体重変化や飼料摂取量は各
群において差異は認められなかった。また、紅麹および
本発明画分のミネラル代謝に与える影響を調べるにため
に、飼料摂取3週間後、ラットをメタポリツクケージに
2日間入れ、ミネラルの摂取量、糞および尿中のミネラ
ルの排泄量、排泄率を求めたが、各群間に大きな差は認
められなかった。
第1図に示す如く、紅麹投与群と本発明画分投与群はほ
ぼ同様な血圧降下状態を示しており、投与m等からみて
、本発明画分には紅麹中の血圧降下作用を有する有効成
分がほとんど全部回収されていることが判明した。これ
より紅麹を本発明の画分とすることにより極めて微量で
紅麹同様の優れた高血圧改舟効果が期待できることがわ
かる。
また、作用機序については不明であるが、アルギン酸な
どの食物繊維が有している消化管内でのイオン交換反応
に伴うミネラル代謝の変化とは異なった別の作用機序に
よるものと考えられる。
以上のように本発明の画分は高血圧状態を改傅する優れ
た作用を有し、医薬品あるいは食品の分野で非常に有用
である。
及嵐桝 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが
、これらに限定されるものではない。
実施例1 精白米を12時間水に浸漬した後、1時間水切りし、1
20°Cにて30分間蒸煮滅菌して蒸米を得た。これに
モナスカス・ピロウサスTFO4520を接種し、好気
的に30℃で8日間静置培養した後、送風乾燥機を用い
て50°Cで乾燥して水分率12%の紅麹を得tこ。
この紅麹10に9を室温で1週間、4倍量のエタノール
に浸漬した後、エタノール層と残;査を:戸別し、残渣
は同様にしてさらに2回、エタノール抽出を行った。全
エタノール抽出液を減圧下、50℃で濃縮乾固してエタ
ノール抽出物141.29を得た。
このエタノール抽出物1−11.2gを水2Qおよび酢
酸エチル5001’Qに溶解し、攪拌し、放置した後、
水層と酢酸エチル層とを分離した。該水層を酢酸エチル
500+(で4回、続いてn−ブタノール500IIQ
で5回抽出して不純物を除去した。
次いで該水層を減圧下で濃縮して水油出物71゜・1g
を得た。
該水抽出物71.49を28%酢酸水溶液250z(l
に溶解し、室温においてpトra、tの0.2Mピリジ
ン−酢酸緩衝液で平衡化したダウエックス50W−X8
カラム(内径4.7cxx高さ28.5cm。
500IIIQ、、50〜100メツシユ、ピリジン型
)に吸着させ、pI−13,1の0.2Mピリジン−酢
酸緩衝液2.5Qで未吸着物を溶出して洗浄した後、p
H4,9のOo、IMピリンンー酢酸緩衝液2.512
を用いて流速100 次Q/hrで溶出した。溶出液を
濃縮し、凍結乾燥して活性画分6.+gを得た。該活性
画分6.19を28%酢酸水溶液に溶解し、55℃にお
いてpH3、1の0.2Mピリジン−酢酸緩衝液で平衡
化したアンバーライトCC;−120タイプ■カラム(
内径0.9cxx高さ156cだ、100xQ、400
〜600メツシユ)に吸着さけ、pl(3,1の0.2
Mピリジン−酢酸緩衝液200x(Iテ洗浄した後、p
tr4.6の0.4Mピリジン−酢酸緩衝液を用いて流
速50 mQ/hrで溶出した。
中性アミノ酸の溶出位置に相当する溶出物を集めて、減
圧濃縮し、凍結乾燥して、前記の理化学的性質を有する
所望の降圧画分2303!9を得た。
この降圧画分はこげ茶色の外観を呈し、性状は高粘度の
液体である。また、該画分5mgを水lOmQに溶解し
たときのpHは4,7である。
このアンバーライトCG−120タイプmカラムからの
溶出パターンを添付の第2図に示す。第2図は、溶出液
を5mQずつのフラクションに分けて捕集し、各フラク
ションのS I−r Rにおける血圧降下作用をっぎの
とおり検定し、フラクションNo。
に対してプロットしたグラフである。
SHRをウレタンで麻酔し、右側頚動脈を露出する。こ
れに圧力計に接続した動脈カニユーレを挿入した。この
状態の5TIRに、生理的食塩水に溶解し、叶■7.0
に調整した各フラクションの乾燥物を250μg/kg
SHR体重で静脈注射し、血圧変化を観察した。血圧降
下率は静脈注射直前の血圧に対する注射後の血圧の減少
率(%)で示した。
第2図に示すごとく、フラクションNo、 12〜32
に著しい血圧降下作用が認められる。このフラクション
No、12〜32は、図中、矢印で示すグリシン標品と
γ−アミノ酪酸標品の溶出位置の中間に位置し、中性ア
ミノ酸標品の溶出位置に対応する。これらを合した画分
が本発明の降圧画分である。
また、これらのフラクションNo、12〜32は、つぎ
の方法によるニンヒドリン反応およびフォーリン反応に
対して陽性を示した。
ニンヒドリン呈色反応 溶出液0.05πQを水0.95:IQと混合し、これ
にA液0.2x(!、B液1xQおよびC液5mCを加
えて攪拌する。ついで、100℃で15分間加熱する。
希釈液3〜5婦を加え、570nmにおける吸光度を測
定する。
A液:ニンヒドリン溶液 ニンヒドリン2.59をメチルセロソルブ50j!12
に溶解。
B液ニジアン化カリウム溶液 0 、01 mol、#!シアン化カリウム水溶液5v
Qをメチルセロソルブ2451と混合。
C液:クエン酸緩衝液 クエン酸−水塩21gを蒸留水200t(に溶解。IN
水酸化ナトリウム水溶液200mQを加えた後、さらに
蒸留水を加えて全量を500肩Qとする。
希釈液:60%エタノール フォーリン呈色反応 溶出液20μeに蒸留水230μgおよびC液1゜25
*ffを加えて攪拌する。約10分間放置した後、D液
125μσを加えて攪拌し、30分間放置し、750n
mにおける吸光度を測定する。
A液: 2%炭酸ナトリウム水溶液10.lN水酸化ナ
トリウム水溶液 B液:0.5%硫酸銅五水塩10,1%酒石酸ナトリウ
ム水溶液 C液:A液50スσおよびB液1x+2を混合。
D液: 50%フェノール試液 なお、第2図のA−2ピークに相当するフラクションを
集め、高速液体クロマトグラフィー(カラム: p−B
ondapak  C−18,3,9x300XX;溶
出液ニアセトニトリル−0,1%トリフルオロ酢酸水溶
液(3:97);流速: l、0次12/分;検出:R
I)に付したところ、アセチルコリンの存在が確認され
fこ。添付の第3図にそのクロマトグラムを示す。アセ
チルコリンは降圧物質として公知であるが、該A−2ピ
ークの一部として含有される乙ので、本発明の降圧画分
の血圧降下活性に占めるその効果の割合は小さいものと
考えられる。
かくして、実施例!で得られた降圧画分の血圧降下作用
をつぎのとおり検定した。
S I−I Rをベンドパルビタール麻酔し、右側頚動
脈を露出した。圧力計と接続した動脈カニユーレを該動
脈中に挿入した。次いで、生理食塩水に溶解したのちp
Hを7.0に調整した該紅麹降圧画分を静脈注射して血
圧の変化を記録した。投与前の血圧を100%としたと
き、0 、1 m97kg体重での投与の場合は最大1
4%、l 、 OH/kg体重での投与の場合は最大4
1%の血圧降下が認められた。
実施例2 水分率40%に調製した小麦を120℃で30分間蒸煮
滅菌した後、モナスカス・ピロウサス1F04520を
接種し、好気的に30℃で7日間静置培養した。これを
通風乾燥磯を用いて50℃で乾燥し、水分率12%の紅
麹を得た。
該紅*10に9を室温にて1週間、10倍量のメタノー
ルに浸漬し、次いでメタノール層および残渣を2別した
。該残渣は同様にしてさらに2回メタノール抽出を行っ
た。全メタノール抽出液を減圧下、50℃で濃縮乾固し
てメタノール抽出物211.8gを得た。
該メタノール抽出物2 t 1.8yを水2Qおよび酢
酸エチル500dに溶解し、攪拌し、放置した後、水層
と酢酸エチル層に分離させた。該水層を酢酸エチル50
Qdで4回、続いてn−ブタノール500mQで5回抽
出して不純物を除去した。次いで該水層を減圧下で濃縮
して水抽出物137゜19を得た。
該水抽出物137.1yを28%酢酸水溶液250スQ
に溶解し、室温においてpH3,+の0.2Mピリジン
−酢酸緩衝液で平衡化したダウエックス50W−X8カ
ラム(内径4 、7 c、vx高さ28.5C!I、5
00!!IQ、、50〜!00メツシユ、ピリジン型)
に吸着させ、叶■3.1の0.2Mピリジン−酢酸緩衝
液2.5gで未吸着物を溶出して洗浄した後、叶(4,
9の1 、2 Mピリジン−酢酸緩衝液2.5Qを用い
て流速100 xQZhrて溶出した。該当する溶出物
を濃縮し、凍結乾燥して活性画分11.89を得た。該
活性画分1 t、s9を28%酢酸水溶液に溶解し、5
5℃においてp143.1の0.2Mピリジン−酢酸緩
衝液で平衡化したアンバーライトCG−120タイプ■
カラム(内径0.9cxx高さ156cx、LOOxi
2,400〜600メツシュ)ニ吸着させ、pH3.1
の0゜2〜1ピリジン−酢酸緩衝液200xi2で洗浄
した後、pH4,6の0.4Mピリジン−酢酸緩衝液を
用いて流速50!12/hrで溶出した。中性アミノ酸
抽出画分に相当する溶出物を集めて濃縮し、凍結乾燥し
て前記の理化学的性質を有する本発明の画分4436を
得た。
かくして得られた本発明の画分を食品添加物としてパン
生地原料に配合してパン生地を調製しく組成を第3表に
示す)、これを180℃で35分かけて焼き上げてパン
を製造した。また同時に本発明の画分の代わりに、小麦
から調製した前記の紅麹を60℃で通気乾燥し、通常の
方法でlOOメツシュより細かく粉末化した紅麹扮を、
前記した本発明画分の配合量に相当する蚤だけ添加した
パンを作製した。対照として本発明画分、紅麹扮を添加
しないパンを同様にして製造して用いた。これらの3試
験区に対し、外観、風味および血圧降下効果について比
較した。
第  3  表 外観については、紅麹添加パンはパン全体が薄赤色に着
色したが、本発明画分添加区は対照区と比して大きな差
異は認められなかった。
風味については、鋭敏な味覚を有する男女各10名に試
食させてパネル試験を行った。その結果、20名全員か
本発明画分添加区と対照区とでは風味的に差異は認めら
れないと判定した。一方、紅麹添加パンは、焼成直後に
おいて20名全員が風味的な差異は認められないと判定
したが、−昼夜常温で放置したものについては、20名
中12名(男5名、女7名)が、本発明画分添加区と対
照区と比して、パサパサした舌ざわりを認め、若干風味
的に劣ると判定した。
血圧降下作用については次のようにして判定した。前記
した3区のパンを60°Cで通気乾燥し、ミキサーを用
いて粉末状とした。この粉末を用いて第4表に組成を示
す試験飼料を調製した。
第4表 (%) この飼料を蒸留水と共に1群が6匹の10週令S HR
よりなる4昨に15日間、自由摂取させた。
その間、5日毎にラット尾動脈圧測定装置PS−100
を用いて廻動脈圧を測定した。得られた結果を第5表に
示す。
第5表 (mmtlg) 第5表から明らかな如く、本発明画分添加パン区と紅麹
粉添加パン区ではほぼ同程度の血圧上昇抑制効果が見ら
れた。
紅麹粉添加パン区においても紅麹量は飼料全体に対して
0.3%と少量であって日常無理なく摂食できる量であ
るが、紅麹を本発明の降圧画分に置き換えることによっ
て添加量をさらに極微量とし、なおかつ同程度の血圧降
下効果が述成される。
また紅麹添加パンは外観および風味の点て一般のパンよ
り若干劣るが、本発明の降圧画分を使用したパンではか
かる問題は全くなく、このように必要添加量が極微量で
あるためにパンのみならずその他の食品に対してもそれ
らの諸性質を変えることなく使用できる。
実施例3 グルコース3.0%、グリセロール7.0%、ペプトン
0.8%、大豆粉3,0%、MgSO4・7t−t、o
  O,1%およびNaNOs O,2%を含有するp
87 、0の液体培地にモナスカス・アンカIF0 6
540を接種し、30℃でlO日間好気的に培養した。
遠心分離により菌体を除去した後、得られた培養液2Q
に酢酸エチル500xQを加え、攪拌し、放置した後、
水層と酢酸エチル層を分離した。該水層を酢酸エチル5
00mCで4回、続いてn−ブタノール5001112
で5回抽出して不純物を除去した。該水層を減圧下で濃
縮して固形物lO1,79を得た。該固形物to!、7
9を実施例1および2と同様にダウエックス50W−X
8を用いるイオン交換クロマトグラフィー、続いてアン
バーライトCG−120を用いるイオン交換クロマトグ
ラフィーに付して精製し、本発明画分328mgを得た
この降圧画分を生理食塩水に溶解し、IN水酸化ナトリ
ウム水溶液でp)[7、Oに調整した後、経ロゾンテを
用いて、12時間絶食させた13週令のS Hr(8頭
に5 m9/kg体重で投与した。対照として、同様に
S HR8頭に生理食塩水のみを投与した。3時間後、
ラット尾動脈圧測定装置PS−100で血圧を測定した
結果、対照群では血圧か平均173 mmm1−Iであ
ったのに対し、紅麹エキス投与群では平均154mmH
gであり投与時と比して11%と顕著な低下が見られた
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の降圧画分をSHRラットに投与したと
きの血圧変化を表わすグラフ、第2図は本発明の降圧画
分のアンバーライトCG−120カラムクロマトグラフ
イーにおける溶出パターンを示すグラフ、第3図は第2
図にA−2ピーク中のアセデルコリン同定結果を示す高
速液体クロマトグラムである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)モナスカス(Monascus)属糸状菌培養物
    から採取、分画された、下記の理化学的性質を有する新
    規降圧画分。 (a)カラムクロマトグラフィー 28%酢酸水溶液に溶解し、pH3.1の0.2Mピリ
    ジン−酢酸緩衝液で平衡させた強酸性陽イオン交換樹脂
    カラムに吸着させ、55℃、流速50ml/時にて、カ
    ラムの2倍容量分のpH3.1の0.2Mピリジン−酢
    酸緩衝液を流して洗浄後、同じ条件で、pH4.6の0
    .4Mピリジン−酢酸緩衝液で溶出すると、中性アミノ
    酸標品の溶出位置に対応する位置に溶出する。 (b)溶解性 水、メタノール、エタノール、アセトンに可溶、n−ブ
    タノール、酢酸エチル、ヘキサン、ベンゼン、クロロホ
    ルムに不溶。 (c)性状および外観 高粘度の液体、こげ茶色。 (d)分子量 ゲル濾過法による分子量3000以下の物質の混合体。 (e)呈色反応 ニンヒドリン反応およびフォーリン反応陽性。
  2. (2)該モナスカス属の糸状菌が、モナスカス・アンカ
    (Monascus anka)、モナスカス・ピロウ
    サス(Monascus pilosus)、モナスカ
    ス・ルーバー(Monascus ruber)、モナ
    スカス・プープレウス(Monascus pupur
    eus)、モナスカス・メージャー(Monascus
     major)、モナスカス・ビスポラス(Monas
    cus bisporus)、モナスカス・ルブロパン
    クタタス(Monascus rubropuncta
    tus)、モナスカス・コウリャン(Monascus
     kaoliang)、モナスカス・アルビダス(Mo
    nascus albidus)、モナスカス・アラネ
    オサス(Monascus araneosus)、モ
    ナスカス・フリジノサス(Monascus fuli
    ginosus)、モナスカス・パキシイ(Monas
    cus paxi)、モナスカス・パビジーラス(Mo
    nascus pubigerus)、モナスカス・ル
    ビジノーサス(Monascusrubiginosu
    s)、モナスカス・セロルビセンス(Monascus
     serorubescens)、モナスカス・ビトレ
    ウス(Monascus vitreus)およびモナ
    スカス・アルバス(Monascus albus)な
    らびにこれらの変種および変異種から選ばれる前記第(
    1)項の画分。
  3. (3)該培養物が紅麹である前記第(1)項の画分。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH034755A (ja) * 1989-06-02 1991-01-10 Nisshin Flour Milling Co Ltd 紅麹麺
JP2006052171A (ja) * 2004-08-12 2006-02-23 Gunze Ltd Ace阻害剤
US7067304B2 (en) 2002-08-15 2006-06-27 Food Industry Research And Development Institute Monascus purpureus mutants and their use in preparing fermentation products having blood pressure lowering activity

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