JPS62298524A - 貼付型医薬製剤 - Google Patents

貼付型医薬製剤

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JPS62298524A
JPS62298524A JP14160386A JP14160386A JPS62298524A JP S62298524 A JPS62298524 A JP S62298524A JP 14160386 A JP14160386 A JP 14160386A JP 14160386 A JP14160386 A JP 14160386A JP S62298524 A JPS62298524 A JP S62298524A
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Tetsuo Horiuchi
堀内 哲夫
Yoshihisa Nakano
善久 仲野
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Nitto Denko Corp
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Nitto Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 3、発明の詳細な説明 〈産業上の利用分野〉 本発明は生体皮膚面に貼付することによって、経皮的に
生体内へ薬物と投与できる貼付型医薬製剤に関するもの
であシ、詳しくは貼付直後の薬物放出を制限することに
より初期投与量過多による副作用を防止し、且つ長期間
にわたって持続的に薬理効果を発揮できる貼付型医薬製
剤に関する。
〈従来の技術〉 生体皮膚面に貼付することによって薬物を局所または全
身系に投与し、疾患治療や予防を行なうための貼付剤は
種々提案されている。例えば、アクリル系粘着剤に抗炎
症性ステロイドを単に配合したもの(特公昭52−31
405号公報)、A−B−A型ブロック共重合体に鎮痛
消炎剤を配合したもの(特開昭54−138124号公
報)、粘着剤層を二層形態とし皮膚面貼付側の層にのみ
薬物を含有させて薬物の表面濃度を高くしたもの(特公
昭60−5569号公報)などが知られている。
これらの貼付剤はいずれも薬物を皮膚面上に放出し、外
的異物に対してバリヤー機能を有する皮膚の角質層によ
って生体内に経皮吸収される薬物の量および速度を制御
させようとする皮膚コントロール型の製剤である。
一方、角質層による制御に依存せず、貼付剤を特定構造
の形状とすることによって積極的に薬物の放出量および
速度をコントロールし、長時間にわたる薬理効果の持続
化を得る製剤コントロール型の製剤も提案されている。
例えば、薬物貯蔵層と粘着剤層との間に薬物放出制御膜
を介在させたもの(特開昭48−15388号公報)、
薬物放出制御膜を用いずに薬物貯蔵層と粘着剤層を積層
□し、6層中の薬物拡散係数や溶解度を特定範囲に設定
したもの(fi−関昭56−1253’l1号公報χ薬
物放出速度の異なる複数種のポリマ一層に薬物を含有さ
せたもの(特開昭57−14528号公報)などが提案
されている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかし、前記の皮膚コントロール型の製剤では生体内へ
の薬物吸収量および吸収速度を皮膚の角質層に依存して
いるために、生体内への薬物投与量を厳格に制限して設
計することは難しく、消極的なコントロールにすぎない
。従−】て、これらの製剤では薬物の種類によって必要
以上の量が吸収される恐れがある。
製剤コントロール型の製剤は薬物の放出量および放出速
度を積極的にコントロールして生体内へ持続的に薬物を
投与しようとするものであるが、厳格な放出制御のため
の設計が必要であり含有する薬物がコントロール機能を
有する放出制御膜に吸着されたり、放出制御膜が障壁と
なりバリヤー作用を発現し含有薬物の大半が残存して治
療に有効に利用できない場合がある。また、構造が複雑
であるので製造工程が煩雑になると共に、制御膜を用い
た場合は該膜にピンホール等の破損部分が存在すると多
量に薬物が放出され、疾患治療用の貼付剤としては重大
な欠陥を有することとなり、製造時には細心の注意およ
び検査が必要とされる0く問題点を解決するだめの手段
〉 本発明者らは上記従来の製剤が有する問題点に鑑み、貼
付型の医薬製剤として比較的構造が簡単で、薬物の利用
効率が高く、且つ長期間にわたって持続的に薬理効果を
発揮できる製剤コントロール型の製剤を得るべく鋭意検
討を重ねた結果、薬物放出制御膜を用いずとも、薬物含
有粘着剤層の粘着面を薬物を含有しない薬物透過性物質
層で部分的に被覆することにより、皮膚面への貼付初期
の投与量の過多を防止でき、持続的な薬理効果を発揮し
うることを見い出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明は担持体の片面に設けた薬物含有粘着剤層
の粘着面を、薬物を含有しない薬物透過性物質層にて部
分的に被覆したことを特徴とする貼付型医薬製剤を提供
するものである。
本発明に用いられる担持体はフィルム状もしくはシート
状で薬物含有粘着剤層を担持するものであり、一般的に
貼付剤の担持体として使用されているものであれば特に
制限なく使用できるが、皮膚面に貼付した際の柔軟性や
皮膚刺激性を勘案すると柔軟性や伸縮性を有する材料を
用いることが好ましい。これらの担持体としては、例え
ばポリウレタン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリゲタジエン、ポリフロ
ピレン、セロファン、ポリクロロプレン、エチレン−プ
ロピVンターボリマー、ポリアミノ酸、ニトリルゴム、
ブチルゴム、シリコンゴムなどのフィルムまたはシート
、紙、織布、不織布、または上記材料との積層フィルム
またはシートなどが挙げられる。なお、上記材料からな
る担持体は該材料を発泡させて用いることもできる。
本発明において薬物含有粘着剤層は含有する薬物を拡散
移動によって該粘着剤層から直接皮膚面へ放出する作用
と、後述する薬物透過性物質層へ薬物を放出、移行せし
め、透過性物質層を経て皮膚面へ放出させる作用を有す
る層であり、粘着面によって適用する皮膚面に密着固定
されるものである。該粘着剤層を形成する粘着剤として
は特に限定されず、上記したように含有する薬物を拡散
移動によって放出できるものであればよく、天然高分子
、合成高分子からなるものを用いbことができる。
上記のごとき粘着剤としては、例えば(メタ)アクリル
酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペノテルエステ
ル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)ア
クリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチ
ルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メ
タ)アクリル酸デシルエステル、(メタ)アクリル酸つ
/デシルエステル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステ
ル、(メタ)アクリル酸トリデシルエステルの如き(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルのうち少なくとも一種
からなる重合体、又は該エステルと共重合可能な単量体
との共重合体などからなるアクリル系粘着剤が挙げられ
る。
共重合可能な単量体としては、例えば(メタ)アクリル
酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、フマール酸の如きカルボキシル基含有単量体、ス
チレンスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホプロピル
アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレン
スルホン酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸
、アクリロイルオキシベンゼンスルホン酸の如キスルホ
キシル基含有単量体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエ
チルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシグロビル
エステルの如きヒドロキシル基含有単量体、(メタ)ア
クリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−
ブチルアクリルアミド、テトラメチルブチルアクリルア
ミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドの如きア
ミド基含有アクリル系単量体、(メタ)アクリル酸アミ
ノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミン
エチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエ
チルエステル、(メタ)アクリル酸tert−ブチルエ
ステルの如きアルキルアミノアルキル基含有アクリル系
単量体、(メタ)アクリル酸メトキシエチルエステル、
(メタ)アクリル酸エトキシエテルエステル、(メタ)
アクリル酸ブトキシエチルエステル、(メタ)アクリル
酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル
酸メトキシエチレングリコールエステル、(メタ)アク
リル酸メトキシジエチレングリコールエステル、(メタ
)アクリル酸メトキシポリエチレングリコールエステル
、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコー
ルエステルの如キアルコキシ基(又は側鎖にエーテル結
合)含有単量体、N−(メタ)アクリロイルアミノ酸の
如きビニル系単量体、アクリル酸のウレタン、尿素、イ
ンシアネートエステルの如きアクリル系単量体などの官
能性単量体、及び(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ビニルピロリドン、ビニルピ
リジン、ビニルピラジン、ビニルピペラジン、ビニルピ
ペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピロール、ビニル
イミダゾール、ビニルカプロラクタム、ビニルオキサゾ
ール、ビニルチアゾール、ビニルモルホリン、スチレン
、α−メチルスチレン、ビス(N、N’−ジメチルアミ
ノエチル)マレエートなどのビニル系単量体が挙げられ
、これらの単量体は粘着剤組成中に2〜60重量%、好
ましくは5〜50重量%の範囲で配合し、重合すること
が出来る。これらの範囲外では充分な粘着性f内部凝集
性が得られない場合がある。
他の使用できる粘着剤としては、例えばシリコーンゴム
、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、ポリブ
タジェン、スチレン−ブタジェン(又はイソプレン)−
スチレンブロック共重合体ゴム、アクリル系ゴム、天然
ゴムを生体としたゴム系粘着性物質、ポリビニルアルキ
ルエーテル、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニルの部分鹸
化物、ポリビニルアルコールを主体としたビニル系粘着
i物質、メチルセルロース、カルボキノメチルセルロー
ス、ヒドロキシグロビルセルロースの類キセルロース誘
導体、プルラン、デキストリン、寒天の如き多糖類や、
ポリアクリル酸(又はそれらの塩)、ポリメタクリル酸
(又はそれらの塩)、カルボキシビニル重合体の如き水
溶性高分子に、グリセリンの如き多価アルコール類、ト
リグリシジルイソシアネートの如き架橋剤、及び水を配
合したゲル様のものも含有する薬物のfla、目的とす
る粘着力などに応じてその種類を適宜選択することがで
きる。
また、上記粘着剤を使用する際に、内部凝集力の不足に
よって皮膚面貼付後、薬物含有粘着剤層が凝集破壊や、
これに起因する皮膚面への糊残りを起こす恐れがある場
合は、通常用いられる架橋剤を配合したり、架橋性単量
体を共重合成分として配合して凝集力を向上させたり、
電子線、紫外線などの照射によって架橋することもでき
る。
本発明において用いる粘着剤は含有する薬物をできるか
ぎり分解させないために、用いる薬物種にようて種々選
択する必要があるが、一般的に反応性が高いとされるカ
ルボキシル基、アミノ基、酸アミド基などの反応性部位
を有する単量体を用いるときはその配合量を減少させた
シ、該部位をマスキングすることによって反応性を低下
することができる。
上記薬物含有粘着剤層に含有する薬物は、経皮的に生体
内へ吸収されるものであればよく、例えば下記薬物が使
用できる。
イ)コルチコステロイド類: 例えば、ハイドロコーチシン、プレドニゾロン、バラメ
タシン、ペクロメタゾンプロピオネート、フルメタシン
、ベタメタシン、ベタメタノ/バレレート、デキサメタ
シン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド
、フルオシノロ/、フルオシノロンアセトニド、フルオ
シノロンアセト二ドアセテート、プロピオン酸クロペタ
ゾールなど、 口)鎮痛消炎剤: 例えば、アセトアミノフェン、メフェナム酸、フルフェ
ナム酸、インドメタシン、ジクロフェナック、ジクロフ
ェナックナトリウム、アルクロフェナック、オキシフェ
ンブタシン、フェニルブタシン、イブプロフェン、フル
ルビプロフェン、ケトプロフェン、サリチル酸、サリチ
ル酸メチル、!−メントール、カンフ7−、スリンダッ
ク、トルメチンナトリウム、ナプロキセン、フェンジフ
ェンなど、 ハ)催眠鎮静剤: 例えば、フヱノバルビタール、アモパルビタール、シク
ロパルビタール、トリアゾラム、ニトラゼパム、フルニ
トラゼパム、ロラゼパム、ハロペリドールなど、 二)精神安定剤: 例えば、フルフェナジン、テオリダジン、ジアゼパム、
フルジアゼパム、フルニトラゼパム、クロルプロマジン
など、 ホ)抗高血圧剤: 例、t ハ、クロニジン、塩酸クロニジン、ピンドロー
ル、プロプラノロール、塩酸プロプラノロール、クフラ
ノロール、インデノロール、ニバジピン、ロフエジキシ
ン、ニプラジロール、ブクモロール、ニフェジピンなど
、 へ)降圧利尿剤: 例えば、ハイドロサイアザイド、ベンドロフルメサイア
ザイド、シクロペンチアザイドなど、ト)抗生物質: 例えば、ペニシリン、テトラサイクリン、オキシテトラ
サイクリン、硫酸フラジオマイシン、エリスロマイシン
、クロラムフェニコールナト、チ)麻酔剤: 例えば、リドカイン、ベンシカイン、アミノ安息香酸エ
チルなど、 す)抗菌性物質: 例えば、塩化ベンザルコニウム、ニトロフラゾン、サイ
スタチン、アセトスルファミン、クロトリマゾールなど
、 ヌ)抗真菌剤: 例えば、ペンタマイシン、アムホテリシンB1ビロール
ニドリン、クロトリマゾールナト、ル)ビタミン剤: 例えば、ビタミン人、ビタミンE1ビタミンに1エルゴ
カルシフエロール、コレカルシフェロール、オクトチア
ミン、リボフラビン酪酸エステルなど、オ)抗癲腐剤: 例えば、ニトラゼパム、クロナゼパム、メプロパメート
など、 ワ)冠血管拡張剤: 例えば、ニトログリセリン、ニトログリコール、インソ
ルビドジニトレート、エリスリトールテトラニトレート
、ペンタエリスリトールテトラニトレート、グロバテル
ニトレート、ジピリダモール、モリシドミンなど、 力)抗ヒスタミン剤: 例えば、塩酸ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン
、ジフェニルイミダゾールなど、ヨ)鎮咳剤: 例えば、デキストロメトルファン、テルブタリン、エフ
ェドリン、塩酸エフェドリン、サルブタモール、イソプ
ロテレノロールナト、 タ)性ホルモン: 例えば、プロゲステロン、エストラジオールなど、 し)抗暫剤: 例えば、ドキセピンなど、 ソ)脳循環改善剤: 例えば、ヒデルギン、ニルゴツトアルカロイド、イフエ
ンプロジルなど、 ツ)制吐剤、抗潰瘍剤: 例えば、メトクロプラミド、クレボプライド、ドンペリ
ド、スコポラミン、臭化水素酸スコポラミンなど、 ネ)生体医薬: 例えば、ポリペプチド類(TRHlLHRHの誘導体)
など、 ナ)その他: 側光ば、フェンタニール、デスモプレシン、ジコキシン
、5−フルオロウラシル、メルカプトプリンなど、 このような薬物は前記粘着剤層中に0.05〜40重量
%、貼付型医薬製剤の単位面積当たりの含有量として2
〜800μI/dの範囲で含有させるが、これらの薬物
は治療の目的、作用などに応じて二種類以上併用するこ
ともできる。
また、本発明においては薬物のみの経皮吸収性によって
生体内へ薬物を吸収させることが、製造上や薬物の安定
性などの点から好ましいが、有効量の吸収が望めない場
合には経皮吸収性を促進する助剤、例えばグリコール類
およびこれらのアルキルエステル、アルキルエーテルや
、油脂類、尿素誘導体、各種極性溶剤(ジメチルスルホ
キシド、ドデシルピロリドンなど)、各種界面活性剤な
どを粘着剤層の皮膚接着特性や薬物の安定性を損なわな
い範囲で含有させて薬物吸収を向上させることができる
本発明において薬物透過性物質層は前記薬物含有粘着剤
層に接する層であり、粘着剤層から拡散移動によって移
行してくる薬物はこの透過性物質層中を通って皮膚面に
放出される。従ってこの層は薬物透過性である必要があ
り、この層によって皮膚面に放出される薬物量が制御さ
れるので、好ましくは薬物含有粘着剤層より拡散移動係
数の小さい物質から形成することによって本発明の貼付
型医薬製剤からの薬物の放出に一層持続性を付与するこ
とができる。
また、薬物透過性物質層は薬物透過性であれば粘着性、
非粘着性にかかわらず使用でき、例えば繊維の集合体で
ある織布、不織布f紙類を用いることもできる。しかし
、該透過性物質層に粘着性を有するものを採用するのが
好ましく、本発明の貼付型医薬製剤の皮膚接着性を損な
うことなく所期の目的を達成することができる。かかる
物質層としては前記した粘着剤の中から適宜選択して用
いることができる。薬物透過性物質として前記粘着剤と
同種のものを選択した場合、薬物の持続的放出は薬物含
有粘着剤層および薬物透過性物質層中の拡散移動などに
よって影響されるので、拡散移動係数や各層中の薬物溶
解度、層間の薬物分配率などを考慮して分子量や架橋密
度、その他適度な分子設計を施こすことによって薬物の
放出速度f放出量の制御を行なうことが望ましい。また
、前記粘着剤層の一部および透過性物質層は皮膚面に直
接接触するので、適用する皮膚面に対してカブレなどの
刺激の少ないものを選択することが好ましい。
本発明の貼付型医薬製剤は薬物含有粘着剤層の粘着面を
薬物透過性物質層にて部分的に被覆して皮膚面貼付初期
の薬物放出量を制限するが、この被覆面積は粘着面の露
出部分だけで充分に皮膚に接着できるように制限するこ
とが好ましく、通常、全粘着面の5〜80%、好ましく
は10〜50%を被覆するように透過性物質層を設ける
また、本発明の貼付型医薬製剤は以上のように薬物を含
有しない薬物透過性物質層を粘着面上に被覆してなるも
のであるが、本発明の所期の目的である皮膚面貼付直後
の放出性の制限のためには貼付直前まで薬物含有粘着剤
層と薬物透過性物質層とを別体として保存してお、き、
貼付時に貼り合わせて一体化し皮膚面に貼付する方法を
採用することによって、予め一体化しておいた場合に生
じる保存中の薬物移行が完全に防止でき、一層優れた効
果を発揮するようになる。
上記のように別体に保存もしくは一体化して保存する場
合、粘着性を有する露出面や皮膚に接触する面には表面
保護のために剥離処理を施こしたプラスチックヤ紙など
の離型ライナーにて被覆しておくことが好ましい。
以上のように構成される貼付型医薬製剤において各層の
厚みは特に制限されないが、薬物含有粘着剤層を5〜1
000μm1好ましくは10〜100μmの厚みとし、
薬物を含有しない薬物透過性物質層を1〜200μm1
好ましくは1〜50μm1両層の厚みの合計を好ましく
は10〜150μmの範囲に設定することによって皮膚
面に貼付した際の異和感が生じず良好に貼付できる。特
に薬物透過性物質層の厚みは薄くする方が、医薬製剤全
体の皮膚密着性の点から好ましく、厚くなりすぎると移
行してくる薬物の濃度の希釈効果が生じて含有される薬
物を有効に利用できなくなったり、該層からの放出開始
時間が遅れすぎて貼付時から有効血中濃度に達する時間
が遅くなり、効果の発現に時間がかかシすぎる場合もあ
る。
〈発明の効果〉 本発明の貼付型医薬製剤は以上のように薬物含有粘着剤
層の粘着面に薬物を含有しない薬物透過性物質層を部分
的に被覆しているので、被覆されていない粘着面からは
薬物が直接皮膚面に放出されて適度な放出が起こる。一
方、被覆されている粘着面からは一旦透過性物質層に薬
物が移行されたのち、該層を拡散移動することによって
皮膚面に放出されるので、薬物の初期放出量を抑制でき
、且つ長期間にわたる持続的放出が可能となる。特に有
効血中濃度領域の範囲が狭い薬物を生体内に投与する場
合、放出制御を厳格に行なう必要があり、皮膚面貼付直
後に多量に放出されて副作用が発現する恐れのある場合
に有用である。
また、薬物透過性物質層によって持続的放出についても
調整することができるが、該層は一層のみ設けるだけに
限らず、薬物放出能(薬物の拡散移動係数など)の異な
った透過性物質層を複数種粘着剤層上に併設することに
よって更に長期間にわたる持続放出性を達成することが
できる。
〈実施例ン 以下に実施例を用いて本発明の貼付型医薬製剤を具体的
に説明するが、本発明は何等これらに限定されるもので
はない。なお、以下の文中にて部とあるのは重址部の値
を意味するものである。
〔重合体溶液の調製〕
各実施例に使用する粘着剤および薬物透過性物質の溶液
(重合体溶液と略す)を以下のように調製した。
重合体A 不活性ガスの雰囲気下にてフラスコ内に2−エチルへキ
シルアクリレ−)(ERA)85部、N−ビニル−2−
ピロリド/15部、重合開始剤としてアゾビスインブチ
ロニトリル(AIBN)0.3部を仕込み重合反応を開
始し、酢酸エチルの滴下を行いながら約60°Cに反応
温度を維持して重合を行い、重合体溶液を得た。
重合体B 単量体としてEHA95部、アクリル酸5部、重合開始
剤としてAIBNO13部を仕込み、重合偉人と同様の
操作にて重合体溶液を得た。
重合体C 単量体としてEHA65部、2−メトキシエテルアクリ
レート15部、酢酸ビニル20部、重合開始剤として過
酸化ベンゾイル(BPO)0.3部を仕込み、重合体A
と同様の操作にて重合体溶液を得た。
重合体り 単量体としてEHA90部、2−ヒドロキシエチルアク
リレート10部、重合開始剤としてBPoo、3部を仕
込み、重合反応を開始し、トルエンの滴下を行いながら
約80゛Cに反応温度を維持して重合を行い、重合体溶
液を得た。
重合体E 単量体としてブチルアクリレート100部、アクリル酸
5部、重合開始剤としてB P O003部を仕込み、
重合体りと同様の操作にて重合体溶液を得た。
重合体F スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(ス
チレン/ラバー比−14/86.溶液粘度= 1600
 c ps / 25°C,25wt%、トルエン)3
0部、ボリグテン(動粘度=3200c s t、/2
10−F) 30部、石油系樹脂(脂環式飽和炭化水素
系、軟化点90°C)60部をトルエンに溶解して重合
体溶液を得た。
重合体G ポリイソブチレン(重量平均分子量160万)100部
、ポリイソブチレン(重量平均分子量6万)70部、脂
環式飽和炭化水素樹脂(N全平均分子量700、融点1
00°C)30部をトルエンに溶解して重合体溶液を得
た。
〔実施例1〕 重合体Gの溶液にチモロールを添加混合し、アルミニウ
ム蒸着を施した厚み60μmのポリエチレンフィルム上
に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗布、乾燥し薬
物含有粘着剤層を形成した。
チモロール含有量は400μ9/c−Aであった。
次に重合体Fの溶液を乾燥後の厚みが10μmとなるよ
うに離型ライナー上に塗布、乾燥し薬物を含有しない薬
物透過性物質層を形成し、上記で得た薬物含有粘着剤層
の粘着面50dの略中央部を10cd被覆するように貼
り合わせて本発明の貼付型医薬製剤を得た。
〔実施例2〕 重合体Cの溶液にジクロフェナックを添加混合し、厚み
50μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(酢
酸ビニル含量19%)上に乾燥後の厚みが20μmとな
るように塗布、乾燥し薬物含有粘着剤層を形成した。ジ
クロフェナック含有量は400μf/cdであった。
次に重合体Cの溶液を乾燥後の厚みが10μmとなるよ
うに離型ライナー上に塗布、乾燥し薬物を含有しない薬
物透過性物質層を形成し、上記で得た薬物含有粘着剤層
の粘着面13,5c1Aの略中央部を4ci被覆するよ
うに貼り合わせて本発明の貼付型医薬製剤を得た。
〔実施例3〕 重合体Aの溶液にクロニジンを添加混合し、厚み80μ
mのポリエチレンフィルム上に乾燥後の厚みが40μm
となるように塗布、乾燥し薬物含有粘着剤層を形成した
。クロニジン含有量は200μf/dであった。
次に重合体Cの溶液を乾燥後の厚みが20μmとなるよ
うに離型ライナー上に塗布、乾燥し薬物を含有しない薬
物透過性物質層を形成し、上記で得た薬物含有粘着剤層
の粘着面8dの略中央部を3.2 d被覆するように貼
り合わせて本発明の貼付型医薬製剤を得た。
〔実施例4〕 重合体Bの溶液にインソルビドジニトレートを添加混合
し、厚み25μmのポリエステルフィルム上に乾燥後の
厚みが40μmとなるように塗布、乾燥し薬物含有粘着
剤層を形成した。イソンルビドジニトレート含有量は6
00μ9/cdであった。
次に重合体D100部に対してBPO4部を添加した溶
液を厚みが30μmとなるように離型ライナー上に塗布
、乾燥して架橋された薬物透過性物質層を形成し、上記
で得た薬物含有粘着剤層の粘着面65dの略中央部を3
2.5d被覆するように貼り合わせて本発明の貼付型医
薬製剤を得た。
〔実施例5〕 重合体Eの溶液および重合体Gの溶液を乾燥後の厚みが
30μmとなるように離型ライナー上にそれぞれ塗布、
乾燥して薬物を含有しない薬物透過性物質層を形成し、
実施例4で得た薬物含有粘着剤層の粘着面65dの略中
央部に各透過性物質層を13dずつ併設して被覆するよ
うに貼り合わせて本発明の貼付型医薬製剤を得た。
〔比較例1〜5〕 比較例1〜5ばそれぞれ実施例1〜5に対応しており、
薬物を含有しない薬物透過性物質層を設けずに薬物含有
粘着剤層の単一層全各実施例に用いた担持体上に積層し
て比較製剤とした。
上記各実施例および比較例にて得た製剤について下記方
法によって血中濃度測定および水中放出試験を行ない、
その結果を第1図乃至第10図に示した。
(血中濃度測定) あらかじめ除毛した動物の背部または腹部に各製剤を貼
付し、一定時間毎に所定量採血し、ガスクロマトグラフ
ィーにて定量した。尚、実施例1〜3および比較例1〜
3の製剤はラット腹部に貼付し、その他の製剤はウサギ
背部に貼付した。
(水中放出試験) 各実施例および比較例の製剤を37°Cの蒸留水中に浸
漬、振盪しながら一定時間毎に一定量の水溶液をサンプ
リングし、薬物含有量を高速液体クロマトグラフィーに
よって定量して各薬物の水中放出率を算出した。尚、試
験前の初期含有量を100%として計算した。
第1図〜第10図の結果から明らかなように本発明の貼
付型医薬製剤は比較製剤よりも初期放出量が抑制されて
おり、特に図面に示す血中濃度の値から、本発明の製剤
では持続性が顕著に向上していることが判明した。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はそれぞれ実施例1と比較例1にて
得られた医薬製剤の水中放出試験、および血中濃度測定
の結果、第3図および第4図はそれぞれ実施例2と比較
例2にて得られた医薬製剤の水中放出試験、および血中
濃度測定の結果、第5図および第6図はそれぞれ実施例
3と比較例3にて得られた医薬製剤の水中放出試験、お
よび血中濃度測定の結果、第7図および第8図はそれぞ
れ実施例4と比較例4にて得られた医薬製剤の水中放出
試験、および血中濃度測定の結果、第9図および第10
図はそれぞれ実施例5と比較例5にて得られた医薬製剤
の水中放出試験、および血中濃度測定の結果を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)担持体の片面に設けた薬物含有粘着剤層の粘着面を
    薬物を含有しない薬物透過性物質層にて部分的に被覆し
    たことを特徴とする貼付型医薬製剤。 2)薬物透過性物質層が粘着剤層である特許請求の範囲
    第1項記載の貼付型医薬製剤。
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