JPS6229174B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、旋盤、ボール盤等の工作機械が切
出す切削屑を、コンベアベルトで所定個所へ排除
するに当たり、その切削屑を切断しやすい大きさ
の小団塊に圧縮すると共に、その圧縮した団塊を
切断し、吸引気流での移送排除をしやすくした工
作機切削屑の切断排除装置の改良に関するもので
ある。

鉄鋼製品をバイトで切削加工する場合に、細長
く切り出される切削屑は、強剛で鋭利で弾力があ
り、その排除処理には多大の労力を要するのが通
例である。そこで一加工毎の切削屑を、コンベア
ベルトで順次所定個所へ移送排出する装置が考え
られたが、一加工毎の切削屑といえども、一つの
団塊になつてはいてもそれをそのまゝ他へ移送す
るには、かさばつていて鋭利であるがゆえに、少
なからざる困難があつた。

この発明は、このような従来の処理困難な切削
屑団塊を、切断しやすい大きさの団塊に圧縮した
後、切断し、その切断によつて細片となつた切削
屑を吸引気流で特定個所へ移送集積するようにし
たことを特徴とするもので、かくして細長く強剛
で、処理しにくかつた鉄鋼金属製品の切削屑とい
えども簡単に廃棄処理できる勝れた装置とするこ
とができる。

添付図面に示す実施例において、工作機切削屑
の切断排除装置は、切削屑移送用コンベアベルト
１と、該ベルト１で所定個所へ移送した切削屑団
塊を小団塊に圧縮する機構２と、該圧縮機構２が
圧縮した切削屑団塊を切断する機構３と、細かく
切断された切削屑を吸引気流で移送する管４とで
できている。

工場内に設備した多数の工作機の個々に備えら
れて、該工作機が切り出す切削屑を順次移送する
ためのコンベアベルト１は、その全体を覆材１０
で被覆され、該ベルト１上に載つて移送される切
削屑が工場内に飛散しないようにして点線矢印の
如く所定個所へ移送集積するもので、そのように
所定個所に集積した切削屑を、従来は他の移送手
段でさらに特定個所へと移送し処理していたもの
であるが、この発明は前記他の移送手段として吸
引気流による移送管４を用い、該移送管４での移
送をしやすくするために、コンベアベルト１の切
削屑落下口１１と移送管４との間に切削屑を細片
に切断する切断機構３を設けたものである。

切断機構３は、固定刃３０と、移動刃３１とか
ら成り、固定刃３０は落下口１１のコンベアベル
ト１側に取付けた切削屑落下案内板２０の下縁に
設けてあり、移動刃３１は前記固定刃３０と適当
な間隔をもつて被覆体５に取付けた上側案内体５
０と下側案内体５１との間を滑動するようになつ
ている。

移動刃３１は、原動機６から減速されて回転す
るクランク６０，６０により往復動し、固定刃３
０と共同して切削屑を切断する。しかし落下口１
１から落下する切削屑団塊は、漠然とした大きさ
を持ち、固定刃３０と上側案内体５０との間を矢
印の如く落下するには相当の困難がある。そこで
その切削屑団塊を小さく圧縮する圧縮板２１が備
えられる。

圧縮板２１は、切削屑落下案内板２０に対抗し
て備えられ、また上側案内体５０上を滑動するよ
うになつており、切削屑団塊の圧縮巾は、固定刃
３０と上側案内体５０の間を落下できる程度であ
る。圧縮板２１の圧縮動作を移動刃３１の移動と
同時に行わさせるために、移動刃３１と圧縮板２
１とは強力な接続体３２で接続される。

この発明の工作機切削屑の切断排除装置は以上
の構成のもので、コンベアベルト１で所定個所へ
移送され、落下口１１から落下案内板２０上に落
下した切削屑団塊は、その団塊が大きいものは落
下案内板２０と上側案内体５０の間にひつかかつ
て停止しているが、団塊の小さいものは矢印の如
く落下していつたん下側案内体５１上に停止して
いる。そこで移動刃３１が原動機６の駆動でクラ
ンク６０，６０を介し下側案内体５１上を滑動す
ると、それに伴い圧縮板２１も上側案内体５０上
を滑動し、落下案内板２０との間に切削屑団塊を
圧縮し、下側案内体５１上への落下を容易にす
る。

下側案内体５１上に落下していた切削屑団塊は
移動刃３１と固定刃３０とで切断され、その切断
で細片となつた切削屑は下側案内体５１から矢印
の如くホツパ４０内に落下し該ホツパ４０に備え
たダンパ４１上又は他の切削屑排出機構に堆積す
る。ダンパ４１の後部は吸引気流移送管４となつ
ており、ゆえに該ダンパ４１がホツパ４０の下部
を閉じているときは移送管４を流れる吸引気流の
流速を低下させるおそれがない。

ダンパ４１に切削屑が堆積した量を見計らつて
エアシリンダ４２のエアが供給され、ピストンロ
ツド４３を介してダンパ４１が開かれ、該ダンパ
４１上の切削屑が移送管４に落下し、切削屑は移
送管４を流れる吸引気流（矢印）によつて所定の
集積個所へ移送される。あるいはダンパは単に移
送管４とホツパ４０との間を遮断するだけで、ホ
ツパ底にはスクリユコンベアの如き排出機構を設
けて切削屑の堆積物を移送管４へ送り出すように
してもよい。

以上のようにこの発明の切削屑切断排除装置
は、切削屑が、鉄鋼製品の切削屑のように細長
く、強剛且つ鋭利であつても、それを圧縮したあ
と細片に切断処理し、そのあとで空気流により移
送するようにしたので、その移送が非常に容易に
なつて排除処理を安全且つ容易に行うことができ
る。

また、圧縮板と移動刃とを一体的に接続し、切
削屑の圧縮動作と切断動作とを同時に行わせるよ
うにしたので、切削屑を圧縮板で押圧保持させた
状態で切断することにより、該切削屑の動きを封
じてその切断をより確実ならしめることができ、
しかも、単一の駆動機構で圧縮板と移動刃の両方
を駆動することができるばかりでなく、切削屑の
圧縮とその切断時における押圧保持とを１つの機
構によつて同時に行うことができるから、装置及
び工程数の大幅な簡略化と作業時間の短縮化とを
図ることができる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明切削屑切断排除装置の概要構
成を示す一部破断した斜視図である。 １はコンベアベルト、１１は落下口、２は切削
屑圧縮機構、３は切削屑切断機構、３０は固定
刃、３１は移動刃、５１は下側案内体、４０はホ
ツパ、４１はダンパ、４は吸引気流による移送
管、６０はクランク。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 工作機が切出す切削屑をコンベアベルトで所
   定個所へ移送排出する装置に、該切削屑を圧縮板
   により小団塊状に圧縮する機構と、該圧縮機構が
   圧縮した切削屑団塊を移動刃と固定刃とで切断す
   る機構と、切断された切削屑を吸引気流で移送す
   る切削屑移送管とを接続し、上記圧縮板と移動刃
   とを一体的に接続することにより、切削屑の圧縮
   動作と切断動作とを同時に行わせることを特徴と
   する工作機切削屑の切断排除装置。