JPS6228618Y2

JPS6228618Y2 -

Info

Publication number: JPS6228618Y2
Application number: JP1981181672U
Authority: JP
Priority date: 1981-12-08
Filing date: 1981-12-08
Publication date: 1987-07-22
Also published as: JPS5887736U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は複写機、自動丁合機、自動製本機等に
おいて、送られて来たシートを基準面に揃えるた
めのシートの幅寄せ装置に関する。

例えば、複写機の原稿セツト部においては、原
稿をセツトする基準側が定められている。したが
つて、給紙装置から送られて来た転写シートも前
記基準側と対応して一定の基準面に揃えておく必
要がある。このため、複写機にはシートの幅寄せ
装置が設けられている。

第１図に従来のシートの幅寄せ装置を示す。

図で、１は給紙装置（図示されていない。）か
ら送られて来た転写シートである。２は転写シー
ト１を搬送する搬送ベルトであり、矢印Ａ方向へ
移動している。３は搬送ベルト２の一方側部に配
置されている基準ガイドである。基準ガイド３は
搬送ベルト２側に面した基準面３ａを有する。基
準面３ａは転写シート１を、この面を基準として
揃えるためのものである。４はブラシであり、送
られて来た転写シート１を基準面３ａに揃えるた
め、まず転写シート１を傾けるために用いられ
る。５は斜向コロである。斜向コロ５は転写シー
ト１の進行方向（矢印Ａ方向）に対して一定の角
度に固定して設置され、回転軸５ａを中心に回動
してこれと接している転写シート１を基準面３ａ
の方へ寄せる。

このシートの幅寄せ装置は次のように動作す
る。

搬送ベルト２により送られて来た転写シート１
はブラシ４と搬送ベルト２の間に挾まり（第１図
の状態ａで示される。）、挾まつた部分を中心に回
動して傾斜し、傾斜した部分は斜向コロ５と搬送
ベルト２の間に挾まる（状態ｂ）。斜向コロ５は
回転軸５ａを中心に回動しているので、転写シー
ト１を斜方向に移動する（状態ｃ）。転写シート
１が斜方向に移動を続けると、遂にはその後方角
部が基準面３ａに当り、さらに斜向コロ５の回動
により転写シート１の一辺が基準面３ａに接し、
そのまま斜向コロ５を通過する（状態ｄ）。以
後、転写シート１はその位置を保持したまま搬送
ベルト２により送られる。このようにして、転写
シート１は基準面３ａに揃えられる。

ところで、転写シート１には種々のサイズがあ
り、サイズにしたがつて前述の幅寄せの状態も異
なる。これを第２図、第３図および第４図に基づ
いて説明する。

第２図で１ａは小さなサイズの転写シート、１
ｂは大きなサイズの転写シートである。転写シー
ト１ａを基準面３ａに寄せるための寄せ量は図の
_１で示され、転写シート１ｂを基準面３ａに寄
せるための寄せ量は図の_２で示される。寄せ量
_１は寄せ量_２よりも大きい。したがつて、転
写シート１ａを基準面３ａに寄せる場合は転写シ
ート１ｂを基準面３ａに寄せる場合よりも時間を
要する。

一方、第３図および第４図には斜向コロ５の回
動が転写シート１におよぼす力が示されている。
第３図は転写シート１の進行方向Ａに対する斜向
コロ５の角度が大きい場合、第４図はその角度が
小さい場合を示す。

第３図および第４図で、Ｆは斜向コロ５が回転
した場合に転写シート１におよぼす力を示し、
F₁は力Ｆの転写シート１の進行方行の分力（転
写シート１を進行方向へ進める力）、F₂は進行方
向に垂直な方向の分力（転写シート１を基準面３
ａの方へ進め、基準面３ａへ押付ける力）であ
る。第３図および第４図から明らかなように、斜
向コロ５の角度を大きくすると方向Ａと平行方向
の分力F₁は小さくなり、方向Ａに垂直な方向の
分力F₂は大きくなる。これとは逆に、斜向コロ
５の角度を小さくすると分力F₁は大きくなり、
分力F₂は小さくなる。

ここで、前述の幅寄せの場合における斜向コロ
５の角度と転写シート１のサイズとの関係を検討
する。まず、斜向コロ５の角度が大きい場合（第
３図の場合）を考える。この場合転写シート１を
進行方向へ進める力F₁は小さいが、基準面３ａ
へ寄せる力F₂は大きい。したがつて、サイズの
小さな転写シート１ａ（第２図参照）を寄せる場
合にはその寄せ量_１が大きいので好都合であ
る。又、サイズが小さいことおよび基準面３ａま
で寄せる時間が長いことから、転写シート１ａが
基準面３ａに当接してから斜向コロ５を通り抜け
るまでの時間は短く、転写シート１ａと基準面３
ａとの間で生ずる摩擦による搬送力の低下は程ん
ど考慮する必要はない。ところが、サイズの大き
な転写シート１ｂ（第２図参照）を寄せる場合に
は、その寄せ量が小さいので転写シート１ｂは速
かに基準面３ａに当接する。転写シート１ｂのサ
イズが大きいことおよび当接までの時間が短いこ
とから、転写シート１ｂが基準面３ａに当接して
から斜向コロ５を通り抜けるまでの時間は前述の
転写シート１ａの場合に比べて長い。又、転写シ
ート１ｂを基準面３ａに押付ける力F₂は大き
い。したがつて、その間の転写シート１ｂと基準
面３ａとの間に生ずる摩擦により、転写シート１
ｂを進行方向へ送る搬送力の低下は無視できず、
転写シート１ｂを送りにくくなるという事態を生
ずる。

次に、斜向コロ５の角度が小さい場合（第４図
に示す場合）を考える。この場合、転写シート１
を進行方向へ進める力F₁は大きいが、基準面３
ａへ寄せる力F₂は小さい。そこで、サイズの小
さな転写シート１ａを寄せる場合、その寄せ量
_１が大きいのに力F₂が小さいため転写シート１
ａを寄せにくくなる。又、サイズが小さいことお
よび斜向コロ５の角度が大きい場合に比べて寄せ
る時間が長いことから、転写シート１ａは基準面
３ａに当接する前に斜向コロ５を通り抜けてしま
い、寄せが不確実になるおそれも生ずる。一方、
サイズの大きな転写シートを寄せる場合には、そ
の寄せ量が小さいので力F₂が小さくても不都合
が生じない。又、斜向コロ５の角度が大きい場合
に比べて寄せる時間が長いので、転写シート１ｂ
が基準面３ａに当接してから斜向コロ５を通り抜
けるまでの時間は短くなり、転写シート１ｂと基
準面３ａとの間に生ずる摩擦の影響を受ける時間
は短い。加えて、力F₂が小さいので、その摩擦
力も小さく、さらに力F₁が大きいので進行方向
へ転写シート１ｂを搬送する力が大きい。したが
つて、転写シート１ｂと基準面３ａとの間に生ず
る摩擦による搬送力の低下は程んど考慮する必要
がない。

第１図に示す従来の幅寄せ装置の斜向コロの角
度は、以上述べた点を考慮して設定されていた。
しかし、斜向コロの角度を一定角度に固定する場
合サイズの異なるシートを確実に幅寄せするに
は、斜向コロの角度は極めて狭い範囲で設定しな
ければならず、又、このように設定してもシート
のサイズの種類が多いと、すべてのサイズのシー
トを確実に幅寄せすることは困難であるという欠
点があつた。さらに、すべてのサイズのシートを
確実に幅寄せするため、斜向コロの角度を大きく
とり、そのために生ずるシートと基準面との摩擦
による搬送力の低下は、別途搬送用ローラを設け
て補うという手段を採用したものもあつたが、こ
の手段ではシートと基準面との大きな摩擦を避け
ることはできず、又、搬送用ローラを別に設けね
ばならないという欠点があつた。

本考案の目的は、従来の上記欠点を除き、搬送
用ローラを別途設けることなく、シートをそのサ
イズに適した条件で確実に幅寄せすることができ
るシートの幅寄せ装置を提供するにある。

上記の目的を達成するため、本考案は、シート
を搬送する搬送ベルトの一方側に面して基準ガイ
ドが配置され、斜向コロにより搬送ベルト上のシ
ートを基準ガイドに寄せるシートの幅寄せ装置に
おいて、シートのサイズを検出する検出手段を設
け、この検出手段からの検出信号に応じてシート
の進行方向に対する斜向コロの角度を角度変更手
段により変更するようにしたことを特徴とする。

以下、本考案を図示の実施例に基づいて説明す
る。

第５図は本考案の実施例に係るシートの幅寄せ
装置の斜視図である。図で、２は搬送ベルト、３
は基準ガイド、３ａは基準面、５は斜向コロ、５
ａは斜向コロ５の回転軸であり、これらは第１図
に示す従来例のものと同じである。

６は搬送ベルト２の近辺に位置するローラであ
り、ローラ６には回転軸６ａが固定されている。
７はローラ６を回転軸６ａの部分で支持する支持
枠である。ローラ６は支持枠７に回動可能に支持
される。８は図示しない駆動源に係合する駆動ベ
ルトであり、ローラ６と係合してこれを回動す
る。９は斜向コロ５の回転軸５ａとローラ６の回
転軸６ａとを結合する可撓性のジヨイントであ
る。ジヨイント９はローラ６の回動を斜向コロ５
に伝えるもので、斜向コロ５の角度が変化しても
ローラ６の回動はジヨイント９により確実に斜向
コロ５に伝えられる。

１０は斜向コロ５をその回転軸５ａの部分で回
動自在に支持する支持体である。支持体１０は一
方に延びた突出片１０ａを有する。１１は一端が
複写機の適宜個所に固定された固定軸であり、他
端は支持体１０と係合している。支持体１０は固
定軸１１に回動自在に支承されている。１２はソ
レノイド、１２ａはソレノイド１２により駆動さ
れる駆動軸である。駆動軸１２ａは支持体１０の
突出片１０ａと回動自在に結合されている。１３
はスプリングであり、一端は複写機の適宜個所に
固定され他端は駆動軸１２ａに係合され、駆動軸
１２ａをソレノイド１２から突出する方向に付勢
している。ソレノイド１２を励磁すると駆動軸１
２ａはスプリング１３に抗してソレノイド１２に
吸引され、又、ソレノイド１２を非励磁とすると
駆動軸１２ａはスプリング１３により引出され
る。駆動軸１２ａが吸引された状態では、シート
の進行方向Ａに対する斜向コロ５の角度は大きく
なり、駆動軸１２ａが引出された状態では小さく
なる。

次に、この実施例の動作を説明する。

斜向コロ５は図示されていない駆動源により駆
動ベルト８、ローラ６、ジヨイント９を介して回
動している。又、ソレノイド１２は非励磁となつ
ており、斜向コロ５の角度は小さい状態にあるも
のとする。

ところで、前述の斜向コロ５の角度と転写シー
ト１のサイズとの関係から、転写シート１のサイ
ズが大きい場合は斜向コロ５の角度を小さく設定
し、転写シート１のサイズが小さい場合は斜向コ
ロ５の角度を大きく設定すると、それぞれのサイ
ズに適した幅寄せを行ないうることがわかる。

そこで、搬送ベルト２により送られてきた転写
シート１が大きいサイズのシートである場合、前
記のようにソレノイド１２が非励磁のままの状態
にしておくことにより、この転写シート１の幅寄
せを、力F₁が大きく力F₂が小さいというこの転
写シート１に適した条件で行なうことができる。

一方、搬送ベルト２により送られてきた転写シ
ート１のサイズが小さい場合はソレノイド１２を
励磁する。これにより駆動軸１２ａは吸引され、
支持体１０は固定軸１１を中心に時計方向に回動
し、斜向コロ５の角度を大きくする。したがつ
て、サイズの小さい転写シート１の幅寄せを、力
F₂が大きいというこの転写シート１に適した条
件で行うことができる。

複写機の用紙カセツト又はトレイには、転写シ
ートサイズの検出装置を備えているのが通常であ
るので、前記ソレノイド１２の励磁、非励磁はこ
の検出信号を利用して行うことができる。例え
ば、使用する転写シートのサイズがB4，A4，B5
の３種類の場合、サイズB4を使用するときは前
記検出信号によりソレノイド１２を非励磁とし、
サイズA4，B5を使用するときはソレノイド１２
を励磁するようにしておくか、又は、サイズ
B4，A4を使用するときはソレノイド１２を非励
磁とし、サイズB5を使用するときはソレノイド
１２を励磁するようにしておけばよい。

なお、以上の実施例においては、複写機におけ
る転写シートの幅寄せ装置について説明したが、
これに限ることはなく、シートを基準面に揃える
必要のある機器であれば、本考案を適用すること
ができる。

又、斜向コロの角度を変更する手段としてソレ
ノイドによる大小２つの角度設定を例示したが、
これに代えてステツプモータ等種々の装置を利用
した適宜数の角度設定を行うこともできる。この
場合、設定角度の数が多ければ、より適切なシー
トの幅寄せを行うことができる。

以上説明したように、本考案では、シートのサ
イズを検出手段により検出し、その検出信号に応
じてシートの進行方向に対する斜向コロの角度を
角度変更手段により変更するようにしたので、搬
送用ローラを別に設けることなく、簡単な構成に
より、シートをそのサイズに適した条件で自動
的、かつ、確実に幅寄せすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置を用いたシートの幅寄せ状態
の説明図、第２図はシートのサイズの差による幅
寄せ量の差を示す説明図、第３図および第４図は
斜向コロの角度が大きい場合および小さい場合に
おいてシートにおよぼす力を示す説明図、第５図
は本考案の一実施例に係るシートの幅寄せ装置の
斜視図である。１……転写シート、２……搬送ベルト、３……
基準ガイド、３ａ……基準面、５……斜向コロ、
１０……支持体、１０ａ……突出片、１２……ソ
レノイド、１２ａ……駆動軸、１３……スプリン
グ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

シートを搬送する搬送ベルト２と、この搬送ベ
ルト２の一方側に面して配置した基準ガイド３
と、前記搬送ベルト２上の前記シートを前記基準
ガイド１３に寄せる斜向コロ５とを備えたシート
の幅寄せ装置において、前記シートのサイズを検
出する検出手段と、この検出手段の検出信号に応
じて前記シートの進行方向に対する前記斜向コロ
５の角度を変更する角度変更手段１０，１０ａ，
１１，１２，１２ａとを設けたことを特徴とする
シートの幅寄せ装置。