JPS6228211B2 - - Google Patents
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- JPS6228211B2 JPS6228211B2 JP56007147A JP714781A JPS6228211B2 JP S6228211 B2 JPS6228211 B2 JP S6228211B2 JP 56007147 A JP56007147 A JP 56007147A JP 714781 A JP714781 A JP 714781A JP S6228211 B2 JPS6228211 B2 JP S6228211B2
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Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
本発明は、混色効果にすぐれ優雅で落着いた深
みのある多色調カーペツトを形成し得る新規なカ
ーペツトパイル糸及び該カーペツトパイル糸を工
業的に製造する方法に関するものである。 近年、カーペツトのフアツシヨン化・多様化に
伴ない、互いに染色性および/または染着率が異
なるか、或いは着色が異なる2種以上の熱可塑性
合成繊維マルチフイラメント(所謂“成分糸”)
を混繊した捲縮糸(所謂“ヘザーヤーン”)をパ
イル糸として使用することにより、多色効果を有
するカーペツトとすることが行われている。 しかしながら、従来の多色調カーペツトは、色
相が単調であり、優雅さに欠けるという問題があ
る。その原因は多色に染色されたそれぞれの色相
が識別出来るためであり、最近は、多色の色相が
識別出来る部分と色相が細かく混合して識別出来
ない部分とがランダムに混り合つている模様のも
のが要求されている。 また、従来この種の混繊糸は必然的に太デニー
ルとなり、且つループが多くなる為、タフト性が
悪くなり易いという問題もある。 本発明者らは、現在要求されている混色効果に
すぐれ、且つ優雅で落着いた深味のある多色模様
を有する多色調カーペツトを提供すべく鋭意研究
の結果、新規な混合マルチフイラメント潜在捲縮
糸をパイル糸として使用することによつて前記目
的を達成し得ること、そして該混合マルチフイラ
メント潜在捲縮糸からなるパイル糸は加熱流体噴
射加工における各成分糸の熱収縮率差を特定範囲
内に調整することによつて良好な生産性にて製造
しうることを見い出し、本発明に到達したもので
ある。 かくして、本発明によれば 1 互いに染色性および/または染着率が異なる
か或いは着色が異なる2種以上の熱可塑性合成
繊維マルチフイラメントが混合され、その際(a)
フイラメント同志がランダムに混合かつ交絡し
て結束部分と収束部分とがそれぞれ糸軸方向に
沿つて15〜50ケ/mずつ存在すると共に糸軸方
向全体には収束性を有しており、かつ(b)0.6g/
deの荷重をかけた後に水蒸気処理を施したと
き、収束部分は1個当り10〜200mmの長さにわ
たつて開繊し、潜在捲縮が発現して収束性を失
ない、他方結束部分は1個当り1〜20mmの長さ
で残存する性質を有し、更に(c)実質上撚を有し
ない、ことを特徴とする潜在捲縮型のカーペツ
トパイル糸、および 2 互いに染色性および/または染着率が異なる
か或いは着色が異なり、且つ各マルチフイラメ
ント間の最大熱収縮率差が3〜10%の範囲内に
ある実質的に無撚の熱可塑性合成繊維マルチフ
イラメントを2種以上引揃え、糸条間の供給張
力をほぼ等しくして、タスラン型のノズルに40
〜120%のオーバーフイード率の下に供給して
加熱流体噴射加工を施して混繊と同時に捲縮が
付与された混合マルチフイラメント捲縮糸を
得、更にこれを20〜70%のドラフト率で引張り
ループ、たるみの全部又は殆どを除去すること
により、(a)フイラメント同志がランダムに混合
且つ交絡して結束部分と収束部分とがそれぞれ
糸軸方向に沿つて15〜50ケ/mずつ存在すると
共に糸軸方向全体には収束性を有しており、且
つ(b)0.6g/deの荷重をかけた後に水蒸気処理を
施したとき、収束部分は1個当り10〜200mmの
長さにわたつて開繊し、潜在捲縮が発現して収
束性を失ない、他方結束部分は1個当り1〜20
mmの長さで残存する性質を有する潜在捲縮型の
混合マルチフイラメント捲縮糸を形成し、次い
で、これを加撚することなく巻取ることを特徴
とする潜在捲縮型のカーペツトパイル糸の製造
法 が提供される。 本発明で言う熱可塑性合成繊維マルチフイラメ
ントとは、カーペツトパイル糸として用い得る熱
可塑性合成繊維のマルチフイラメントを総称する
が、ポリアミド類、ポリエステル類、ポリプロピ
レン等のマルチフイラメントが適当である。本発
明では、前記マルチフイラメントのうち、互いに
染色性及び/又は染着率が異なる2種以上のマル
チフイラメントあるいは互いに着色が異なる2種
以上のマルチフイラメントを使用する。 ここで言う「染色性及び/又は染着率が異な
る」とは、或種の染料に対する親和性がフイラメ
ントの種類によつて異なること(例えば一方がカ
チオン染料に可染性で他方が酸性染料に可染性で
あること)や、染料吸収能がフイラメントの種類
により異なること(例えば一方が淡染性で他方が
濃染性であること)、又はこれら両方の性質を兼
ね備えていることを言い、また「着色が異なる」
とは2種以上のフイラメントがすでに相異なる色
調あるいは色相に着色されていること(例えば
夫々相異なる色に原液着色されていること)を言
う。 このような2種以上のマルチフイラメントを混
繊した捲縮糸をパイル糸として使用すること自体
はすでに知られているが、本発明のカーペツトパ
イル糸は、更に、下記(a)(b)(c)の性質を兼ね備えた
潜在捲縮型の捲縮糸によつて構成される。 (a) 捲縮糸を構成するフイラメント同志が互いに
混合且つ交絡して、各フイラメントが比較的強
く収束している結束部分と比較的軽度に収束し
ている収束部分とが、それぞれ糸軸方向に沿つ
て15〜50ケ/mずつ存在すると共に全体として
糸軸方向に収束性を有している。 (b) 該捲縮糸に0.6g/deの荷重を掛けた後、水蒸
気処理を施すと、収束部分は1個当り10〜200
mmの長さにわたつて開繊し、捲縮が発現して収
束性を失ない、一方結束部分は1個当り1〜20
mmの長さで残存する糸条となる。 (c) 実質的に撚を有しない。 すなわち、混合マルチフイラメント捲縮糸は、
一般に充分な混色効果を出す為にデニールが必然
的に太くなり高密度でのタフト性が不良となる。
しかし糸が全体として収束しておればタフト性は
向上し、且つ密度の高いゲージのタフトも可能に
なるため、水蒸気処理前に糸軸方向全体に収束性
を有していることが必要である。 結束部分と収束部分の数は捲縮糸の混繊状態と
関係があり、各部分が1m当り何ケ存在するかが
重要である。結果的には交互に15ケ/m未満では
混繊不足の模様となり、又、交互に50ケ/mをこ
えると混繊過多の模様となる為、結束部分と収束
部分は交互に15〜50ケ/mが良く、好ましくは20
〜40ケ/mが良い。 ここで「結束部分」とは各成分糸フイラメント
が強固に交絡し、0.60g/deの荷重をかけた後、
蒸気処理(100℃の蒸気に3分以上さらす)を施
こした後も結束状態が破壊されない、つまり完全
に開繊しない程度に強固に交絡している部分を示
す。その処理後の結束部分の長さは1〜20mmであ
る。結束部分の長さが1mmより短かいと強固な交
絡が得られず、結果的に良好な各成分糸フイラメ
ントの混繊が得られない。一方、20mmより長いと
強固な交絡部分が長く存在している為、収束部分
にも多分の影響を与え、結果的に各成分糸フイラ
メントの混繊が過度になり、目的の色相が識別出
来る部分と色相がこまかく混合して識別出来ない
部分がランダムに混ざつている模様が得られなく
なる。このため、本発明では結束部分は2〜20mm
の長さが必要である。 一方、「収束部分」とは、各フイラメント(成
分糸)が軽度に交絡し、0.60g/deの張力を掛け
た後、水蒸気処理を施すことによつて開繊する部
分を示し、その長さは1個当り10〜200mmの範囲
内にあることが必要である。この収束部分は熱処
理を受けた際捲縮が発現して崇高になり、風合の
良好なカーペツトを与える重要な部分である。こ
の収束部分の長さが10mm未満では捲縮が充分に発
現出来ず、良好なカーペツト風合が得られなく、
そして混繊が過度になりやすく、目的の模様が得
られにくくなる。一方収束部分が200mmを超える
と、捲縮が発現した際、各成分糸の混繊が解けて
分離して結果的に混繊効果が減少した模様にな
り、高級感が薄れてくる。 従つて収束部分の長さは1個当り10〜200mmが
必要であり、好ましくは30〜150mmが良い。 即ち、本発明のカーペツトパイル糸にあつて
は、水蒸気処理後に前記長さの結束部分と開繊し
た収束部分とが糸軸方向に沿つて交互に存在し、
全体としては開繊してパルキー性を有するにも拘
らず、適度な間隔で結束部分が点在し、良好な混
繊効果を有している。 これら「結束部分」及び「収束部分」の長さは
次の要領で測定する。即ち、試料(糸条)に
0.6g/deの荷重をかけた後に蒸気処理を行い、捲
縮を発現させた糸を作成し、蒸気処理前の結束部
分の糸巾に対して1.3倍の糸巾以下を結束部分と
し、それ以上の糸巾部分を収束部分としてその糸
条長さを測定する。 そして、糸条の任意の部分について10回以上同
様の測定を行い、その平均値を以て表わす。 本発明のカーペツトパイル糸を構成する混合マ
ルチフイラメント捲縮糸は、潜在型捲縮タイプで
ある。つまり、全捲縮率に対して潜在捲縮率が5
割以上を有しているものである。 ここで、「全捲縮率」とは沸水処理を施した後
の捲縮率を示す。沸水処理を行つてない状態で得
られた捲縮率を顕在捲縮率とすると、「潜在捲縮
率」とは、全捲縮率から顕在捲縮率を差し引いた
値であり、つまり沸水処理により発現した捲縮率
を示す。 なお、測定方法は後述する。 本発明のカーペツトパイル糸を構成する混合マ
ルチフイラメント捲縮糸は、さらに実質上撚を有
しないことが必要である。つまり、未延伸糸、延
伸糸、加工糸の解舒撚等以外に故意に撚を入れる
とランダムな模様が撚による糸の反転により細か
くなり、遠目より見たとき模様として感じられな
く、結果的に高級感が大きく低下する。 このような諸特性を有する混合マルチフイラメ
ント捲縮糸は、以下に述べるような加熱流体噴射
加工によつて製造することが出来る。即ち、加熱
流体処理による捲縮加工では、乱流タイプのノズ
ルを用い、一般に加熱空気又は加熱蒸気を糸条の
走行に対して30゜〜150゜の角度をなすように噴
射させて流体処理を行うが、その時捲縮を賦形す
ると同時に供給糸に対し15〜30%の熱収縮を行な
わしめるのが普通である。なお、ここで言う捲縮
加工での熱収縮率とは、加熱流体処理ノズルに導
入する前の糸条の太さに対する、捲縮加工したの
ちループ等のタルミをドラフト工程で取除いた糸
条の太さの比で表わす。 本発明のカーペツトパイル糸を製造するには、
このような加熱流体処理に供する2種又はそれ以
上の熱可塑性合成繊維マルチフイラメント(成分
糸)として、撚縮加工時の熱収縮率の差が最大3
〜10%のものを選定し、このような2種又はそれ
以上のマルチフイラメントを引揃えて加熱流体噴
射加工を施す。 各成分間の熱収縮率差が最大3%以上であれ
ば、流体処理による捲縮加工時に熱収縮率が大な
るフイラメントに熱収縮率小なるフイラメントが
絡み合つて混合し、且つ交絡しやすくなり、その
結果強い結束部分と弱い交絡部分が交互に存在
し、糸全体に収束した捲縮糸が得られやすくな
る。しかし、10%をこえる最大熱収縮率差になる
と、捲縮糸として不適当な形態になる。各成分糸
間の最大熱収縮率差は3%〜10%の間がよく、好
ましくは4%〜7%の範囲が良好である。 なお、このような範囲の熱収縮差の繊維を得る
為には、重合度(極限粘度)の異なるポリマーを
用いる方法、一方又は双方のポリマーに結晶性を
阻害する物質を混入する方法等が有効であるが、
荷重伸長曲線の異なる繊維の組合せによつても得
ることが出来る。 加熱流体噴射加工に用いる加熱流体としては、
スチーム又は加熱空気が適当であり、スチームの
場合は温度160〜250℃、圧力3.0〜10.0Kg/cm2が
好適で、加熱空気の場合は温度160〜250℃、圧力
4.0〜15.0Kg/cm2が好ましい。また加工時のオー
バーフイード率は40〜120%が好ましい。 なお、加熱流体噴射加工ノズルとしては、前述
のような乱流タイプ(タスラン型)のノズルが好
ましく、該ノズルへの各マルチフイラメント糸条
の供給は、各糸条の供給張力をほぼ等しくするの
がよい。一本の糸条のみの張力を高くすると、該
糸条は捲縮糸の中心に位置するようになり、また
一本の糸条のみ張力が低くなると該糸条が捲縮糸
の囲りに巻きつくようになる。 このようにして混繊と同時に捲縮が付与された
混合マルチフイラメント捲縮糸は、更に20〜70%
のドラフト(0.10〜0.40g/deの張力下)で引張
られて、ループやたるみの全部又は殆んどが除去
されたのち、撚をかけることなく巻取られて、潜
在型捲縮を有する混合マルチフイラメント捲縮糸
となる。 上述の如く製造されたマルチフイラメント捲縮
糸からなる本発明のカーペツトパイル糸は、それ
を構成している混合マルチフイラメント捲縮糸が
各成分糸ごとに異なる色相で着色されておれば、
タフテイング後熱処理を行つた後は、結束部分が
混色調になり、又、収束部分は開繊して各成分糸
の色相が区分出来るようになる。 従つて、このパイル糸は各種の色相を表わす部
分と混色の部分とがランダムに存在し、優雅な高
級感のある多色調カーペツトが得られる。 また、前記混合マルチフイラメントが染色性及
び/又は染着度の相異なるものによつて構成され
ている場合は、該捲縮糸からなるカーペツトパイ
ル糸を基布にタフトした後、染色性及び色相の異
なる2種以上の染料を使用して、80℃以上で染色
しても、同様に各種の色相を表わす部分と混色の
部分がランダムに存在し、優雅な高級感のあるカ
ーペツト模様が得られる。 なお、本発明のカーペツトパイル糸を用いて高
級感のあるヘザー調混色カーペツトを形成する為
には、糸の規格及びタフトの規格を考慮しなけれ
ばならない。カーペツトパイル糸の単糸デニール
は、カーペツトの要求する風合に応じて6〜
50deの範囲で選ぶのが良く、全デニールは混色
効果を出す為に1000de以上が必要であり、又、
タフト面から20000de以下が良い。パイル密度
は、500g/m2以上が必要であり、タフトゲージ
は5/64インチゲージ以上、パイル長さは4mm以
上、好ましくは5mm以上のカツトパイル及びルー
プパイル糸が良い。 上に詳述したような本発明のカーペツトパイル
糸は、 (イ) 熱処理前は全体として収束性を有している
為、取扱い性、加工性(特にタフト性)が良好
であり、 (ロ) 熱処理後には糸軸方向に沿つてある間隔をも
つて結束部分と開繊して捲縮を発現した部分と
が交互に存在し、色相あるいは色調の異なる2
種以上のフイラメントが均一に混合した部分と
色調あるいは色相の異なる2種以上のフイラメ
ントが開繊して、それぞれが識別出来る部分と
が混在している多色性のパイル糸となる、 という従来の混合マルチフイラメント捲縮糸から
なるカーペツトパイル糸には見られないすぐれた
作用効果を奏する。 次に、本発明で言う全捲縮率と潜在捲縮率の測
定方法を説明する。 一定長の捲縮糸をとり、0.1g/deの荷重下で1
分後の糸長l0を測定し、次に荷重を取除いて3分
後に再び2mg/deの荷重下で1分後の長さl1を測
定し、続いてフリーの状態にしたものと5mg/
deの荷重をかけた状態にしたものを沸水中で30
分間処理し捲縮を発現させた後脱水し、標準状態
で1昼夜風乾し、その後試料に0.1g/deの荷重を
かけ、1分後のそれぞれの長さl2、l2′を測定し、
次いでフリーの状態で3分間放置した後、2mg/
deの荷重下で1分後のそれぞれの長さl3、l3′を測
定し、これらの各測定値より全捲縮率、潜在捲縮
率などが次式により算出される。 (a) 全捲縮率(TC)=l2−l3/l2×100(%) (b) 顕在捲縮率(VC)=l0−l1/l0×100(%) (c) 潜在捲縮率(LC)= TC×VC=l2−l3/l2−l0−l1/l0×
100(%) 実施例 1 カチオン染料可染タイプAと酸性染料可染タイ
プBと難染タイプCの3種のナイロン6未延伸糸
(何れもトライローバル断面)を引揃えて延伸し
た後、170℃のローラーで予熱し、引続いて200℃
の加熱スチームの圧力水準を変えた条件のもとで
特公昭48―3867号の撹拌乱流型ノズルに導き90%
のオーバーフイード下で流体処理を行い次に冷却
ローラーで冷却した後40%のドラフトを行つて潜
在型捲縮率を得た。各条件で得られた異なる混合
マルチフイラメント捲縮糸を1/10ゲージタフト
機でタフトを行い、パイル長7mm、目付900g/
m2のカーペツトを作製して青色のカチオン染料と
黄色の酸性染料で同浴染色した後評価した。 なお、延伸後の各原糸の熱収縮率は、カチオン
染料可染タイプ(A)は21.4%であり、酸性染料可染
タイプ(B)は19.1%であり、難染タイプ(C)は23.4%
であり、各マルチフイラメント間の最大熱収縮率
差は4.3%であつた。 これらの糸条は、無撚であるが糸軸方向に全体
として収束性を有し、且つ第1表に示す如き捲縮
特性をそなえ、第1表に示す数の結束部分と収束
部分を有するものであつた。
みのある多色調カーペツトを形成し得る新規なカ
ーペツトパイル糸及び該カーペツトパイル糸を工
業的に製造する方法に関するものである。 近年、カーペツトのフアツシヨン化・多様化に
伴ない、互いに染色性および/または染着率が異
なるか、或いは着色が異なる2種以上の熱可塑性
合成繊維マルチフイラメント(所謂“成分糸”)
を混繊した捲縮糸(所謂“ヘザーヤーン”)をパ
イル糸として使用することにより、多色効果を有
するカーペツトとすることが行われている。 しかしながら、従来の多色調カーペツトは、色
相が単調であり、優雅さに欠けるという問題があ
る。その原因は多色に染色されたそれぞれの色相
が識別出来るためであり、最近は、多色の色相が
識別出来る部分と色相が細かく混合して識別出来
ない部分とがランダムに混り合つている模様のも
のが要求されている。 また、従来この種の混繊糸は必然的に太デニー
ルとなり、且つループが多くなる為、タフト性が
悪くなり易いという問題もある。 本発明者らは、現在要求されている混色効果に
すぐれ、且つ優雅で落着いた深味のある多色模様
を有する多色調カーペツトを提供すべく鋭意研究
の結果、新規な混合マルチフイラメント潜在捲縮
糸をパイル糸として使用することによつて前記目
的を達成し得ること、そして該混合マルチフイラ
メント潜在捲縮糸からなるパイル糸は加熱流体噴
射加工における各成分糸の熱収縮率差を特定範囲
内に調整することによつて良好な生産性にて製造
しうることを見い出し、本発明に到達したもので
ある。 かくして、本発明によれば 1 互いに染色性および/または染着率が異なる
か或いは着色が異なる2種以上の熱可塑性合成
繊維マルチフイラメントが混合され、その際(a)
フイラメント同志がランダムに混合かつ交絡し
て結束部分と収束部分とがそれぞれ糸軸方向に
沿つて15〜50ケ/mずつ存在すると共に糸軸方
向全体には収束性を有しており、かつ(b)0.6g/
deの荷重をかけた後に水蒸気処理を施したと
き、収束部分は1個当り10〜200mmの長さにわ
たつて開繊し、潜在捲縮が発現して収束性を失
ない、他方結束部分は1個当り1〜20mmの長さ
で残存する性質を有し、更に(c)実質上撚を有し
ない、ことを特徴とする潜在捲縮型のカーペツ
トパイル糸、および 2 互いに染色性および/または染着率が異なる
か或いは着色が異なり、且つ各マルチフイラメ
ント間の最大熱収縮率差が3〜10%の範囲内に
ある実質的に無撚の熱可塑性合成繊維マルチフ
イラメントを2種以上引揃え、糸条間の供給張
力をほぼ等しくして、タスラン型のノズルに40
〜120%のオーバーフイード率の下に供給して
加熱流体噴射加工を施して混繊と同時に捲縮が
付与された混合マルチフイラメント捲縮糸を
得、更にこれを20〜70%のドラフト率で引張り
ループ、たるみの全部又は殆どを除去すること
により、(a)フイラメント同志がランダムに混合
且つ交絡して結束部分と収束部分とがそれぞれ
糸軸方向に沿つて15〜50ケ/mずつ存在すると
共に糸軸方向全体には収束性を有しており、且
つ(b)0.6g/deの荷重をかけた後に水蒸気処理を
施したとき、収束部分は1個当り10〜200mmの
長さにわたつて開繊し、潜在捲縮が発現して収
束性を失ない、他方結束部分は1個当り1〜20
mmの長さで残存する性質を有する潜在捲縮型の
混合マルチフイラメント捲縮糸を形成し、次い
で、これを加撚することなく巻取ることを特徴
とする潜在捲縮型のカーペツトパイル糸の製造
法 が提供される。 本発明で言う熱可塑性合成繊維マルチフイラメ
ントとは、カーペツトパイル糸として用い得る熱
可塑性合成繊維のマルチフイラメントを総称する
が、ポリアミド類、ポリエステル類、ポリプロピ
レン等のマルチフイラメントが適当である。本発
明では、前記マルチフイラメントのうち、互いに
染色性及び/又は染着率が異なる2種以上のマル
チフイラメントあるいは互いに着色が異なる2種
以上のマルチフイラメントを使用する。 ここで言う「染色性及び/又は染着率が異な
る」とは、或種の染料に対する親和性がフイラメ
ントの種類によつて異なること(例えば一方がカ
チオン染料に可染性で他方が酸性染料に可染性で
あること)や、染料吸収能がフイラメントの種類
により異なること(例えば一方が淡染性で他方が
濃染性であること)、又はこれら両方の性質を兼
ね備えていることを言い、また「着色が異なる」
とは2種以上のフイラメントがすでに相異なる色
調あるいは色相に着色されていること(例えば
夫々相異なる色に原液着色されていること)を言
う。 このような2種以上のマルチフイラメントを混
繊した捲縮糸をパイル糸として使用すること自体
はすでに知られているが、本発明のカーペツトパ
イル糸は、更に、下記(a)(b)(c)の性質を兼ね備えた
潜在捲縮型の捲縮糸によつて構成される。 (a) 捲縮糸を構成するフイラメント同志が互いに
混合且つ交絡して、各フイラメントが比較的強
く収束している結束部分と比較的軽度に収束し
ている収束部分とが、それぞれ糸軸方向に沿つ
て15〜50ケ/mずつ存在すると共に全体として
糸軸方向に収束性を有している。 (b) 該捲縮糸に0.6g/deの荷重を掛けた後、水蒸
気処理を施すと、収束部分は1個当り10〜200
mmの長さにわたつて開繊し、捲縮が発現して収
束性を失ない、一方結束部分は1個当り1〜20
mmの長さで残存する糸条となる。 (c) 実質的に撚を有しない。 すなわち、混合マルチフイラメント捲縮糸は、
一般に充分な混色効果を出す為にデニールが必然
的に太くなり高密度でのタフト性が不良となる。
しかし糸が全体として収束しておればタフト性は
向上し、且つ密度の高いゲージのタフトも可能に
なるため、水蒸気処理前に糸軸方向全体に収束性
を有していることが必要である。 結束部分と収束部分の数は捲縮糸の混繊状態と
関係があり、各部分が1m当り何ケ存在するかが
重要である。結果的には交互に15ケ/m未満では
混繊不足の模様となり、又、交互に50ケ/mをこ
えると混繊過多の模様となる為、結束部分と収束
部分は交互に15〜50ケ/mが良く、好ましくは20
〜40ケ/mが良い。 ここで「結束部分」とは各成分糸フイラメント
が強固に交絡し、0.60g/deの荷重をかけた後、
蒸気処理(100℃の蒸気に3分以上さらす)を施
こした後も結束状態が破壊されない、つまり完全
に開繊しない程度に強固に交絡している部分を示
す。その処理後の結束部分の長さは1〜20mmであ
る。結束部分の長さが1mmより短かいと強固な交
絡が得られず、結果的に良好な各成分糸フイラメ
ントの混繊が得られない。一方、20mmより長いと
強固な交絡部分が長く存在している為、収束部分
にも多分の影響を与え、結果的に各成分糸フイラ
メントの混繊が過度になり、目的の色相が識別出
来る部分と色相がこまかく混合して識別出来ない
部分がランダムに混ざつている模様が得られなく
なる。このため、本発明では結束部分は2〜20mm
の長さが必要である。 一方、「収束部分」とは、各フイラメント(成
分糸)が軽度に交絡し、0.60g/deの張力を掛け
た後、水蒸気処理を施すことによつて開繊する部
分を示し、その長さは1個当り10〜200mmの範囲
内にあることが必要である。この収束部分は熱処
理を受けた際捲縮が発現して崇高になり、風合の
良好なカーペツトを与える重要な部分である。こ
の収束部分の長さが10mm未満では捲縮が充分に発
現出来ず、良好なカーペツト風合が得られなく、
そして混繊が過度になりやすく、目的の模様が得
られにくくなる。一方収束部分が200mmを超える
と、捲縮が発現した際、各成分糸の混繊が解けて
分離して結果的に混繊効果が減少した模様にな
り、高級感が薄れてくる。 従つて収束部分の長さは1個当り10〜200mmが
必要であり、好ましくは30〜150mmが良い。 即ち、本発明のカーペツトパイル糸にあつて
は、水蒸気処理後に前記長さの結束部分と開繊し
た収束部分とが糸軸方向に沿つて交互に存在し、
全体としては開繊してパルキー性を有するにも拘
らず、適度な間隔で結束部分が点在し、良好な混
繊効果を有している。 これら「結束部分」及び「収束部分」の長さは
次の要領で測定する。即ち、試料(糸条)に
0.6g/deの荷重をかけた後に蒸気処理を行い、捲
縮を発現させた糸を作成し、蒸気処理前の結束部
分の糸巾に対して1.3倍の糸巾以下を結束部分と
し、それ以上の糸巾部分を収束部分としてその糸
条長さを測定する。 そして、糸条の任意の部分について10回以上同
様の測定を行い、その平均値を以て表わす。 本発明のカーペツトパイル糸を構成する混合マ
ルチフイラメント捲縮糸は、潜在型捲縮タイプで
ある。つまり、全捲縮率に対して潜在捲縮率が5
割以上を有しているものである。 ここで、「全捲縮率」とは沸水処理を施した後
の捲縮率を示す。沸水処理を行つてない状態で得
られた捲縮率を顕在捲縮率とすると、「潜在捲縮
率」とは、全捲縮率から顕在捲縮率を差し引いた
値であり、つまり沸水処理により発現した捲縮率
を示す。 なお、測定方法は後述する。 本発明のカーペツトパイル糸を構成する混合マ
ルチフイラメント捲縮糸は、さらに実質上撚を有
しないことが必要である。つまり、未延伸糸、延
伸糸、加工糸の解舒撚等以外に故意に撚を入れる
とランダムな模様が撚による糸の反転により細か
くなり、遠目より見たとき模様として感じられな
く、結果的に高級感が大きく低下する。 このような諸特性を有する混合マルチフイラメ
ント捲縮糸は、以下に述べるような加熱流体噴射
加工によつて製造することが出来る。即ち、加熱
流体処理による捲縮加工では、乱流タイプのノズ
ルを用い、一般に加熱空気又は加熱蒸気を糸条の
走行に対して30゜〜150゜の角度をなすように噴
射させて流体処理を行うが、その時捲縮を賦形す
ると同時に供給糸に対し15〜30%の熱収縮を行な
わしめるのが普通である。なお、ここで言う捲縮
加工での熱収縮率とは、加熱流体処理ノズルに導
入する前の糸条の太さに対する、捲縮加工したの
ちループ等のタルミをドラフト工程で取除いた糸
条の太さの比で表わす。 本発明のカーペツトパイル糸を製造するには、
このような加熱流体処理に供する2種又はそれ以
上の熱可塑性合成繊維マルチフイラメント(成分
糸)として、撚縮加工時の熱収縮率の差が最大3
〜10%のものを選定し、このような2種又はそれ
以上のマルチフイラメントを引揃えて加熱流体噴
射加工を施す。 各成分間の熱収縮率差が最大3%以上であれ
ば、流体処理による捲縮加工時に熱収縮率が大な
るフイラメントに熱収縮率小なるフイラメントが
絡み合つて混合し、且つ交絡しやすくなり、その
結果強い結束部分と弱い交絡部分が交互に存在
し、糸全体に収束した捲縮糸が得られやすくな
る。しかし、10%をこえる最大熱収縮率差になる
と、捲縮糸として不適当な形態になる。各成分糸
間の最大熱収縮率差は3%〜10%の間がよく、好
ましくは4%〜7%の範囲が良好である。 なお、このような範囲の熱収縮差の繊維を得る
為には、重合度(極限粘度)の異なるポリマーを
用いる方法、一方又は双方のポリマーに結晶性を
阻害する物質を混入する方法等が有効であるが、
荷重伸長曲線の異なる繊維の組合せによつても得
ることが出来る。 加熱流体噴射加工に用いる加熱流体としては、
スチーム又は加熱空気が適当であり、スチームの
場合は温度160〜250℃、圧力3.0〜10.0Kg/cm2が
好適で、加熱空気の場合は温度160〜250℃、圧力
4.0〜15.0Kg/cm2が好ましい。また加工時のオー
バーフイード率は40〜120%が好ましい。 なお、加熱流体噴射加工ノズルとしては、前述
のような乱流タイプ(タスラン型)のノズルが好
ましく、該ノズルへの各マルチフイラメント糸条
の供給は、各糸条の供給張力をほぼ等しくするの
がよい。一本の糸条のみの張力を高くすると、該
糸条は捲縮糸の中心に位置するようになり、また
一本の糸条のみ張力が低くなると該糸条が捲縮糸
の囲りに巻きつくようになる。 このようにして混繊と同時に捲縮が付与された
混合マルチフイラメント捲縮糸は、更に20〜70%
のドラフト(0.10〜0.40g/deの張力下)で引張
られて、ループやたるみの全部又は殆んどが除去
されたのち、撚をかけることなく巻取られて、潜
在型捲縮を有する混合マルチフイラメント捲縮糸
となる。 上述の如く製造されたマルチフイラメント捲縮
糸からなる本発明のカーペツトパイル糸は、それ
を構成している混合マルチフイラメント捲縮糸が
各成分糸ごとに異なる色相で着色されておれば、
タフテイング後熱処理を行つた後は、結束部分が
混色調になり、又、収束部分は開繊して各成分糸
の色相が区分出来るようになる。 従つて、このパイル糸は各種の色相を表わす部
分と混色の部分とがランダムに存在し、優雅な高
級感のある多色調カーペツトが得られる。 また、前記混合マルチフイラメントが染色性及
び/又は染着度の相異なるものによつて構成され
ている場合は、該捲縮糸からなるカーペツトパイ
ル糸を基布にタフトした後、染色性及び色相の異
なる2種以上の染料を使用して、80℃以上で染色
しても、同様に各種の色相を表わす部分と混色の
部分がランダムに存在し、優雅な高級感のあるカ
ーペツト模様が得られる。 なお、本発明のカーペツトパイル糸を用いて高
級感のあるヘザー調混色カーペツトを形成する為
には、糸の規格及びタフトの規格を考慮しなけれ
ばならない。カーペツトパイル糸の単糸デニール
は、カーペツトの要求する風合に応じて6〜
50deの範囲で選ぶのが良く、全デニールは混色
効果を出す為に1000de以上が必要であり、又、
タフト面から20000de以下が良い。パイル密度
は、500g/m2以上が必要であり、タフトゲージ
は5/64インチゲージ以上、パイル長さは4mm以
上、好ましくは5mm以上のカツトパイル及びルー
プパイル糸が良い。 上に詳述したような本発明のカーペツトパイル
糸は、 (イ) 熱処理前は全体として収束性を有している
為、取扱い性、加工性(特にタフト性)が良好
であり、 (ロ) 熱処理後には糸軸方向に沿つてある間隔をも
つて結束部分と開繊して捲縮を発現した部分と
が交互に存在し、色相あるいは色調の異なる2
種以上のフイラメントが均一に混合した部分と
色調あるいは色相の異なる2種以上のフイラメ
ントが開繊して、それぞれが識別出来る部分と
が混在している多色性のパイル糸となる、 という従来の混合マルチフイラメント捲縮糸から
なるカーペツトパイル糸には見られないすぐれた
作用効果を奏する。 次に、本発明で言う全捲縮率と潜在捲縮率の測
定方法を説明する。 一定長の捲縮糸をとり、0.1g/deの荷重下で1
分後の糸長l0を測定し、次に荷重を取除いて3分
後に再び2mg/deの荷重下で1分後の長さl1を測
定し、続いてフリーの状態にしたものと5mg/
deの荷重をかけた状態にしたものを沸水中で30
分間処理し捲縮を発現させた後脱水し、標準状態
で1昼夜風乾し、その後試料に0.1g/deの荷重を
かけ、1分後のそれぞれの長さl2、l2′を測定し、
次いでフリーの状態で3分間放置した後、2mg/
deの荷重下で1分後のそれぞれの長さl3、l3′を測
定し、これらの各測定値より全捲縮率、潜在捲縮
率などが次式により算出される。 (a) 全捲縮率(TC)=l2−l3/l2×100(%) (b) 顕在捲縮率(VC)=l0−l1/l0×100(%) (c) 潜在捲縮率(LC)= TC×VC=l2−l3/l2−l0−l1/l0×
100(%) 実施例 1 カチオン染料可染タイプAと酸性染料可染タイ
プBと難染タイプCの3種のナイロン6未延伸糸
(何れもトライローバル断面)を引揃えて延伸し
た後、170℃のローラーで予熱し、引続いて200℃
の加熱スチームの圧力水準を変えた条件のもとで
特公昭48―3867号の撹拌乱流型ノズルに導き90%
のオーバーフイード下で流体処理を行い次に冷却
ローラーで冷却した後40%のドラフトを行つて潜
在型捲縮率を得た。各条件で得られた異なる混合
マルチフイラメント捲縮糸を1/10ゲージタフト
機でタフトを行い、パイル長7mm、目付900g/
m2のカーペツトを作製して青色のカチオン染料と
黄色の酸性染料で同浴染色した後評価した。 なお、延伸後の各原糸の熱収縮率は、カチオン
染料可染タイプ(A)は21.4%であり、酸性染料可染
タイプ(B)は19.1%であり、難染タイプ(C)は23.4%
であり、各マルチフイラメント間の最大熱収縮率
差は4.3%であつた。 これらの糸条は、無撚であるが糸軸方向に全体
として収束性を有し、且つ第1表に示す如き捲縮
特性をそなえ、第1表に示す数の結束部分と収束
部分を有するものであつた。
【表】
【表】
上表より明らかな如く、本発明のカーペツトパ
イル糸を用いた多色調カーペツトは、色相が識別
できる部分と混然一体となつて識別できない部分
とが混在し、優雅さに富んだ多色調カーペツトと
なる。
イル糸を用いた多色調カーペツトは、色相が識別
できる部分と混然一体となつて識別できない部分
とが混在し、優雅さに富んだ多色調カーペツトと
なる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 互いに染色性および/または染着率が異なる
か或いは着色が異なる2種以上の熱可塑性合成繊
維マルチフイラメントが混合され、その際(a)フイ
ラメント同志がランダムに混合且つ交絡して結束
部分と収束部分とがそれぞれ糸軸方向に沿つて15
〜50ケ/mずつ存在すると共に糸軸方向全体には
収束性を有しており、かつ(b)0.6g/deの荷重をか
けた後に水蒸気処理を施したとき、収束部分は1
個当り10〜200mmの長さにわたつて開繊し、潜在
捲縮が発現して収束性を失ない、他方結束部分は
1個当り1〜20mmの長さで残存する性質を有し、
更に(c)実質上撚を有しない、ことを特徴とする潜
在捲縮型のカーペツトパイル糸。 2 単糸デニールが6〜50deであり、全デニー
ルが1000〜20000deである特許請求の範囲第1項
記載のカーペツトパイル糸。 3 互いに染色性および/または染着率が異なる
か或いは着色が異なり、且つ各マルチフイラメン
ト間の最大熱収縮率差が3〜10%の範囲内にある
実質的に無撚の熱可塑性合成繊維マルチフイラメ
ントを2種以上引揃え糸条間の供給張力をほぼ等
しくして、タスラン型のノズルに40〜120%のオ
ーバーフイード率の下に供給して加熱流体噴射加
工を施して混繊と同時に捲縮が付与された混合マ
ルチフイラメント捲縮糸を得、更にこれを20〜70
%のドラフト率で引張りループ、たるみの全部又
は殆どを除去することにより、(a)フイラメント同
志がランダムに混合且つ交絡して結束部分と収束
部分とがそれぞれ糸軸方向に沿つて15〜50ケ/m
ずつ存在すると共に糸軸方向全体には収束性を有
しており、且つ(b)0.6g/deの荷重をかけた後に水
蒸気処理を施したとき、収束部分は1個当り10〜
200mmの長さにわたつて開繊し、潜在捲縮が発現
して収束性を失ない、他方結束部分は1個当り1
〜20mmの長さで残存する性質を有する潜在捲縮型
の混合マルチフイラメント捲縮糸を形成し、次い
で、これを加撚することなく巻取ることを特徴と
する潜在捲縮型のカーペツトパイル糸の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP714781A JPS57121632A (en) | 1981-01-22 | 1981-01-22 | Carpet pile yarn and production thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP714781A JPS57121632A (en) | 1981-01-22 | 1981-01-22 | Carpet pile yarn and production thereof |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57121632A JPS57121632A (en) | 1982-07-29 |
JPS6228211B2 true JPS6228211B2 (ja) | 1987-06-18 |
Family
ID=11657951
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP714781A Granted JPS57121632A (en) | 1981-01-22 | 1981-01-22 | Carpet pile yarn and production thereof |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS57121632A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63303137A (ja) * | 1987-06-04 | 1988-12-09 | 帝人株式会社 | 特殊混繊捲縮糸 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS551307A (en) * | 1978-06-13 | 1980-01-08 | Teijin Ltd | Pile yarn for carpet and method |
-
1981
- 1981-01-22 JP JP714781A patent/JPS57121632A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS551307A (en) * | 1978-06-13 | 1980-01-08 | Teijin Ltd | Pile yarn for carpet and method |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57121632A (en) | 1982-07-29 |
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