JPS6227289Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ローラーレベラーに関するもので、
詳しくはロールを容易に交換し得るようにしたロ
ーラーレベラーに関するものである。

［従来の技術］ 第１図は従来のローラーレベラーを示し、図中
ａは下フレーム、ｂは軸箱ｃに支承された下ロー
ル群、ｄは上フレーム、ｅは軸箱ｆに支承された
上ロール群、ｇは下フレームａに配設されたウオ
ーム、ｈはウオームｇにより回転させられるウオ
ームホイール、ｉはウオームホイールｈの回転に
より昇降するねじ軸であり、ねじ軸ｉは上フレー
ムｄにブロツクｌを介して係合し、該上フレーム
ｄを昇降及び傾動させ得るようになつている。又
上フレームｄと下フレームａとの間には、上フレ
ームバランスのためのスプリングｊが設けてあ
り、スプリングｊにより上フレームｄを押上げる
ことによりねじ軸ｉのがたを消すようにしてい
る。

又、従来のローラーレベラーとしては、上述の
ように上フレームをねじ軸と係合させず、門形の
フレームからシリンダーにより吊上げるようにし
た形式のものもある。

［考案が解決しようとする問題点］ しかし、上述のローラーレベラーのうち前者に
あつては上ロール群ｅを支承する軸箱ｆはボル
ト・ナツトｋにより上フレームｄに固着されてい
るため、上ロール群ｅを交換する際には多数のボ
ルト・ナツトｋを外して上ロール群ｅを支承する
軸箱ｆを上フレームｄから外さなければならず、
従つてロール交換作業が困難で且つ時間が掛かる
という問題があり、又後者にあつては上ロール群
を支承する軸箱は、多数のボルト・ナツトにより
上フレームに固定されていることは第１図のロー
ラーレベラーと同じであり、該第１図のローラー
レベラーと同様、ロール交換作業が困難で且つ時
間が掛かるという問題があつた。

本考案は、上述の観点に鑑み、ロール交換を容
易且つ迅速に行い得るようにしたローラーレベラ
ーを提供することを目的としている。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、下フレームの上部に取付けられた軸
箱に回転自在に支持された下ロール群と、下フレ
ームの上方に配設された上フレームに昇降自在に
配設した軸箱に回転自在に支持された上ロール群
と、前記上下フレーム間に配設され上フレームを
昇降させると共に板矯正時の反力を支持する竪向
きのねじ軸と、上下フレーム間に配設され上フレ
ームに設けられた軸箱を該上フレームに押付ける
押上げ装置を設けた構成を備えている。

［作 用］ 板矯正時上ロール群を配設した軸箱は押上げ装
置によつて上フレームに押付けられるため、該軸
箱をボルト・ナツトにより上フレームに固定する
必要がなく、従つてロール交換時にボルト・ナツ
トの脱着が不要となり、容易且つ迅速なロールの
交換が可能となる。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を添付図面に基いて説明
する。

第２図は本考案の一実施例で、下フレーム１の
上部には軸箱２が着脱可能に取付けられ、該軸箱
２には下ロール群３が駆動可能に配設されてい
る。又下フレーム１には、図示してない適宜の駆
動装置により回転し得るようにしたウオーム４が
配設され、該ウオーム４は同様に下フレーム１に
取付けたウオームホイール５に噛合している。更
にウオームホイール５の雌ねじ部には竪向きのね
じ軸６が螺着され、該ねじ軸６の上端には、ブロ
ツク７を介して上フレーム８が取付けられてい
る。

上フレーム８の凹部には、軸箱９が上下へ摺動
し得るよう嵌合せしめられ、該軸箱９には上ロー
ル群１０が駆動可能に配設されている又下フレー
ム１には、竪型の流体圧シリンダー１１が、軸箱
９を上フレーム８に押付け上フレームバランスを
取る押上げ装置として配設されている。

鋼板の形状矯正を行う場合には、図示してない
駆動装置を介してウオーム４、ウオームホイール
５を回転させることによりねじ軸６を昇降させ、
ねじ軸６の昇降により上フレーム８を昇降させ、
流体圧シリンダー１１を作動させて軸箱９を上フ
レーム８の天井面に押付け、上フレームバランス
（ねじ軸６のがた消し）をとると共に、上、下ロ
ール群１０，３を所定のギヤツプに保持し、鋼板
を上、下ロール群１０，３間へ通して鋼板の矯正
を行う。

上、下ロール群１０，３を交換する場合には、
流体圧シリンダー１１を下げて軸箱９を軸箱２に
組替治具１９を介して支持させた状態でねじ軸６
を上昇させ、上フレーム８の軸箱９との当接面を
寸法Ｈだけ上昇させて軸箱９の上面から離し、し
かる後上、下ロール群１０，３を取付けたまま軸
箱９及び軸箱２を横方向へロール組替装置（図示
せず）により引出す。軸箱９と上フレーム８とは
ボルト・ナツトにより締結されていないため、簡
単で迅速なロール交換が可能となる。なお、第２
図の上下フレーム間にバランス用スプリングを設
け流体圧シリンダー１１の押上げ力を小さくして
もよい。

第３図は、本考案に使用する軸箱９のバランス
用の押上げ装置の他の例を示し、第２図の流体圧
シリンダー１１の取付け部に流体圧シリンダー１
１のかわりに中空孔１２を設け、該中空孔１２内
に昇降自在に上部が大径のロツド１３を嵌入せし
め、中空孔１２内にロツド１３を上方へ附勢させ
るためのスプリング１４をロツド１３小径部を包
囲するように収納した例である。このようにして
も、鋼板矯正時、軸箱９は上フレーム８に押付け
られ、上フレームバランスがとられる。又ロール
交換時には、軸箱９上面と上フレーム８との当接
面が離れるまでねじ軸６を駆動して上フレーム８
を上昇させ、ロツド１３により軸箱９を支持さ
せ、上述と同様ロール組替装置により、上、下ロ
ール群１０，３を取付けたまま軸箱９，２を横方
向へ引出す。

なお、本考案は上述の実施例に限定されるもの
ではなく、押上げ装置は上ロール群を取付けた軸
箱に設けてもよいこと、その他、本考案の要旨を
逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿
論である。

［考案の効果］ 本考案のローラーレベラーによれば、ボルト・
ナツトを使用せず、所要の押上げ装置により上ロ
ール群を配設した軸箱を押上げることにより支持
するようにしているため、ロール群の交換時にボ
ルト・ナツトの着脱を行う必要がなく、従つて簡
単且つ迅速なロールの交換が可能となるという、
優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のローラーレベラーの説明図、第
２図は本考案のローラーレベラーの一実施例の説
明図、第３図は本考案のローラーレベラーに使用
する押上げ装置の他の例の説明図である。 図中１は下フレーム、２は軸箱、３は下ロール
群、６はねじ軸、８は上フレーム、９は軸箱、１
０は上ロール群、１１は流体圧シリンダー、１２
は中空孔、１３はロツド、１４はスプリングを示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下フレームの上部に取付けられた軸箱に回転自
   在に支持された下ロール群と、下フレームの上方
   に配設された上フレームに昇降自在に配設した軸
   箱に回転自在に支持された上ロール群と、前記上
   下フレーム間に配設され上フレームを昇降させる
   と共に板矯正時の反力を支持する竪向きのねじ軸
   と、上下フレーム間に配設され上フレームに設け
   られた軸箱を該上フレームに押付ける押上げ装置
   を設けたことを特徴とするローラーレベラー。