JP2601515B2 - インナスタンドを有する圧延機 - Google Patents

インナスタンドを有する圧延機

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JP2601515B2 JP10576488A JP10576488A JP2601515B2 JP 2601515 B2 JP2601515 B2 JP 2601515B2 JP 10576488 A JP10576488 A JP 10576488A JP 10576488 A JP10576488 A JP 10576488A JP 2601515 B2 JP2601515 B2 JP 2601515B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、摩耗したロールの交換を簡単、かつ短時間
に行えるようにしたインナスタンドを有する圧延機に関
する。
〔従来の技術〕
線、棒、形鋼用圧延機は一般に回動自在に支持される
上下二段のロールと、これら上下二段のロールを支持す
るロールスタンドと、これら上下二段のロールを駆動す
る駆動手段とから構成されている。周知のとおり、これ
ら上下二段のロールは何れも消耗品である。
即ち、ロールは線、棒、形鋼(以下、被圧延材とい
う)の圧延が継続繰り返されることにより被圧延材を押
圧するロールのカリバが磨耗し、圧延製品の寸法が許容
寸法交差を超える前になると、他の新しいロールとセッ
ト交換される。
この種の圧延機は比較的小型であるため、従来より摩
耗したロールは、以下に説明するような方法で交換され
ていた。
第一のロールの交換方法は、交換すべきロールが組み
込めた状態のロールスタンドを、予め用意して置いた他
の新しいロールスタンドとそっくり置き換える方法であ
る。そして、ラインから取外されたロールスタンドは整
備工場等で、他の新しいロールが組み込まれ、次期の交
換のために備えられる。
また、第二のロール交換方法は、ロールスタンドから
交換すべきロールと軸受ケージとからなるロールユニッ
トだけを取り外した後、他の新しいロールユニットをロ
ールスタンドに組み込む方法である。
〔発明が解決しようとする課題〕
磨耗したロールの交換は、低コストで簡単、かつ短時
間で行い得ることが望ましい。しかしながら、従来の
線、棒、型鋼用の圧延機は回動自在に支持される複数の
ロールと、これら複数のロールを支持するロールスタン
ドと、ロールを駆動する駆動手段とからなる構成である
ため、前項において説明した二つのロール交換方法のう
ち、何れか一方のロール交換方法を採用せざるを得なか
った。
従って、ロール交換のために要する初期投資や所要時
間等の観点からすると、前項において説明したロールの
交換方法はそれぞれ以下に説明するような問題点を持っ
ている。
即ち、第一のロール交換方法は、ロールを含むロール
スタンド毎そっくり他のロールを含むロールスタンドと
交換する方法であるため、被交換ロールスタンドと全く
同様の他のロールスタンドをスペアとして用意しておく
必要があって、高額な初期投資を要するという欠点の
他、ロールスタンドを支持するソールプレート上にロー
ルスタンドを据付けるときに、比較的小型であるとはい
え大重量のロールスタンドを吊下するのであるから、こ
のソールプレートの損傷を防ぐために注意深い吊下作業
等を行う必要があって、吊下据付作業に長時間を要する
といった問題もある。
また、第二のロール交換方法は、磨耗したロールを軸
受ケージと共に、他の新しい軸受ケージを含むロール、
つまりロールユニットだけを圧延ラインに据付けられて
いるロールスタンドから取外して、このロールスタンド
に他の新しいロールユニットを組み込むだけだから、第
一のロール交換方法のように、スペアのロールスタンド
が不要であるから初期投資を削減することができる。し
かしながら、交換後のロールの調整作業に長時間を要す
るという欠点がある。つまり、圧延ライン上においてロ
ールの水平度、間隔および長手方向の位置づれ調整作業
等の種々の調整作業を行わなければならないからであ
る。これらロールの調整の良否が直に圧延製品の寸法に
影響するために、高精度の調整が要求され、調整作業に
長時間を要することになる。
故に、第一のロール交換方法に比較して初期投資が低
廉であるが、圧延ラインが長時間休止されることは、圧
延ラインの稼働率を低下させるので、この稼働率の低下
に基づく損失が甚大になってしまう。
従って、本発明は、上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、スタンドに予め上下部ロールユニッ
トが組込まれてなるインナスタンドを、圧延機のロール
スタンドの作業側のウインドーから挿脱自在に挿入して
セットすることにより、第一のロール交換方法よりも初
期投資が少なくて済み、より簡単、かつ短時間でロール
を交換することがができると共に、第二のロール交換方
法よりも短時間でロールを交換することができる線、
棒、型鋼用のインナスタンドを有する圧延機の提供を目
的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、従
って本発明の請求項1に係るインナスタンドを有する圧
延機の構成は、ロールスタンドの作業側のウインドーか
ら挿脱自在に挿入されてこのロールスタンドにセットさ
れるインナスタンドを有する圧延機であって、前記イン
ナスタンドが、前記ロールスタンドの作業側のウインド
ーから挿入されてセットされたときに、前記ロールスタ
ンドを支持するソールプレートの上の座面で支えられる
水平な板状のスレッジと、このスレッジの一端側に立設
され、ロールスタンドの作業側のウインドーと略同等の
大きさのウインドーを有し、かつロールスタンド側の側
面がロールスタンドの外側面に離合自在に固着される垂
直板とからなるL字型に形成されてなるスタンドと、こ
のスタンドの前記スレッジの上面で支えられ、かつ垂直
板に設けられたウインドーから突出する作業側の軸受ケ
ージがこの垂直板により支持されると共に、駆動側の軸
受ケージが前記ロールスタンドの駆動側のウインドーに
て上下に昇降可能に支持される上下部ロールユニットと
からなることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係るインナスタンドを有す
る圧延機の構成は、請求項1に記載のインナスタンドを
有する圧延機において、前記スタンドの作業側の外側面
に着脱自在に取付けられ、前記垂直板に設けられたウイ
ンドーから突出する上部ロールユニットの作業側の軸受
ケージを垂直板の作業側の面との間でこの上部ロールユ
ニットが上下に昇降し得るように挟んで支える挟着体
と、下部ロールユニットの作業側の軸受ケージを垂直板
の作業側の面との間で挟んで支える挟着体と、前記下部
ロールユニットの作業側の軸受ケージの端面側に設けら
れ、下部ロールを長手方向に移動させてパスラインを合
致させるロールのカリバ位置調整体とを備えたことを特
徴とする。
また、本発明の請求項3に係るインナスタンドを有す
る圧延機の構成は、請求項1に記載のインナスタンドを
有する圧延機において、前記スタンドのスレッジの上に
載置され、両端の軸受ケージの下を支えて下部ロールユ
ニットを水平保持する間隔片と、前記下部ロールユニッ
ト両端の軸受ケージの上に設けられ、上部ロールユニッ
ト両端の軸受ケージの下を支えて、これら上下部ロール
ユニットの上下部ロールの間隔が所定間隔になるように
前記上部ロールユニットを保持する高さ調整自在な間座
とを備えたことを特徴とする。
〔作用〕
本発明に係るインナスタンドを有する圧延機は、上記
のとおり、L字型のスタンドに水平に、所定間隔で、か
つパスラインを合致させて上下部ロールが取付けられて
なるインナスタンドを、ロールスタンドの作業側のウイ
ンドーから挿脱自在に挿入して組立てる構成としたもの
である。
従って、本発明の請求項1に係るインナスタンドを有
する圧延機によれば、磨耗したロールを交換するときに
は、インナスタンドの反垂直板側の他端をロール駆動手
段から分離すると、インナスタンドをロールスタンドか
ら容易に取外すことができる。そして、前記ロールスタ
ンドからインナスタンドが取外されると、予め整備工場
等において用意されていた他のインナスタンドが前記ロ
ールスタンドに組込まれる。つまり、この圧延機におけ
るロールスタンドとインナスタンドとの関係を、大型の
鋼板用圧延機のケースとロールスタンドとの関係に対応
するようにしたものである。
また、本発明の請求項2に係るインナスタンドを有す
る圧延機によれば、請求項1に記載のインナスタンドを
有する圧延機に係る作用に加えて、作業側の軸受ケージ
のそれぞれが挟着体により支えられているが、上部ロー
ルユニットの作業側の軸受ケージは上下に昇降し得るよ
うに支えられているので上下させることができ、さらに
下部ロールユニットの作業側の軸受ケーシの端面側に設
けられたロールのカリバ位置調整体の操作で下部ロール
を長手方向に移動させることにより上下部ロールユニッ
トのロールのパスラインを合致させることができる。
また、本発明の請求項3に係るインナスタンドを有す
る圧延機によれば、インナスタンドは、スタンドのスレ
ッジ上面に載置された間隔片により、下部ロールユニッ
ト両端のケージ下面が支えられてこの下部ロールユニッ
トが水平に保持され、この下部ロールユニット両端の軸
受ケージ上面に配置された高さ調整自在な間座によって
上下部ロールの間隔が所定間隔になるように上部ロール
ユニットが保持されているので、上下部ロールユニット
の長手方向と直交する方向の位置が定められる。
従って、このようなインナスタンドをロールスタンド
に組込んだ後には、ロール圧下装置を操作してロールの
必要間隔と間座による所定間隔との差分だけロール圧下
装置を上昇させると、ロールバランスの作動によって上
部ロールユニットが前記差分だけ上昇してこれら上下部
ロールユニットのロール間隔が圧延製品の寸法に対応す
る間隔になる。次いで、前記両ユニット両端の軸受ケー
ジの間に配置された間座が取外され、両ユニットのロー
ルの他端それぞれがロール駆動装置に連結されてこの圧
延機は被圧延材を圧延することができる状態になる。
つまり、被圧延材の圧延で生じる圧延機の上下方向の
力と、ロールの長手方向と直交する方向の力がロールス
タンドによって受持たれる。
そして、ロールスタンドから取外された交換すべきロ
ールを有するインナスタンドは整備工場等に運ばれ、磨
耗したロールが取外され、他の新しいロールユニットが
取付けられると共に、ロールに対する各調整が行われて
次期のロール交換のために備えられる。
また、本発明に係るインナスタンドを有する圧延機に
よれば、インナスタンドをロールスタンドに組込むに際
して、ロールスタンドの作業側のウインドーから挿入し
て、垂直板のロールスタンド側の側面をロールスタンド
の作業側の外側面に当接させるようにしたので、ロール
駆動装置を移動させるまでもなく、前記ロールスタンド
にインナスタンドを組込むためのスペースが確保され
る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例に係るインナスタンドを有する
圧延機を、ロールスタンドから取出した状態を示すイン
ナスタンドの正面図の第1図(a)と、ロールスタンド
から取出した状態を示すインナスタンドの側面図の第1
図(b)と、インナスタンドを組込んだ圧延機の要部を
示す正面図の第2図と、インナスタンドを組込んだ圧延
機の側面を示す図の第3図と、第3図のA部拡大図の第
4図とを参照しながら説明する。
即ち、第1図に示す符号(2)は、インナスタンドで
あって、このインナスタンド(2)は水平な平板状のス
レッジ(1a)と、このスレッジ(1a)の長手方向の一端
付近に垂直に立設され、略中央にウインドー(1c)を有
する垂直板(1b)とからなるL字型のスタンド(1)
に、上部ロール(3a)の両端に軸受ケージ(以下、ケー
ジという。)(5),(5)が外嵌されてなる上部ロー
ルユニット(3)と、下部ロール(4a)の両端に軸受ケ
ージ(5),(5)が外嵌されてなる下部ロールユニッ
ト(4)とが平行に組込まれてなる構成になっている。
先ず、前記インナスタンド(2)の詳細な構成を、第
1図(a)と第1図(b)とを参照しながら説明する
と、作業側のケージ(5)がスタンド(1)の垂直板
(1b)のウインドー(1c)に嵌込まれた状態で、前記ス
レッジ(1a)の上面に載置されてなる一対の間隔片
(8),(8)でケーシ(5),(5)が支えられるこ
とによって支持されている。前記ウインドー(1c)から
突出する作業側のケーシ(5)の外周には、相反する方
向に突出する一対のブラケット(5a)が突設されてお
り、この一対のブラケット(5a)が挟着体である押え板
(6),(6)と、垂直板(1b)の作業側の外面に設け
た螺子ブロック(1d),(1d)のブラケット案内溝との
間に挟着されることにより、下部ロールユニット(4)
が固定されている。
さらに、第1図(b)に示すように、一対のブラケッ
ト(5a)の作業側の面の押え板(6),(6)の内側に
一対の雌螺子が螺刻されていて、この一対の雌螺子に、
先端が垂直板(1b)に設けた図示しない座板に当接する
ロールのカリバ位置調整体であるカリバ位置調整螺子
(7),(7)が螺着されている。
これらカリバ位置調整螺子(7),(7)は下部ロー
ル(4a)を長手方向に往復移動させるもので、例えば押
え板締付ボルト(6a)を弛めて押え板(6),(6)に
よる一対のブラケット(5a)に対する締付力を解除し、
次いでカリバ位置調整螺子(7),(7)をねじ込んで
下部ロール(4a)を作業側に移動させ、逆にこれらカリ
バ位置調整螺子(7),(7)をねじ戻すと共に、押え
板締付ボルト(6a)をさらに締込んで押え板(6),
(6)を介して下部ロール(4a)を駆動側に移動させる
ものである。
また、下部ロールユニット(4)の上方にはこの下部
ロールユニット(4)と同構成になる上部ロールユニッ
ト(3)が後述する構成になる間座(9)を介して下部
ロールユニット(4)と平行に支持されている。前記ウ
インドー(1c)から突出する上部ロールユニット(3)
の作業側のケージ(5)の外周には、前記下部ロールユ
ニット(4)の作業側のケージ(5)と同様に、相反す
る方向に突出する一対のブラケット(5a)が突設され、
この一対のブラケット(5a)が挟着体である押え板
(6),(6)と、垂直板(1b)の作業側の外面に設け
た螺子ブロック(1d),(1d)のブラケット案内溝との
間に挟着されることにより、上部ロールユニット(3)
が上下に昇降し得るように摺動可能に固定されている。
前記間座(9)は、上部ロールユニット(3)の下側
と下部ロールユニット(4)の上側の両端のケージ
(5)それぞれの端部側方向に開口するウインドー(1
c)の幅よりも狭い間隔の二つずつの切欠(5b)に嵌込
まれている。これら間座(9)は、第4図に示すよう
に、下部間座(9b)および上部間座(9a)と、これら上
下部間座(9a),(9b)の間に介装されるシム(10)と
からなっている。そして、この間座(9)は上部間座
(9a)の下方に突出する雄螺子が下部間座(9b)の中央
に螺刻された雌螺子に螺着されることにより一体的に接
合されており、上部間座(9a)の雄螺子のねじ込み程度
によって上下ロール(3a),(4a)の間隔が所定間隔に
なるように高さ調整し得るように構成されている。
このような構成になるインナスタンド(2)は、第2
図は第3図において示すように、スタンド(1)の垂直
板(1b)に設けられたウインドー(1c)の幅よりも若干
幅狭のウインドー(12c)を作業側および駆動側に有
し、ソールプレート(14)上にスタンド(1)のスレッ
ジ(1a)が滑動、かつ載置される座面(12a)を有する
と共に、相対する方向に伸縮するロッド(11a)を向け
た一対ずつが対になるアクチュエータ(11)が作業側の
ウインドー(12c)の上下に配置されてなる圧延機のロ
ールスタンド(12)に組込まれることにより圧延機が構
成されている。
以下、インナスタンド(2)の交換作業手順を説明す
ると、被圧延材は間座(9)が取外された圧延機によっ
て圧延されるが、被圧延材の圧延の継続により上下部ロ
ール(3a),(4a)を交換する必要が生じると、先ずロ
ール圧下装置(12c)を作動させて上下部ロール(3
a),(4a)に対する押付力を解除すると共に、上下部
ロール(3a),(4a)の駆動側のケージ(5)の突出端
からロール駆動装置(13)を分離する。
次いで、アクチュエータ(11)のロッド(11a)を縮
小させて垂直板(1b)に対する押圧力を解除し、ロール
スタンド(12)の作業側のウインドー(12a)からイン
ナスタンド(2)を引出す。
そして、整備工場等において、予めスタンド(1)の
他の新しい上下部ロールユニット(3),(4)が水
平、所定間隔、かつ上下部ロール(3a),(4a)のカリ
バ位置が合致するように調整されてなるインナスタンド
(2)が準備されており、これがロールスタンド(12)
に組込まれる。
即ち、前記インナスタンド(2)を、ロールスタンド
(12)の作業側のウインドー(12a)側から挿入して前
記座面(12b)にスレッジ(1a)を滑動させながら押込
み、垂直板(1b)をロールスタンド(12)の作業側の側
面に当接させる。次いで、アクチュエータ(11)のロッ
ド(11a)を伸長させて、ロッド(11a)の傾斜面(11
b)を垂直板(1b)の上下に設けられている斜面に当接
させると、第2図や第3図に示すように、垂直板(1b)
がロールスタンド(12)の作業側の面に押付けられて前
記インナスタンド(2)がロールスタンド(12)に固定
される。
このようにしてインナスタンド(2)をロールスタン
ド(12)に固定した後、上下部ロール(3a),(4a)の
駆動側のケージ(5)からの突出端にロール駆動装置
(13)が連結される。次いで、ロール圧下装置(12c)
により被圧延材の圧延に必要な必要間隔と間座(9)と
の厚さの差分だけ上部ロールユニット(3)を上昇させ
ると、図示しないロールバランスの作動によって上下部
ロール(3a),(4a)に圧延製品の寸法精度の確保のた
めに必要な必要間隔が確保され、前記差分だけの隙間が
できた切欠(5b)から間座(9)が取外されることによ
り、ロールスタンド(12)へのインナスタンド(2)の
組込作業が終了し、被圧延材を圧延し得る状態になる。
ロールスタンド(12)へのインナスタンド(2)の組
込作業の終了により、前記上下部ロールユニット
(3),(4)両端のケージ(5)はロールスタンド
(12)の作業側と駆動側とのウインドー(12a)のそれ
ぞれに嵌込まれるので、これら両ユニット(3),
(4)のロールと直交する方向の位置が確実に決められ
るばかりでなく、被圧延材の圧延により生じるロールの
長手方向と直交する水平方向の力が支持される。また、
前記上下部ロール(3a),(4a)に対する上下方向の力
はロール圧下装置(12c)を介してロールスタンド(1
2)によって受持たれるので、何の支障もなく被圧延材
の圧延を行って、所定内寸法の圧延製品を得ることがで
きる。
このように、交換すべき上下部ロール(3a),(4a)
が組込まれてなるインナスタンド(2)をロールスタン
ド(12)から引出し、次いでインナスタンド(2)を引
出したロールスタンド(12)に、整備工場等において、
予めスタンド(1)に他の新しい上下部ロール(3a),
(4a)が水平、所定間隔、かつカリバ位置が合致するよ
うに調整されて組込まれているインナスタンド(2)を
組込むという作業だけで済むので、ロールを簡単、かつ
短時間に交換することができる。
因みに、棒鋼80Ton/hの生産能力を有する本発明のイ
ンナスタンドを有する圧延機(インナスタンドの移動に
クレーンを用いる。)と、それぞれのロールをクレーン
を用いて交換する従来の圧延機とのロール交換所要時間
の比較例を第1表に示して説明する。
即ち、本発明になるインナスタンドを有する棒鋼用圧
延機では、従来の棒鋼用圧延機よりも10〜25分少ない時
間でロールを交換することができる。
この短縮された時間は、一見それ程でないようにも思
える。しかしながら、この種の圧延機では、一般に略8
時間の稼働について一回のロール交換が必要であるか
ら、25日/月(8時間/日稼働)の月単位で考えると25
0〜625分もの時間短縮が可能になる。因みに、この短縮
時間を棒鋼の生産量に換算すると、月産で330〜850Ton
にも及び、本発明の圧延機では大きな生産性の向上効果
があることが良く理解されよう。
上記は棒鋼用圧延機のロール交換所要時間に係る説明
であるが、圧延機が線、型鋼用の圧延機であってもロー
ルのカリバ形状が相違するだけだから、棒鋼用圧延機の
場合と略同等の時間短縮効果を期待することができるも
のと思料される。
ところで、以上では、本発明のインナスタンド(2)
を有する圧延機のロール交換にクレーンを用いる例を説
明したが、インナスタンド(2)を横持ちして、ロール
スタンド(12)に組込むと共に、ロールスタンド(12)
からインナスタンド(2)を引出すための専用装置を用
いれば、安全、かつ迅速にインナスタンド(2)の組込
・引出作業を行うことができるので、前記第1表に示す
ロールの交換所要時間をさらに短縮することが可能にな
る。
なお、このような専用装置としては、インナスタンド
(2)を横持ちするための台車部分と、インナスタンド
(2)をロールスタンド(12)から引出し、あるいはイ
ンナスタンド(2)をロールスタンド(12)に組込むた
めの把持部分とからなる構成であって、例えばフォーク
リフトに類似した構造の専用装置が考えられる。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、本発明の請求項1に係るインナ
スタンドを有する圧延機によれば、摩耗したロールを交
換するときには、ロールスタンドに挿脱自在に挿入され
てセットされているインナスタンドをロールスタンドか
ら引出し、他の新しい上下部ロールユニットが組込まれ
てなるインナスタンドをロールスタンドに挿入して組込
めば良く、また本発明の請求項2に係るインナスタンド
を有する圧延機によれば、請求項1に係るインナスタン
ドを有する圧延機の効果に加えて、ロールのカリバ位置
調整体によりロールをその長手方向に移動させて容易に
パスライン位置を合致させることができ、さらに本発明
の請求項3に係るインナスタンドを有する圧延機によれ
ば、請求項1に係るインナスタンドを有する圧延機の効
果に加えて、上下部ロールの間隔も容易に調整できるの
で、ロールの交換所要時間を短縮することができる。
そして、このような挿脱自在なインナスタンドは圧延
機のロールスタンドによりも小型で、かつ構造も簡単で
あるため、スペアのロールスタンドを必要とする第一の
ロール交換方法よりも確実に初期投資を削減することが
でき、またロールスタンドを交換したりしないから、こ
のロールスタンドを支持するソールプレートの損傷防止
に対して注意を払う必要もなくなる。
また、第二のロール交換方法では、圧延ラインにおい
て、ロールスタンドから上下部ロールユニットだけを取
外し、他の新しい上下部ロールユニットをロールスタン
ドに組込んで上下部ロールの水平度の調整、ロールのパ
スラインの調整等を行っていたが、本発明ではインナス
タンドをロールスタンドに挿入して組込むだけで良いの
で、前記ロールの水平度の調整とパスラインの調整に要
する所要時間分を確実に短縮することができる。
なお、上下部ロールに対する各調整作業は必ず実施し
なければならないが、これら各調整作業を圧延ラインで
行う場合と、整備工場で行う場合とのロール交換所要時
間比較において、整備工場で行う方が、スタンドの上方
がロールスタンドと違って開放されているので作業し易
いこともあって、圧延ラインで行うよりも各調整所要時
間が短時間で済むといった効果がある。
従って、本発明によって、第一のロール交換方法より
も初期投資が少なく、かつ短時間でロールの交換ができ
ると共に、第二のロール交換方法よりもロール交換所要
時間を短縮することができる極めて優れ、かつ有用なイ
ンナスタンドを有する圧延機を実現することができたの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)はロールスタンドから取出した状態を示す
インナスタンドの正面図、第1図(b)はロールスタン
ドから取出した状態を示すインナスタンドの側面図、第
2図はインナスタンドを組込んだ圧延機の要部を示す正
面図、第3図はインナスタンドを組込んだ圧延機の側面
を示す図、第4図は第3図のA部拡大図である。 (1)……スタンド,(1a)……スレッジ,(1b)……
垂直板,(1c)……ウインドー,(1d)……螺子ブロッ
ク,(2)……インナスタンド,(3)……上部ロール
ユニット,(3a)……上部ロール,(4)……下部ロー
ルユニット,(4a)……下部ロール,(5)……ケー
ジ,(5a)……ブラケット,(5b)……切欠,(6)…
…押え板,(6a)……押え板締付ボルト,(7)……カ
リバ位置調整螺子,(8)……間隔片,(9)……間
座,(9a)……上部間座,(9b)……下部間座,(10)
……シム,(11)……アクチュエータ,(11a)……ロ
ッド,(11b)……傾斜面,(12)……ロールスタン
ド,(12a)……ウインドー,(12b)……座面,(12
c)……ロール圧下装置,(13)……ロール駆動装置,
(14)……ソールプレート。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロールスタンドの作業側のウインドーから
    挿脱自在に挿入されてこのロールスタンドにセットされ
    るインナスタンドを有する圧延機であって、前記インナ
    スタンドが、前記ロールスタンドの作業側のウインドー
    から挿入されてセットされたときに、前記ロールスタン
    ドを支持するソールプレートの上の座面で支えられる水
    平な板状のスレッジと、このスレッジの一端側に立設さ
    れ、ロールスタンドの作業側のウインドーと略同等の大
    きさのウインドーを有し、かつロールスタンド側の側面
    がロールスタンドの外側面に離合自在に固着される垂直
    板とからなるL字型に形成されてなるスタンドと、この
    スタンドの前記スレッジの上面で支えられ、かつ垂直板
    に設けられたウインドーから突出する作業側の軸受ケー
    ジがこの垂直板により支持されると共に、駆動側の軸受
    ケージが前記ロールスタンドの駆動側のウインドーにて
    上下に昇降可能に支持される上下部ロールユニットとか
    らなることを特徴とするインナスタンドを有する圧延
    機。
  2. 【請求項2】前記スタンドの作業側の外側面に着脱自在
    に取付けられ、前記垂直板に設けられたウインドーから
    突出する上部ロールユニットの作業側の軸受ケージを垂
    直板の作業側の面との間でこの上部ロールユニットが上
    下に昇降し得るように挟んで支える挟着体と、下部ロー
    ルユニットの作業側の軸受ケージを垂直板の作業側の面
    との間で挟んで支える挟着体と、前記下部ロールユニッ
    トの作業側の軸受ケージの端面側に設けられ、下部ロー
    ルを長手方向に移動させてパスラインを合致させるロー
    ルのカリバ位置調整体とを備えたことを特徴とする請求
    項1に記載のインナスタンドを有する圧延機。
  3. 【請求項3】前記スタンドのスレッジの上に載置され、
    両端の軸受ケージの下を支えて下部ロールユニットを水
    平保持する間隔片と、前記下部ロールユニット両端の軸
    受ケージの上に設けられ、上部ロールユニット両端の軸
    受ケージの下を支えて、これら上下部ロールユニットの
    上下部ロールの間隔が所定間隔になるように前記上部ロ
    ールユニットを保持する高さ調整自在な間座とを備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載のインナスタンドを有
    する圧延機。
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