JPS6227121B2 - - Google Patents

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JPS6227121B2
JPS6227121B2 JP54068273A JP6827379A JPS6227121B2 JP S6227121 B2 JPS6227121 B2 JP S6227121B2 JP 54068273 A JP54068273 A JP 54068273A JP 6827379 A JP6827379 A JP 6827379A JP S6227121 B2 JPS6227121 B2 JP S6227121B2
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JP
Japan
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powder
carbon
steel powder
hydrogen
deoxidation
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Application number
JP54068273A
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English (en)
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JPS55161001A (en
Inventor
Nobuyasu Kawai
Minoru Hirano
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は粉末冶金用鋼粉の製法に関し、より詳
細には、アトマイズ鋼粉及び/若しくはアトマイ
ズ合金鋼粉中の固溶炭素或はこれら鋼粉に添加混
合した炭素粉末の還元性能を利用し、鋼粉中の酸
素量を低減することによつて、粉末冶金用として
の適性を高める方法に関するものである。 溶鋼をアトマイズ処理して低炭素鋼粉を製造す
ると、粉末表面に酸化物が生成するから、製品化
に当つては酸化物を除去する必要がある。この種
の脱酸法としては、水素ガスやアンモニア分解ガ
ス等の還元ガス中で加熱する方法が汎用されてい
るが、これらの方法では、高温加熱によつて粉末
同士の焼き付きが起こり、元の粉末に戻す為の解
砕作業が困難になるから脱酸に十分な高温を適用
することができず、満足な脱酸効果は得られ難
い。しかも水素ガスを用いる場合はガス漏れによ
る爆発の危険があり、安全対策上好ましくない。 この他の比較的新しい脱酸技術として、たとえ
ば特公昭52―19823号公報に開示された方法があ
る。この方法は鋼粉を不活性ガス中で加熱し、鋼
粉中の固溶炭素或は少量添加混合される炭素粉末
の還元作用を利用して脱酸を行なうもので、水素
ガススを使用する方法に比べて安全性が高い。し
かし本発明者等が実際にこの方法を追試したとこ
ろ、脱酸効率及び脱酸時間等の点で実情を満足す
ることができず、実用規模での実施には問題があ
ることを確認した。この方法で満足な脱酸効率が
得られない理由は、上記の脱酸反応が固一固反応
のみによつて進行するところに起因するものと考
えられる。 本発明者等は前述の様な知見のもとで、鋼粉中
の固溶炭素或は添加炭素粉末の還元作用を利用す
る場合の脱酸効率を高めることができれば、極め
て実用性の高い方法になるであろうと考え、かか
る着想を実現すべく種々の角度から研究を進めて
きた。その結果、雰囲気ガスとして少量の水素を
含有する非酸化性ガスを使用すれば上記の目的が
見事に達成できることを知り、茲に本発明を完成
するに至つた。 即ち本発明に係る製造法の構成とは、炭素及び
酸素を含有するアトマイズ鋼粉及び/若しくはア
トマイズ合金鋼粉を、4%以下の水素を含有する
非酸化性雰囲気ガス中で600℃以上の温度に保持
して脱酸するところに要旨が存在し、脱酸反応の
主体となる還元剤としては、鋼粉中の固溶炭素及
び/若しくは別途添加混合される炭素粉末が利用
される。 本発明では、4%以下の水素を含有する非酸化
性ガスを雰囲気ガスとして使用するところに最大
の特徴があり、水素は含有量が極めて少ない為そ
れ自体の還元作用は殆んど期待できない。しかし
水素は、以下に示す様に炭素による脱酸反応の触
媒的な作用を発揮し、脱酸反応を大幅に促進す
る。即ち水素は鋼粉表面の酸化物を還元し、 Feo+H2→Fe+H2O (1) 生成したH2Oは鋼粉表面の炭素或は別途添加した
炭素粉末と水性ガス反応を起こし、 H2O+C→H2+CO (2) この反応で生じたH2は再び鋼表面の酸化物と反
応し、この反応を順次繰り返す結果脱酸反応は急
速に進行する。上記からも明らかな様に、鉄酸化
物中の酸素は水素を媒介して炭素と反応するが、
この反応は固体―気体の反応であるから、従来の
固体―固体反応(単なる不活性ガス中で炭素によ
る脱酸を行なう方法)に比べて脱酸反応は飛躍的
に高められる。 ちなみに単に不活性ガスのみを雰囲気ガスとし
て採用した場合は、鋼粉表面に拡散してきた炭素
或は添加炭素と酸化物との下記の(固体―固体)
反応が期待されるだけであるから、 FeO+C→Fe+CO (3) 2FeO+C→2Fe+CO2 (4) 後記実験例でも示す通り満足な脱酸効果は得られ
ない。 一方水素による上記の反応促進作用からすれ
ば、雰囲気ガスとして水素を単独で使用すること
も可能と考えられる。しかし水素ガス単独では、
水素ガス分圧が高いため前記(2)の反応が生じ難
く、先に述べた如く高温で処理したときの鋼粉同
士の焼き付き現象及び爆発の危険を解消できない
ほか、炭素粉末を別途添加したときの鋼粉中への
侵炭が著しくなり、粉末冶金用としての適性が著
しく阻害される。 従つて本発明で使用する水素の含有量は、触媒
的作用を発揮するに足る極めて少量でよく、本発
明者等が実験的に確認したところでは、空気中に
おける爆発下限値である4%以下にすることによ
り、焼き付きや爆発更には侵炭の問題を起こすこ
となく卓越した脱酸効果が得られることを知つ
た。ちなみに雰囲気ガス中の水素量が4%を超え
る場合は、操業時に外気が漏れ込む様なことがあ
つたとき、内部が600℃以上の高温に設定されて
いるため爆発を起こす、という致命的な問題を生
ずるばかりでなく、前記(2)式の反応が進みにくく
なつて浸炭の問題が生じてくる。 また上記の脱酸反応を有効に進行させる為には
当然適当な温度が必要であるが、本発明では固溶
炭素による還元反応が始まる600℃を最低としこ
れ以上の温度を採用すべきである。但し別途添加
した炭素粉末による還元反応は700℃付近から始
まるから、この場合は700℃以上の温度を採用す
ることが望まれる。一方処理温度の上限は特に規
定しなかつたが、脱酸処理すべき鋼粉の種類や目
的とする脱酸の程度、処理時間等に応じて適当に
決めればよく、一般的には1300℃程度が一応の上
限とされる。 先の説明から明らかな様に本発明では炭素の存
在を必須とし、炭素源としては鋼粉中の固溶炭素
をそのまま活用し、或はこれと共に別途添加した
炭素粉末を利用する。即ち鋼粉が比較的多量の固
溶炭素を含んでいるときは、それのみで十分な脱
酸効率を得ることができ、しかも脱酸と並行して
脱炭素も起こるから、鋼粉の軟化及び高密度化も
同時に促進され、粉末冶金用として卓越した性能
の鋼粉を得ることができる。一方鋼粉中の固溶炭
素量が酸素含有量に比べて少ないときは、炭素量
を補なう意味で適量の炭素粉末を添加するが、炭
素の添加量が多すぎると侵炭による悪影響が表わ
れるので必要最小限に抑えるのが望ましく、鋼粉
中の固溶炭素量及び酸素含有量にもよるが通常は
鋼粉に対し1.0重量%以下が好ましい。 本発明は概略以上の様に構成されており、その
効果を要約すれば下記の通りであつて、アトマイ
ズ鋼粉やアトマイズ合金鋼粉の脱酸法として極め
て実用価値の高いものである。 基本的には炭素を還元剤として利用する方法
であり、水素等の還元ガスを使用する方法の様
に鋼粉同士の焼き付きがなく爆発の危険も皆無
である。 非酸化性ガス中に少量含有される水素の触媒
作用により、炭素による酸化物の脱酸を固―液
接触型反応にできるから、脱酸効率が大幅に高
められる。 水素の含有率は空気中の爆発下限値の4%以
下に抑えているから、爆発の危険も皆無であ
る。 基本的には鋼粉中の固溶炭素を利用し、必要
により不足分を添加炭素粉により補なう方式で
あるから、固溶炭素量の少ない鋼粉を得ること
ができ、軟化及び高密度化も同時に達成され
る。 次に実験例を挙げて本発明の構成及び作用効果
を説明するが、本発明はもとより下記に限定され
る訳ではなく、前・後記の趣旨に沿つて適当に変
更して実施することも可能であり、それらはすべ
て本発明技術の範疇に含まれる。 実験例 1 下記の成分組成のアトマイズ鋼粉を80メツシユ
以下に篩分けて供試材とし、これを100%窒素
(比較例)及び2%水素―98%窒素(実施例)の
雰囲気ガス中で、5℃/分の昇温速度で950℃ま
で昇温した後同温度で30分間保持し、次いで5
℃/分の速度で常温まで降温し、この間の還元減
量及び処理後の炭素量並びに酸素量を比較した。 〔アトマイズ鋼粉の成分組成〕 C:0.39%、Mn:0.37%、Si:0.12% P:0.01%、 S:0.01%、 O:0.70% 結果を第1図(還元減量)及び第1表(処理後
の炭素量及び酸素量)に示す。
【表】 第1図の結果からも明らかな様に、窒素単独ガ
スを用いた場合の脱酸速度は遅く、950℃に達し
た後相当時間を経過しても依然脱酸が不十分であ
るのに対し、本発明を採用したときの脱酸速度は
極めて速く、950℃に達した時点で脱酸は殆んど
完了している。また第1表の結果からも明らかな
様に、同一処理条件で比較したときの実施例の酸
素量は比較例の場合の1/2以下に激減しており、
本発明の方法が卓越した脱酸効率を発揮すること
を如実に示している。尚第1図の結果と対比して
考察すれば明らかな様に、本発明では950℃に達
した時点で還元反応が完了しているのに対し、比
較例では同時点で還元反応は今尚進行状態にある
から、950℃での保持時間を零とした場合両者の
酸素含有率の差は一層顕著になると考えられる。 尚参考の為、原料鋼粉、加熱処理(600℃)後
の鋼粉及び本発明による還元処理(950℃)後の
鋼粉の表面性状を走査型電子顕微鏡によつて観察
した結果を、第2図(原料鋼粉)、第3図(熱処
理鋼粉)及び第4図(還元処理鋼粉)の図面代用
顕微鏡写真(何れも656倍)に示す。この写真か
らも明らかな様に、原料鋼粉の表面は微細な酸化
物で覆われており(第2図)、これを加熱すると
表面の酸化物が凝集を始めており(第3図)、そ
して750℃以上の温度になると酸化物が球状に凝
集化し、粉末表面には清浄な面(溶性面)が露出
している。従つて本発明における還元反応は、雰
囲気ガス中の水素が前記凝集酸化物と反応して該
酸化物を還元して水を生成し(FeO+H2→Fe+
H2O)、生成した水は粉末清浄面(活性面)に拡
散してきた炭素と反応して脱炭し(C+H2O→
CO+H2)、生成した水素及び一酸化炭素は更に
還元剤として機能することになる。このように本
発明においては、水素による凝集酸化物の還元
と、水素分圧を極めて小さくしておくことによる
還元反応で生成した水と活性面の固溶炭素との反
応による脱炭とを並行して行なわせるようにして
いるから、固溶炭素のみによる還元反応あるいは
多量の水素による還元反応に比して極めて合理的
に脱酸、脱炭反応を進行させることが可能とな
る。 次に本発明によつて還元速度が加速されること
を再確認する為、下記成分組成の鋼粉を使用し、
雰囲気ガスとして100%窒素又は2%水素―98%
窒素を用いて同様の実験を行なつた。 (原料鋼粉の成分組成%) C:1.48 Mn:0.41 Si:0.21 P:0.02 S:0.01 O:2.18 その結果、100%窒素を使用した場合の処理鋼
粉の炭素量は0.24%、酸素量は0.38%で、脱酸及
び脱炭共不十分であるのに対し、2%水素―98%
窒素を用いて得た処理鋼粉の炭素量は0.05%、酸
素量は0.18%であり、脱酸、脱炭共十分に進行し
ていることが確認された。 実験例 2 下記成分組成のアトマイズ鋼粉を−200メツシ
ユ〜+250メツシユに篩分け、これにグラフアイ
トを0.34%添加混合して供試材とし、これを100
%窒素(比較例1)、2%水素―98%窒素(実施
例)又は100%水素(比較例2)を用いて、実験
例1と同様の温度条件で脱酸処理を行なつた。 (原料鋼粉の成分組成%) C:0.06 Mn:0.24 Si:0.01 P:0.01 S:0.01 O:0.63 結果を第5図(還元減量)及び第2表(処理後
の炭素量及び酸素量)に示す。
【表】 第2表の結果からも明らかな様に実施例ではグ
ラフアイト粉を添加しているにもかかわらず侵炭
は殆んど起こつておらず、脱酸は十分に進行して
いる。しかし水素を含まない100%N2(比較例
1)では脱酸はまつたく起こつていない。また
100%水素を用いると(比較例2)、脱酸は十分に
行なわれるものの侵炭が著しく実用化は困難であ
る。 また第5図の結果から明らかな様に、比較例1
では減量開始温度が高く且つ還元減量も少なくて
脱酸速度が遅く脱酸効率も低いのに対し、本発明
の実施例では比較的低温で脱酸反応が始まり、且
つ還元減量(脱酸効率)は100%水素を用いた比
較例2よりも高い値が得られている。
【図面の簡単な説明】
第1,5図は実験結果を示すグラフ、第2〜4
図は鋼粉の走査型電子顕微鏡写真を示す図面代用
写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 炭素及び酸素を含有するアトマイズ鋼粉及
    び/若しくはアトマイズ合金鋼粉を、4%以下の
    水素を含有する非酸化性雰囲気ガス中で600℃以
    上の温度に保持し、脱酸することを特徴とする粉
    末冶金用鋼粉の製造法。 2 炭素及び酸素を含有するアトマイズ鋼粉及
    び/若しくはアトマイズ合金鋼粉に微量の炭素粉
    末を添加混合した後、4%以下の水素を含有する
    非酸化性雰囲気ガス中で600℃以上の温度に保持
    し、脱酸することを特徴とする粉末冶金用鋼粉の
    製造法。
JP6827379A 1979-05-31 1979-05-31 Production of steel powder for powder metallurgy Granted JPS55161001A (en)

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JPS644729U (ja) * 1987-06-29 1989-01-12

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