JPS6226374Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は液体を収納すると共に注出器具を有す
る内袋を内部に収納し、且つ外形が八角筒状を成
す角型液体容器に関するものである。

〈従来の技術〉 従来この種の容器は、例えば実開昭56−84965
号公報に示す如き技術があるが、これは前板にＵ
字状の切欠部を有する折曲片を有する折曲片を連
設し、後板に長孔を有する折曲片と、Ｕ字状の切
欠部を有する折曲片を連設し、これらの折曲片を
折り重ねて切欠部から注出器具を露出するよう構
成していた。

また２枚の側板には折曲片を夫々連設し、該折
曲片を前記後板の折曲片に形成された長孔に夫々
挿入することによつて容器の蓋を構成していた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら前記の如く構成される容器では、
注出器具を露出するための切欠部がＵ字状に形成
されているために、その端部が容器表面上にはつ
きりと現れてしまうので、見栄えが悪く、またこ
の端部にほこり等がたまつて不衛生になると共
に、消費者に不快感を与えてしまう等の問題点が
あつた。

また後板の折曲片に形成された長穴に、２枚の
側板に連設された折曲片を単に挿入することによ
つて容器の蓋を構成していたので、挿入した夫々
の折曲片が前記長孔から簡単に抜け出してしま
い、蓋が開口してしまう等の問題点があつた。

本考案に係る容器は上記のような欠点を解決す
ると共に、収納した液体を商品として売り出す際
に消費者の目に止まるよう特殊な形状をした容器
を提供しようとするものである。

〈問題点を解決するための手段〉 前記問題点を解決するための本考案の手段は、
注出器具を有する内袋を収納して注出器具を露出
する蓋部を有する容器に於いて、８枚の側板によ
つて側壁を構成し、８枚の側板のうち３枚を同一
形状にして連設すると共に、該３枚の側板の両側
の側板の上縁に連結片を傾斜対応して設けて互い
に係合し、残り５枚の側板の中央の側板の上縁を
一番低く形成すると共に、該中央の側板より他の
４枚の側板の上縁を上方に傾斜して、各側板の上
縁を連結し、且つ５枚の側板の両側の側板の上縁
に連結片を傾斜対応して設けて互いに係合し、又
前記中央の側板に前記注出器具と一致する大きさ
の穴と折曲線を有する八角形状の蓋板を連設し、
前記５枚の側板の上縁の傾斜に沿つた傾斜面を有
する蓋部を構成したことを特徴としてなるもので
ある。

〈作用〉 前記手段によれば、傾斜面を有する蓋部に注出
器具を露出することが出来、また注出器具を露出
し得る切欠部の端部が該注出器具によつて隠れた
傾斜面を有する蓋部を形成することが出来、更に
８枚の側板によつて八角筒状の容器を構成するこ
とが出来る。また側板の連結片を互いに係合して
固定することが出来る。

〈実施例〉 次に前記手段を適用した一実施例を図面を参照
して説明する。

第１図に於いて、Ａは板紙或いは段ボール等で
構成されたブランク板であつて、折曲線を介して
側壁となる８枚の側板１，２…８及び貼着片９が
順に連設され、これら８枚の側板の上縁は側板１
〜３が同一の高さで水平に形成され、且つ側板６
の高さは全側板中で一番低く形成されると共に、
側板６に隣接する側板５及び側板７とこれら側板
５及び側板７に隣接する側板４及び側板８を徐々
に側板１，２，３の高さまで上方に傾斜させて各
側板の上縁で連結形成され、更に側板１及び側板
３の上端には相互に係止し得る切込ａを有する連
結片１０が夫々傾斜対応して設けられ、また側板
４及び側板８の上端には切込ｂを有する連結片１
１が夫々傾斜対応して設けられ、側板６の上端に
は八角形状蓋板１２及び差込片１３が順に連設さ
れ、この蓋板１２の上部には折曲線ｃが設けられ
ていると共にその下部には孔ｄが穿孔され、更に
該蓋板１２の側板５及び側板７に対する二辺には
舌辺１４が連設され、一方前記８枚の側板の下端
には夫々同一形状の細長傾斜底板１５が連設され
て構成されている。

次に前記構成よりなるブランク板の組立を説明
すると、先ず貼着片９を側板１に貼着して全体を
八角筒状に構成し、８枚の側板に夫々連設された
底板１５を順に折り曲げてケース内に挿入するこ
とによつて渦巻き状の底部を構成する。この状態
で液体が収納され且つ注出器具１６が取り付けら
れた内袋Ｂをケース内に収納する。

次に連結片１０，１１を夫々切込ａ，ｂにより
相互に係合連結し、これらの連結片１０，１１の
上に蓋板１２を折り重ねると共にこれに連設され
た２枚の舌片１４及び差込片１３を夫々容器の内
壁面に沿つて容器内に差し込むことにより一部が
下方に傾斜した蓋部を形成し、同時に蓋板１２の
上面に設けられた孔ｄから内袋Ｂの注出器具１６
を露出することによつて該注出器具１６を蓋板１
２の傾斜した面に露出させて組み立てることが出
来る。

〈考案の効果〉 本考案に係る角型液体容器は、傾斜面を有する
蓋部に注出器具を露出したので、収納した液体を
注出し易く、また注出器具を露出し得る切欠部の
端部が該注出器具によつて隠れるので、容器表面
上に現れることがないので、見栄えがよく、また
この端部にほこり等がたまつたりすることがない
ので衛生的であると共に、消費者に不快感を与え
ることが全く無く、更に八角筒状という特殊な容
器に構成したので、商品として売り出す際に消費
者の目に止まることが多い等の効果を有するもの
である。また側板の連結片が互いに係合して固定
されるので、この連結片が外れたり、この上に重
なる蓋板が外れることが全くない等の効果を有す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は展開平面図、第２図乃至第５図は組立
説明図である。 Ａはブランク板、Ｂは内袋、１乃至８は側板、
１０，１１は連結片、１２は蓋板、１３は差込
片、１５は底板、１６は注出器具である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 注出器具を有する内袋を収納して注出器具を露
   出する蓋部を有する容器に於いて、８枚の側板に
   よつて側壁を構成し、８枚の側板のうち３枚を同
   一形状にして連設すると共に、該３枚の側板の両
   側の側板の上縁に連結片を傾斜対応して設けて互
   いに係合し、残り５枚の側板の中央の側板の上縁
   を一番低く形成すると共に、該中央の側板より他
   の４枚の側板の上縁を上方に傾斜して、各側板の
   上縁を連結し、且つ５枚の側板の両側の側板の上
   縁に連結片を傾斜対応して設けて互いに係合し、
   又前記中央の側板に前記注出器具と一致する大き
   さの穴と折曲線を有する八角形状の蓋板を連設
   し、前記５枚の側板の上縁の傾斜に沿つた傾斜面
   を有する蓋部を構成したことを特徴とした角形液
   体容器。