JPS6226339B2 - - Google Patents

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JPS6226339B2
JPS6226339B2 JP54166392A JP16639279A JPS6226339B2 JP S6226339 B2 JPS6226339 B2 JP S6226339B2 JP 54166392 A JP54166392 A JP 54166392A JP 16639279 A JP16639279 A JP 16639279A JP S6226339 B2 JPS6226339 B2 JP S6226339B2
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JP
Japan
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ethylene
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propylene
propylene copolymer
composition
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JP54166392A
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Yoshihiro Sobashima
Hiroshi Yui
Yasuhiko Negami
Toshio Yagi
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、特定のエチレン−プロピレン共重合
体に無機フイラーを配合することにより得られる
剛性や耐衝撃性の機械的強度、成形性に優れ、か
つ高水準の耐表面受傷性を有する無機フイラー含
有プロピレン重合体組成物に関する。 従来から各種ポリオレフインに各種の無機フイ
ラー、例えばタルク、炭酸カルシウム、ガラス繊
維、シリカ、酸化チタン、水酸化マグネシウム、
水酸化アルミニウム等を配合して耐熱性、剛性、
寸法安定性、耐クリープ性、焼却性、耐衝撃性、
難燃性などの諸性質を改良することは広く行なわ
れている。 具体的には、特定の重合法で得られるプロピレ
ン重合体に20μ以下の無機フイラーを配合して引
張伸び、耐衝撃性、剛性を改良する技術(特公昭
52−39066号公報)や極限粘度が1.4〜1.6で、か
つアイソタクテイシテイが90以上のポリプロピレ
ンに平均粒径2.5μ以下で、かつ10μ以上の粗粒
分が10%以下の炭酸カルシウムを配合して耐衝撃
性を改良する技術(特公昭44−930号公報)、また
マトリツクス部分の改質に着目して、第3成分と
してゴム成分等を添加し、耐衝撃性を改良する技
術(特開昭53−64256、同53−64257号公報)等が
散見される。 上述の如き種々のポリオレフイン改良技術は、
一方は無機フイラーを検討し、また他方はマトリ
ツクス樹脂を検討したものと云うことができる
が、夫々に欠点を有しているものである。 すなわち、無機フイラーを検討し、特定したも
のは、無機フイラー性状等の技術要素を比較的狭
い範囲に限定するものであるため、製品の応用展
開分野は制約され、好ましくない。また、マトリ
ツクス樹脂であるプロピレン重合体を検討したも
のに関しては、ホモポリプロピレンが耐衝撃性に
おいて不良であるため、改良手段として主に粘度
やアイソタクテイシテイの限定、有機金属化合物
やゴム成分の添加、またはエチレンとの共重合な
どの方法が採られているが、耐表面受傷性につい
てはいずれも未だ不充分なものしか得られていな
い。 一方、自動車部品や電気機械部品等の工業部品
分野では、上記の如き性能の他に耐表面受傷性を
加えた幅広い性能において、高水準な総合的品質
バランスが要求されるが、近年ポリオレフインを
用いた材料の此の分野への参入が期待されてい
る。従つて、ポリオレフイン材料の耐表面受傷性
の改良は、此の分野での是非解決しなければなら
ない課題であつた。 ポリオレフインにおいて耐表面受傷性を改良す
る方法もいくつか見受けられる。 すなわち、ポリプロピレンに繊維状あるいは板
状の無機フイラーを共存させ、または他の無機フ
イラーと共に配合すると耐表面受傷性が改良され
る技術(特願昭53−118055号明細書、同54−
28276号明細書)、ポリオレフインに無機フイラー
と特定の有機金属化合物を共に配合して受傷性を
改良する技術(特開昭54−43250号公報)等があ
る。 これらの方法は、一応の効果は認められるが、
今や耐表面受傷性に関して更なる改良が要求され
ている。 本発明者らは、これらの欠点を改良すべく鋭意
検討した結果、マトリツクス樹脂のプロピレン重
合体として特定なものを選ぶことによつて、無機
フイラーを選定しなくとも、耐表面受傷性、剛
性、耐衝撃性等において高い品質バランスを有す
る樹脂組成物が得られることを見い出し、本発明
を完成した。 すなわち、本発明は、下記組成部分からなるエ
チレン−プロピレン共重合体50〜85重量%と無機
フイラー50〜15重量%とからなることを特徴とす
る無機フイラー含有プロピレン重合体組成物であ
る。 (1) プロピレン単独重合体またはエチレン単位を
5モル%以下含有するエチレン−プロピレン共
重合体からなる実質的に結晶性の部分90〜98.5
重量% (2) エチレン単位を20〜90モル%含有するエチレ
ン−プロピレン共重合体からなる実質的に非晶
性の部分5〜0.5重量% (3) エチレン単独重合体またはエチレン単位を91
モル%以上含有するエチレン−プロピレン共重
合体からなる極限粘度2.5以上の実質的に結晶
性の部分5〜1重量% 本発明組成物は、これを成形材料として製造し
た成形品の耐表面受傷性を特異的に向上させ、か
つ成形品の機械的強度(剛性、耐衝撃性等)の良
好なバランスを保持する効果を有しているため、
自動車部品や電気機械部品等の如き高水準の総合
品質バランスを要求される工業部品分野への応用
が可能となつた。 本発明で使用するエチレン−プロピレン共重合
体は、上記の三つの組成部分からなるものであ
る。 組成部分(1)は剛性および耐表面受傷性を保持す
るために、エチレン単位を5モル%以下にし、か
つ共重合体全体に対する存在割合を90〜98、5重
量%に保持する必要がある。 組成部分(2)は衝撃強度の向上に有効であり、衝
撃強度を保持するためにはエチレン単位を20〜90
モル%にする必要があり、かつ共重合体全体に対
する存在割合を0.5〜5重量%にする必要があ
る。ただし5重量%を超えると耐表面受傷性が悪
化する。 組成部分(3)は剛性と衝撃強度のバランスを良好
に保持するために共重合体全体に対し5〜1重量
%存在する必要があり、5重量%を超えるとバラ
ンスが悪化し、かつ耐表面受傷性が悪化する。 また、組成部分(3)の極限粘度は、剛性と衝撃強
度のバランス上、2.5以上である必要がある。な
お、ここで組成部分(1)および(3)は実質的に結晶性
であり、組成部分(2)は実質的に非晶性である。 ここで実質的に非晶性とは、沸騰灯油で溶解し
た後常温まで冷却したときに溶解残が殆んど無い
ものを云い、逆に溶解残として残るものを実質的
に結晶性とした。 かかるエチレン−プロピレン共重合体は、低エ
チレン含量であるため、上述の利点の他に光沢に
ついても優れたものであるが、その製造には、通
常の立体規則性触媒が用いられる。代表的にはハ
ロゲン化チタン系化合物または担体付チタン触媒
成分とハロゲン化有機アルミニウム化合物との複
合触媒があり、必要に応じて第3成分(安息香酸
等の電子供与性化合物)を加えたり、共粉砕等の
手段により活性化したものを挙げることができ
る。 また、重合方法としては特公昭39−1836、同44
−16668、同49−30264、特開昭50−11529号各公
報に記載された手法が用いられる。 なお、このエチレン−プロピレン共重合体のメ
ルトフローレート(以下MFRと記載する)は一
般に0.1〜100g/10分、好ましくは1〜50g/10
分のものである。0.1g/10分未満では本発明組
成物の成形性を著しく悪化させて賦形を困難に
し、100g/10分超過では特に衝撃強度を著しく
低下させ好ましくない。 次に、本発明で用いる無機フイラーはタルク、
炭酸カルシウム(重質、軽質、膠質等)、マイ
カ、ガラス繊維、硫酸バリウム、けい酸カルシウ
ム、クレー、炭酸マグネシウム、ウオラストナイ
ト、アルミナ、シリカ、酸化鉄、硫酸カルシウ
ム、ガラスビーズ、ガラス粉末、ホワイトカーボ
ン、中空ガラス球、けい砂、けい石、カーボンブ
ラツク、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、酸化亜鉛、白艶華、塩基性炭酸マグネシウ
ム、アスベスト、ゼオライト、モリブデン、酸化
チタン、けいそう土、セリサイト、シラス、黒
鉛、水酸化カルシウム、亜硫酸カルシウム、石膏
繊維、炭素繊維、石英粉、ベントナイト、金属ホ
イスカー、硫酸ソーダ等の1種又は2種以上を適
宜選択して用いる。 なかでも、タルクやマイカの如き板状フイラ
ー、ガラス繊維や石膏繊維の如き繊維状フイラ
ー、ウオラストナイトや石英粉やガラス粉の如き
針状フイラー、平均粒径1.0μ以下の沈降性炭酸
カルシウムの如きコロイド状フイラーが本発明組
成物の品質バランス向上の効果の点で好ましい。
(ここで平均粒径とは電子顕微鏡により測定した
値である。) さらには、特に0.5μ以下(とりわけ0.07〜0.5
μ)の沈降性炭酸カルシウム、直径6〜15μで長
さ0.5〜10mmのガラス繊維、特願昭53−118055明
細書記載のカラーマシン法による表面色差値がL
値35.0〜90.0でa値2.0〜6.0でb値2.0〜9.0の粉末
金マイカないしこの金マイカとガラス繊維との併
用フイラー、および比表面積20000cm2/g以上の
板状フイラー(タルク、マイカ等)と比表面積
30000cm2/g以上の不定形粒状ないしコロイド状
フイラー(各種炭酸カルシウム等)との併用フイ
ラーがより好ましい。とりわけ比表面積が35000
cm2/g以上でかつ平均粒径3μ以下のタルクが好
ましい。ここで、比表面積とは恒圧粉体比表面積
測定装置(例えば、島津製作所製粉体比表面積測
定装置SS−100型)で測定されるもので、試料筒
に充てんした測定対象フイラーに一定圧力で空気
を透過させ、その透過量から換算して求められる
ものである。 また、これら無機フイラーの製造および表面処
理の方法は常法の任意の方法を採り得るが、後者
に関してはたとえば、シランカツプリング剤や高
級脂肪酸系、無水マレイン酸系、樹脂酸系、有機
チタネート系等の各種処理剤での化学的あるいは
物理的な処理を施すことができる。これらの処理
は本発明組成物の機械的強度、耐表面受傷性の
他、成形性(流れ性)、表面特性(成形品外観、
塗装性)、防湿性、タツピング強度、二次加工
性、耐熱性等の向上にも有効である。 上記エチレン−プロピレン共重合体とこれら無
機フイラーとの配合割合は、前者が50〜85重量
%、好ましくは55〜80重量%であり、後者は50〜
15重量%、好ましくは45〜20重量%である。 無機フイラーが50重量%超過では、成形品の耐
表面受傷性が著しく不良となる他、成形時の金型
充填不足、フローマーク発生、成形品外観不良機
械的強度不足等が起り易くなる。 また、15重量%未満の場合は、剛性不足となる
ため品質バランスが採れなくなる他、耐熱性が低
く、かつ成形時のヒケ、変形が目立つようにな
る。 更に、本発明組成物の品質バランス向上におけ
る効果を損わない範囲内で、他の成分を1種また
は多種併用して適宜添加することができる。 他の成分としては、樹脂、ゴム、各種安定剤等
の成分が挙げられるが、先ず樹脂成分としては、
低・中・高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、
本発明で規定した以外のエチレン−プロピレン共
重合体やプロピレン−ブテン−1ブロツクないし
ランダム共重合体やプロピレン−ヘキセン−1共
重合体等のプロピレンと他のオレフインとの共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体や無水マレ
イン酸グラフトポリプロピレン等のオレフインあ
るいはポリオレフインとビニル単量体との共重合
体、ナイロン、ポリカーボネート、アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフエニレン
オキサイド等の熱可塑性樹脂がある。これらの
内、特に無水マレイン酸グラフトポリプロピレン
を本発明組成物に対して0.01〜10重量%添加する
と、機械的強度や耐表面受傷性の品質バランスの
更なる向上に有効である。 また、ゴム成分としては、エチレン−プロピレ
ン共重合体ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ス
チレン−ブタジエン−スチレンブロツク共重合体
ゴムなどが挙げられる。 さらに、安定剤等の成分としては、2・6−ジ
−t−ブチル−4−メチルフエノール、1・1・
3−トリ−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
t−ブチルフエニル)ブタン、テトラキス〔メチ
レン(3・5−ジ−t−ブチン−4−ヒドロキシ
ヒドロケイ皮酸エステル)〕メタン、n−オクタ
デシル−β−(4′−ヒドロキシ−3′・5′−ジ−t−
ブチルフエニル)プロピレン酸エステルなどのフ
エノール系酸化防止剤:ジラウリル−チオ−ジプ
ロピオン酸エステル、ジステアリル−チオ−ジプ
ロピオン酸エステル、ラウリルステアリル−チオ
−ジプロピオン酸エステル、テトラキス(メチレ
ン−3−ドデシル−チオプロピオン酸エステル)
メタンなどのイオウ系酸化防止剤:ジ(ジノニル
フエニル)−モノ−(p−ノニルフエニル)フオス
フアイトなどのリン系酸化防止剤:ステアリン
酸、オレイン酸などの高級脂肪酸系、ステアリン
酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステ
アリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン
酸カルシウム、オレイン酸マグネシウム、オレイ
ン酸アルミニウムなどの高級脂肪酸金属塩系、ス
テアリン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド系、ス
テアリン酸エチルなどの高級脂肪酸エステル系の
滑剤:カーボンブラツク、アニリンブラツク、鉄
黒、酸化チタン、チタンイエロー、キナクリド
ン、フタロシアニンブルーなどの有機または無機
系各種顔料:2−(2′−ヒドロキシ−3′・5′−ジ−
t−ブチルフエニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾール、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシ−
ベンゾフエノンなどの紫外線吸収剤:ステアリン
酸モノグリセリド、N・N−ビス(2−ヒドロキ
シエチル)アルキルアミンなどの帯電防止剤:そ
の他、分散剤、鋼害防止剤、中和剤、発泡剤、気
泡防止剤、難燃剤、架橋剤、分子量減成剤、触媒
残渣捕集剤等がある。 本発明組成物は、一軸押出機、二軸押出機、バ
ンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、ニー
ダー等の通常の混練機を用いて製造することがで
きる。通常は押出機等で混練してペレツト状のコ
ンパウンドにした後に加工に供するが、特殊な場
合はエチレン−プロピレン共重合体と無機フイラ
ーとを直接各種成形機に供給し、成形機で混練し
ながら成形することもできる。また、予め無機フ
イラーを高濃度でエチレン−プロピレン共重合体
と混練し、それを別途エチレン−プロピレン共重
合体または無機フイラー含有エチレン−プロピレ
ン共重合体で希釈しながらブレンドコンパウンデ
イングする、いわゆるマスターバツチとして成形
に供することもできる。 斯様にして得られた本発明組成物は、従来の無
機フイラー含有プロピレン重合体組成物には無い
高度な耐表面受傷性と物性バランスを有し、自動
車内装部品の如き高度の品質を要求される分野に
極めて適性のあるものである。 以下に本発明の好ましい例を示して本発明は具
体的に説明するが、ここに用いる各種測定法は次
の通りである。 (1) 三点曲げ弾性率;JISK−7203に準拠(測定
温度23℃)。 (2) デユポン衝撃強度;35mm×50mm×2mmのシー
トを用い、JISK−5400の6.13項の2、B法
(参考試験)に示される装置を使用し、落下高
さ30cm、ダートおよび受け板の曲率部の直径は
1/2インチの条件で試験を行ない、50%破壊時
の落下エネルギーを衝撃強度値とした(測定温
度23℃)。 (3) 耐表面受傷性;実用性を鑑みて、下記の如き
方法に依つた。すなわち、JISK−5401に示さ
れる鉛筆引掻試験装置を改造して鉛筆セツト部
に百円硬貨をセツトし、それの側面凸凹部で
2500gの荷重を加えながら35mm×50mm×2mmt
の試験片である粗シボ(凸部高さ平均0.1mm、
凸部面積平均4mm2)シート上に擦過せしめ、そ
の跡を目視で次のように判定した(測定温度23
℃)。
【表】 (4) MFR;JIS K−6758に準拠。 (5) エチレン−プロピレン共重合体の3組成部分
の定性および定量法;エチレン−プロピレン共
重合体を精灯油に浸し、150℃で加熱を続けて
共重合体を溶解させる。 その後系を室温まで冷却し、室温の精灯油に
可溶な部分と不溶な部分とに分ける。 この可溶部分が本発明で云う組成部分(2)の非
晶性部分に相当する。 また、不溶部分として得られたものを更に
110℃の精灯油で抽出する。この操作で110℃精
灯油に不溶部分として得られるものは、高分子
量のプロピレン単独重合体または低エチレン含
量のエチレン−プロピレン共重合体部分であ
る。 110℃精灯油に可溶な部分として得られるも
のを精灯油とブチルカルビトールとの混合溶媒
で加熱しながら抽出し、ここで不溶分として本
発明で云う組成部分(3)に相当するエチレン単独
重合体または高エチレン含量のエチレン−プロ
ピレン共重合体部分を、また可溶分として低分
子量のプロピレン単独重合体または低エチレン
含量のエチレン−プロピレン共重合体部分を分
けることができる。 この混合溶媒での可溶分と先の110℃精灯油
不溶分との和が本発明で云う組成部分(1)に相当
するものである。 各組成部分のエチレンとプロピレンのモル比
は、溶融赤外スペクトル法およびNMR測定で
常法により決定する。 (6) 極限粘度;ウベローデ粘度計を用い、135℃
テトラリン溶液中にて測定。 実施例 1 内容積100のオートクレーブ中にヘプタン40
、活性化三塩化チタン組成物(東邦チタニウム
社製TAC−132)30g、ジエチルアルミニウムク
ロライド60gを装入した。オートクレーブを60
℃、6気圧に保つようにプロピレンを導入し、3
時間重合を続けた。(1段目)尚この間分子量調
整剤として水素を所定のMFRが得られる様にフ
イードした。続いてプロピレンを1、3気圧迄パ
ージし、60℃にてエチレン含有量の異なるエチレ
ンとプロピレンの混合物を送入して重合し(2段
目)、表1に示す各セグメント組成およびMFRの
エチレン−プロピレン共重合体が得られた。 これらのエチレン−プロピレン共重合体に平均
粒径5μのタルク、同0.2μのコロイド炭酸カル
シウムを所定の割合で、また顔料として組成物全
体に対し1重量%のベンガラとカーボンブラツク
(5:1)混合物を添加し、川田製作所製スーパ
ーミキサーにて2分間混合し、池貝鉄工社製
PCM型2軸押出機で混練造粒(230℃)してペレ
ツト状コンパウンドを得た。然る後、名機製作所
製スクリユーインライン射出成形機にて試片を成
形(230℃)し、その耐表面受傷性、デユポン衝
撃強度および三点曲げ弾性率を評価した。結果を
表1(No.1〜9)に示す。ただし、表中のエチレ
ン−プロピレン共重合体中、本発明で云う組成部
分(2)および組成部分(3)をそれぞれ成分(1)、成分
(2)、成分(3)と記載した。また成分(3)の極限粘度は
全て2.5以上であつた。結果は何れも良好な品質
バランスを示すものであつた。 比較例 実施例1で記載した重合法の2段目において、
エチレンとプロピレンの混合比及び重合時間を変
えて表1に示すような各セグメント組成および
MFRのエチレン−プロピレン共重合体を得た。
これらの組成部分(3)の極限粘度は全て2.5以上で
あつた。 これらの共重合体と平均粒径5μのタルクを実
施例と同様の方法で混合、混練、調製、評価し
た。結果を表1(No.10〜13)に示す。 実施例 2 前例で重合したエチレン−プロピレン共重合体
のいくつかと、ガラス繊維(平均直径13μ、平均
長さ6mm)、ウオラストナイト(平均長さ8μ)、
コロイド炭酸カルシウム(平均粒径0.2μ)の各
所定量とを実施例1と同様の方法で混合、混練、
調製、評価した。 結果を表1に示す。 また、実験No.1の組成物を用いて、三菱重工社
製ナトコ800EXL型スクリユーインライン射出成
形機にて幅310mm×長960mm×高270mm×平均肉厚
2.3mmの大型の一体コンソールボツクスを成形し
た。 得られた大型コンソールボツクスは実用に充分
耐える耐表面受傷性、剛性および衝撃強度を示し
た。
【表】 実施例 3 実施例1の実験No.2において、タルクを平均粒
径2.5μで比表面積36500cm2/gのもの代えて評価
した。結果は、耐表面受傷性は1級、デユポン衝
撃強度は36Kg・cmおよび三点曲げ弾性率は37100
Kg/cm2であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記組成部分からなるエチレン−プロピレン
    共重合体50〜85重量%と無機フイラー50〜15重量
    %とからなることを特徴とする無機フイラー含有
    プロピレン重合体組成物。 (1) プロピレン単独重合体またはエチレン単位を
    5モル%以下含有するエチレン−プロピレン共
    重合体からなる実質的に結晶性の部分90〜98.5
    重量% (2) エチレン単位を20〜90モル%含有するエチレ
    ン−プロピレン共重合体からなる実質的に非晶
    性の部分5〜0.5重量% (3) エチレン単独重合体またはエチレン単位を91
    モル%以上含有するエチレン−プロピレン共重
    合体からなる極限粘度2.5以上の実質的に結晶
    性の部分5〜1重量%
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