JPS6226299Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動二輪車、スクータ及び原動機付
自転車等の二輪車におけるリアキヤリア機構に関
する。

二輪車においては、荷物などを積載るためにリ
アキヤリアが設けられることが多い。

かかるリアキヤリアの構造は種々提案されてい
るが、フレームボデイの左右側部後方に設けられ
た一対のブラケツト部材と、該ブラケツト部材に
一端が固定され且つ水平面内において延在する担
持部とによつて構成されるものが既に知られてい
る。

従来、上記担持部には、パイプ部材を塑性加工
して一体成形したものが使用されており、形状が
単純且つ画一的にならざるを得なかつた。ところ
が、二輪車の側面のデザインという観点に立て
ば、リアキヤリアも側面デザインの一構成要素で
あり、リアキヤリアのデザインの変化が要求され
ることも多いのである。

そこで本考案は、デザインの自由度を向上せし
めたリアキヤリア機構を提供することを目的とす
る。

本考案によるリアキヤリア機構は、リアシート
の下方に前端部が位置すべく前後方向に延在し且
つフレームボデイの左右両側部後方に設けられた
一対のブラケツト部材と、一端が前記ブラケツト
部材に固定され且つ略平面内において延在する担
持部を有するラツクアセンブリとから成り、前記
ラツクアセンブリが前記ブラケツトに一端におい
て結合する一対のサイド部材と前記サイド部材間
に架設されたブリツジ部材とから成り、前記サイ
ド部材が金属製内側プレートとこれに貼付された
樹脂製外側プレートとから成ることを特徴とす
る。

以下、本考案の実施例を第１図ないし第４図を
参照しつつ説明する。

図示されるように、自動二輪車の後方上部に
は、フロントシート２及び該フロントシートと一
体のリアシート３から成るシート４が配設されて
いる。シート４は、フレームボデイ５のバツクフ
レーム６にボルトナツトなどによつて固定されて
いる。バツクフレーム６の左右両側部後方には、
その各前端部がリアシート３の下方に位置すべく
且つ前後方向に延在して一対のパイプ状支持部材
７が左右対称に設けられている。（但し図には左
側部の支持部材のみを示す）。

支持部材７は、例えば鋼管に塑性加工を施して
成形したものであつて、その前後両端部にボルト
挿通用の孔７ａを有するフランジ部７ｂが設けら
れており、フランジボルト（図示せず）などによ
つて上記両端部をバツクフレーム６に固定されて
いる。支持部材７の前端部下面には、ロープフツ
ク８が設けられている。また、支持部材７の前後
方向における略中間部上面には、斜め後上方に伸
長するステー９が固設あるいは一体的に形成され
ており、支持部材７と共にブラケツト部材１０を
構成している。このステー９の支持部材７との連
結部は扇状に形成されている。

ステー９の上端部には、水平面内において延在
し例えば荷物などを積載するための担持部を有す
るラツクアセンブリ１２の一端が固定されてお
り、ブラケツト部材１０と共にリアキヤリア機構
１３を構成している。

ラツクアセンブリ１２は、その一端がステー９
に複数のボルト１５によつて固定された一対のブ
ーメラン状のサイド部材１６と、該サイド部材間
に架設された鋼管製ブリツジ部材１７とから成る
ブリツジ部材１７の前端部下面には一対のロープ
フツク１８が形成されている。

サイド部材１６は、例えば鋼板を塑性加工する
ことによつて成形された金属製内側プレート１９
と、内側プレート１９の外側に形成された凹部１
９ａに嵌挿された樹脂製外側プレート２０とによ
り構成されている。外側プレート２０の下端部及
び上端部には、一対の可撓爪部２０ａ及び単一の
可撓爪部２０ｂが各々設けられており、該両可撓
爪部が両可撓爪部に対応して内側プレート１９に
形成された係合孔１９ｂ及び１９ｃに夫々係合す
ることによつて外側プレート２０の内側プレート
１９への貼付がなされている。

また、第３図ｂに明らかなように、可撓爪部２
０ａ及び２０ｂが係合孔１９ｂ及び１９ｃに各々
係合した状態において、該両可撓爪部の頭部は、
ステー９に設けられた孔９ａ内とブリツジ部材１
９の内部空間内に夫々嵌挿されるようになされて
いる。

外側プレート２０の外側面には、その後端部近
傍においてロープ溝２０ｃが形成されている。第
４図に示されるように、ロープフツク８及び１８
並びにロープ溝２０ｃを利用することによつて、
リアシート３上をも荷台として利用することが可
能となつているのである。

ここで、外側プレート２０を内側プレート１９
に取り付ける方法について説明する。

まず、第３図において一点鎖線にて示されるよ
うに、外側プレート２０の可撓爪部２０ｂを内側
プレート１９の係合孔１９ｃに挿通させる。この
状態で、外側プレート２０を後方に少し移動する
ことによつて同図において二点鎖線で示されるよ
うに可撓爪部２０ｂは係合孔１９ｃに係合する。
次に、第３図ｂに示されるように、可撓爪部２０
ａを係合孔１９ｂに係合させることによつて外側
プレート２０の内側プレート１９への貼付は完了
する。

外側プレート２０を内側プレート１９から取り
外す場合は、上記取付作業と逆の過程を辿ればよ
い。

尚、第５図及び第６図に示されるように、ブラ
ケツト部材１０に、その外周溝２３ａにラバー部
材２２が添着された金属製略］の字形部材２３を
固定することによつて、２人乗り時の同乗車用グ
ラブバー機構２４として活用ることも可能であ
る。

以上詳述した如く、本考案による二輪車におけ
るリアキヤリア機構においては、担持部を有する
ラツクアセンブリが、一対のサイド部材と該サイ
ド部材間に架設されるブリツジ部材とから成り、
上記サイド部材が金属製内側プレートとこれに貼
付された樹脂製外側ブレートとから成つており、
樹脂製外側プレートは射出成形などの工程におい
て自由な形状、色を選択することが出来て、デザ
インの多様化が図り易い構成となつている。

従つて、本考案による二輪車におけるリアキヤ
リア機構においては、デザインの自由度の増加が
図り易くなると共に、外側が樹脂製の為に該部分
をグリツプとしてより扱い易くしている。また、
実施例の如く金属性内側プレートを断面コの字形
とすることによつて、デザインの自由度を保ちな
がら剛性を上げることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るリアキヤリア機構の自動
二輪車における位置を示す図、第２図は該リアキ
ヤリア機構の斜視図、第３図ａ，ｂ及びｃは該リ
アキヤリア機構の一部を示す図、第４図は該リア
キヤリア機構の使用状況を示す図、第５図及び第
６図はブラケツト部材をグラブバー機構の一部と
して利用する場合を示す図である。 主要部分の符号説明、２……フロントシート、
３……リアシート、４……シート、５……フレー
ムボデイ、７……支持部材、８，１８……ロープ
フツク、１０……ブラケツト部材、１２……ラツ
クアセンブリ、１３……リアキヤリア機構、１６
……サイド部材、１７……ブリツジ部材、１９…
…内側プレート、２０……外側プレート。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) リアシートの下方に前端部が位置すべく前後
   方向に延在し且つフレームボデイの左右両側部
   後方に設けられた一対のブラケツト部材と、一
   端が前記ブラケツト部材に固定され且つ略水平
   面内において延在する担持部を有するラツクア
   センブリとから成るリアキヤリア機構であつ
   て、前記ラツクアセンブリが前記ブラケツトに
   一端において結合する一対のサイド部材と前記
   サイド部材間に架設されたブリツジ部材とから
   成り、前記サイド部材が金属製内側プレートと
   これに貼付された樹脂製外側プレートとから成
   ることを特徴とする二輪車におけるリアキヤリ
   ア機構。 (2) 前記ブラケツト部材の前記前端部にロープフ
   ツクが設けられ前記外側プレートの外側面には
   その後端近傍においてロープ溝が形成されてい
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の二輪車におけるリアキヤリア機構。